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1級建築施工管理技士 バルコニー工事 二重床で部屋と一体化

建築品質 バルコニー  balcony


017)二重床で段差をなくして広々と

高齢化が進む中、住宅の床段差での怪我が増えている。集合住宅のバルコニーの掃き出し窓では雨が入らないようにサッシ足元に立上りを設けて跨いで出入りするおさまりが一般的である。
これは高齢者でなくても出入りしにくく、危険である。
室内の床のフラット化に加えて、内部と外部の床をフラットにして住居の広がりと安全と快適さを実現したいものである。

1.内部床と外部バルコニーをフラットにする

外部床と内部床をフラットにするため、外部側の躯体を床を下げて水勾配を設け、フラットサッシを取り付けて防水を納め、外部床仕上げを内部床レベルに合わせると良い。
ウッドデッキなど目地からの排水を可能とすれば、完全にフラットな床ができる。フラットサッシとの取合いに排水目地を設け、押し水処理をする。
ウッドデッキにした場合は、床下の清掃やフロアドレンの清掃などのメンテナンスも考慮しておく。

同様の考え方をすれば、外部の床にエキスパンション・ジョイント(EXP.J)がある場合も、防水立上りはEXP.J金物を目立たなくして、フラットな床を設けることができる。
また、植栽スペースも含めてフラットな広がりを演出できる。

2.内外フラットな外部出入り口は排水溝を設ける

外部出入口のドアは内部と段差を設けることが雨仕舞の鉄則である。しかし、自動ドアは頻繁に出入りに使うドアは使い勝手上、段差はもとより15mmの水返しも設けたくない。
こんな時は雨の吹き降りが出入口に当たらないようにできるだけ庇を大きく出し、出入口の外部側に細い排水溝を設けて雨の浸入を防ぐ。また、外部側の床は、強風による押し水が来ないように、1/50程度の水勾配を設ける。

やまとたける

一級建築士/ 1級建築施工管理技士