【 演習問題02 】
問題4
ただし、図において矢線の上段は作業名、下段は所要日数を示す。又、各作業の短縮可能日数、及び1日短縮に要する増加費用は下表のとおりである。
[ 1 ]
作業Hの最早開始時刻(EST)を求めよ。
[ 2 ]
作業Gのトータルフロート(TF)を求めよ。
[ 3 ]
最小の増加費用で、所要工期を4日間短縮するには、その作業を何日短縮すればよいか。又、その時の増加費用がいくらになるかを求めよ。
解答例・解説
最早開始時刻と最遅終了時刻の計算とクリティカルパス
[ 1 ]
作業Hの最早開始時刻:[ 23 ] → 23日
[ 2 ]
作業Gのトータルフロート
TF = ㉓ ー([12 ] + 7 )= 4日
[ 3 ]
4日日程を短縮すると、クリティカルパスも4日間短縮する。各作業の1日当たりの短縮費用、トータルフロート(TF)のある作業には波線~~で示すと次のような図となる。TFのある作業は短縮費用 0 万円である。
4日間(①~④を)短縮すると
・作業Fを2日 10万円
・作業Bを2日 16万円
以上より合計、26万円となる。
問題5
ただし、矢線の上段は作業名、下段は所要日数、( )内の数字は1日当たりの作業人員数を示す。
①作業Kの最遅終了時刻(LFT)を求めよ。
②作業Kの最早開始時刻(EST)を求めよ。
③作業Hのフリーフロート(FF)を求めよ。
④工期を変えずに③~⑦の作業期間で山崩しを行い、1日当たりの最大作業人員をできるだけ少なくすると、その人数は何人になるか。また、最大作業人員での作業日数は何日になるか。
解答例・解説
ネットワークの計算:
クリティカルパスと余裕の計算
[ 1 ]
作業Kの最遅終了時刻:[ 26 ] → 26日
[ 2 ]
作業Kの最早開始時刻:[ 18 ] → 18日
[ 3 ]
作業Hのフリーフロート (FF)
FF = [18] ー( [8] + 8 )= 2日
[ 4 ]
山崩し後の作業の必要最小人員数
クリティカルパス、作業B、D、G、Jを最下端部に描き、TF(トータルフロート)のある作業は~~で示し移動範囲を示すと次の山積み図ができる。
移動前(山積み)
A、C、H、F、I、K、Eの余裕のある作業を~~の範囲で動かして平均化し、必要最小人数を求めるとき、作業Hと作業Kを移動範囲の最終日まで動かし、移動後の山崩し図を描くと次のようになる。したがって、 10人で15日から18日の4日間となる。
移動後(山崩し)
問題6
次の条件の工事のネットワーク工程表について、下記の問に答えよ。
条件:
作業B、Cは、作業Aが完了後、同時に着工できる
作業Dは、作業Cが完了後着工できる
作業E、I は、作業Bが完了後、同時に着工できる
作業Fは、作業C、Eが完了後着工できる
作業Jは、作業 I が完了後着工できる
作業Gは、作業F、I が完了後着工できる
作業Hは、作業D、Gが完了後着工できる
作業H、Jが完了した時点で全工事が終了する。
作業名と所要日数
①クリティカルパス上の工期は、何日か。
②その工期を2日縮める場合、A以外の1つだけの作業で2日縮めるとすれば、どの作業を縮めればよいか。
③最初の条件で工事を進めていた途中で、工事を着手してから6日終了後に1の作業を4日延ばさなければならなくなった。その場合1つの作業だけを縮めて元の工期にもどすには、その作業を何日縮めればよいか。
解答・解説
ネットワークの製作
先行作業と後続作業および所要日数を整理する。
この表(テープル)に作業Aからネットワークを順次描いていく。ネットワークを計算すると次のようになる。
①クリティカルパスの日数:28日
②工期を2日短縮するとき、クリティカルパス上の作業を2日短縮する。作業A以外の1つだけで2日縮められる作業は、TFが2日ある作業 I および 作業Jに並行するもので、単独で短縮できるのは、作業Hである。
③作業 I を6日から10日にかえてネットワークを再計算する。各作業のTFを求めると次のようになる。作業 I は短縮しないので、作業Bまたは作業Jを短縮するが、TFが2日あるのは作業Cで、それに並行する作業Bを2日間短縮する。