036)屋外の鉄骨階段は建物から離す
屋外の鉄骨階段に関連するトラブルは、屋外階段と接する外壁からの漏水、屋外階段の出入り口まわりなどからの漏水や、階段の歩行音がうるさいなどがある。鉄骨階段では防錆や塗装の耐久性やメンテナンスはもちろん、階段の意匠も重要である。
1.屋外鉄骨階段は外壁から150mm程度離す
外壁の鉄骨階段などに接する外壁から漏水することがある。屋外鉄骨階段が外壁と近接しているため、外壁パネルなどの目地シールが一部施工できていないのが原因である。屋外鉄骨階段は外壁から150mm程度離して、外壁のシールや塗装などが確実にできるよにしなければならない。
2.屋外階段出入口床と階段の床は 120mm以上の段差を設ける
屋外階段出入口の鋼製扉のくつずりまわりのシールが確実に施工できるように、階段の床は内部の床より120mm以上下げる。(避難階段の場合は150mm以下)階段幅木の天端より上でくつずり下部のシールが確実に施工できることが必要である。
3.鉄骨階段の音対策
鉄骨階段は人が昇り降りする時の音が騒音となる場合がある。普段使用する鉄骨階段は、以下を検討する。
①階段を構成する鋼材を厚くし剛性を高める
②段床に塩化ビニルシート(屋外用)を張る
③段床をPCa(プレキャスト コンクリート)板にする
屋内では段床をモルタル塗りとし、タイルカーペットを張ることもできるし、段床に制振鋼板を使うなどの方法もある。
4.鉄骨階段の納まり
階段の段の割付けにおいて、昇り始めを1段先に送ると、ささら桁の折返し及び手すりがきれいに納まる。また、鉄骨階段の幅木は20mm程度に小さくするとスッキリとする。