学科 施工(躯体工事)コンクリート工事 7-1 調合計画

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

3.施工(躯体工事)
7° コンクリート工事

7-1 コンクリート工事(コンクリートの調合)
下記の正誤を判断せよ。

①計画供用期間の級が標準供用級において、普通ポルトランドセメントを用いる場合の水セメント比の最大値は、65%とする。

答え

 ◯

[ 解説 ]
計画供用期間標準の場合、コンクリートのワーカビリティ等を確保するため、ポルトランドセメントでは、水セメント比最大値65%とする。



普通コンクリートの調合において、水セメント比を低減すると、塩化物イオンの浸透に対する抵抗性を高めることができる。

②普通コンクリートの単位水量は、一般に185kg/m3以下とする。

答え

 ◯

③骨材に砕石や砕砂を使用し、スランプ18㎝のコンクリートを調合する場合、単位水量を185kg/m3以下にするためには、高性能AE減水剤を使用するとよい。

答え

 ◯

[ 解説 ]
AEコンクリートにすると、凍結融解作用に対する抵抗性の改善が可能となる。

④普通コンクリートの単位セメント量の最小値は、一般に250kg/m3とする。

答え

 ×

[ 解説 ]
普通コンクリートの単位セメント量は、ひび割れ等の観点からは少ない方がよい。最小値は270kg/m3と定められている。
単位セメント量が過少なコンクリートは、ガサついたコンクリートで、ワーカビリティ悪くなり、水密性耐久性の低下の原因となる

⑤単位セメント量が過少の場合、水密性、耐久性は低下するが、ワーカビリティがよくなる。

答え

 ×

 

⑥普通コンクリートの調合において、球形に近い骨材を用いる方が、偏平なものを用いるよりもワーカビリティがよい。

答え

 ◯

⑦細骨材率を大きくすると、所要のスランプを得るのに必要な単位セメント量及び単位水量を減らすことができる。

答え

 ×

[ 解説 ]
細骨材率大きく(高く)する(砂利に比べて砂が多い)と、流動性が悪くなるので、セメントペースト(セメント+水)を多く必要とする。(所要スランプを得るには、単位セメント量及び単位水量多く必要とする。)

⑧粗骨材の最大寸法が大きくなると、所定のスランプを得るのに必要な単位水量は減少する。

答え

 ×

[ 解説 ]
砕石を用いるコンクリートでは、砂利を用いる場合に比べ、所要のスランプに対する単位水量大きくなる。

⑨流動化コンクリートのベースコンクリートを発注する場合は、呼び強度、スランプなどの他、スランプの増大量を指定する。

答え

 ◯

学科 施工(躯体工事)コンクリート工事 7-2 打込み・締固め

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

3.施工(躯体工事)
7° コンクリート工事

7-2 コンクリート工事(打込み・締固め)
下記の正誤を判断せよ。

①スランプ18㎝程度のコンクリートの打込み速度の目安は、一般にコンクリートポンプ工法で打ち込む場合、20〜30m3/h程度である。

答え

 ◯

②外気温が25℃以上であったので、練混ぜから打込み終了までの時間を120分以内となるようにした。

答え

 ×

[ 解説 ]
練混ぜから打込み終了までの時間の限度は、外気温が25℃未満120分25℃以上90分とする

 

高性能AE減水剤を用いた高強度コンクリートの練り混ぜから打ち込み終了までの時間は、外気温にかかわらず、原則として、120分を限度とする。

③組骨材の最大寸法が25mmの普通コンクリートを圧送する場合、輸送管の呼び寸法は100A以上とする。

答え

 ◯

④コンクリートポンプを用いて圧送する場合、軽量コンクリートは、普通コンクリートに比べてスランプの低下や輸送管の閉そくが起こりにくい。

答え

 ×

[ 解説 ]
軽量コンクリートは、圧送すると軽量骨材が圧力吸水し、スランプの低下や輸送管内の閉そく起こりやすい
また、人口軽量骨材は、吸水性が大きいので、十分吸水(プレソーキング)させたものを使用する。

