一次検定 施工管理法 施工計画 1-3 施工計画書1

5 施工管理法

1° 施工計画
1-3 施工計画書1
下記の正誤を判断せよ。
①総合施工計画書は、施工方針、施工計画、管理計画を含めて作成する。

答え

  ◯

[ 解説 ]
総合施工計画書は、総合仮設を含めた工事の全般的な進め方や主要工事の施工方針、施工計画、管理計画等を含めて作成する。

②総合施工計画書は、工種別施工計画書を先に作成し、それに基づき作成する。

答え

   ×

[ 解説 ]
総合施工計画書に作成し、工種別施工計画書は、一工程の施工の着手前に、総合施工計画書に基づき作成する。

③工事の着手に先立ち作成する総合施工計画書には、現場の構成員と社内支援スタッフとの関わりを記載した。

答え

  ◯

[ 解説 ]
請負者は、総合施工計画書には現場の施工管理組織及び指示系統と社内組織に記載した支援スタッフとの関わり方を記載する。

④工事の着手に先立ち作成する総合施工計画書には、主要品質のつくり込み方針や主要な工事の流れに関わる制約条件を記載しなかった。

答え

   ×

[ 解説 ]
総合施工計画書には、主要品質のつくり込み方針や主要な工事の流れに関わる制約条件等、重要施工管理項目等を記載する

⑤工事の着手に先立ち作成する総合施工計画書には、工事関係図書の周知徹底の方法や工種別の施工計画書及び施工図などの作成の有無を記載した。

答え

  ◯

[ 解説 ]
品質管理について、設計図書や工事関係図書の周知徹底の方法、確認や検査の計画、施工管理の手順、トレーサビリティを確保する方法を記載する。

⑥工事の着手に先立ち作成する総合施工計画書には、工程管理計画として、総合実施工程表は記載したが、工種別の工程表を記載しなかった。

答え

  ◯

[ 解説 ]
総合実施工程表を記載することはあげられているが、工種別工程表は補助的な目的で作成することが多く、記載しなくてもよい。

⑦工種別施工計画書は、施工方針に大きく関わる主要な工事について作成する。

答え

  ◯

[ 解説 ]
工種別施工計画書は、工事の内容・品質に多大な影響を及ぼすと考えられる施工方針に大きく関わる主要な工事について作成する。

⑧工種別施工計画に含まれる施工要領書は、専門工事業者が作成してもよい。

答え

  ◯

[ 解説 ]
工種別施工計画書に含まれる施工要領書は、方針を示し、専門工事業者に作成させ、計画書としている場合が多い。

一次検定 施工管理法 施工計画 1-4 仮設計画・総合仮設計画

5 施工管理法
1° 施工計画

1-4 仮設計画・総合仮設計画
下記の正誤を判断せよ。

(仮設事務所等)
①施工者用事務室と監理者用事務室は、同一建物内でそれぞれ独立して設ける計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
現場に設ける工事用の事務所は、強度防火性能を満足した上で、経済性転用性のよいものを選ぶ。

②作業員詰所は、火災防止や異業種間のコミュニケーションが図れ、衛生管理がしやすいように小部屋方式とする計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
作業員詰所は、大部屋形式の方が異業種間のコミュニケーションや整理整頓あるいは空調設備のコストを考慮しても効果的であり、大部屋方式が多用されている

③仮設の給水設備において、工事事務所の使用水量は、50リットル/人・日を見込む計画とした。

答え

  ◯

④作業員の仮設男性用小便器の箇所数は、同時に就業する男性作業員30人以内ごとに1個を設置する計画とした。

答え

  ◯

[ 類題 ]
作業員の仮設男性用大便所便房の数は、同時に就業する男性作業員60人以内ごとに1個以上設置する計画とした。
⇨  ◯

(電気設備)
⑤屋外に施設する溶接用ケーブル以外の移動電線で使用する電圧が300V以下のものは、1種キャブタイヤケーブルを使用することとした。

答え

   ×

[ 解説 ]
屋側(建造物の屋外側面)又は屋外に施設する使用電圧が300V以下の移動電線は、溶接用ケーブルを除き1種キャブタイヤケーブルは使用してはならない

キャブタイヤケーブル:
通電状態のまま移動可能な電線。導体とその周りを包む絶縁体、さらにその周りを包むシースからなる構造。

1種:天然ゴムのみ、
2種:定電圧用(2PNCT)
3種:耐衝撃性、耐磨耗性にすぐれ、2種より太くなる。
4種:超過酷な状況で用いる
工事用電気設備のケーブルを埋設配管とする場合の深さは、重量物が通過する道路下は1.2m以上その他は0.6m以上に埋設し、埋設表示する。

