4章 地業工事 6節 砂利、砂及び捨コンクリート地業等

第4章 地業工事


6節 砂利、砂及び捨コンクリート地業等

4.6.1 適用範囲

この節は、砂利、砂及び捨コンクリート地業等に適用する。

4.6.2 材 料
(a) 砂利及び砂地菜
(1) 砂に、シルト等の泥分が多量に混入しているものは、締固めが困難となるので、使用してはならない。

草木根、木片等の有機物が含まれていない砂を使用する。

(2) 砂利は、(3)の再生クラッシャラン、切込砂利又は切込砕石を使用する。砂利の締同めは、砂利を比較的薄い層にまき出して行うので、砂利の粒径は.JIS A 5001(道路用砕石)によるC-40程度で、あまり大きくない方がよく、粒径がそろっていない砂混じりの方がよい。

上記(1)の砂と同様、砂利に泥分の混入が多いものや、有機物が含まれているものは使用しない。

(3) 砂利には.次のものを用いる。
(i) 再生クラッシャラン
建設副産物であるコンクリート塊を破砕したものであり、品質にばらつきがある。使用箇所によっては、強度、吸水率等を確認して使用する必要がある。

(ii) 切込砂利
採取したままでふるいを通さず砂と砂利の混合したものであるが、なるべく砂利の多いものの方がよい。

(iii) 切込砕石
砕石楊の破砕したままの砕砂と砕石の混合したものである(ここでいう切込砕石は、22章でいうクラッシャランを想定していない。)。

(b) 捨コンクリート地業
コンクリートの品買は、「標仕」6.14.3による。

(c) 床下防湿層
標仕では、床下防湿層は、ポリエチレンフィルム等で、厚さ 0.15mm以上とされている。

4.6.3 砂利及び砂地業

(a) 工法は図4.6.1のように行う。

図4.6.1 砂利及び砂地業

(b) 締固めに用いる機械には、自重によるもの、自重と合わせ振動を加えて締め固めるものがある。これらの機械には、大小さまざまな大きさのものがあるので施工条件に合わせて使用する。

(1) 自重によるもの
(i) ロードローラー 線圧200〜490N/cm
(ii) タイヤローラー 輪圧3.9~49kN/1輪

(2) 自重に振動を加えるもの
(i) 振動ローラー 線圧 4.9~1,900N/cm
(ii) 振動コンパクター 自重 490~5,900N:ハンドガイド
(iii) タンパ 自重 290~1,200N:メーカーによりランマーと呼称

なお、締固め前に,機械の効果を確認するため、試験施工を行い、まき出し層厚、転圧回数等を決めるのがよい。

(c) 締固めを過度に行うと床付け地盤を破壊し、更に深い地盤をも乱すこともあるので、注意して適度な締固めを行う。また、締固めによる沈下量を事前に見込んでおき、締固め後に、地業表面が所定の高さになるようにする。締固めによるくぼみ等には、砂利又は砂を用い表而を平らにする。

4.6.4 捨コンクリート地業
捨コンクリート地業の目的を次に示す。

(1) この上に墨出しを行い、型枠等を正確に設置する。
(2) 鉄筋の組立を正確に行う。
(3) 基礎底面を平らにする。

4.6.5 床下防湿層
防湿層は、土間スラプ(土間コンクリートを含む。)の直下、断熱材がある楊合は断熱材の直下とされている。

床下防湿層の納まりの例を図4.6.2に示す。


図4.6.2 床下防湿層の納まりの例

4.6.6 施工記録

「標仕」4.6.6に規定された項目について確認し、記録する。

やまとたける

一級建築士/ 1級建築施工管理技士