1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】
3.施工(躯体工事)
3° 土工事・山留め工事
3-3 山留め工事
下記の正誤を判断せよ。
①自立山留め工法は、山留め壁の根入れ部の受働抵抗に期待するため、根切り深さが浅い場合に適している。
◯
②親杭横矢板工法は、止水性はないが、比較的硬い地盤でも施工可能であり、他の工法に比べて経済的に有利である。
◯
③鋼矢板工法は、止水性があり、地下水位の高い砂礫層などの硬い地盤の場合に適している。
◯
[ 解説 ]
鋼矢板工法は、矢板の継手部のかみ合わせにより止水性があるので、地下水位の高い地盤には適しているが、砂礫層などの硬い地盤には打設することが困難である。
鋼矢板山留め壁に用いる鋼矢板の許容応力度は、新品の場合であってもその数値を割増すことはできない。
④地盤アンカー工法は、敷地の高低差が大きく山留めにかかる側圧が偏土圧となる場合に適している。
×
⑤水平切梁工法において、集中切梁とする方法は、根切り及び躯体の施工能率の向上に効果がある。
◯
[ 解説 ]
水平切梁工法において、井形に組む格子状切梁方式は、一般に掘削平面が整形な場合に適している。
⑥水平切梁工法において、切梁にプレロードを導入するときは、切梁交差部の締付けボルトを締め付けた状態で行う。
×
[ 解説 ]
プレロードする場合は、切梁交差部の締付けボルトを緩めた状態で行う。
水平切梁工法における鋼製切梁では、温度応力による軸力変化について検討する必要がある。
⑦水平切梁工法における腹起しの継手位置は、切梁と火打梁との間又は切梁に近い位置に割り付ける。
◯
[ 解説 ]
油圧式荷重計は、切梁にかかる全荷重を測定するため、切梁の中央部を避け、火打梁との交点に近い位置に設置する。
⑧山留め壁の根入れ長さは、山留め壁の掘削側側圧による抵抗モーメントと背面側側圧による転倒モーメントとのつり合いから決める。
◯
[ 解説 ]
山留め壁背面に作用する側圧は、一般に深さに比例して増大する。
⑨山留め壁周辺の地盤の沈下を計測するための基準点は、山留め壁に近接した地盤面に設けた。
×
[ 解説 ]
山留め壁周辺の沈下を計測するための基準点は、公道に面する敷地境界の地盤面に一定間隔に設け、公道の反対側に設けた点との差を計測する。
山留め壁の頭部の変位を把握するために、トランシットやピアノ線、スケール、下げ振りを用いて計測を行う。
⑩ H形鋼を用いた切梁の軸力を計測するためのひずみ計は、2台を1組としてウェブに設置した。
◯