⑥仮設の照明設備において、常時就業させる場所の作業面の照度は、普通の作業の場合、100 lx以上とする計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
仮設の照明設備において、常時就業させる普通作業の作業面照度は、150lx以上、精密作業の作業面照度は、300lx以上とする。

⑦工事用電力の使用電力が 90kW必要となったので、低圧受電で計画する計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
工事用電力の申し込みは、使用電力により、契約電力が50kW未満の場合は低圧受電、50kW以上 2,000kW未満の場合は高圧受電、2,000kWを以上の場合は特別高圧受電となる。

⑧工事用の電力量が工程上で極端なピークを生じるので、一部を発電機で供給する計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
スタッド溶接機のように一時的に電力が必要な場合は、発電機からの供給でまかない、電力負荷の山崩しを図ることが経済的である。

⑨工事用の動力負担は、工程表に基づいた電力量山積みの50%を実負担とする計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
工事用の動力負荷は、工事用電力量の山積みの60%を実負担として最大使用電力量を決定するので、50%では少ない
工事用使用電力量の算出に用いる蛍光灯・投光器・電灯等の照明器具の同時使用係数は、1.0とする。

一次検定 施工管理法 施工計画 1-5 仮設計画・総合仮設計画

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
1° 施工計画

1-5 仮設計画・総合仮設計画
下記の正誤を判断せよ。
(仮設備)
①仮囲いを設けなければならないので、その高さは地盤面から1.5mとする計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
工事を行う場合においては、工事期間中、工事現場の周囲にその地盤面からの高さが1.8m以上の板塀その他これに類する仮囲いを設けなければならない。



類題】
仮囲いは、通行人の安全や隣接物を保護するとともに、周辺環境に配慮して設置することとした。
⇨  ◯

②仮囲いは、工事現場の周辺や工事の状況により危害防止上支障がないので、設けない計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
仮囲いと同等以上の効力を有する他の囲いがある場合、工事現場の周辺若しくは工事の状況により危害防止上支障がない場合においては、設けなくてもよい。

③傾斜地に設置した仮囲いの綱板の下端に生じたすき間は、木製の巾木でふさぐこととした。

答え

  ◯

④ハンガー式の門扉は、重量と風圧を軽減するため、上部に網を張る構造とする計画とした。

答え

  ◯

⑤鉄筋コンクリート造の工事であったので、ゲートの有効高さは、コンクリート満載時の生コン車の高さとした。

答え

   ×

[ 解説 ]
工事現場のゲートの高さは、鉄筋コンクリート造の工事では、一般に空荷で退場する生コン車の高さで決まることが多く、それに合わせた高さを有効高さとする

⑥山留めの切梁支柱と乗入れ構台の支柱は、荷重に対する安全性を確認した上で兼用する計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
山留めの切梁支柱と構台支柱を兼用する場合、切梁から伝達される荷重に乗入れ構台の自重と、その他の積載荷重を合わせた荷重の安全性を構造計算で確認して施工する。

⑦溶接に使用するガスボンベ類の貯蔵小屋の壁は、1面を開口とし、他の3面は上部に開口部を設ける計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
ボンベ類の貯蔵小屋は、通気のため、壁の1面は開口とし、他の3面の壁は、上部に開口部を設ける。

⑧仮設の危険物所蔵庫は、作業員詰所や他の倉庫と離れた場所に設置した。

答え

  ◯

⑨工事用エレベーターは、安全性が高く簡便なラックピニオン駆動方式を用いる計画とした。

答え

  ◯

⑩ タワークレーンの高さが地上から60mとなるので、航空障害灯を設置する計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
地表又は水面から60m以上の高さの物件には、航空障害灯を設置しなければならない。

一次検定 施工管理法 施工計画 1-7 施工計画書

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
1° 施工計画

1-7 施工計画書
鉄骨工事、鉄筋コンクリート工事
下記の正誤を判断せよ。

(鉄骨工事)
①現場で使用する鋼製巻尺は、JISの1級品とし、張力を50Nとして鉄骨製品工場の基準巻尺とテープ合わせをする計画とした。

答え

  ◯

②建築構造用圧延鋼材の品質は、ミルシートだけによらず、ミルマーク、ステンシル、ラベル等を活用して確認することとした。

答え

  ◯

③鉄骨建方において、架構の倒壊防止用にワイヤロープを使用するので、このワイヤロープを建入れ直し用に兼用する計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
鉄骨の建方計画は、組立て順序、建方中の補強等全体的に検討するが、部分架構につていも、自重や強風等その他の荷重について安全性を確認する。