⑤コンクリートの圧送負荷の算定において、ベント管1箇所当たりの水平換算長さを3mとして計算した。

答え

 ◯

⑥水平打継ぎ部分は、十分に散水して湿潤状態とするが、水が残っている場合は取り除く必要がある。

答え

 ◯

⑦梁及びスラブの鉛直打継ぎ部は、梁及びスラブの端部に設けた。

答え

 ×

[ 解説 ]
壁・梁及びスラブなどの鉛直打継ぎ部は、欠陥が生じやすいので、できるだけ設けないほうがよい。やむを得ず設ける場合は、構造部材の耐力への影響の最も少ない位置とし、梁、床スラブ・屋根スラブの鉛直打継ぎ部は、スパンの中央または端から1/4付近に設ける

⑧コンクリート内部振動機(棒形振動機)の挿入間隔は、有効範囲を考慮して60㎝以下とする。

答え

 ◯

⑨コンクリート内部振動機(棒形振動機)で締め固める場合、一般に加振時間を1か所60秒程度とする。

答え

 ×

[ 解説 ]
コンクリート内部振動機(棒形振動機)で締め固める場合、過剰加振による材料分離防止上、加振時間は、1か所 5〜15秒の範囲とするのが一般的である。

⑩コンクリート1層の打ち込み厚さは、コンクリート内部振動機(棒形振動機)の長さを考慮して60㎝以下とする。

答え

 ◯

学科 施工(躯体工事)コンクリート工事 7-3 養生

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

3.施工(躯体工事)
7° コンクリート工事

7-3 コンクリート工事(養生)
下記の正誤を判断せよ。

①打込み後のコンクリート面が露出している部分に散水や水密シートによる被覆を行うことは、初期養生として有効である。

答え

 ◯

②コンクリートが硬化後に所要の性能を発揮するためには、硬化初期の期間中に十分な湿潤養生を行う。

答え

 ◯

[ 解説 ]
連続的に散水を行って水分を供給する方法による湿潤養生は、コンクリートの凝結終了した後に行う。

③打込み後のコンクリートが透水性の小さいせき板で保護されている場合は、湿潤養生と考えてもよい。

答え

 ◯

④湿潤養生の期間は、早強ポルトランドセメントを用いたコンクリートの場合は、普通ポルトランドセメントを用いた場合より短くすることができる。

答え

 ◯

[ 解説 ]
コンクリートは早強ポルトランドセメントを用いた場合は、普通ポルトランドセメントを用いた場合より湿潤養生の期間を短くすることができる。



湿潤養生打ち切ることができる圧縮強度は、早強普通ポルトランドセメントは同じで、例えば、計画供用期間の級が短期及び標準の場合で10N/m2以上である。(ただし、部材厚さが18㎝以上の場合。)

⑤膜養生剤を散布して水分の逸散を防ぐ湿潤養生は、ブリーディングが終了した後に行う。

答え

 ◯

⑥普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートの場合、振動等によってコンクリートの凝結及び硬化が妨げられないように養生しなければならない期間は、コンクリートの打込み後3日間である。

答え

 ×

[ 解説 ]
普通ポルトランドセメントを用いたコンクリートの打込み後5日間は、乾燥、振動等によってコンクリートの凝結及び硬化が妨げられないように養生しなければならない。

⑦大断面の部材で、中心部の温度が外気温より25℃以上高くなるおそれがある場合は、保温養生により、温度ひび割れの発生を防止する。

答え

 ◯

⑧コンクリート打込み後2日間は、コンクリートの温度が2℃を下がらないように養生しなければならないと定められている。

答え

 ×

[ 解説 ]
寒冷期のコンクリートの温度は、打込み後5日間以上は、2℃以上に保たなければならない

⑨寒中コンクリートで加熱養生を行う場合は、コンクリートに散水をしてはならない。

答え

 ×

[ 解説 ]
寒中コンクリートで加熱養生を行う場合、コンクリートの水分の蒸発が促進されるので、乾燥しないように散水等によって保温する

実戦1 コンクリート工事1

1級建築施工管理技士 実戦 コンクリート工事1

どうしたらコンクリートの調合ミス・発注ミスを防げるか?

