1級建築施工管理技士 令和04年 学科 問題5 解説

令和4年 1級建築施工管理技士 一次 解答 解説 問題5

(午前の部)令和4年6月 12 日(日)

 問題番号 [ No.40 ] ~ [ No.44 ]までの5問題は、全問題を解答してください。

[ No.40 ]
仮設計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 仮設の照明設備において、常時就業させる場所の作業面の照度は、普通の作業の場合、100ルクス以上とする計画とした。

2. 傾斜地に設置する仮囲いの下端の隙間を塞ぐため、土台コンクリートを設ける計画とした。

3. 前面道路に設置する仮囲いは、道路面を傷めないようにするため、ベースをH 形鋼とする計画とした。

4. 同時に就業する女性労働者が 25人見込まれたため、女性用便房を2個設置する計画とした。

答え

  1

[ 解答解説 ]

1.×

労働者を常時就業させる場所の作業面の照度は、作業区分に応じて維持しなければならない。普通の作業の場合は150 lx以上としなければならない。(労働安全衛生規則第604条)

2.◯

傾斜地に設置する仮囲いの下端に隙間が生じた場合、隙間を塞ぐため土台コンクリートや木製の幅木等を設けることとする。

3.◯

前面道路に設置する仮囲いは、道路面を傷めないようにするため、道路に接触する下部は H形鋼等を用いて保護する。

4.◯

女性用便房に関しては、労働安全衛生規則第628条第1項第四号、20人を超えた場合の便房の数は、「1に、同時に就業する女性労働者が 20人を超える、20人又はその端数を増すごとに1を加えた数」とあり、女性用便房を2個設置する計画は適切である。

[ No.41 ]
仮設設備の計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 工事用の動力負荷は、工程表に基づいた電力量山積みの 50% を実負荷とする計画とした。

2. 工事用の給水設備において、水道本管からの供給水量の増減に対する調整のため、2時間分の使用水量を確保できる貯水槽を設置する計画とした。

3. アースドリル工法による掘削に使用する水量は、1台当たり 10 m3/h として計画した。

4. 工事用電気設備のケーブルを直接埋設するため、その深さを、車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所を除き 60cm以上とし、埋設表示する計画とした。

答え

  1

[ 解答解説 ]

1.×

工事用の動力負荷は、工事用電力使用工程表に基づいた動力電力量の山積みによる計算負荷の60%を実負荷として計画する。(建築工事監理指針)

2.◯

水道本管からの供給水量の増減に対する調整のため、工事用の給水設備には、2時間分程度の使用水量を確保できる容量の貯水槽を設置する計画とする。

3.◯

アースドリル工法による掘削に使用する水量は、掘削速度などによって異なるが、計画の目安は1台当たり 10m3/h である。(JASS2)

4.◯

道路法施行令第11条の2第1項第二号ロにより、「電線の頂部と路面との距離が、保安上又は道路に関する工事の実施上の支障のない場合を除き、車道にあっては 0.8m、歩道(歩道を有しない道路にあっては、道路の幅員の3分の2に相当する路面の中央部以外の部分。)にあっては0.6mを超えていること。」と規定があることから、工事用電気設備のケーブルを直接埋設するため、その深さを、車両その他の重量物の圧力を受けるおそれがある場所を除き 60cm以上とし、埋設表示する計画とする。

[ No.42 ]
施工計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. コンクリート躯体工事において、現場作業の削減と能率向上により工期短縮が図れるプレキャストコンクリート部材を使用する計画とした。

2. 大規模、大深度の工事において、工期短縮のため、地下躯体工事と並行して上部躯体を施工する逆打ち工法とする計画とした。

3. 鉄骨工事において、施工中の粉塵の飛散をなくし、被覆厚さの管理を容易にするため、耐火被覆をロックウール吹付け工法とする計画とした。

4. 既製杭工事のプレボーリング埋込み工法において、支持層への到達の確認方法として、掘削抵抗電流値と掘削時間を積算した積分電流値を用いる計画とした。

答え

  3

[ 解答解説 ]

