1級建築施工管理技士 実地 躯体工事【演習問題02】

【 演習問題02 】

問題3

コンクリート工事に関する次の問に答えよ。

①コンクリート打継ぎ部において、新たなコンクリートを打設する場合の打継ぎ面の処理に関する施工上の対策を具体的に1つ記述せよ。

②マスコンクリートにおいて、ひび割れ発生を抑制するためのコンクリートの計画調合上の留意事項1つ記述せよ。


【 攻略のポイント 】

(1)コンクリートの打継部への対策

①打継ぎ部の位置は、耐力への影響の少ない位置とする。

a:梁、床スラブおよび屋根スラブの鉛直打ち継ぎ部は、スパン中央をする。

b:柱および壁の水平打継ぎ部は、床スラブ、梁の下端、または床スラブ、梁、基礎梁の上端に設ける。

②打継ぎ部は、エキスパンションジョイント(伸縮打継ぎ目)を除いて鉄筋は連続する。

③打継ぎ部のブリーディングによる水やレイタンスはコンクリート打継ぎ前に除去し、コンクリートの打継ぎ面は十分に湿潤状態にしておく。

(2)マスコンクリートのひび割れ抑制対策

マスコンクリートは、部材最小断面寸法が80㎝以上のもので、内外面の温度差が25℃以上となることが予想される部材と定義されている。

マスコンクリートは、コンクリートの表面が、温度差によるひび割れとつながったとき、耐久性、水蜜性をもたなくなる。このため、温度差によるひび割れを抑制するコンクリートの調合が求められる。このための留意点は、次のようである。

①単位セメント量は、発熱を抑制するため所要の品質が得られる範囲で最小とする。

②単位水量は、スランプ値が15㎝以下となる範囲で最小とする。

③高性能AE減水剤、流動化剤など混和剤を使用し単位水量を減水する。

解答例

①コンクリートの打継ぎ面に浮き出た水を除去し、湿潤状態で打継ぐ。

②所要の品質が得られる範囲で単位セメント量を最小となるように調合する。

問題4

高力ボルト摩擦接合に関する次の問に答えよ。

①すべり係数が0.45以上確保できる摩擦面の処理方法2つ記述せよ。②1次締め後に行うマーキングの目的2つ記述せよ。


【 攻略のポイント 】

(1)摩擦面の処理

高力ボルト摩擦接合は、鋼材と鋼材を圧接して、鋼材相互の摩擦力で力を伝達するもので、鋼材はすべり係数(表面の荒さの程度)が0.45以上を確保する必要がある。このため、次の方法がとられている。

①表面仕上げを行い、放置してのち自然な赤錆の発生時を待つ。

②摩擦面をブラストして処理する。

③素地調整(ブラスト)後、時間の経過のあるときは厚膜型無機ジンクリッチペイントを塗布する。

(2)マーキングの目的

1次締め後に行うマーキングの目的は、次のとおりである。

①共回りのないことを確認する。

②マークのずれによる本締め終了の確認をする。

③1次締めまでの完了を確認する。

解答例


赤錆の発生状態を待つ。
ショットブラストに表面を素地調整する。

共回りの有無の確認をする。
本締め完了の有無を確認する。

問題5

市街地において、切梁を用いる柱列山留め壁工法を採用した現場で根切り工事を行う場合、山留め架構と周辺地盤の安定性の確保の観点から、一般に現場で点検・確認を行う事項を3つ記述しなさい。
ただし、山留め架構の変形・応力・側圧の測定に関する記述は除くものとする。


【 攻略のポイント 】

柱列山留め壁工法は、地下水が高く掘削深さも大きな根切り工事に採用される工法で、鋼矢板と異なり、現場打ちコンクリートであるため、コンクリートの品質管理を十分にしないと不良箇所から水漏れが生じるため、山留めの安定が損なわれないようにしなければならない。
また、自立式の柱列山の壁でなく、切梁を用いるので、腹起しなどの接合部など、構造としての安全も点検しなければならない。

(1)止留め架構の留意点

①根入れ長さは、ヒービングまたはボイリングに対して安全なものをするよう確認する。

②柱列壁の材料が分離しないように打設し、所要の水密性のある土留め壁とするためコンクリートの調合を適正なものであるか確認する。

③コンクリートの打設するためのトレミー菅の配置を点検し、引上げ速さは、トレミー菅深さ2m以上を確保して施工する。

④腹起し、切梁、山留め壁は相互に堅固に接合する。

解答例

①ヒービングまたはボイリングの生じないように十分な根入れ長さであることを確認する。

②山留め壁のコンクリートの調合の確認、トレミー菅の配置の確認をする。

③トレミー菅の引上げ速さ、トレミー菅底の挿入深さ2m以上を確認する。