学科 施工管理法 品質管理 3-1 品質管理に関する記述

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
3° 品質管理

3-1 品質管理に関する記述
下記の正誤を判断せよ。
①目標品質を得るための管理項目を設定し、次工程に移行してもよい基準としての管理値を明示する。

答え

  ◯

②品質管理は、品質計画の目標のレベルにかかわらずち密な管理を行う。

答え

   ×

[ 解説 ]
品質管理は、全ての品質について同じレベルで行うよりは、重点指向により重点的な管理等を行うことが要求品質に合致したものを作ることにつながる。

③品質管理計画においては、設計品質を確認して重点的に管理する項目や管理目標を設定し、管理目標は可能な限り数値で明示する。

答え

  ◯

④品質管理を組織的に行うためには、品質管理活動に必要な業務分担、責任及び権限を明確にする。

答え

  ◯

⑤発注者が要求する基本的な品質には、一般的に、建築物の仕上がり状態、機能や性能などがある。

答え

  ◯

⑥品質計画には、施工の目標とする品質、品質管理及び体制等を具体的に記載する。

答え

  ◯

⑦確認が必要な項目は、品質管理計画に基づき、試験又は検査を行う。

答え

  ◯

⑧品質の目標値を大幅に上回る品質が確保されていれば、優れた品質管理といえる。

答え

   ×

[ 解説 ]
品質の目標値を大幅に上回る品質は、過剰品質で優れた品質管理とはならない。最小のコストで目標値を確保することが最良の管理となる。

日本工業規格(JIS)に規定する品質管理の用語

・偏差とは、測定値からその期待値を引いた差である。

・標準偏差とは、分散の正の平方根で、値が大きいと測定値のばらつきが大きく、小さいと測定値のばらつきが小さいことを示す。

・標準とは、関係する人々の間で利益又は利便が公正に得られるように統一及び単純化を図る目的で定めた取決めである。

・交差とは、許容限界の上限と下限の差である。

・レンジとは、計量的な観測値の最大値と最小値の差である。

・許容差とは、許容限界の上限と下限の差である。

・かたよりとは、観測値・測定結果の期待値から真の値を引いた差である。

・ばらつきとは、観測値・測定結果の大きさがそろっていないこと、又はふぞろいの程度である。

・誤差とは、観測値、測定結果から真の値を引いた値である。

・管理限界とは、工程が統計的管理状態にあるとき、管理図上で統計量の値がかなり高い確率で存在する範囲を示す限界をいう。

・層別とは、母集団をいくつかの層に分割することである。

・母集団の大きさとは、母集団に含まれるサンプリング単位の数である。

・抜取検査方式とは、定められたサンプルの大きさ、及びロットの合格の判定基準を含んだ規定の方式である。

一次検定 施工管理法 品質管理 3-2 品質管理に関する記述

1級建築施工管理技士
学科対策 標準問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
3° 品質管理

3-2 品質管理に関する記述
下記の正誤を判断せよ。
①材料、部材、部品の受入れ検査は、種別ごとに行い、必要に応じて監理者の立会いを受ける。

答え

  ◯

②不良の再発防止のため、品質管理の実施に当たっては、プロセス管理より、試験や検査に重点を置いた管理とする。

答え

   ×

[ 解説 ]
不良の再発防止のためには、試験や検査に重点を置くより、作業そのものを適切に実施する方が重要であり、プロセス管理重点を置いた管理をする

③記録については、どのような記録を作成し、保管すべきかを品質管理計画段階で明確にする。

答え

  ◯

④検査の結果に問題が生じた場合には、適切な処理を施し、その原因を検討し再発防止処置を行う。

答え

  ◯

⑤品質に及ぼす影響では、計画段階よりも施工段階で検討する方がより効率的である。

答え

   ×

[ 解説 ]
品質管理は、品質に与える影響が大きい上流管理(生産工程の上流でできるだけ手を打つこと)を行うことが望ましく、施工段階より計画段階で検討する方が効果的である