1.◯

現場作業の削減と能率向上により工期短縮が図れるプレキャストコンクリート部材を使用する計画は適切である。

2.◯

地下躯体工事と並行して上部躯体を施工する逆打ち工法は、大規模、大深度の工事において、工期短縮に有効計画である。

3.×

鉄骨工事の耐火被覆工事において、吹付け工法は、施工中の粉塵が飛散しやすく被膜厚さの管理しにくいので、施工中の粉塵の飛散をなくし、被覆厚さの管理を容易にするためには、耐火被覆は成形板工法や巻き付け工法を計画する。

4.◯

既製杭工事のプレボーリング埋込み工法において、オーガー駆動装置の電流値や積分電流値の上昇変化・波形変化により支持層への到達を判断することができる。

[ No.43 ]
建設業者が作成する建設工事の記録に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 過去の不具合事例等を調べ、あとに問題を残しそうな施工や材料については、集中的に記録を残すこととした。

2. デジタルカメラによる工事写真は、黒板の文字や撮影対象が確認できる範囲で有効画素数を設定して記録することとした。

3. 既製コンクリート杭工事の施工サイクルタイム記録、電流計や根固め液等の記録は、発注者から直接工事を請け負った建設業者が保存する期間を定め、当該期間保存することとした。

4. 設計図書に示された品質が証明されていない材料については、現場内への搬入後に行った試験の記録を保存することとした。

答え

  4

[ 解答解説 ]

1.◯

過去の不具合事例等を調べ、監理者に確認し、あとに問題を残しそうな施工や材料については、記録を残す必要がある

2.◯

デジタルカメラによる工事写真は、不要に有効画素を大きくすると、ファイル容量が大きくなり、操作性も低くなるので、目的物及び黒板(白板)の文字等が確認できる範囲で適切な有効画素数を設定する。

3.◯

既製コンクリート杭工事の施工サイクルタイム記録、電流計や根固め液等の記録は、発注者から直接工事を請け負った建設業者が、保存する期間を定めて保存する

4.×

設計図書に示された品質が証明されていない材料は、工事現場に搬入してはならない受入れ検査種別ごとに行い、必要に応じて工事監理者の立会いを受ける。(JASS1)

[ No.44 ]
建築工事における工期と費用に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 直接費が最小となるときに要する工期を、ノーマルタイム( 標準時間)という。

2. 工期を短縮すると、間接費は増加する。

3. どんなに直接費を投入しても、ある限度以上には短縮できない工期を、クラッシュタイム(特急時間)という。

4. 総工事費は、工期を最適な工期より短縮しても、延長しても増加する。

答え

  2

[ 解答解説 ]

1.◯

ノーマルタイム( 標準時間)とは、直接費が最小となるときに要する工期をいう。なお、直接費とは、工事に直接かかる費用のことで、材料費や労務費等が含まれる。

2.×

間接費は、現場管理費や共通仮設費等からなり、工期が短縮すると現場管理費(家賃、光熱費、直接工賃金以外の給料等)は減少する

3.◯

クラッシュタイム(特急時間)とは、どんなに直接費を投入しても、ある限度以上には短縮できない工期をいう。

4.◯

総工事費は、直接費と間接費を合わせたものである。工期を最適な工期より短縮すると、直接費の増加が大きくなるため総工事費は増加する。(例:突貫工事)また、最適工期を超えて延長すると、間接費が工期に比例して増えるため、総工事費は増加する。

一次検定 施工管理法

5.施工管理法

1° 施工計画
1-1 施工管理の概要
1-2 事前調査・準備作業
1-3 施工計画書1
1-4 仮設計画・総合仮設計画1
1-5 仮設計画・総合仮設計画2
1-6 施工計画書 仮設工事、土工事・基礎工事
1-7 施工計画書 鉄骨工事、鉄筋コンクリート工事
1-8 施工計画書 その他の工事
1-9 労働基準監督署長への届出

2° 工程管理
2-1 工程計画、工程表
2-2 工程表
2-3 ネットワーク工程表1
2-4 ネットワーク工程表2

3° 品質管理
3-1 品質管理に関する記述1
3-2 品質管理に関する記述2
3-3 品質管理に用いる図表
3-4 検査及び試験
3-5 品質を確保するための管理値
3-6 コンクリートの試験及び検査
3-7 仕上工事における試験及び検査
3-8 壁面のタイル工事で行う試験及び検査
3-9 品質マネジメントシステム
3-10 材料の保管又は取扱い

