5 施工管理法
1° 施工計画
1-1 施工管理の概要
下記の正誤を判断せよ。
(建築工事の工期とコストの一般的な関係)
①最適工期は、直接費と間接費の和が最小となるときの工期である。
◯
[ 解説 ]
最適工期とは、経済速度で工事の施工を行う最も経済的な工期であり、直接費と間接費とを合わせた総工事費が最小になるときの工期である。
②総工事費は、工期に比例して増加する。
×
[ 解説 ]
総工事費は、直接費と間接費とを合わせた費用であり、工期に比例しては増加しない。
③直接費は、工期の短縮に伴って増加する。
◯
[ 解説 ]
直接費は、工期が短くなれば、残業や応援を頼むことが多くなり増加する。
④間接費は、工期の短縮に伴って減少する。
◯
[ 解説 ]
間接費は、工期の短縮によって完成が早くなれば、その分減少する。
(突貫工事になると工事原価が急増する原因)
⑤歩増しや残業手当等による賃金等の割増が生じること。
◯
[ 解説 ]
歩増し、残業手当、深夜手当等の支給により、施工量に比例的でない賃金方式を採用せざるを得ないため、工事原価が急増する原因となる。
⑥一交代から二交代へと1日の作業交代数の増加に伴う現場経費が増加すること。
◯
[ 解説 ]
一交代から二交代、三交代へと一日の作業交代数の増加による現場経費等の固定費の増加のため、工事原価が急増する原因となる。
⑦1日の施工量の増加に対応するため、仮設及び機械器具の増設が生じること。
◯
[ 解説 ]
施工量の増加による仮設及び機械器具の増設、監督職員の増員等の施工規模の拡大のため、工事原価が急増する原因となる。
⑧型枠等の消耗役務材料の使用量が、施工量に比例して増加すること。
×
[ 解説 ]
型枠等の消耗役務材料の使用量は、施工量に比例して増加するのではなく、型枠材や支保工材の転用回数等の減少により、施工量は比例的でなく急増する。