1級建築施工管理技士 内装仕上 仕上げのひび割れの原因

建築品質 内装仕上工事


78)仕上げのひび割れの原因

内装は仕上げも下地も重要である。ボードのひび割れ、タイルの剥落や塗装の剥離など仕上げの不具合の多くは下地に原因がある。仕上げの品質は下地によって決まる。

1.下地が変わる部分には化粧目地を設ける
壁ボード張りがコンクリート下地と軽鉄下地にまたがると、コンクリート下地と軽鉄下地の境でボードにひび割れが入る。コンクリート下地と軽鉄下地の動きが違うためで、ボードのひび割れは下地の違いを正直に表す。したがって、異種下地の境界には伸縮目地を設ける。目地を設けたくない場合は、コンクリート面にも軽鉄下地を通してボードで仕上げる。


異種下地の壁ボードのひび割れ

2.床の異種下地の境界には床見切り(目地棒)を設ける

床の場合も同様で、床暖房をする部分をしない部分、防水をする部分としない部分、木下地とコンクリート下地など下地の違いを無視して、タイルや石で仕上げると、必ず異種下地取合い部でひびわれが入る。したがって、その取合い部分はあらかじめ伸縮調整目地または見切りを設けなければならない。その目地位置は躯体施工前に、タイルや石の割付け寸法に合わせて決めることが重要である。


異種下地の床のひび割れ

3.軽鉄間仕切り壁のひび割れを少なくする

ボード壁のドア枠上部にひび割れが入るケースがある。軽鉄下地のボード壁はボードで軽鉄下地が固められていると言ってよい。開口部まわりは、下地補強をして、ボードをL形にカットして張るか、あらかじめ化粧目地を設ける。ひび割れさせたくなければ、まず二重張することが基本となる。
軽鉄下地材はJIS規格品とする。50型の時、
・スタッド(縦骨)50 × 45 ×0.8mm
・ランナー(上下の支持材)52 × 40 × 0.8mm
・振れ止め(スタッド繋ぎのC型材)19 × 10 × 2.3mm
・開口補強材、スタッドと同じ幅 50 × 30 × 10 × 2.3mm
とする。

ボード壁のひび割れ