⑥品質管理では、出来上がり検査で品質を確認することよりも、工程で品質を造り込むことを重視する。

答え

  ◯

⑦品質を確保するためには、工程の最適化を図るよりは、検査を厳しく行う方がよい。

答え

   ×

[ 解説 ]
品質は、工程で造り込むのがよく、工程の最適化を図ることが望ましい。検査に重点をおく品質管理は、手直しを必要とする等適切な管理にはならない。

⑧適正な工程が計画できたら、作業が工程どおり行われているかどうかの管理に重点をおく。

答え

  ◯

⑨建設業においては、設計者と施工管理会社及び専門工事会社の役割分担を明確にして品質管理を行う。

答え

  ◯

⑩ 品質保証活動とは、広くとらえれば営業・企画・設計・見積・契約・施工・保全に関する全活動である。

答え

  ◯

【施工品質管理表(QC工程表)の作成】

工種別又は部位別に作成し、品質確認の作業の流れに沿って、材料、作業員、作業のやり方等のプロセスでの造り込みとチェック事項をまとめたものである。

・管理項目には、重点的に実施すべき項目を取り上げる。

・検査の時間、頻度、方法を明確にする。

・工事監理者、施工管理者、専門工事業者の役割分担を明確にする。

・施工条件、施工体制は関係しない。

・管理値を外れた場合の処置をあらかじめ定めておく。

一次検定 施工管理法 品質管理 3-3 品質管理に用いる図表

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
3° 品質管理

3-3 品質管理に用いる図表
下記の正誤を判断せよ。
①特製要因図とは、特定の結果と原因系と原因系の関係系統的に表した図のことである。

答え

  ◯

②散布図は、2つの事象の関係を見る手法であり、両者の間に強い相関がある場合には、プロットされた点は直線又は曲線に近づく。

答え

  ◯

③パレート図は、出現頻度の数値の小さい方から順に並べた棒グラフで、それに累積度数曲線を描き加えたものである。

答え

   ×

[ 解説 ]
パレート図は、問題点をその現象別や要因別に集計し、出現頻度の大きい順に並べて棒グラフで表し、さらに累計した和を折れ線グラフにした図をいう。

④ヒストグラムは、データがどんな値を中心に、どんなばらつきをもっているかを見ることができる。

答え

  ◯

⑤管理図とは、データの度数分布の形等に注意し、規格値との関係をみる図のことである。

答え

   ×

[ 解説 ]
管理図とは、データをプロットした折れ線グラフに、管理限界線を記入して、作業工程が管理状態にあるかを判定するための図である。設問の説明はヒストグラムである。

⑥レディミクストコンクリートの品質管理には、XーR管理図が一般的に用いられる。

答え

  ◯

⑦X−R管理図により、作業工程が管理状態にあるかどうかが分かる。

答え

  ◯

⑧X−R管理図により、作業工程における測定値の変動の大きさが分かる。

答え

  ◯

⑨X-R管理図により、作業工程における測定値の変動の周期性が分かる。

答え

  ◯

⑩X-R管理図により、作業工程の異常原因が分かる。

答え

   ×

[ 解説 ]
管理図では異常があったことは分かるが、その原因は特性要因図等を用いなければ分からない


 

一次検定 施工管理法 品質管理 3-4 検査及び試験

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
3° 品質管理

3-4 検査及び試験
下記の正誤を判断せよ。
①検査とは、品物の特性値に対して、測定、試験などを行って規定要求事項と比較して、適合しているかどうかを判定することをいう。

答え

  ◯

②間接検査とは、購入者が供給者以外の第三者に試験を依頼して行う検査をいう。

答え

   ×

[ 解説 ]
間接検査とは、購入検査で供給者が行った検査をを必要に応じて確認することにより、購入者の試験を省略する検査である
関連)
間接検査は、長期にわたって供給側のの検査結果が良く、使用実績も良好な品物の受入検査の場合に適用される。