④部材の剛性が小さい鉄骨は、大ブロックにまとめて建入れ直しを行う計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
部分の剛性が小さい鉄骨の建入れ直しは、ワイヤを緊張しても部分が弾性変形をするだけで修正されない場合があるので、できるだけ小ブロックごとに決めるようにする

(鉄筋コンクリート工事)
⑤ガス圧接継手で、圧接当日に鉄筋冷間直角切断機を用いて切断した鉄筋の圧接端面は、グラインダー研削を行わないこととした。

答え

  ◯

⑥スラブ型枠の支柱は、コンクリートの圧縮強度が12N/mm2以上、かつ、施工中の荷重及び外力について安全であることを確認して取り外し、転用することとした。

答え

  ◯

⑦鉄筋の組立て後、スラブ筋や梁配筋などの上を直接歩かないよう道板を敷き、通路を確保することとした

答え

  ◯

⑧コンクリートの打設計画において、同一打ち込み区画に同じメーカーのセメントを使用した複数のレディーミクストコンクリート工場のコンクリートを打ち込む計画。

答え

   ×

[ 解説 ]
同一打ち込み校区に同時に複数の工場よりコンクリートが供給されると、品質責任の所在を明確にすることが困難なため、複数の工場からの混合使用避ける

【参考】
鉄骨鉄筋コンクリート造の中層ビルにおける鉄骨建方の施工計画

・雨天の場合は時間降雨量が1mm以上、嵐の場合は最大風速10m/s以上のときは、作業不能日としてその日数を推定して工程計画を作成する。

・建方クレーンの旋回範囲に66,000Vの高圧送電線がある場合の離隔距離2.2m確保する。

・床面積当たりの鉄骨量が50kg/m2を下回る時等には、鉄骨の建て方時に自立させるために過大な補強をしなければならない場合がある。

・タワークレーンによる鉄骨建方の歩掛りは、一般に30ピース/日とする。

一次検定 施工管理法 施工計画 1-8 施工計画書

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
1° 施工計画

1-8 施工計画書
その他の工事
下記の正誤を判断せよ。

(その他の工事)
①メタルカーテンウォール工事において、躯体付け金物は、本体鉄骨の製作に合わせてあらかじめ鉄骨工場で取り付けること。

答え

  ◯

[ 解説 ]
パネルユニット型メタルカーテンウォールは、面内剛性が高く、パネルユニット自体で層間変位を吸収するこは無理なので、施工も比較的簡単で、層間変位の追従性が高いロッキング方式を用いると良い。

②コンクリートブロック工事において、1日の積上げ高さの限度は、1.8m以内として施工する計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
コンクリートブロックの1日の積み上げ高さは、1.6m以下を標準とする



> 補強コンクリート塀の規準 <学会規準>

③左官工事において、内壁のモルタル塗り厚さが20mmの場合、3回塗りとする計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
壁・天井のモルタルの1回の塗り厚さは、標準6mm、最大9mmが限界であり、塗り厚さが20mmの場合、3回塗りは適当である。

④壁張り石工事の湿式工法において、ぬれ色や白華の防止のため、石裏面処理材を使用する計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
石裏面処理材の使用目的は、主としてぬれ色及び白華の防止であり、湿式工法等で使用される。

⑤シーリング工事において、ALCパネル間の目地には、低モジュラスのシーリング材を使用することとした。

答え

  ◯

⑥タイル工事において、外壁タイル張り面の伸縮調整目地の位置は、下地コンクリートのひび割れ誘発目地と一致させる計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
各々の位置が異なった場合、躯体あるいは下地における亀裂誘発目地の位置にあるタイルには、ひび割れが発生する。また、タイル面のみに伸縮調整目地を設けても、ほとんど意味をなさない。躯体及び下地モルタル面の亀裂誘発目地を一致させる必要がある。
タイル工事において、密着張りにおける振動工具による加振は、張付けモルタルがタイルの周囲から目地部分に盛り上がる状態になるまで行う。

