※問題番号[ No.51 ]から[ No.60 ]までの10問題は応用能力問題です。全問題を解答してください。
問題は五肢択一式です。正解と思う肢の番号を1つ選んでください。
[ No.51 ]
型枠の設計に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. 支保工以外の材料の許容応力度は、長期許容応力度と短期許容応力度の平均値とする。
2. コンクリート打込み時の側圧に対するせき板の許容たわみは、5mmとする。
3. パイプサポートを支保工とするスラブ型枠の場合、打込み時に支保工の上端に作用する水平荷重は、鉛直荷重の5%とする。
4. ポンプ工法によるコンクリート打込み時の鉛直荷重は、固定荷重に作業荷重及び衝撃荷重を加えたものとする。
5. 大引のたわみは、単純支持と両端固定の支持条件で計算した値の平均値とする。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
2.×
コンクリート打込み時の側圧に対するせき板の許容たわみ量は、3mmとする。
3.◯
4.◯
5.◯
[ No.52 ]
鉄骨の建方に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. 建方に先立って施工するベースモルタルは、養生期間を3日間以上とした。
2. 柱の建方において、建方や建入れ直しの支障となった柱主筋を折り曲げる場合、曲げ角度は鉛直に対して最大30°とした。
3. 梁のフランジを溶接接合、ウェブをボルトの配列が1列の高力ボルト接合とする混用接合の仮ボルトは、ボルト1群に対して1/3、かつ、2本以上締め付けた。
4. 梁の高力ボルト接合では、梁の上フランジのスプライスプレートをあらかじめはね出しておき、建方を容易にした。
5. 建入れ直しに用いたワイヤロープは、各節、各ブロックの現場接合が終わるまで緊張させたままとした。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
2.◯
3.×
高力ボルト接合における仮ボルトの締付けは、1群のボルト数の1/2以上、かつ2本以上バランスよく配置して締め付ける。(公共建築工事標準仕様書建築工事編7.10.5(3))
また、ウェブを高力ボルト接合、フランジを工事現場溶接接合とする混用継手は、原則としてウェブの高力ボルトを先に本締めまで行った後、フランジ溶接を行う。
4.◯
5.◯
[ No.53 ]
大断面集成材を用いた木造軸組構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. 柱として用いる構造用集成材の材長の許容誤差は、長さが4mの場合、±3mmとした。
2. 梁として用いる構造用集成材の曲がりの許容誤差は、通直材の場合、長さ1m当たり1mmとした。
3. 集成材に設ける標準的なボルト孔の間隔ずれの許容誤差は、±2mmとした。
4. 集成材に設けるドリフトピンの下孔径は、ドリフトピンの公称軸径に2mmを加えた径とした。
5. 接合金物に設けるボルト孔の径は、ねじの呼びがM16の場合、ボルトの公称軸径に1. 5mmを加えた径とした。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
2.◯
3.◯
4.×
集成材にあけるドリフトピンの孔の径の許容誤差は、特記がなければピン径と同径とする。
木造建築物に用いる大断面集成材の許容誤差は下表のとおりである。
5.◯
[ No.54 ]
特定天井に該当しない軽量鉄骨天井下地工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. 下り壁による天井の段違い部分は、2,700mm程度の間隔で斜め補強を行った。
2. 天井点検口等の人の出入りする開口部は、野縁受けと同材で補強した。
3. 吊りボルトの間隔が900mmを超えたため、その吊りボルトの間に水平つなぎ材を架構し、中間から吊りボルトを下げる2段吊りとした。
4. ダクトによって直接吊りボルトが取り付けられないため、ダクトフランジにアングルを溶接してから吊りボルトを取り付けた。
5. 野縁受け用のハンガーは、吊りボルトにナット2個を用いて挟み込んで固定した。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
2.◯
3.◯
4.×
ダクトの振動による悪影響があるので野縁受の部材断面を大きくするなどの処置をとり、必ずダクトと切り離して施工を行う。(建築工事監理指針)
5.◯
[ No.55 ]
コンクリート壁下地のセメントモルタル塗りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. 下塗り用モルタルの調合は、容積比でセメント1:砂3とした。
2. モルタルの塗厚は、下塗りから上塗りまでの合計で25mmとした。
3. 下塗りは、塗布した吸水調整材が乾燥してから行った。
4. 下塗り面には、金ぐしを用いて、くし目を全面に付けた。
5. モルタルの硬化が確認できたため、下塗り後の放置期間を14日間より短縮した。
答え
1
[ 解答解説 ]
1.×
下塗り用モルタルの調合(容積比)は、セメント1:砂 2.5、むら直し、中塗り、上塗りは、セメント1:砂 3とする。(公共建築工事標準仕様書建築工事編 表15.3.3)
2.◯
3.◯
4.◯
5.◯
[ No.56 ]
