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1級建築施工管理技士 内装仕上 システム天井の落下防止策

建築品質 内装仕上工事


79)システム天井の落下防止策

事務所ビルなどに採用される岩綿吸音板のシステム天井は、設備も含めてすっきりと納まる。点検口も天井パネルと同じで目立たないものが多い。しかし、そのバネルが地震時の落下するケースがある。特に壁際のパネルや防火シャッター取合い部などのパネルに落下するケースが見られる。

1.システム天井の基本

システム天井は次の事項を守れば標準部分の落下はおおよそふせぐことができる。

①天井が地震時に大きくゆれないようにブレースを適正に配置する
②天井ボードが偏っても、掛り寸法に5mm以上の余裕を持たせる
③野縁受けと壁との隙間が天井ふところ高さの1/100 × 2以上あること
④ボードどおしのジョイントのHバーはHバー受けに2ヶ所以上固定すること
⑤Tバーに載せ掛ける設備機器は落下防止のワイヤーを掛ける


システム天井

2.システム天井は壁際の天井パネルが落下しやすい

壁際の天井パネルは壁に固定された廻縁に載っている。システム天井の標準では廻縁と天井パネル、廻縁とTバーの掛かりやクリアランスが少なく、地震時に天井が動くと壁に当たったり、外れたり、必ずどこかが破損し落下することもある。同様のことは、窓際のブライドボックス、防火シャッターや防煙垂れ壁などの取合い部でも生じる。したがって、地震時の天井の動きに十分対応できる廻縁を設けたり、落下防止のワイヤーを取り付けたりすることが必要である。


壁際の納まり

3.壁際ルーバー天井、天井吊りの機器は落下防止策を施す

一般の天井でも、天井が動いて壁際のルーバーが落下することがある。ルーバーの枠が壁側と天井側で別々になっているのが原因である。


壁際のルーバー

また、天井に吊る機器は必ず2ヶ所以上の吊りボルトで固定し、2方向のブレースを設けて地震時に振れないようにすることが重要である。


天井吊りの機器

やまとたける

一級建築士/ 1級建築施工管理技士