1級建築施工管理技士 令和7年 一次検定 解答速報5

令和7年 1級建築施工管理技士 一次 解答速報 問題5

問題番号[ No.31 ]から[ No.40 ]までの10問題のうちから、7問題を選択し、解答してください。7問題を超えて解答した場合、減点となります
問題は四肢択一式です。正解と思う肢の番号を1つ選んでください。

[ No.31 ]
改質アスファルトシート防水トーチ工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 密着工法における平場部の改質アスファルトシートの重ね幅は、縦横とも100mm以上とした。

2. 密着工法におけるALCパネル下地のプライマーは、使用量を0.4kg/m2とし、2か回いに分けて塗布した。

3. 絶縁断熱工法におけるALCパネル目地の短辺接合部は、幅50mm程度のストレッチルーフィングを張り付けた。

4. 絶縁断熱工法における立上り部は、厚さ2. 5mmの改質アスファルトシートの上に厚さ3mmの改質アスファルトシートを重ね張りした。

答え

  3
[ 解答解説 ]
1.◯

2.◯

3.×
ALCパネル下地の短辺接合部は、ルーフィングシート張付けに先立ち、目地部に幅 50mm程度の絶縁用テープを張付ける。(公共建築工事標準仕様書建築工事編9.3.4(3)(ア)(c))

4.◯

[ No.32 ]
シーリング工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. ALCパネルは表面強度が小さいため、モジュラスの高いシーリング材を用いて施工した。

2. コンクリート外壁の収縮目地は、温度ムーブメントの影響が小さいため、3面接着とした。

3. 異種シーリング材を打ち継ぐ際、先打ちしたポリサルファイド系シーリング材に、変成シリコーン系シーリング材を打ち継いだ。

4. 壁面における十字形交差部のシーリング材充填は、鉛直方向から先に実施した。

答え

  1
[ 解答解説 ]
1.×
ALCパネルなど表面強度が小さいものに、高モジュラスのシーリング材を使用すると、ムーブメントにより被着材を破損することがある。このような場合は、低モジュラスのシーリング材を使用することが望ましい。

モジュラス:
ゴム状弾性を有する材料の物性試験において、試験片に一定の伸びを与えたときの引張応力をいう。50%の伸びを与えたときの応力を50%引張応力という。

2.◯

3.◯

4.◯

[ No.33 ]
乾式工法による外壁の張り石工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 下地のコンクリート面の寸法精度は、±10mm以内とした。

2. 石材は、最大寸法を幅1、000mm、高さ800mmとし、重量を70kg以下とした。

3. ファスナー金物のコンクリート面への固定には、締付け方式のあと施工アンカーを用いた。

4. だぼ穴からはみ出ただぼ穴充填材は、硬化を確認した後に除去した。

答え

  4
[ 解答解説 ]
1.◯

2.◯

3.◯

4.×
だぼ穴から充填材がはみ出すと、変位吸収のためのルーズホールをふさいでしまう。このため、充填材の量に留意すると同時に、不要な充填材は硬化前に除去する。(建築工事監理指針)

[ No.34 ]
金属製折板葺き屋根工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. けらば包みの継手は、中に定形シーリング材を挟み込み、30mm重ね合わせて留めた。

2. 水上部分の折板と壁との取合い部に設ける雨押えは、先端にエプロンを取り付け、壁際の立上りを150mmとした。

3. 軒先の折板の先端部に設ける尾垂れは、下底を15°程度折り下げた。

4. 重ね形折板の重ね部分の緊結ボルトは、流れ方向の間隔を600mmとした。

答え

  1
[ 解答解説 ]
1.×
けらば包みの継手位置は、できるだけタイトフレームに近い位置に設け、継手の重ねは 60mm以上とする。(JASS12)

2.◯

3.◯

4.◯

[ No.35 ]
鋼製建具に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
ただし、1枚の戸の開口は、有効幅950mm以下、有効高さ2、400mm以下とする。

1. 外部に面する両面フラッシュ戸の表面板は、溶融亜鉛めっき鋼板製とし、厚さを1.6mmとした。

2. ステンレス鋼板製のくつずりは、表面仕上げをヘアラインとし、厚さを1.5mmとした。

3. 枠及び戸の取付け精度は、ねじれ、反り、はらみともそれぞれ許容差を2mm以内とした。

4. 外部に面する両面フラッシュ戸の見込み部は、上下部を除いた左右2方を表面板で包んだ。

答え

  4
[ 解答解説 ]
1.◯

2.◯

3.◯

4.×
外部に面する戸は、下部を除き三方の見込み部を表面板で包む。(建築工事監理指針)
内部建具の両面フラッシュ戸の見込み部は、上下部の除いた2方を表面板で包めばよい。