合成樹脂塗床に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. エポキシ樹脂系モルタル工法の防滑仕上げは、トップコート1層目の塗布と同時に骨材を散布した。
2. エポキシ樹脂系コーティング工法のベースコートは、コーティング材を木ごてで塗り付けた。
3. ウレタン樹脂系モルタル工法の塗床材は、モルタル状にしたものを、金ごてで塗り付けた。
4. ウレタン樹脂系モルタルの練混ぜは、主剤、硬化剤等を先に混合した後、骨材を投入した。
5. ウレタン樹脂系塗床材の2層目は、塗り重ねの工程間隔の上限時間を過ぎたため、指定プライマー塗布後に塗り付けた。
答え
2
[ 解答解説 ]
1.◯
2.×
ベースコートの塗布は、気泡が混入しないようにして練り混ぜた塗床材を床面に流し、ローラーばけ又は金ごてを用い塗りむらにならないよう平滑に仕上げる。
3.◯
4.◯
5.◯
[ No.57 ]
労働基準監督署長への計画の届出に関する記述として、「労働安全衛生法」上、誤っているものはどれか。
1. 耐火建築物に吹き付けられた石綿を除去する場合は、その計画を当該仕事の開始の日の14日前までに届け出なければならない。
2. 掘削の深さが10mの地山の掘削の作業を労働者が立ち入って行う場合は、その計画を当該仕事の開始の日の14日前までに届け出なければならない。
3. 高さが31mの建築物を解体する場合は、その計画を当該仕事の開始の日の14日前までに届け出なければならない。
4. 積載荷重が0.25t以上でガイドレールの高さが10m以上の建設用リフトを設置する場合は、当該工事の開始の日の30日前までに届け出なければならない。
5. つり足場を60日以上設置する場合は、当該工事の開始の日の30日前までに届け出なければならない。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
2.◯
3.×
高さが31mを超える建築物を建設する場合(解体を含む)、その計画を当該仕事の開始の日の14日前までに、労働基準監督署長に届け出なければならない。
よって、31mの建築物は不要である。
4.×
積載荷重が 0.25t以上、ガイドレールの高さが18m以上の建設用リフトは建設用リフト設置届を、30日前までに所轄労働基準監督署長に提出しなければならない。(労働安全衛生法第88条第1項、クレーン等安全規則第174条)
5.◯
[ No.58 ]
工程計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. 工程計画では、各作業の手順計画を立て、次に日程計画を決定した。
2. 工事用機械が連続して作業を実施し得るように作業手順を定め、工事用機械の不稼働をできるだけ少なくした。
3. 全体工期に制約があったため、順行型とも呼ばれる積上方式を用いて工程表を作成した。
4. 算出した工期が指定工期を超えたため、クリティカルパス上に位置する作業について、作業員の増員を検討した。
5. 工期短縮を図るために行う工区の分割は、各工区の作業数量がほぼ均等になるように計画した。
答え
3
[ 解答解説 ]
1.◯
2.◯
3.×
工程計画には、大別して作業ごとにかかる日数を積み上げていく積上方式と、工期を決めて作業ごとの日程を割り付けていく割付方式とがあり、工期が制約されている場合は、一般に、割付方式を採用する。
4.◯
5.◯
[ No.59 ]
建築施工の品質を確保するための管理値に関する記述として、最も不適当なものはどれか。
1. 鉄骨工事において、スタッド溶接後のスタッドの傾きの許容差は、5°以内とした。
2. コンクリート工事において、打ち上がった柱、梁、壁の断面寸法の許容差は、0mmから+20mmとした。
3. コンクリート工事において、薄いビニル床シートの下地コンクリート面の仕上がりの平坦さは、3mにつき7mm以下とした。
4. カーテンウォール工事において、プレキャストコンクリートカーテンウォール部材の取付け位置のうち、目地の幅の寸法許容差は、±5mmとした。
5. 断熱工事において、硬質吹付けウレタンフォーム断熱材の吹付け厚さの許容差は、±5mmとした。
答え
5
[ 解答解説 ]
1.◯
2.◯
3.◯
4.◯
5.×
作業者は吹付け作業中ワイヤーゲージ等を用いて随時厚みを測定する。吹付け厚さの許容誤差は0から+10mmとする。(建築工事監理指針)
[ No.60 ]
作業主任者の職務として、「労働安全衛生法」上、定められていないものはどれか。
1. 地山の掘削作業主任者は、作業の方法を決定し、作業を直接指揮すること。
2. 型枠支保工の組立て等作業主任者は、材料の欠点の有無並びに器具及び工具を点検し、不良品を取り除くこと。
3. 足場の組立て等作業主任者は、作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業の進行状況を監視すること。
4. 建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者は、作業の方法及び順序を作業計画として定めること。
5. 酸素欠乏危険作業主任者は、第一種酸素欠乏危険作業の作業開始前に、作業を行う場所の空気中の酸素の濃度を測定すること。
答え
4
[ 解答解説 ]
1.◯
2.◯
3.◯
4.×
事業者が行うべき事項として、作業の方法及び順序の作業計画を定めることと規定されている。(労働安全衛生規則第517条の2及び5)
5.◯