4° 安全管理
4-1 安全管理、労働災害
4-2 公衆災害を防止するための措置
4-3 作業主任者の職務
4-4 作業主任者を選任すべき作業
4-5 安全管理
4-6 労働安全衛生法
4-7 クレーン
4-8 ゴンドラ
4-9 酸素欠乏症等防止規則
4-10 有機溶剤作業主任者

一次検定 施工管理法 施工計画 1-1 施工管理概要

5 施工管理法
1° 施工計画

1-1 施工管理の概要
下記の正誤を判断せよ。

(建築工事の工期とコストの一般的な関係)
①最適工期は、直接費と間接費の和が最小となるときの工期である。

答え

  ◯

[ 解説 ]
最適工期とは、経済速度で工事の施工を行う最も経済的な工期であり、直接費と間接費とを合わせた総工事費が最小になるときの工期である。

②総工事費は、工期に比例して増加する。

答え

  ×

[ 解説 ]
総工事費は、直接費間接費とを合わせた費用であり、工期に比例しては増加しない

 

③直接費は、工期の短縮に伴って増加する。

答え

  ◯

[ 解説 ]
直接費は、工期が短くなれば、残業や応援を頼むことが多くなり増加する。

④間接費は、工期の短縮に伴って減少する。

答え

  ◯

[ 解説 ]
間接費は、工期の短縮によって完成が早くなれば、その分減少する。

(突貫工事になると工事原価が急増する原因)
⑤歩増しや残業手当等による賃金等の割増が生じること。

答え

  ◯

[ 解説 ]
歩増し、残業手当、深夜手当等の支給により、施工量に比例的でない賃金方式を採用せざるを得ないため、工事原価が急増する原因となる。

⑥一交代から二交代へと1日の作業交代数の増加に伴う現場経費が増加すること。

答え

  ◯

[ 解説 ]
一交代から二交代、三交代へと一日の作業交代数の増加による現場経費等の固定費の増加のため、工事原価が急増する原因となる。

⑦1日の施工量の増加に対応するため、仮設及び機械器具の増設が生じること。

答え

  ◯

[ 解説 ]
施工量の増加による仮設及び機械器具の増設、監督職員の増員等の施工規模の拡大のため、工事原価が急増する原因となる。

⑧型枠等の消耗役務材料の使用量が、施工量に比例して増加すること。

答え

  ×

[ 解説 ]
型枠等の消耗役務材料の使用量は、施工量に比例して増加するのではなく、型枠材や支保工材の転用回数等の減少により、施工量は比例的でなく急増する

 

一次検定 施工管理法 施工計画 1-2 事前調査・準備作業

5 施工管理法
1° 施工計画

1-2 事前調査・準備作業
下記の正誤を判断せよ。

(周辺環境)
①街路樹が施工上の支障となったので、設計監理者の承認を得て伐採した。

答え

  ×

[ 解説 ]
街路樹が施工上支障となる場合には、道路管理者の許可申請による承認を得て、工事中、一時他の場所に移植しておき、完成後に現状復帰させる等の措置を取る

類題)敷地内及びその周辺の地形、地質及び地層の状態の調査を行った。
⇨ ◯

②竣工後のクレーム対応資料とするため、周辺道路や近隣建物の状況写真を着工前だけでなく工事中も撮影することとした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
類題)工事で騒音や振動が発生するので、近隣の商店や工場の業種の調査を行った。
⇨ ◯