③無試験検査とは、品質情報、技術情報などに基づいて、サンプルの試験を省略する検査をいう。

答え

  ◯

[ 解説 ]
無試験検査は、工程が安定状態にあり、品質状態が定期的に確認でき、そのまま次工程に流しても損失は問題にならない状態の場合に適用される。

④抜取検査とは、製品又はサービスのサンプルを用いる検査をいう。

答え

  ◯

⑤品物がロットとして処理できない場合は、抜取検査とする。

答え

   ×

[ 解説 ]
ロットからあらかじめ定められた検査方法に従って、サンプルを取ることができる場合には、抜取検査とするが、ロット処理できない場合は、抜取検査できない
関連)
破壊検査となる場合は、抜取検査とする。

⑥全数検査は、不良品を見逃すと人命に危険を与えたり、経済的に大きな損失を受ける場合に適用される。

答え

  ◯

[ 解説 ]
不良率が大きく、あらかじめ決めた品質水準に達していない場合は、全数検査とする。

⑦鉄筋(SD490を除く)のガス圧接部の検査は、外観検査は目視により全数検査とし、超音波探傷検査は抜取り検査とした。

答え

  ◯

⑧圧接部の抜取検査は、試験方法について特記がなかったので、超音波探傷試験で行った。

答え

  ◯

[ 解説 ]
外観検査は、全数検査とし、圧接部のふくらみの直径、ふくらみの長さ、圧接面のずれ、鉄筋中心軸の偏心量、圧接面の折れ曲がりについて行う。

⑨抜取検査の超音波探傷試験は、1検査ロットに対して3箇所無作為に抜き取って行った。

答え

   ×

[ 解説 ]
抜取検査の超音波探傷試験は、非破壊試験で、1検査ロットに対して30箇所行う
不合格1箇所以下の場合、ロット合格。2箇所以上の場合、ロット不合格。
引張試験の場合は1検査ロットあたりに対して3箇所
不合格1箇所以下の場合、再度10箇所抜取り、合格であれば、ロット合格。
不合格2箇所以上の場合はロット不合格。

⑩抜取検査で不合格となったロットについては、試験されていない残り全数に対して超音波探傷試験を行った。

答え

  ◯

【 その他、検査 】

非破壊検査とは、非破壊検査の結果から、規格などによる基準に従って合否を判定する方法をいう。

・中間検査は、不良なロットが次工程に渡らないように事前に取り除くことによって損害を少なくするために行う。

・受入検査は、依頼した原材料、部品又は製品などを受け入れる段階で行う検査で、生産工程に一定の品質水準のものを流すことを目的で行う。

一次検定 施工管理法 品質管理 3-5 品質確保の管理値

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
3° 品質管理

3-5 品質を確保するための管理値
下記の正誤を判断せよ。
①既製コンクリート杭の継手において、現場溶接継手部の開先の目違い量の最大値は、2mmとした。

答え

 ◯

②鉄骨梁の製品検査において、梁の長さの限界許容差は、±5mmとした。

答え

 ◯

③鉄骨のすみ肉溶接の検査で、余盛の高さが7mm以上のものを合格とした。

答え

 ×

[ 解説 ]
鉄骨のすみ肉溶接の余盛の高さは、
0 ≦ Δα ≦ 0.4S かつ
Δα ≦ 4mm
を合格とする。



S:サイズ
t = 6,9,12,14,16(薄い方の厚さ)に対して、
S= 6,7, 9,10,12, S≧0.7S
L:脚長
α:のど厚

④鉄骨の建方における柱の倒れの管理許容差は、柱1節の高さの1/500以下、かつ20mm以下とした。

答え

  ×

[ 解説 ]
鉄骨の建て方における柱の倒れの管理許容差は、柱の1節の高さの1/1000以下、かつ10mm以下とする

⑤スタッド溶接後のスタッド仕上り高さの許容差は、±2mmとした。

答え

 ◯

⑥鉄骨工事において、スタッド溶接後のスタッドの傾きの許容差を、15° 以内とした。

答え

 ×

[ 解説 ]
スタッド溶接後のスタッド仕上り高さの許容差は、
± 2mm以内、傾き5° 以下とする

(関連)
スタッド溶接後の15° 打撃曲げ試験は、1ロットにつき1本以上行い、打撃により15° まで曲げた結果、溶接部に割れその他の欠陥が認められない場合、合格とする。