⑦金属工事において、海岸近くの屋外に設ける鋼製手すりが塗装を行わず亜鉛めっきのまま仕上げとなるので、電気亜鉛めっきとすることとした。

答え

   ×

[ 解説 ]
海岸近くの屋外に設ける鋼製手すりが塗装を行わず亜鉛めっきのままの仕上げとなる場合は、めっきの付着量の多い溶融亜鉛めっきのA種を用いる

⑧コンクリート面にビニル壁紙を直張りとするので、下地が乾燥していない場合は、シーラー処理を行ってから壁紙を張る計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
コンクリート面にビニル壁紙を直張りする場合、シーラーを用いても湿気止めの役目は果たさず、下地の乾燥が不十分な時には、カビや変色が起きやすい

一次検定 施工管理法 施工計画 1-9 労働基準監督署長への届出

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
1° 施工計画

1-9 労働基準監督署長への届出
下記の正誤を判断せよ。
①つり上げ荷重が3t以上のクレーンを設置する場合は、当該工事の開始の14日前までに、届け出なければならない。

答え

   ×

[ 解説 ]
つり上げ荷重が3.0 t以上クレーンを設置する場合は、工事の開始の日の30日前までに届けなければならない

②積載荷重1t以上の人荷用エレベーターを設置する場合は、その計画を当該工事の開始の日の14日前までに届け出なければならない。

答え

   ×

[ 解説 ]
積載荷重 1 t 以上人荷用エレベーターを設置する場合は、工事の開始の日の30日前までに届けなかればならない

③ゴンドラを設置する場合は、その計画を当該工事の開始の日の30日前までに届け出なければならない。

答え

  ◯

④支柱の高さが3.5m以上の型枠支保工を設置する場合は、その計画を当該工事の開始の日の30日前までに届け出なければならない。

答え

  ◯

⑤高さが31mを超える建築物を解体する場合は、その計画を当該仕事の開始の日の30日前までに届け出なければならない。

答え

   ×

[ 解説 ]
高さ31mを超える建築物または工作物の建設改造解体又は破壊の仕事を行う場合は、仕事開始の日の14日前までに、届け出なければならない。
指定地域内において特定建設作業を伴う建設工事を施工しようとする者は、原則として、当該特定建設作業の開始の日の7日前までに、市町村長に届け出なければならない。

⑥高さ10m以上の構造の足場を60日以上設置する場合は、当該工事の開始の日の30日前までに届け出なければならない。

答え

  ◯

⑦高さおよび長さがそれぞれ10m以上の架設通路を60日以上設置する場合は、当該工事の開始の日の30日前までに、届け出なければならない。

答え

  ◯

⑧掘削の深さが10m以上の地山の掘削の作業を労働者が立ち入って行う場合は、当該仕事の開始の日の14日前までに、届け出なければならない。

答え

  ◯

⑨耐火建築物に吹き付けられた石綿等を除去する場合、仕事の開始の日の14日前までに、届け出なければならない。

答え

  ◯

★計画の届出を要しない仮設物

◎型枠支保工で支柱の高さが3.5m未満のもの。

◎架設通路で高さおよび長さがそれぞれ10m未満のもの。

◎つり足場、張出し足場以外の足場で、高さが10m未満のもの。

◎高さおよび長さがそれぞれ10m以上の架設通路、または、つり足場、張出し足場もしくは高さが10m以上の足場で、組立てから解体までの期間が60日未満のもの。

一次検定 施工管理法 工程管理 2-1 工程計画及び工程表

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
2° 工程管理

2-1 工程計画及び工程表
下記の正誤を判断せよ。
①工程計画の準備として、工事条件の確認、工事内容の把握及び作業能率の把握などを行う。

答え

  ◯

②工事を行う地域の労務や資材の調達状況、天候や行事、隣接建造物の状況などを考慮する。

答え

  ◯

③算出した工期が指定工期を超える場合、クリティカルパス上に位置する作業を中心に、作業方法の変更、作業者の増員、工事用機械の台数や機種の変更などの検討を行う。

答え

  ◯

④基本工程を最初に立て、それに基づき順次、詳細工程を決定する。

答え

  ◯

⑤各作業の日程計画を立て、次に手順計画を決定する。

答え

   ×

[ 解説 ]
工程を立てるにあたっては、数量や仕様を確認して仕事の順序を明らかにして手順を決定後、その手順に沿って各作業の日程を決定して工期を計算するのが一般的である。

