1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】
3.施工(躯体工事)
10° 耐震改修工事
10-1 耐震改修工事
下記の正誤を判断せよ。
(現場打ち鉄筋コンクリート壁の増設工事)
①既存壁に新たに増打ち壁を設ける工事において、シヤーコネクターを型枠固定用のセパレーターとして兼用した。
◯
[ 解説 ]
増打ち壁の場合、既存壁との一体性を増すがめに、シアーコネクターをして既存壁に設置したあと施工アンカーをセパレーターに利用することができる。
②コンクリート流込み工法による壁の増設では、上部すき間に圧入したグラウト材が空気抜きから出ることでグラウト材が充填されたことを確認した。
◯
[ 解説 ]
コンクリート流込み工法による壁増設は、上部20㎝程度残して流し込み、グラウト材を圧入するが、グラウト材が空気抜きから出ることで充填を確認する。
③既存構造体にあと施工アンカーが多数埋め込まれる増設壁部分に用いる割裂補強筋には、スパイラル筋又ははしご筋を用いることとした。
◯
[ 解説 ]
既存構造体にあと施工アンカーが多数埋め込まれる増設壁との取合い部分では、コンクリート又はグラウト材の割裂防止のため、スパイラル筋又ははしご筋等の割裂補強筋を用いる。
④鉄筋コンクリート壁の増設工事において、既存梁下と増設壁上部とのすき間のグラウト材の注入は、予定した部分を中断することなく1回で行った。
◯
⑤鉄筋コンクリート壁の増設工事において、注入するグラウト材の練上がり時の温度は、練り混ぜる水の温度を管理し、10〜35℃の範囲となるようにした。
◯
[ 解説 ]
グラウト材の練り上がりの温度は、10〜35℃の範囲になるように、練り混ぜに用いる水の温度を10℃以上になるように管理する。
(鉄骨ブレースの設置工事)
⑥枠付き鉄骨ブレースの設置工事において、現場で鉄骨ブレース架構を組み立てるので、継手はすべて高力ボルト接合とした。
◯
(耐震スリット新設工事)
⑦柱と接する既存の袖壁部分に完全スリットを設ける工事において、袖壁の切欠きは、袖壁厚の1/2の深さまでとした。
×
[ 解説 ]
耐震改修構造の完全スリットは、柱に接する壁の全厚さを切断し、完全に縁切りしたものであり、設問は、部分スリットの説明である。