問題3の攻略 工程管理 ネットワーク
工程管理の問題は、ネットワーク工程表とバーチャート工程表が出題されており、近年は、ネットワーク工程表が出題されています。
「作成中のネットワーク工程表」と「作業内容と所要日数表」
が与えられる。
作業内容と所要日数表は作業内容が空欄の箇所が2箇所あります。
ひとつめの問題は、その作業内容を解答する問題。
コンクリート工事の場合は、型枠工事と配筋工事の内容が多いです。
多少の前後はありますが、一般的には下記の順番。
ⅰ)型枠工事の流れ
柱型枠 → 壁型枠(内側) → 大梁 → 小梁 → 壁型枠(外側)→ 床板
(「鼻の大小が相当愉快」と覚える)
ⅱ)配筋工事の流れ
柱配筋 → 壁配筋 → 大梁配筋 → 小梁配筋 → 床板配筋
ふたつ目の問題は、総所要日数を求める問題。
ますは、ネットワーク工程表を完成させますが、
さまざまな条件が記載されてますので、問題文をじっくりと読みます。
その条件に従って、ダミーアローを記入します。
ここが間違ってしまうと、全てに影響するので、慎重にする必要があります。
次に、開始作業の初めのイベントの右肩に①を記入する。
この数字は、最初の作業の開始の日付を示します。
EST(最早開始日)といって、最初の作業は必ず①になります。
順次、次のイベントのEST(最早開始日)を記入していく。
その作業のEST(最早開始日)に作業所用日数を加えた日数が、
次の作業の最も早く開始できる日付(EST)になります。
注意点は、2本以上のアロー(矢線)がイベントに流入しているときは、
そのうちの最大値を最早開始時刻とする。
この作業で最終の作業まで、記入していくと最終イヴェントの日数が
総所要日数となります。
3つめの問題は、トータルフロート(TF)やフリーフロート(FF)を求める問題。
求める問題がフリーフロート(FF)のみであれば、
上記の作業で作成したネットワーク工程表から求まります。
トータルフロート(TF)を求める必要があれば、
各イベントのLFT(最遅終了時刻)を求める。
最終のイベントに、◻︎を記入して、LFT((最遅終了時刻)を記入する。
ここで記入する日数は、総所有日数です。
ネットワーク工程表に右端から、
LFT((最遅終了時刻)ー その作業の作業日数
を計算し、前のイベントのLFT((最遅終了時刻)を求める。
順次、◻︎を記入して、日付を記入していき、最初の作業の開始イヴェントで
◻︎の日付が「0」になれば、途中に計算間違いはありません。
注意点は、1つのイベントから2本以上のアロー(矢線)が流出しているとき、
そのうちの最小値を最遅終了時刻とする。
そこまで、完成すれば、トータルフロート(TF)、フリーフロート(FF)を求めることができます。
トータルフロート・フリーフロートの計算方法
トータルフロート(TF):全余裕
工期に遅れずに、作業の開始を遅らせることのできる日数
トータルフロートの計算:
[14] ー ⑥ ー 3 = 5日
フリーフロート(FF):自由余裕
その作業で自由に使っても後続作業に影響を及ぼさない範囲の自由な日数
後続作業の最早開始時刻に全く影響を与えない余裕時間であり、
その作業の中で使い切っても後続作業のフロートに全く影響を与えない。
フリーフロートの計算:
⑪ ー ⑥ ー 3 = 2日
この計算方法の形を覚えること。
たまに出題されるディペンデントフロート(DF)の計算は、
[14] ー ⑪ = 3日
となります。
以上までの問題(4問中3問題)は、得点する必要があります。
問題4で出題されることの多い山積み、山崩しの問題は、
余裕があれば、ぐらいの気持ちでよいかと思います。
検討用グラフ用紙にクリティカルパスの
横軸(日数)× 縦軸(人数)の図を記入する
その上、開始時間に注意しながら、同様に、別工程もしくは別工区の
横軸(日数)× 縦軸(人数)の図を記入する
その図を見て、平滑になるように、山崩しを検討する
平成28年以前はバーチャート工程表が出題されている。