③揚重機の設置計画にあたって、敷地周辺の電波障害範囲の調査を行った。

答え

  ◯

④交通量の多い道路に面した工事なので、休日に行った交通量調査に基づいて施工計画を立案した。

答え

  ×

[ 解説 ]
交通量調査は、工事車両の搬出入が多い時期や時間帯について調査しなければならないので、休日に限らず平日についても調査し、施工計画を立案する

類題)搬入道路の計画をするために、周辺道路に通学路の指定があるか調査した。
⇨ ◯

(施 工)
⑤建物の位置と高さの基準となるベンチマークは、複数設置すると誤差が生じるおそれがあるので、設置は1箇所とした。

答え

  ×

[ 解説 ]
ベンチマークは、敷地付近の移動のおそれのない箇所に2箇所以上設ける

⑥掘削深さや地盤条件に応じた山留めを設けることとしたので、隣接建物の基礎の調査は省略した。

答え

  ×

[ 解説 ]
根切り、山留め工事は、周辺環境に対して影響を及ぼすことが多いことから、周辺構造物、埋設物等について事前に調査する

類題)根切り計画に当たって、地中障害物の調査のみならず、過去の土地利用の履歴も調査した。
⇨ ◯

⑦根切り、山留め工事の計画に対して設計時の地盤調査で不足があったので、追加ボーリングを行った。

答え

  ◯

[ 解説 ]
類題)山留め計画にあたって、敷地内の試掘を実施し、湧出する地下水の水質調査を行った。
⇨ ◯

⑧洪積地盤であったので、山留め壁からの水平距離が掘削深さ相当の範囲内にある既設構造物の調査を行った。

答え

  ◯

⑨掘削中に地下水を排水するので、周辺の井戸の使用状況を調査した。

答え

  ◯

[ 解説 ]
類題)地下水の排水計画にあたって、公共のますの有無と下水道の排水能力を調査した。
⇨ ◯

一次検定 施工管理法 施工計画 1-3 施工計画書1

5 施工管理法

1° 施工計画
1-3 施工計画書1
下記の正誤を判断せよ。
①総合施工計画書は、施工方針、施工計画、管理計画を含めて作成する。

答え

  ◯

[ 解説 ]
総合施工計画書は、総合仮設を含めた工事の全般的な進め方や主要工事の施工方針、施工計画、管理計画等を含めて作成する。

②総合施工計画書は、工種別施工計画書を先に作成し、それに基づき作成する。

答え

   ×

[ 解説 ]
総合施工計画書に作成し、工種別施工計画書は、一工程の施工の着手前に、総合施工計画書に基づき作成する。

③工事の着手に先立ち作成する総合施工計画書には、現場の構成員と社内支援スタッフとの関わりを記載した。

答え

  ◯

[ 解説 ]
請負者は、総合施工計画書には現場の施工管理組織及び指示系統と社内組織に記載した支援スタッフとの関わり方を記載する。

④工事の着手に先立ち作成する総合施工計画書には、主要品質のつくり込み方針や主要な工事の流れに関わる制約条件を記載しなかった。

答え

   ×

[ 解説 ]
総合施工計画書には、主要品質のつくり込み方針や主要な工事の流れに関わる制約条件等、重要施工管理項目等を記載する

⑤工事の着手に先立ち作成する総合施工計画書には、工事関係図書の周知徹底の方法や工種別の施工計画書及び施工図などの作成の有無を記載した。

答え

  ◯

[ 解説 ]
品質管理について、設計図書や工事関係図書の周知徹底の方法、確認や検査の計画、施工管理の手順、トレーサビリティを確保する方法を記載する。

⑥工事の着手に先立ち作成する総合施工計画書には、工程管理計画として、総合実施工程表は記載したが、工種別の工程表を記載しなかった。

答え

  ◯

[ 解説 ]
総合実施工程表を記載することはあげられているが、工種別工程表は補助的な目的で作成することが多く、記載しなくてもよい。

⑦工種別施工計画書は、施工方針に大きく関わる主要な工事について作成する。

答え

  ◯

[ 解説 ]
工種別施工計画書は、工事の内容・品質に多大な影響を及ぼすと考えられる施工方針に大きく関わる主要な工事について作成する。

⑧工種別施工計画に含まれる施工要領書は、専門工事業者が作成してもよい。

答え

  ◯

[ 解説 ]
工種別施工計画書に含まれる施工要領書は、方針を示し、専門工事業者に作成させ、計画書としている場合が多い。

一次検定 施工管理法 施工計画 1-4 仮設計画・総合仮設計画

5 施工管理法
1° 施工計画

1-4 仮設計画・総合仮設計画
下記の正誤を判断せよ。

(仮設事務所等)
①施工者用事務室と監理者用事務室は、同一建物内でそれぞれ独立して設ける計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
現場に設ける工事用の事務所は、強度防火性能を満足した上で、経済性転用性のよいものを選ぶ。

②作業員詰所は、火災防止や異業種間のコミュニケーションが図れ、衛生管理がしやすいように小部屋方式とする計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
作業員詰所は、大部屋形式の方が異業種間のコミュニケーションや整理整頓あるいは空調設備のコストを考慮しても効果的であり、大部屋方式が多用されている