⑥工期が指定され、工事内容が比較的容易でまた施工実績や経験が多い工事の場合は、積上方式(順行型)を用いる。

答え

   ×

[ 解説 ]
工程計画の立案には、大別して積上げ方式(順行型)と割付方式(逆行型)とがあり、一般には工期が制約されているので、積上げ方式とは逆に、竣工期日から各工種の工期を定めていく割付方式を採用する場合が多い。

⑦同一設計内容の基準階を多く有する高層建築物の工事においては、タクト手法などを用いる。

答え

  ◯

⑧工期の調整は、工法、労働力、作業能率及び作業手順などを見直すことにより行う。

答え

  ◯

⑨マイルストーンは、工事の進捗を表す主要な日程上の区切りを示す指標であり、掘削開始日、地下躯体完成日、防水完了日等が用いられる。

答え

  ◯

工程計画を立案するに当たっての、検討項目の一般的な手順

 対象の全体工事を有意義に管理できる程度の部分工事に分解する。
①部分工事相互の順序を組み立てる。

②部分工事ごとに施工法を明らかにし、必要とする資材作業量、機械等を決める。

③部分工事に要する施工期間予算を検討する。

④全工程を通して、作業量の均等化をし、投入資源の平準化をする。

⑤部分工事が全工期の中に納まるように調整するとともに、全体の予算を決定する。

工程管理における進捗度管理の一般的な手順

工程表によって進捗の現状を把握する。

①工程会議などで遅れの原因がどこにあるかを調査する。

②遅れている作業の工程表の作成や工程表によって余裕時間を再検討する。

③作業員の増員、施工方法の改善等の遅延対策を立てる。

一次検定 施工管理法 工程管理 2-2 工程表

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
2° 工程管理

2-2 工程表
下記の正誤を判断せよ。
①工程表は、休日及び天候等を考慮した実質的な作業可能日数を算出して、暦日換算を行い作成する。

答え

  ◯

②バーチャート工程表は、ネットワーク工程表に比べて作業の手順が漠然としており、遅れに対する対策が立てにくい。

答え

  ◯

[ 解説 ]
バーチャート工程表は、作業間の関連が示されないので、クリティカルパス明確になりにくい

③バーチャート工程表は、他の工種との相互関係、手順、各工種が全体の工期に及ぼす影響等が明確でない。

答え

  ◯

④山積工程表における山崩しは工期短縮に用いられる手法である。

答え

   ×

[ 解説 ]
山積工程表における山崩しは、日程計算でわかっている作業の余裕日数を利用して、いくつかの作業の開始を遅らせることによって平均化をはかるものである

⑤Sチャートは、工事出来高の累計を縦軸に、工期の時間的経過を横軸に表示するものである。

答え

  ◯

⑥Sチャートは、直感的に予定と実施とを対比でき、一般に資源配分法として使用する。

答え

   ×

[ 解説 ]
資源配分手法は、日々の資源山積み量を求めて、その凹凸を調べ、凸の期間における作業の開始日を遅らせ、全体の資源量を平準化するもので、Sチャートとは異なる

⑦Sチャートは、工事の遅れが一目で速やかに把握でき、施工計画で定めた工程の進捗状況がよくわかる。

答え

  ◯

⑧Sチャートにおいて、グラフの曲線の傾きが水平になると工事が進んでいないことを示す。

答え

  ◯

⑨Sチャートにおいて、実績の出来高の累積値がバナナ曲線の内にある場合は、工程の遅れを示す。

答え

   ×

[ 解説 ]
Sチャートの計画曲線の上下に設ける許容限界線で囲まれた範囲の形がバナナに似ていることからバナナ曲線をいわれる。実績の工事出来高が曲線内にある場合は、工程は計画通りに進行している



  

⑩集合住宅の仕上工事は、各種専門工事の一定の繰り返し作業となるので、タクト手法では管理できない。

答え

   ×

[ 解説 ]
タクト手法は、同一設計内容の基準階が多い高層建築物の工事に適しており、集合住宅等の仕上工事の工程計画手法として適している

【関連】
●設定したタクト期間では終わることができない一部の作業の場合、作業期間をタクト期間の2倍又は3倍に設定する。

●各作業の進捗が密接に関連しているため、1つの作業の遅れは全体の作業を停滞させる原因となる。

●作業の進捗にしたがって生産性が向上するため、工事途中でタクト期間を短縮又は作業者の人数を削減する必要が生じる。

一次検定 施工管理法 工程管理 2-3 ネットワーク工程表

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
2° 工程管理

2-3 ネットワーク工程表
下記の正誤を判断せよ。
①ネットワーク工程表は、数多い作業の経路のうちで、その経路が全体の工程を最も強く支配するか、あらかじめ確認することができる。