⑦構造体コンクリートの部材の断面の許容差は、柱・梁・壁においては 0mmから+15mmまでとした。

答え

 ◯

⑧コンクリート工事において、コンクリート部材の設計図書に示された位置に対する各部材の位置の許容差を、±20mmとした。

答え

 ◯

⑨コンクリート工事において、ビニル床シート下地のコンクリート面の仕上がりの平坦さを、3mにつき7mm以下とした。

答え

 ◯

⑩カーテンウォール工事において、プレキャストコンクリートのカーテンウォール部材の取付け位置の寸法許容差のうち、目地の幅については、±5mmとした。

答え

 ◯

一次検定 施工管理法 品質管理 3-6 コンクリートの試験及び検査

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
3° 品質管理

3-6 コンクリートの試験及び検査に関する記述として、
下記の正誤を判断せよ。

①設計基準強度 42N/mm2の圧縮強度の検査は、コンクリートの打込み工区ごと、打込み日ごと、かつ、300m3ごとに検査ロットを構成し、1検査ロットにおける試験回数は3回とする。

答え

 ◯

[ 解説 ]
普通コンクリートの強度試験の試験回数は、打込み工区ごと、打込み日ごと、かつ、コンクリート150m3ごと及びその端数につき1回行う。

②普通コンクリートの場合、構造体コンクリートの1回の圧縮強度試験には、適当な間隔をおいた3台の運搬車から1個ずつ採取した合計3個の供試体を用いた。

答え

 ◯

[ 解説 ]
軽量コンクリートの場合、構造体コンクリートの強度管理用供試体試料の採取は、荷卸し地点とするが、圧送後の性状が変化しやすい場合は、輸送管の筒先とする。

③荷卸し地点におけるコンクリートの空気量の許容値は、指定した空気量に対して、± 2.5%とした。

答え

  ×

[ 解説 ]
荷卸し時におけるフレッシュコンクリートの空気量の許容差は、± 1.5%である



関連)
軽量コンクリートの空気量の許容差は、± 1.5%とする。

④塩化物量の試験では、塩化物イオン量が0.30kg/m3以下であることを確認する。

答え

 ◯

[ 解説 ]
塩化物量の簡易試験方法の測定は、同一試料から採った3個の分取試料について各1回測定し、その平均値を測定値とする。

⑤スランプ試験において、試料をスランプコーンに詰めるときは、ほぼ等しい量の3層に分けて詰めた。

答え

 ◯

⑥スランプ21㎝のコンクリートの荷卸し地点におけるスランプの許容差を。± 1.5㎝とした。

答え

 ◯

⑦呼び強度27以上で高性能AE減水剤を使用して、指定したスランプが18㎝を超える場合、その許容差は±2.5㎝とする。

答え

 ◯

[ 解説 ]
コンクリートの荷卸し地点におけるスランプの許容差
指定したスランプ(㎝) 許容差
5、6.5         ± 1.5
8 以上 18以下       ± 2.5
21            ± 1.5 ※
※呼び強度 27以上で高性能AE減水剤を使用する場合は
± 2.0
とする。

