平成30年1級建築施工管理技士 実地検定 問題4 解答解説

平成30年度 1級建築施工管理技術検定 実地 問題4

問題4
次の 1.から 4.の問いに答えなさい。
ただし、解答はそれぞれ異なる内容の記述とし、材料の保管、作業環境(気象条件等)及び作業員の安全に関する記述は除くものとする。
1. 屋上アスファルト防水工事において、平場部にアスファルトルーフィング類を張り付ける場合の、施工上の留意事項を 2 つ、具体的に記述しなさい。
ただし、下地及び増張りに関する記述は除くものとする。

解答例と分析

【 解答例 】

( 留意事項 )

①ルーフィングの継ぎ方は、水上側のルーフィングを水下側の上に張ると共に、重ね幅は、長手、横方向とも100mm以上とする。

②アスファルト防水絶縁工法に用いる穴あきルーフィングは、絶縁面である砂付き面を下にし、通気性を妨げないように突き付けとする。

2. 外壁コンクリート面を外装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材(外装薄塗材E)仕上げとする場合の、施工上の留意事項を 2 つ、具体的に記述しなさい。
ただし、材料の調合に関する記述は除くものとする。

解答例と分析

【 解答例 】

( 留意事項 )

①仕上塗材の模様、色、つや等は製造所により差異があるので、工程ごとの所要量または塗厚がわかる見本を提出させる。

②仕上塗材仕上をシーリング面に行う場合は、シーリング材が硬化した後に行うものとし、塗重ね適合性を確認し、必要な措置を行う。

3. パラペット天端にアルミニウム笠木を設ける場合の、施工上の留意事項を 2 つ、具体的に記述しなさい。
ただし、下地清掃及び防水層に関する記述は除くものとする。 なお、パラペットは現場打ちコンクリートとする。

解答例と分析

【 解答例 】

( 留意事項 )

①笠木の継手部は、ジョイント金物によるはめあい方式とし、ジョイント部はオープンジョイントを原則とし、5~10mmのクリアランスを設ける。

②取付けは、コーナー_部分笠木を先に取付け、直接部材については、パラペット全体の形状を勘案し、定尺を中心に割り付ける。

4. 外壁下地モルタル面に小口タイルを改良圧着張りとする場合の、施工上の留意事項を 2 つ、具体的に記述しなさい。
ただし、下地清掃、張付けモルタルの調合、タイルの割付け及びタイル面洗いに関する記述は除くものとする。

解答例と分析

【 解答例 】

( 留意事項 )

①張付けモルタルの1回の塗付け面積の限度は2m2以下とし、塗付け面積の限度は、60分以内に張り終える面積とする。

②タイル裏面全体に張付けモルタルを平らに張付け、適切な方法でタイル周辺からモルタルがはみ出すまでたたき締め、通りよく平らに貼り付ける。

平成30年1級建築施工管理技士 実地検定 問題5 解答解説

平成30年度 1級建築施工管理技術検定 実地 問題5

問題5
市街地での事務所ビルの建設工事において、事務室の内装仕上げ工事について各階を施工量のほぼ等しいA工区とB工区に分けて工事を行うとき、右の内装仕上げ工事工程表(3階部分) に関し、次の 1.から 3.の問いに答えなさい。
工程表は作成中のもので、検査や設備関係の作業については省略している。
各作業の内容は作業内容表のとおりであり、Aで始まる作業名はA工区の作業を、Bで始まる作業名はB工区の作業を示すが、作業A8及び作業B8については作業内容を記載していない。
なお、各作業は一般的な手順に従って施工されるものとする。
また、各作業を担当する作業班は複数の作業を同時に行わず、各作業は先行する作業が完了してから開始するものとする。
[ 工事概要 ]
用 途:事務所
構造・規模:鉄筋コンクリート造地下1階、地上6階、
延べ面積 3,200 m2
仕 上 げ:床は、フリーアクセスフロア下地タイルカーペット仕上げ
間仕切り壁、軽量鉄骨下地せっこうボード張りクロス仕上、
ソフト幅木取付け
天井は、システム天井下地吸音板取付け

1. 作業A8及び作業B8の作業内容を記述しなさい。

解答と分析

【 解答 】

作業A8作業B8の作業内容

ソフト幅木取付け

2.(始)から(終)までの総所要日数を記入しなさい。
ただし、各作業班は工程に影響を及ぼさないだけの班数が確保できているものとする。
また、この日数で工事を行うときに、作業A1及び作業B1について最低限手配すべき班数を 記入しなさい。