③仮設の給水設備において、工事事務所の使用水量は、50リットル/人・日を見込む計画とした。

答え

  ◯

④作業員の仮設男性用小便器の箇所数は、同時に就業する男性作業員30人以内ごとに1個を設置する計画とした。

答え

  ◯

[ 類題 ]
作業員の仮設男性用大便所便房の数は、同時に就業する男性作業員60人以内ごとに1個以上設置する計画とした。
⇨  ◯

(電気設備)
⑤屋外に施設する溶接用ケーブル以外の移動電線で使用する電圧が300V以下のものは、1種キャブタイヤケーブルを使用することとした。

答え

   ×

[ 解説 ]
屋側(建造物の屋外側面)又は屋外に施設する使用電圧が300V以下の移動電線は、溶接用ケーブルを除き1種キャブタイヤケーブルは使用してはならない

キャブタイヤケーブル:
通電状態のまま移動可能な電線。導体とその周りを包む絶縁体、さらにその周りを包むシースからなる構造。

1種:天然ゴムのみ、
2種:定電圧用(2PNCT)
3種:耐衝撃性、耐磨耗性にすぐれ、2種より太くなる。
4種:超過酷な状況で用いる
工事用電気設備のケーブルを埋設配管とする場合の深さは、重量物が通過する道路下は1.2m以上その他は0.6m以上に埋設し、埋設表示する。

⑥仮設の照明設備において、常時就業させる場所の作業面の照度は、普通の作業の場合、100 lx以上とする計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
仮設の照明設備において、常時就業させる普通作業の作業面照度は、150lx以上、精密作業の作業面照度は、300lx以上とする。

⑦工事用電力の使用電力が 90kW必要となったので、低圧受電で計画する計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
工事用電力の申し込みは、使用電力により、契約電力が50kW未満の場合は低圧受電、50kW以上 2,000kW未満の場合は高圧受電、2,000kWを以上の場合は特別高圧受電となる。

⑧工事用の電力量が工程上で極端なピークを生じるので、一部を発電機で供給する計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
スタッド溶接機のように一時的に電力が必要な場合は、発電機からの供給でまかない、電力負荷の山崩しを図ることが経済的である。

⑨工事用の動力負担は、工程表に基づいた電力量山積みの50%を実負担とする計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
工事用の動力負荷は、工事用電力量の山積みの60%を実負担として最大使用電力量を決定するので、50%では少ない
工事用使用電力量の算出に用いる蛍光灯・投光器・電灯等の照明器具の同時使用係数は、1.0とする。

一次検定 施工管理法 施工計画 1-5 仮設計画・総合仮設計画

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
1° 施工計画

1-5 仮設計画・総合仮設計画
下記の正誤を判断せよ。
(仮設備)
①仮囲いを設けなければならないので、その高さは地盤面から1.5mとする計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
工事を行う場合においては、工事期間中、工事現場の周囲にその地盤面からの高さが1.8m以上の板塀その他これに類する仮囲いを設けなければならない。



類題】
仮囲いは、通行人の安全や隣接物を保護するとともに、周辺環境に配慮して設置することとした。
⇨  ◯

②仮囲いは、工事現場の周辺や工事の状況により危害防止上支障がないので、設けない計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
仮囲いと同等以上の効力を有する他の囲いがある場合、工事現場の周辺若しくは工事の状況により危害防止上支障がない場合においては、設けなくてもよい。

③傾斜地に設置した仮囲いの綱板の下端に生じたすき間は、木製の巾木でふさぐこととした。

答え

  ◯

④ハンガー式の門扉は、重量と風圧を軽減するため、上部に網を張る構造とする計画とした。

答え

  ◯

⑤鉄筋コンクリート造の工事であったので、ゲートの有効高さは、コンクリート満載時の生コン車の高さとした。

答え

   ×

[ 解説 ]
工事現場のゲートの高さは、鉄筋コンクリート造の工事では、一般に空荷で退場する生コン車の高さで決まることが多く、それに合わせた高さを有効高さとする

⑥山留めの切梁支柱と乗入れ構台の支柱は、荷重に対する安全性を確認した上で兼用する計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
山留めの切梁支柱と構台支柱を兼用する場合、切梁から伝達される荷重に乗入れ構台の自重と、その他の積載荷重を合わせた荷重の安全性を構造計算で確認して施工する。

