配筋標準 09 小梁・片持梁

配筋検査のつぼ⑨ 小梁・片持梁の配筋


9° .小梁・片持梁

9-1 小梁の定着・カットオフ筋長さおよび継手位置


★ポイント


①外端・端部の上端筋の定着は、折曲げ定着とし、投影定着長さをLb(20d)かつB/2以上、余長8d以上、梁面からの全長をL2以上とする。

②梁幅が小さく、投影定着長さ20dが確保できない場合の上端筋の定着要領は、図9-2-2に従う。

③下端筋の定着筋はL3またはL3hとする。(定着長さは表3-2-2による。)

④上端筋の継手は、中央L0/2の範囲に設ける。

★カットオフ筋長さ継手をもうけられない範囲に上端筋は15d、下端筋は両側20dを加えた長さとなっている。

★カットオフ筋の長さは単独小梁、連梁及びその端部で異なるので注意が必要である。
(連続梁の下端、中間部にカットオフ筋がある場合)
 カットオフ長さ 20d+L0/2+20d
(連梁端部の下端、中間部にカットオフ筋がある場合)
 カットオフ長さ 20d+7L0/12+20d
(単独梁の下端、中間部にカットオフ筋がある場合)
 カットオフ長さ 20d+2L0/3+20d

 ※下へいくほど長いので、一番上で覚えていたら、長さが足りない。
  例えば、L0=5000 主筋 HD25 の場合
  下端中央部のカットオフ長さは、上から
  3500、3917、4333と違ってくる。


9-2 小梁と大梁の取合い

①小梁主筋の定着で垂直に余長が確保できない場合は、上端筋は斜め定着、下端筋は斜め定着あるいは水平定着としてもよい。


9-3 片持大梁・片持小梁の定着・カットオフ筋の長さおよび継手位置

★ポイント


①片持梁先端の上端筋は、梁先端からの距離を100mm以下とし、下端筋直上まで曲げ下げる。

②片持大梁の元端は、上端筋・下端筋ともに折曲げ定着とし、定着長さの全長はL2とする。(直線定着する場合は、監理者の承認が必要)

③片持小梁の元端は、直線定着・折曲げ定着のいずれとしてもよく、定着長さの全長は上端筋L2、下端筋L3とする。

④片持梁のカットオフ長さは、
(2/3)L + 15d(L:持出し長さ)
とする。

⑤片持梁の上端筋には継手は設けてはならない。


9-4 片持ち梁・先端小梁のさおまり


★ポイント


⑥先端小梁上部筋の出隅側主筋は、片持梁出隅側主筋近傍までのみ込ませ、水平に折り曲げ、余長をL2とする。その他の上端筋は、投影定着長さをB/2以上確保し、水平に折り曲げ、余長をL2とする。

⑦先端小梁下端筋の出隅側主筋は、片持梁出隅側主筋近傍までのみ込ませ、水平に折り曲げ、余長をL3とする。その他の下端筋は、余長をL3とする。

⑧片持梁と先端小梁の取合い部には、先端小梁の側面にコ形筋を配筋する。