解答と分析

【 解答 】

① 総所要日数:17日

② 班 数  :1班

3. 作業A3及び作業B3を担当する作業班が1班しか手配できないことが判ったため、工程を見直すこととなった。
このときの、次の記述の[  ] に当てはまる語句又は数値をそれぞれ記入しなさい。
作業B3は、作業B2の完了後で作業名[ あ ]の完了後でないと開始できない。
このため、総所要日数は[ い ]日、作業B2のフリーフロートは [ う ]日となる。

解答と分析

【 解答 】

 [ あ ] A3

 [ い ] 18(日)

 [ う ]  1(日)

平成30年1級建築施工管理技士 実地検定 問題6 解答解説

平成30年度 1級建築施工管理技術検定 実地 問題6

問題6
次の 1.から 3.の問いに答えなさい。
1.「建設業法」に基づく建設工事の見積り等に関する次の文章において、[  ] に当てはまる語句を記入しなさい。
建設業者は、建設工事の [ ① ] を締結するに際して、工事内容に応じ、工事の種別ごとに材料費、労務費その他の [ ② ] の内訳を明らかにして、建設工事の見積りを行うよう努めなければならない。

解答と分析

【 解答 】

  ① 請負契約

  ② 経費

(建設業法 第20条)「建設工事の見積り等」

1.建設業者は、建設工事の請負契約を締結するに際して、工事内容に応じ、工事の種別ごとに材料費、労務費その他の経費の内訳を明らかにして、建設工事の見積りを行うよう努めなければならない。

2.建設業者は、建設工事の注文者から請求があつたときは、請負契約が成立するまでの間に、建設工事の見積書を交付しなければならない。

3.建設工事の注文者は、請負契約の方法が随意契約による場合にあつては契約を締結する以前に、入札の方法により競争に付する場合にあつては入札を行う以前に、第19条第1項第一号及び第三号から第十四号までに掲げる事項について、できる限り具体的な内容を提示し、かつ、当該提示から当該契約の締結又は入札までに、建設業者が当該建設工事の見積りをするために必要な政令で定める一定の期間を設けなければならない。

2.「建築基準法施行令」に基づく仮囲いに関する次の文章において、[  ] に当てはまる語句又は数値を記入しなさい。
木造の建築物で高さが 13 m 若しくは軒の高さが 9 m を超えるもの又は木造以外の建築物で [ ③ ] 以上の階数を有するものについて、建築、修繕、模様替又は除却のための工事を行う場合においては、工事期間中工事現場の周囲にその地盤面(その地盤面が工事現場の周辺の地盤面より [ ④ ] 場合においては、工事現場の周辺の地盤面)からの高さが 1.8 m 以上の板塀その 他これに類する仮囲いを設けなければならない。ただし、これらと同等以上の効力を有する他の 囲いがある場合又は工事現場の周辺若しくは工事の状況により危害防止上支障がない場合においては、この限りでない。

解答と分析

【 解答 】

  ③ 2

  ④ 低い

(建築基準法施工令 第136条の2の20 )「 仮囲い 」

木造の建築物で高さが13m若しくは軒の高さが9mを超えるもの又は木造以外の建築物で2以上の階数を有するものについて、建築、修繕、模様替又は除却のための工事(以下この章において「建築工事等」という。)を行う場合においては、工事期間中工事現場の周囲にその地盤面(その地盤面が工事現場の周辺の地盤面より低い場合においては、工事現場の周辺の地盤面)からの高さが1.8m以上の板塀その他これに類する仮囲いを設けなければならない。ただし、これらと同等以上の効力を有する他の囲いがある場合又は工事現場の周辺若しくは工事の状況により危害防止上支障がない場合においては、この限りでない。

3.「労働安全衛生法」に基づく事業者等の責務に関する次の文章において、[  ] に当てはまる語句を記述しなさい。
建設工事の注文者等仕事を他人に請け負わせる者は、施工方法、[ ⑤ ] 等について、安全で 衛生的な作業の遂行をそこなうおそれのある[ ⑥ ] を附さないように配慮しなければならない。

解答と分析

【 解答 】

  ⑤ 工期

  ⑥ 条件

(労働安全衛生法 第3条)「事業者等の責務」

1.事業者は、単にこの法律で定める労働災害の防止のための最低基準を守るだけでなく、快適な職場環境の実現と労働条件の改善を通じて職場における労働者の安全と健康を確保するようにしなければならない。また、事業者は、国が実施する労働災害の防止に関する施策に協力するようにしなければならない。

2.機械、器具その他の設備を設計し、製造し、若しくは輸入する者、原材料を製造し、若しくは輸入する者又は建設物を建設し、若しくは設計する者は、これらの物の設計、製造、輸入又は建設に際して、これらの物が使用されることによる労働災害の発生の防止に資するように努めなければならない。

3.建設工事の注文者等仕事を他人に請け負わせる者は、施工方法、工期等について、安全で衛生的な作業の遂行をそこなうおそれのある条件を附さないように配慮しなければならない。