⑦溶接に使用するガスボンベ類の貯蔵小屋の壁は、1面を開口とし、他の3面は上部に開口部を設ける計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
ボンベ類の貯蔵小屋は、通気のため、壁の1面は開口とし、他の3面の壁は、上部に開口部を設ける。

⑧仮設の危険物所蔵庫は、作業員詰所や他の倉庫と離れた場所に設置した。

答え

  ◯

⑨工事用エレベーターは、安全性が高く簡便なラックピニオン駆動方式を用いる計画とした。

答え

  ◯

⑩ タワークレーンの高さが地上から60mとなるので、航空障害灯を設置する計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
地表又は水面から60m以上の高さの物件には、航空障害灯を設置しなければならない。

一次検定 施工管理法 施工計画 1-6 施工計画書

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
1° 施工計画

1-6 施工計画書
仮設工事、土工事・基礎工事
下記の正誤を判断せよ。

(仮設工事)
①仮設照明用のビニル外装ケーブル(Fケーブル)は、コンクリートスラブに直接打ち込む計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
使用電圧が300V以下の低圧屋内配線であって、建設工事用の仮設照明用では、1年以内に限り、ビニル外装ケーブル(Fケーブル)をコンクリート内に直接埋設してもよい。

②乗入れ構台の構造計画に採用する積載荷重は、施工機械や車両などの荷重のほかに、雑荷重として1kN/m2を見込む計画とした。

答え

  ◯

③仮設の荷受け構台は、跳ね出しタイプで上階からワイヤロープでつる構造とし、ワイヤロープの安全係数を10で計算した。

答え

  ◯

[ 解説 ]
荷受け構台の跳ね出しタイプで上階からワイヤロープでつる構造のものは、つり足場と同様、つりワイヤロープ及びつり綱線の安全係数が10以上、つり鎖及びつりフックの安全係数が5以上としなければならない。

(土工事・基礎工事)
④土工事で、ボイリング発生の防止のため、止水性の山留め壁の根入れを深くし、動水勾配を減らすこととした。

答え

  ◯

⑤山留め壁工法における一次根切りでは、山留め壁が自立状態となるので、一次根切り深さを浅くする計画とした。

答え

  ◯

⑥地下水位が高く軟弱な地盤に設ける山留め壁なので、ソイルセメント柱列山留め壁とする計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
ソイルセメント柱列山留め壁は、比較的山留め壁の剛性・止水性に優れているので、地下水位が高い砂層地盤や砂礫地盤から軟弱地盤まで広い範囲に適している。


 

⑦水平切梁工法においてプレロードを導入する場合、設計切梁軸力の100%を導入する計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
水平切梁工法においてプレロードを導入する場合、設計切梁軸力の50〜80%程度の荷重により段階を追って均等に加える


  

⑧親杭横矢板工法において、横矢板が親杭のフランジからはすれないように、桟木又はぬきを横矢板の両側に釘で止める計画とした。

答え

  ◯

⑨高層建物で敷地全般にわたり深い地下掘削を行うので、逆打ち工法を採用する計画とした。

答え

  ◯

一次検定 施工管理法 施工計画 1-7 施工計画書

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
1° 施工計画

1-7 施工計画書
鉄骨工事、鉄筋コンクリート工事
下記の正誤を判断せよ。

(鉄骨工事)
①現場で使用する鋼製巻尺は、JISの1級品とし、張力を50Nとして鉄骨製品工場の基準巻尺とテープ合わせをする計画とした。

答え

  ◯

②建築構造用圧延鋼材の品質は、ミルシートだけによらず、ミルマーク、ステンシル、ラベル等を活用して確認することとした。

答え

  ◯

③鉄骨建方において、架構の倒壊防止用にワイヤロープを使用するので、このワイヤロープを建入れ直し用に兼用する計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
鉄骨の建方計画は、組立て順序、建方中の補強等全体的に検討するが、部分架構につていも、自重や強風等その他の荷重について安全性を確認する。

④部材の剛性が小さい鉄骨は、大ブロックにまとめて建入れ直しを行う計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
部分の剛性が小さい鉄骨の建入れ直しは、ワイヤを緊張しても部分が弾性変形をするだけで修正されない場合があるので、できるだけ小ブロックごとに決めるようにする

