1級建築施工管理技士 く体工事 地盤改良 コラム

第4章 地業工事 地盤改良工事 

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◆◆ 地盤改良工事 ◆◆
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主な地盤改良工事には深層地盤改良と浅層地盤改良がある。
深層地盤改良(柱状改良体)の柱状改良の事故の考察する。
設計ミスによるもの
 地盤改良したのに不同沈下した
 地盤補強しなくて不同沈下した
 地震で不同沈下した
 その他
対策:地盤調査はSS試験だけで済まさず
   必要に応じて別の試験方法も追加する。
 ※SS試験(スェーデン式サウンディング試験)
SS試験では
1mあたりの半回転数が150を超えると、信頼性が低くなる。
追加試験をするのが理想的ですが、
費用をそれほどかけずにSS試験の限界を補うことができる。
地形図、地質図、近隣のボーリングデータを参照し、
支持地盤の位置などを予測して、
SS試験の調査結果が妥当か判断する。
SS試験の調査報告書を見る際の注意点
□ 調査地の場所(大規模造成地の場合、別敷地のもののケースがある)
□ 地形・地質の種類・時代区分
□ 盛り土の有無・厚さ
□ 敷地履歴・造成経年
□ 元の地盤の傾斜レベル・方向
□ 擁壁の状態
□ 調査地周辺での異常の有無
□ 土質の安定性
□ 軟弱層の分布
□ 不同沈下の可能性
□ 調査員の資格証
 (住宅地盤品質協会又は地盤保証検査協会)
□ 調査測点 建物の四隅と真ん中の5カ所



★SS試験の結果だけで考察している報告書は信頼性が低い
★造成地や擁壁がある場合、SS試験の調査測点が適切な位置がどうかもチェックする
住宅の基礎設計に必要なのは「地耐力」
地耐力は
「支持力」と「沈下量」
から求める。
SS試験は支持力しか測定できないので、注意が必要です。
表面波探査法による測定
直径50㎝の面で測定するので理にかなっている。
擁壁や交通量の多い道路には適さない。
杭が必要と判定が出た場合は、SSやボーリングで
再調査をするほうが良い。
地盤トラブル ケース1
民間の瑕疵保証をついけていたが、
保証会社も補強工事会社も保証に応じなかったトラブル
建設中の施工したての基礎が台風に見舞われて沈んだケース
・瑕疵保証内容が完成後の瑕疵を保証するものだった。
・地盤調査結果の指示に従って補強方法を決めているので、
 施工ではなく地盤調査結果に責任がある
ということ
事故後に別の調査方法で再調査したら、
当初 3.5mの柱状改良摩擦杭の提案だったものが、
8mの鋼管杭が必要だと判明したとのこと。
地盤調査資料をしっかりと読み込んで、
設計されているいることが重要。
その時に施工者も交えて、
最適な施工方法が検討されれば
なおよいが、必ずしも同様のケースに
あてはまるとは限らないので、
注意が必要。