1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】
1.建築学
2°.一般構造
2-3.鉄筋コンクリート構造1
下記の正誤を判断せよ。
(梁)
①一般に梁の圧縮鉄筋は、じん性の確保やクリープによるたわみの防止に有効である。
◯
[ 解説 ]
①〜③
梁のせん断耐力は、一般にあばら筋量を増やすことにより増加する。
②梁のあばら筋にD10の異形鉄筋を用いる場合、その間隔は梁せいの1/2以下、かつ、250mm以下とする。
◯
③大梁は大地震に対してねばりで抵抗させるため、原則として、両端での曲げ降伏がせん断破壊に先行するように設計される。
◯
④梁に貫通孔を設けた場合の構造耐力の低下は、せん断力より曲げ耐力の方が著しい。
×
[ 解説 ]
梁に貫通口を設けると、コンクリートの有効断面積が減少し、曲げ耐力よりせん断耐力の低下の方が著しい。
梁に2個以上の貫通孔を設ける場合、孔径は梁せいの1/3以下、中心間隔は孔径の3倍以上とする。
(柱)
⑤普通コンクリートを使用する場合、柱の小径は、原則としてその構造耐力上主要な支点間の距離の1/15以上とする。
◯
[ 解説 ]
⑥柱の主筋の断面積の和は、コンクリートの断面積の0.4%以上とする。
×
[ 解説 ]
柱の主筋の断面積の和は、コンクリート断面積の0.8%以上とする。
柱の引張鉄筋比が大きくなると、付着割裂破壊が生じやすくなる。
⑦帯筋比は、0.2%以上とする。
◯
[ 解説 ]
柱の靭性を確保するためには、帯筋の径を太くするよりも、間隔を密にすることや中子筋を用いることが有効である。
⑧柱は、地震時のぜい性破壊の危険を避けるため、軸方向圧縮応力度が大きくなるように計画する。
×
[ 解説 ]
柱の軸方向圧縮応力度が大きい場合、地震力に対して変形能力が小さくなり、脆性破壊の危険性が高くなるため、軸方向圧縮応力度を小さくして、柱の靭性を高める。
⑨柱の変形能力を高めるため、曲げ降伏強度がせん断強度を上回るように計画する。
×
[ 解説 ]
柱の曲げ降伏強度がせん断強度を上回ると、せん断破壊を起こしやすい柱となるので、せん断耐力は曲げ耐力を上回るように計画する。
柱の靭性を確保するため、短期軸方向力を柱のコンクリート全断面積で除した値は、コンクリートの設計基準強度の1/3以下とする。
(参考)
柱梁接合部内の帯筋間隔は、原則として150mm以下とし、かつ、隣接する柱の帯筋間隔の1.5倍以下とする。