⑧スランプフロー試験において、試料をスランプコーンに詰め始めてから、詰め終わるまでの時間は3分とした。

答え

  ×

[ 解説 ]
スランプフロー試験のスランプコーンへの試料を詰め方は、詰め始めてから、詰め終わるまでの時間を2分以内とする

⑨高流動コンクリートにおいて、荷卸し地点におけるスランプフローの許容値は、指定したスランプフローに対して、± 7.5㎝とした。

答え

 ◯

[ 解説 ]
(関連)
マスコンクリートにおいて、構造体コンクリート強度の推定のための供試体の養生方法は、標準養生とする。

一次検定 施工管理法 品質管理 3-7 仕上工事における試験及び検査

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
3° 品質管理

3-7 仕上工事における試験及び検査
下記の正誤を判断せよ。
①アルミニウム製建具の陽極酸化皮膜の厚さの測定は、過電流式厚さ測定器を用いて行った。

答え

  ◯

②乾式工法における吹付けロックウールの施工中の吹付け厚さの確認は、吹付け面積 5m2ごとに行った。

答え

  ◯

③塗装工事において、モルタル面のアルカリ度検査は、pHコンパレーターを用いて行った。

答え

  ◯

④塗装下地のモルタル面のアルカリ度は、pH12以下であることを確認した。

答え

   ×

[ 解説 ]
塗装可能な下地のアルカリ度の一般的な目安は、コンクリート、モルタル面ではpH9以下、プラスター面ではpH8以下である。

⑤2成分形シーリング材の硬化状況確認のためのサンプリングは、同一製造所の同一製造年月日のものを1ロットとして行った。

答え

   ×

[ 解説 ]
シーリング剤の硬化状況等の確認のためのサンプリングは、材料名・練混ぜ年月日・ロット番号・通し番号を表示し、1組の作業班が1日に行った施工箇所を1ロットとして各ロットごとに行う
関連)
シーリング材は、同一種類のものであっても、製造所ごとに組成が異なるため、接着性能に問題が起こる場合があるので、製造所ごとに行う。

⑥室内空気中に含まれるホルムアルデヒドの濃度測定は、パッシブ型採取機器を用いて行った。

答え

  ◯

⑦工事現場での木材の含水率の測定は、高周波水分計を用いて行った。

答え

  ◯

⑧現場搬入時の造作材の含水率は、15%以下であることを確認した。

答え

  ◯

[ 解説 ]
木材の工事現場搬入時の含水率は、造作材、下地材では15%以下、構造材では20%以下である。

⑨錆止め塗装を工事現場で行う場合の塗付け量の確認は、塗布面積に対する塗料の使用量をもとに行った。

答え

  ◯

[ 解説 ]
錆止め塗装の塗付け量の確認は、膜厚測定が困難な場合は、使用量から塗付け量を推定することができる。

類題)工場塗装における鉄鋼面の錆止め塗装の塗膜厚は、硬化乾燥後に電磁微厚計で確認した。
⇨  ◯

⑩アスファルト防水における溶融アスファルトの施工時の温度は、下限を230℃とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
アスファルト防水における溶融アスファルトの施工時の下限は、一般の3種アスファルトで230℃程度、低煙・低臭タイプのアスファルトでは210度程度である。

一次検定 施工管理法 品質管理 3-8 壁面のタイル工事で行う試験及び検査

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
3° 品質管理

3-8 壁面のタイル工事で行う試験及び検査
下記の正誤を判断せよ。
①外壁のタイル張り及び屋内の吹付け部分のタイル張りの打音検査は、タイル張り面積の全面について行う。

答え

 ◯

②小口平タイルの接着力試験は、タイルの1/3の大きさの鋼製アタッチメントを用いた。

答え

 ×

[ 解説 ]
小口平タイルの接着力試験における試験体の大きさは、小口平以下のタイルの場合は、タイルの大きさとし、試験に用いる鋼製アタッチメントの大きさ・形状は、測定するタイルと同一の大きさ・形状とする