[ No.36 ]
塗装工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. つや有り合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、塗装場所の気温が5℃未満となるおそれがあったため、施工を中止した。

2. 鉄鋼面の2液形ポリウレタンエナメル塗りにおいて、中塗りの工程間隔時間の上限を7日とした。

3. 木材保護塗料塗りにおいて、原液を水で希釈し、よく攪拌して使用した。

4. 亜鉛めっき鋼面の常温乾燥形ふっ素樹脂エナメル塗りにおいて、下塗りに変性エポキシ樹脂プライマーを使用した。

答え

  3
[ 解答解説 ]
1.◯

2.◯

3.×
木材保護塗料塗りは通常屋外で使用される木質系素地に対して適用される。木材保護塗料は、原液で使用することを基本とし、希釈はしない

4.◯

[ No.37 ]
ビニル床シート張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 床シートの張付けは、気泡が残らないよう空気を押し出した後、45kgローラーで圧着した。

2. 熱溶接工法において、溶接作業は床シートを張り付けた後、4時間以上経過してから行った。

3. 防湿層のない土間コンクリートへの床シートの張付けには、エポキシ樹脂系の接着剤を使用した。

4. 水回りの床シートを立ち上げて幅木としたため、幅木天端をシリコーン系シーリング材で処理した。

答え

  2
[ 解答解説 ]
1.◯

2.×
溶接作業は、床シートの張付け後12時間以上経過し、接着剤が硬化してから行う。

3.◯

4.◯

[ No.38 ]
鉄筋コンクリート構造の建築物の内部断熱工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 押出法ポリスチレンフォーム張付け工法において、セメント系下地調整塗材を用いて隙間ができないようにしてから、断熱材を全面接着で張り付けた。

2. 押出法ポリスチレンフォーム打込み工法において、熱橋防止のため、天井の吊りボルトの吊元となるインサートを樹脂製のものとした。

3. 硬質ウレタンフォーム吹付け工法において、厚さ5mmの下吹きの後、多層吹きの各層の厚さは各々40mm以下とした。

4. 硬質ウレタンフォーム吹付け工法において、冷蔵倉庫で断熱層が特に厚かったため、1日の最大吹付け厚さを80mmとした。

答え

  3
[ 解答解説 ]
1.◯

2.◯

3.×
硬質ウレタンフォーム吹付け工法において、断熱材の吹き付け厚さが 30mmの場合は多層吹きとし、1層の厚さは各々 30mm以下とする。(JASS24)

4.◯

[ No.39 ]
外壁ALCパネル工事の縦壁ロッキング構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 外壁パネル下部において、取合いのコンクリート面に設けた定規アングルとパネル下面との間のパネル幅方向中央部に、Rスペーサーを設置した。

2. 外壁パネルと間仕切パネルの取合い部は伸縮目地とし、目地幅は10mmから20mmとした。

3. 外壁パネル間の横目地は伸縮目地とし、目地幅は10mmとした。

4. 耐火性能が要求される伸縮目地には、モルタルを充填した。

答え

  4
[ 解答解説 ]
1.◯

2.◯

3.◯

4.×
耐火性能が要求される間仕切り壁の伸縮目地には耐火目地材を用いる。一般に、耐火目地材は、JIS A9504に定めるロックウール保温板に適合するものとする。(建築工事監理指針)

[ No.40 ]
内装改修工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
ただし、既存部分は、石綿(アスベスト)を含まないものとする。

1. 新規仕上げがビニル床シートのため、既存床材撤去の際に生じた下地コンクリート面の凹み部は、ポリマーセメントモルタルの充填により補修した。

2. 防火認定の壁紙の張替えは、既存壁紙の裏打紙を全て撤去した後に防火認定の壁紙を張り付けた。

3. 壁のモルタル下地の既存合成樹脂エマルションペイント塗膜は、エフロレッセンスが見られたため、ディスクサンダーで塗膜を全面除去した。

4. モルタル下地の既存合成樹脂塗床材は、下地モルタルを残し、電動斫り器具を用いて塗床材のみを除去した。

答え

  4
[ 解答解説 ]
1.◯

2.◯

3.◯

4.×
合成樹脂塗床材の撤去には、ケレン棒、電動ケレン棒、電動はつり器具、ブラスト機械などを用いる。撤去範囲は、下地がモルタル塗りの場合はモルタル下地とも、コンクリート下地の場合はコンクリート表面から3mm程度とする。