(鉄筋コンクリート工事)
⑤ガス圧接継手で、圧接当日に鉄筋冷間直角切断機を用いて切断した鉄筋の圧接端面は、グラインダー研削を行わないこととした。

答え

  ◯

⑥スラブ型枠の支柱は、コンクリートの圧縮強度が12N/mm2以上、かつ、施工中の荷重及び外力について安全であることを確認して取り外し、転用することとした。

答え

  ◯

⑦鉄筋の組立て後、スラブ筋や梁配筋などの上を直接歩かないよう道板を敷き、通路を確保することとした

答え

  ◯

⑧コンクリートの打設計画において、同一打ち込み区画に同じメーカーのセメントを使用した複数のレディーミクストコンクリート工場のコンクリートを打ち込む計画。

答え

   ×

[ 解説 ]
同一打ち込み校区に同時に複数の工場よりコンクリートが供給されると、品質責任の所在を明確にすることが困難なため、複数の工場からの混合使用避ける

【参考】
鉄骨鉄筋コンクリート造の中層ビルにおける鉄骨建方の施工計画

・雨天の場合は時間降雨量が1mm以上、嵐の場合は最大風速10m/s以上のときは、作業不能日としてその日数を推定して工程計画を作成する。

・建方クレーンの旋回範囲に66,000Vの高圧送電線がある場合の離隔距離2.2m確保する。

・床面積当たりの鉄骨量が50kg/m2を下回る時等には、鉄骨の建て方時に自立させるために過大な補強をしなければならない場合がある。

・タワークレーンによる鉄骨建方の歩掛りは、一般に30ピース/日とする。

一次検定 施工管理法 施工計画 1-8 施工計画書

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
1° 施工計画

1-8 施工計画書
その他の工事
下記の正誤を判断せよ。

(その他の工事)
①メタルカーテンウォール工事において、躯体付け金物は、本体鉄骨の製作に合わせてあらかじめ鉄骨工場で取り付けること。

答え

  ◯

[ 解説 ]
パネルユニット型メタルカーテンウォールは、面内剛性が高く、パネルユニット自体で層間変位を吸収するこは無理なので、施工も比較的簡単で、層間変位の追従性が高いロッキング方式を用いると良い。

②コンクリートブロック工事において、1日の積上げ高さの限度は、1.8m以内として施工する計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
コンクリートブロックの1日の積み上げ高さは、1.6m以下を標準とする



> 補強コンクリート塀の規準 <学会規準>

③左官工事において、内壁のモルタル塗り厚さが20mmの場合、3回塗りとする計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
壁・天井のモルタルの1回の塗り厚さは、標準6mm、最大9mmが限界であり、塗り厚さが20mmの場合、3回塗りは適当である。

④壁張り石工事の湿式工法において、ぬれ色や白華の防止のため、石裏面処理材を使用する計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
石裏面処理材の使用目的は、主としてぬれ色及び白華の防止であり、湿式工法等で使用される。

⑤シーリング工事において、ALCパネル間の目地には、低モジュラスのシーリング材を使用することとした。

答え

  ◯

⑥タイル工事において、外壁タイル張り面の伸縮調整目地の位置は、下地コンクリートのひび割れ誘発目地と一致させる計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
各々の位置が異なった場合、躯体あるいは下地における亀裂誘発目地の位置にあるタイルには、ひび割れが発生する。また、タイル面のみに伸縮調整目地を設けても、ほとんど意味をなさない。躯体及び下地モルタル面の亀裂誘発目地を一致させる必要がある。
タイル工事において、密着張りにおける振動工具による加振は、張付けモルタルがタイルの周囲から目地部分に盛り上がる状態になるまで行う。

⑦金属工事において、海岸近くの屋外に設ける鋼製手すりが塗装を行わず亜鉛めっきのまま仕上げとなるので、電気亜鉛めっきとすることとした。

答え

   ×

[ 解説 ]
海岸近くの屋外に設ける鋼製手すりが塗装を行わず亜鉛めっきのままの仕上げとなる場合は、めっきの付着量の多い溶融亜鉛めっきのA種を用いる

⑧コンクリート面にビニル壁紙を直張りとするので、下地が乾燥していない場合は、シーラー処理を行ってから壁紙を張る計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
コンクリート面にビニル壁紙を直張りする場合、シーラーを用いても湿気止めの役目は果たさず、下地の乾燥が不十分な時には、カビや変色が起きやすい