コンクリートの調合ミスや発注ミスは、建物の構造強度や品質に大きく関係する。
昨今、経済性を過度に追求するあまり、同じ建物で細かく強度を変えた設計が見受けられる。
これは事前にチェックを受けることによってミスを防止できる。そのためには、図面を確認できる力が必要である。
施工時期によっては温度補正値の調整が加わるため施工部位によってはスランプを変える必要が生じ、最終的な調合パターン数はかけ算的に増えていく。
同じ現場で十数種類の調合計画を行うケースが発生することもある。
こうなると、人手不足の現場では手が回らなくなり自然に難題から遠ざかりがちになり、ひいては、調合ミス・発注ミスにつながる。
この場合、手がまわらないので、現場担当者は、資格をもったコンクリート主任技士によって、調合計画、施工計画、発注管理、受け入れ管理、施工管理を支援してもらう必要がある。
とはいえ、施工管理者自身もコンクリートに対して日頃の勉強を怠ってよいことではない。
コンクリートの誤発注は日常的に起こりうるミスであるが、施工管理技術者が適切な管理ポイントを押さえ、十分な管理体制で臨む必要がある。


いかに丈夫なコンクリートを作るか

コンクリートのクレームの中で最も多いのは、ひび割れに関するものである。

これは、ほとんどの建設会社の補償工事の中で同様に見受けられる。
コンクリートがセメント水和反応の過程で硬化し収縮することはさけられない
収縮と同時にコンクリートにひび割れが発生する。
近年は建築施工技術の進歩により、コンクリートの収縮によるひび割れ防止には種々の対策がとられるようになった。

(例)
①鉄筋による補強
②水セメント比を下げた硬練りコンクリートの採用
③収縮の少ない中庸熱ポルトランドセメントを使用したコンクリートの使用
④フライアッシュを混入する方法
⑤膨張材を入れて収縮を防ぐ方法
⑥ひび割れを目地によりコントロールする方法
⑦急激な初期乾燥を防ぐための養生により収縮を分散させる方法
⑧硬化に必要な水以外の不要な水を真空装置で吸い取る方法など


いかに適正な材料を選ぶか

2008年関東地区で、すでに完成後の某マンション工事の際、コンクリートのアルカリ骨材反応による自然爆裂が発生し、大きな問題になった。
その原因は、コンクリートの骨材の中に膨張性のある骨材が混じったことによるものであった。

建物が完成後もしくは完成間近にこのような自然由来の問題が発生すると、建設会社にとって大きな損失となる。

骨材に関して塩分も大きな被害になることがあるが、コンクリートの品質的な部分を分業化して、アウトソーシングしたとしても、建設会社はその最終責任を免がれることはできない。

それらの事故を分析すると、現場担当者にとって骨材の品質管理がいかに重要な事項か認識できる。

製造プラントと連携して骨材を選定し、その品質を十分確認することは建設施工管理者の重要な役割である。

1級建築施工管理技士 RC造工事 構造スリット

建築品質 鉄筋コンクリート造


028)構造スリットは漏水に注意する

阪神淡路大震災において、RCラーメン構造の建物が多く損傷した。腰壁によって柱が短柱となり崩壊したものが多い。このため、RCラーメン構造として耐震設計するとき、柱が腰壁等により拘束されないように、柱や梁の際に隙間を設けることが多い。これを構造スリット(または耐震スリット)という。柱際の構造スリットは鉛直スリット、梁際の構造スリットは水平スリットという。この構造スリットが外壁にある場合は漏水の原因にもなるケースがある。