答え

  ◯

[ 解説 ]
ネットワーク工程表は、全体の出来高が一目では判りにくいので、目的や規模等によっては、一目で概略が判りやすいバーチャート工程表併用することが望ましい。

②コンピューターを使用すれば複雑な工程表を作成しやすい。

答え

  ◯

③工程上の要となる作業が明らかになるので、重点管理が可能になる。

答え

  ◯

④クリティカルパスは、必ずしも1本とは限らない。

答え

  ◯

⑤クリティカルパス以外の作業でも、フロートを消費してしまうとクリティカルパスになる。

答え

  ◯

⑥フリーフロートは、その作業の中で使うと、後続作業に影響を及ぼす。

答え

   ×

[ 解説 ]
フリーフロートは、後続作業の最早開始時刻に全く影響を与えない余裕時間であり、その作業の中で使い切っても後続作業のフロートに全く影響を与えない

 

⑦トータルフロートは、フリーフロートからディペンデントフロートを引いたものである。

答え

   ×

[ 解説 ]
トータルフロートは当該作業の最遅終了時刻(LFT)から当該作業の最早終了時刻(EFT)を差し引いて求められる



関連)
ディペンデントフロートは、後続作業のトータルフロートに影響を与えるフロートである。

⑧トータルフロートが0の作業をつないだものが、クリティカルパスである。

答え

  ◯

⑨トータルフロートが0ならばディペンデントフローも0である。

答え

  ◯

⑩フリーフロートが0ならば、トータルフロートも必ず0である。

答え

   ×

[ 解説 ]
フリーフロートは、ある作業を最早開始時刻でスタートし、後続の作業も最早開始で始めたとき、後続の作業に全く影響を与えない余裕をいうので、トータルフロートは0になるとは限らない。フリーフロートはトータルフロートより小さいか同じになる。
関連)
結合点に入る作業が1つだけの場合は、その作業のフリーフロートはとなる。

⑪バーチャート工程表に比べ、少ない労力で作成できる。

答え

   ×

[ 解説 ]
ネットワーク工程表は、バーチャート工程表に比べ、作成には手法の知識と多くデータが必要で、多くの労力を必要とする
(関連)
バーチャート工程表に比べ、各作業の順序や因果関係が明確になり、工事手順の検討ができる。

一次検定 施工管理法 工程管理 2-4 ネットワーク工程表

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
2° 工程管理

2-4 ネットワーク工程表
それぞれのネットワーク工程表に関する記述として
下記の正誤を判断せよ。

①作業⑦ → ⑧の最早開始時刻は、18日である。

答え

  ◯

②作業⑤ → ⑦のフリーフロートは、0日である。

答え

  ◯

③クリティカルパスは、所要工期が34日のルートである。

答え

  ◯

[ 解説 ]
クリティカルパスの経路は
① → ② → ④ → ⑤ → ⑦ → ⑧ → ⑨ → ⑩

④作業⑥ → ⑨のトータルフロートは、2日である。

答え

   ×

[ 解説 ]
作業⑧ → ⑨が27日で、作業⑥ → ⑨ が23日なので、トータルフロートは、4日である

⑤所要工期は、34日である。

答え

  ◯

[ 解説 ]
クリティカルパスの経路は
① → ② → ④ → ⑤ → ⑦ → ⑧ → ⑨ → ⑩

⑥作業⑥ → ⑨のトータルフロートは、2日である。

答え

   ×

[ 解説 ]
作業⑥ → ⑨のトータルフロートは、27ー(16+7)=4日である

⑦作業⑦ → ⑧の最早開始時間は、18日である。

答え

  ◯

⑧作業⑤ → ⑦のフリーフロートは、0日である。

答え

  ◯

参考】ネットワーク工程表(文章のみで出題の例)
次の条件の建築工事の所要工期を求める。ただし、(  )内は各作業の所要日数である。

[条件]
①作業A(6日)、作業B(7日)は、同時に着工する。
②作業C(8日)は、作業A、Bが完了後着工できる。
③作業D(4日)、作業E(9日)は、
作業Bが完了後着工できる。
④作業F(8日)は、作業C、Dが完了後着工できる。
⑤全工事は、作業E、Fが完了したとき終了する。
→ 設問の条件を入れると、
下記のネットワーク工程表となる。

クリティカルパスによる所要工期は、
B → C → F で23日となる。