1級建築施工管理技士 建具工事 開口補強は一体

建築品質 外部建具


052)建具と開口補強は一体

鉄骨造のALC板や押出成形セメント板(ECP)のパネル外壁に取り付けるサッシはパネルに直接固定しないので、スチールの開口補強材に取り付ける。パネルを開口補強材は変位によって動くので、シールは切れやすく、雨水浸入の要因となる。

1.開口補強の強度を確保する

開口補強材は開口部の風圧ろ開口まわりのパネルの風圧を負担している。構造的には二次部材のため、金属工事として軽く扱われることが多いが、溶接などは資格が必要である。構造設計図に記載がない場合は構造設計者に確認する。特に、階高が高い時や開口が大きい時は注意が必要である。

2.サッシは開口補強と一体化する

ALC板の場合は、開口補強材に建具枠のアンカーを溶接し、モルタルを充填して建具枠と開口補強を一体化する。ALC板でモルタルを充填しない場合は、アンカーだけで風圧力に耐えうるようにアンカーを取り付けた後、ロックウールを密実に充填し、気密性を確保する。

ECPの場合は、モルタルを詰めないで、乾式取付けとし、アンカーだけで風圧力に耐えうるようにする。建具を一体になった専用のアンカー金物を用い、取付けボルトの個所数や強度などは確認が必要である。ボルトの場合は緩み止めを考慮する。

3.パネル外壁と建具の納まり

ALC板やECPのパネル外壁は鉄骨造の動きに合わせてロッキングやスライドで対応するため、建具とのシールは切れやすくなる。したがって、シールが切れても浸入しにくいおさまり、または入っても排水できるおさまりが必要となる。
ALCでは水切りを設け、二重シールとする。ECPでは縦目地を伝って落ちてきた水が内部に伝わないにして、排水する納まりにする。ECP専用型のサッシ枠を用いるほうが望ましい。