③接着力試験の試験体の個数は、300m2ごと及びその端数につき1個以上とする。

答え

 ×

[ 解説 ]
接着力試験は、引張接着強度を確認するもので、試験体の個数は、100m2ごと及びその端数につき1個以上、かつ、全体で3個以上とする

④二丁掛けタイルの接着力試験の試験体は、タイルの小口平の大きさに切断して行う。

答え

 ◯

⑤接着力試験の試験体の周辺部は、試験に先立ち、コンクリート面まで切断する。

答え

 ◯

⑥外壁タイル張りの接着力試験の判定は、タイルの引張接着強度が 0.3N/mm2以上のものを合格とした。

答え

 ×

[ 解説 ]
外壁タイル張りの接着力試験の判定は、タイルの引張接着強度が0.4N/mm2以上のものを合格とする。

⑦タイル型枠先付け工法における接着力試験については、引張接着強度が0.4N/mm2以上のものを合格とする。

答え

 ×

[ 解説 ]
タイル型枠先付け工法は、現場で組み立てる型枠にタイルを先付けして張り付ける工法で、接着力試験の引張接着強度が0.6N/mm2以上のものを合格とする。

一次検定 施工管理法 品質管理 3-9 品質マネジメントシステム

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
3° 品質管理

3-9 品質マネジメントシステム(JIS Q9000)
基本及び用語の定義について、下記の正誤を判断せよ。

①品質とは、明示されている、通常、暗黙のうちに了解されている若しくは義務として要求されているニーズ又は期待である。

答え

  ×

[ 解説 ]
品質とは、対象に本来備わっている特性の集まりが要求事項を満たす程度をいう。

②品質保証とは、品質要求事項が満たされるという確信を与えることに焦点を合わせた品質マネジメントの一部である。

答え

  ◯

③マネジメントシステムとは、方針及び目標、並びにその目標を達成するためのプロセスの確立などの一連の要素をいう。

答え

  ◯

④プロセスとは、インプットを使用して意図した結果を生み出す、相互に関連する又は相互に作用する一連の活動をいう。

答え

  ◯

⑤トレーサビリティーとは、設定された目標を達成するための対象の適切性、妥当性又は有効性を確定することをいう。

答え

   ×

[ 解説 ]
トレーサビリティとは、対象の履歴や適用又は所在を追跡できることをいう
設問の説明は、レヴューのことである。

⑥品質マネジメントとは、品質に関して組織を指揮し、管理するための調整された活動をいう。

答え

  ◯

⑦品質マニュアルとは、顧客などからの要求事項を記述した文書をいう。

答え

   ×

[ 解説 ]
品質マニュアルとは、組織の品質マネジメントシステムについての仕様書をいう。

⑧顧客満足とは、顧客の期待が満たされている程度に関する顧客の受けとめ方をいう。

答え

  ◯

⑨手直しとは、要求事項に適合させるため、不適合となった製品又はサービスに対してとる措置をいう。

答え

  ◯

⑩是正措置とは、起こり得る不適合又はその他の起こり得る望ましくない状況の原因を除去するための処置をいう。

答え

   ×

[ 解説 ]
是正処置とは、不適合の原因を除去し、再発を防止するための処置である。設問の記述は、予防処置(起こり得る不適合またはその他の起こり得る望ましくない状況の原因を除去するための処置。)についてである。
是正処置 ⇨ 再発防止
予防処置 ⇨ 未然防止

その他のJISの用語の定義

 

品質特性とは、要求事項に関連する、対象に本来備わっている特性である。(JIS Q9000)

品質管理とは、品質要求事項を満たすことに焦点を合わせた品質マネジメントの一部である。(JIS Q9000)

プロジェクトとは、開始日及び終了日をもち、調整され、管理された一連の活動からなり、時間、コスト及び資源の制約を含む特定の要求事項に適合する目標を達成するために実施される特有のプロセスである。(JIS Q9000)

環境側面とは、環境と相互に作用する可能性のある、組織の活動又は製品又はサービスの要素をいう。(JIS Q14001)

環境影響とは、有害か有益かを問わず、全体的に又は部分的に組織の環境側面から生じる、環境に対するあらゆる変化をいう。(JIS Q14001)

環境方針とは、トップマネジメントによって正式に表明された、環境パフォーマンスに関する組織の全体的な意図及び方向付けをいう。(JIS Q14001)

