1級建築施工管理技士 建具工事 シャッターの強風・安全対策

建築品質 外部建具


063)シャッターの強風・安全対策

外部のシャッターは強い風圧を受ける。特に幅が広いシャッターは台風時の風圧で撓んで外れたり、レールごと風に飛ばされることがある。強風でシャッターが破損すると内部に強風が吹き込んで、天井や内壁が被害を受けるだけでなく、屋根が飛ばされることもある。庇がない外部シャッターでは漏水する事例もある。

1.外部大型シャッターは耐風型にする

シャッターの耐風圧強度はシャッターの開口幅とスラットの仕様(鉄板厚、スラット形状)で決まる。耐風フックが付いた耐風型シャターは強度が増す。シャッター幅が7mを超すシャッターは耐風型を検討する。シャッターレールは単なるガイドレールではなく、スラットの風圧を受けるため、柱や間柱などにしっかり固定しなければならない。耐風型の耐風フックに対応するレールは特に取付け強度が必要である。一般にスラットの強度は正圧には強いが負圧には弱い。用途上シャッター幅を大きくする場合や、負圧に対して強度不足の場合は、シャッターの中間に脱着式の補強支柱(耐風ロック)を検討する。補強支柱はシャッターを挟むように内外に設け、台風時など強風対策をする。


耐風型シャッターの例

2.防火シャッターは防火区画形成を確実に行う

防火シャッターを設けるときは、防火の垂れ壁とシャッターまぐさ、及び間仕切りとレールの取合い部の耐火性能を確保し、防火区画を確実に形成する必要がある。防火シャッターや遮煙シャッターは認定時のレールの深さや溝幅などの形状は重要である。レールに仕上げ見切りを設ける場合などは納まりに十分注意する。

防火シャッターの例

3.防火シャッターには安全装置が必要

防火シャッターが自動閉鎖しているときにシャッターに挟まれで死亡する事故があった。それ以降自動閉鎖するシャッターには挟まれ防止の安全装置の設置が義務付けられている。
(建築基準法施工令第112条14項)