1°. 問題1の書き方と留意点
問題1の書き方は全く変動がないので、次の事項を準備すればよい。
【 留意点 】
正式名称を示すので、新築工事または改修工事なのか明示する。(或いは、増築工事等)
【 留意点 】
都道府県から番地まで正確に記載する。
【 留意点 】
( a ) 建物の用途
( b ) 構造形式
( c ) 規模
( d ) 外装仕上げ
改修の場合は、
( c ) に改修規模、
( d ) に改修外装仕上げを示す。
(具体的数値で示す。)
【 留意点 】
工期は完了したものを月数まで明示する。
(工事中のものは不可。)
規模と相応しない工期の場合は、その理由を記載する。
【 留意点 】
立 場:
工事における指導監理する立場のものであり、現場代理人、現場監督、主任技術者または、発注者側の監督員、設計監理等を明示する。
業 務:
安全、品質、工程、原価の各面から考え、連絡・調整役としての業務を具体的に示す。
平成29年度 施工経験記述 問題1
2°. 問題1の1、2及び問題2の書き方
①出題の分析と考え方
この部分は合否の鍵を握る部分である。まず、過去10年間の出題の傾向をみてみると、下記のように分類される。問題1の1、2及び問題2とは同じ経験論文と考えて整理しておく。
①仮設備 (23回)
a :仮設備の安全確保 (14回)
b :合理化を考慮した仮設備( 7回)
c :仮設電力・給排水の計画( 2回)
②環境保全 ( 9回)
a :公衆災害防止 ( 2回)
b :建設副産物取扱い ( 4回)
c :環境負荷低減方法 ( 3回)
③施工管理 (13回)
a :かしの部位と防止 ( 2回)
b :品質管理留意点 ( 4回)
c :安全管理留意点 ( 1回)
d :施工の合理化 ( 6回)
出題内容の文章を分析すると上記のとおりになるが、見方を変えると施工計画における①仮設備であり、施工計画における②環境保全であり、施工計画としての③施工管理である。
したがって、1級建築施工管理技士の実地試験は、施工を行う前に考慮すべき事項についての知識と記述力が問われているのである。つまり、実践においては、綿密な施工計画の立案を行いって施工計画書を作成し、その通りに実行する技術力である。その施工計画書が設計監理者の承認を得ていることは言うまでもない。
そのため、学科試験で学習した整理の方法と同じまとめ方をするのが、整理がついて理解しやすい。
また、実践へも展開しやすい。
特に仮設備は安全管理そのものであるため、注意してまとめる必要がある。