環境目的とは、組織が達成を目指して自ら設定する、環境方針と整合する全般的な環境の到達点をいう。(JIS Q14001)

※いづれも、施工計画書の中で出てくるものがあるので、一度、目を通しておく。

一次検定 施工管理法 品質管理 3-10 材料の保管又は取扱い

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
3° 品質管理

3-10 材料の保管又は取扱い
下記の正誤を判断せよ。

①高力ボルトは、現場受け入れ時に包装を開封し、全数を確認してからシートを掛けて保管する。

答え

  ×

[ 解説 ]
高力ボルトは、包装の完全なものを未開封状態のまま工事現場に搬入し、乾燥した場所に規格種別、径別、長さ別に整理して保管し、施工直前に包装を開封する

②被覆アーク溶接棒は、吸湿しているおそれがある場合、乾燥器で乾燥してから使用する。

答え

  ◯

③防水用の袋入りアスファルトを積み重ねるときは、10段以上積まないようにして保管する。

答え

  ◯

④砂付ストレッチルーフィングは、ラップ部分(張付け時の重ね部分)を上に向けて立てて保管した。

答え

  ◯

[ 解説 ]
アスファルトルーフィング類は、吸湿すると施工時に泡立ちや耳浮き等の接着不良になるため、乾燥した場所で保管する。

⑤シーリング材は、有効期間を確認して、高温多湿や凍結温度以下にならない場所に保管する。

答え

  ◯

⑥裸台で運搬してきた板ガラスは、屋内の床に、ゴム板を敷いて平置きで保管した。

答え

   ×

[ 解説 ]
裸台で運搬してきた板ガラスは、床への平置きは避け、床にゴム又は木板を敷き、壁にもゴム板等を配し、ガラスを立てかけるが、木箱、パレットあるいは車輪付き裸台で運搬してきたガラスは、載せたままで保管する。

【関連】
木箱入りのガラスは、裸板の場合と同様に85° 程度の角度で、立置きする。異寸法のものが混ざる場合には、大箱を先に置き、小箱を後から重ねる。

⑦ロール状に巻いたカーペットは、屋内の乾燥した場所に、縦置きにして保管した。

答え

   ×

[ 解説 ]
ロール状に巻いたカーペットは、横置きにし、変形防止のため2~3段までの俵積みで保管する

【関連】
床シート類は、横積みにすると重量で変形するおそれがあるので、屋内の乾燥した場所に直射日光を避けて縦置きにし、転倒防止のためロープ等で固定し保管する。

⑧フローリング類を屋内のコンクリートの上に置く場合は、シートを敷き、角材を並べた上に積重ねて保管する。

答え

  ◯

⑨壁紙張りの巻いた材料は、くせの付かないように横にして保管する。

答え

   ×

[ 解説 ]
壁紙張りの巻いた材料は、井桁積みや横積みにするとくせがつくので、立てて保管する

⑩断熱用の押出法ポリスチレンフォームは、反りぐせ防止のため、平坦な敷台の上に積み重ねて保管する。

答え

  ◯

その他の工事現場における材料の保管又は取扱い

セメントプラスターは、湿気を防ぐため、上げ床のある倉庫等で保管し、積上げ高さあまり高くせず、搬入期日ごとに区分し保管する。

ALCパネルの積上げは、反りやねじれ、損傷が生じないように、所定の位置に台木を水平に置き、積上げ高さは1段を1.0m以下として2段までとする。

プレキャストコンクリート床部材を積み重ねて平置きとする場合は、上部の部材の台木と下部の部材の台木の位置は同じになるようにする。

メタルカーテンウォールを集中揚重・分離取付けとする場合の部材の保管場所は、小運搬距離や経路上の障害に配慮し確保する。

●張り石工事に用いる石材の運搬は、仕上げ面、稜角を養生し、取付け順序を考慮して輸送用パレット積みで行う。