1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】
1.建築学
1-5.音に関すること
下記の正誤を判断せよ。
①室内の向かい合う平行な壁の吸音性が高いと、フラッターエコーが発生しやすい。
×
[ 解説 ]
室内の天井と床、両側の壁などが互いに平行でかつ反射材料でできている場合、音の反射が規則的に繰り返され、二重、三重に聞こえる現象を、フラッターエコー(鳴き竜)という。室内の向かい合う平行な壁の吸音性が高いと、発生しにくい。
②障害物が音波の波長より小さいと、音波が障害物の背後に回り込む現象を回折という。
◯
[ 解説 ]
音波の回折現象は、障害物がその波長より小さいと起こりやすい。
③聞こうとしている音が、それ以外の音の影響によって聞きにくくなることをカクテルパーティ効果という。
×
[ 解説 ]
カクテルパーティ効果とは、2つ以上の音を同時に聞いているとき、その中の1つの音を選択して、聴取できることをいう。
設問の記述は、マスキング現象
④無指向性の点音源からの音の強さは、音源からの距離の二乗に反比例する。
◯
[ 解説 ]
音の強さ ∝ 1/ ℓ2
⑤同じ音圧レベルの騒音源が2つになった場合、音圧レベルは1つの場合より約3dB大きくなる。
◯
⑥室内騒音の程度を評価するためにNC値が用いられるが、NC値は大きいほど静かに感じる。
×
[ 解説 ]
騒音のオクターブバンドごとの音圧レベルの測定結果を図にプロットしてすべての点を上回る最小の曲線をNC値を呼び、大きいほど許容する騒音はうるさく感じる。
⑦吸音率は、壁などの境界面に入射する音のエネルギーに対する反射されなかった音のエネルギーの比で表される。
◯
⑧同じ透過損失の値をもつ2枚の壁を一定の距離以上に離すと、1枚の時に比べて透過損失は2倍の値となる。
◯
[ 解説 ]
床衝撃音レベルの遮音等級と表すL値は、値が小さいほど遮音性能が高い。
⑨コンクリート間仕切り壁の音の透過損失は、一般に高周波数域より低周波数域のほうが大きい。
×
[ 解説 ]
コンクリート間仕切り壁の透過損失は、低周波数域より高周波数域の方が大きい。
⑩残響時間とは、音が鳴り止んでから、はじめの音圧レベルより60dB減衰するのに要する時間のことをいう。
◯
[ 解説 ]
残響時間は、室容積に比例し、室内の総吸音力に反比例する。