1.構造スリットの幅を確保する

構造スリットの幅は躯体の大地震時の変位量と同じだけ必要である。通常大地震時の変位角は1/100であるから、階高3.5mの時、鉛直スリット幅は3,500mm/100 = 35mmとなる。水平スリットは躯体の面内変形と面外変形に対して、梁と壁の縁が切れていれば良いので、実際には施工できる幅として25mm程度としている。この構造スリットの幅は構造設計図に明記されてるので、必ず確認する。

2.外壁の構造スリットから漏水させない

外壁の構造スリットには止水性と耐火性が求められる。止水は外部側を二重シールとし、内部側も必ずシールをする。特に水平スリットは水返しの段差を設ける納まりにする。耐火性に関してはロックウール(岩綿)を密実に充填する。中地震でも変位が発生するため、シールは切れやすく、定期的なシールのメンテナンスも必要である。

3.水平スリットは防水立上りの上に設ける

屋上防水と取り合う外壁の場合、防水が変位によって切れないように立上りまでを一体としたい。できればあごの上部に水平スリットを設ける。この場合あらかじめ構造設計との調整が必要である。内部の厨房や浴室の壁に水平スリットが設けられている場合も同じで、防水の立上りの上に水平スリットを設ける。

4.構造スリットの施工精度確保が重要

鉛直スリットは柱・壁のコンクリート打設時の側圧が均等にかからないと片寄りやすい。補修や手直しができない箇所なので施工管理が重要である。

1級建築施工管理技士 く体工事 暑中コンクリート

第5章 コンクリート工事 暑中コンクリート


暑中コンクリート

暑中コンクリートとは、気温が高く、日射の影響を受ける期間に製造・施工するコンクリートをいう。暑中コンクリートでは、運搬中のスランプロス、打込み時の凝結の促進、コンクリート表面からの水分の急激な蒸発などによって、コールドジョイントやひび割れの発生、長期強度の不足、耐久性の低下などの問題が発生しやすい。
暑中コンクリートの適用期間は、日平均気温の平年値が25℃を超える期間にコンクリートを打込む期間である。JASS5によると、特記に記載がない場合、日平均気温の平年値が25℃を超える期間を基準として定め、工事監理者の承認を受けるとなっている。

暑中コンクリートの材料・調合・施工については、JASS5または日本建築学会「寒中コンクリート施工指針・同解説」、荷卸し時のコンクリート温度が35℃を超える場合の対策については、日本建築学会近畿支部材料・施工部会「暑中コンクリート工事における対策マニュアル」(以下 “対策マニュアル”という)などを参考にする。
「暑中コンクリート工事における対策マニュアル」の購入は
日本建築学会より

◆材料・調合
セメント・骨材・練混ぜ水は高温のものを使用しない。しかし、セメント温度の受入れ基準はなく、入荷後セメントの温度を下げるのは困難が場合が多いため、粗・細骨材は適度に湿潤したものを受入れ、粗骨材については適度に散水したものを使用し、練混ぜ水は低温のものを使用するといった対策をとるのが効果的・現実的である。
混和材は、JIS A6204(コンクリート用化学混和剤)に適合したAE減水剤遅延形Ⅰ種または高性能AE減水剤遅延形Ⅰ種を使用することが望ましい。
構造体高度補正値(S)は特記による。特記に記載がない場合は、6 N/mm2 とする。

◆製造・運搬・施工
打ち込まれたコンクリートから水分が乾燥したせき板および打継ぎ面へ吸収されないよう、打込み前の散水を入念に行い、たまった水は高圧空気などによって取り除く。打ち込まれたコンクリートが接する箇所の温度が高いと、一体性や、付着強度に悪影響を及ぼすことになるので、表面温度が上昇しないよう散水あるいは直射日光を防ぐなどの対策を講じる必要がある。
コンクリートポンプ車などの運搬機器はできるだけ直射日光を受けない場所に設置し、輸送管などをぬれたシート等で覆うなどして直射日光を避け、コンクリート温度の上昇を防ぐようにする。

コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間は90分以内とする。トラックアジテーター(生コン)車の待機時間を短くする配車手配を行い、待機場所は直射日光を受けない場所とすることや、アジテータードラムへの散水、ドラムへの遮熱塗装、ドラムカバーの設置などにより、コンクリートの温度上昇をできるだけ抑えるように配慮する。

打重ね時間間隔(120分以下を目安)の限度内にコンクリートが打ち込めるように、1回の打込み量、打込み区画および打込み順序を考慮した計画を立て、これに基づいて施工し、コールドジョイントの発生を防止する。
夜間の打込みについては、工事現場の近隣環境、生コン工場の納入体制、施工者のリスク、コストなど、多くの問題点に対応する必要があるものの、作業員の労働環境(熱中症対策)、コンクリートの高温履歴による不具合などを改善するためには有効な対策と考えられる。
なお、養生についても、「暑中コンクリート」としての特別な配慮が必要である。

◆ 品質管理および留意事項
暑中コンクリートの品質管理は、基本的には通常のコンクリートと同様に行えばよいが、以下の事項に留意する。

①コンクリート温度を低減するために粗骨材への散水をする場合は、温度管理だけでなく、粗骨材の表面水の管理も通常の場合よりもきめ細かく行って、コンクリートのスランプおよび圧縮強度のばらつきをできるだけ小さくするように生コン工場と打合せをしておく。

②コンクリート温度は、運搬時間が長くなるにしたがって次第に上昇するので、運搬に時間を要した場合には、温度測定の頻度を上げるなどしてとくに注意する必要がある。なお、対策マニュアルでは、荷卸し時の温度が 35℃を超えることが想定される場合の対策として、一定の適用条件を満たせば、荷卸し時の温度を38℃以下にすることが可能であることが示されているので、参考にする。

③荷卸し地点で採取した供試体を屋外に放置すると、強度はその放置期間中に温度と乾燥の影響を受けるため、成形後の供試体の扱いに注意を払う。標準養生を行う供試体は、現場事務所内など、できるだけ20℃に近い日陰の環境下に、現場水中養生もしくは現場封かん養生を行う供試体は、実際の構造体に近い温度履歴となる日陰の環境下に静置する。

④日本の夏は、温度が高いだけでなく湿度が高いのが特徴である。建設現場ではそのうえに直射日光をも受ける環境下にあるため、作業員の健康管理には常に注意を払い、快適な作業環境を整える。

1級建築施工管理技士 く体工事 寒中コンクリートの初期凍害防止対策

寒中コンクリートの初期凍害防止対策

コンクリートの温度は、
打ち込み後の凍結を避けるためには、
10℃程度を確保する必要があり、
一方、打込み温度を上げると
所要の単位水量の増加や凝結が早くなること。
温度ひび割れが発生する可能性が生じること。
などに注意する必要がある。

【 土木学会示方書 】では
打ち込み時のコンクリート温度は 5~20℃としている。
【 JASS 5 】では
初期凍害を防ぐための養生終了時に必要とされる
コンクリートの強度として、
5.0 N/mm2
とされている。

【 土木学会示方書 】
初期凍害を防ぐための養生終了時に必要な
コンクリート強度の標準は下記
型枠の取り外し直後に構造物が曝される
環境(養生)を基準として、
(1)コンクリート表面が水で飽和される頻度が高い場合
断面の大きさ
(薄い場合)(普通の場合)(厚い場合)
15     12     10 N/mm2
(2)コンクリート表面が水で飽和される頻度が低い場合
断面の大きさ
(薄い場合)(普通の場合)(厚い場合)
5      5      5 N/mm2

※ 初期凍害を防ぐため、所定の強度が得られるまで、
保温や加熱などの養生を行う必要がある。
【 土木学会示方書 】(施工編)では
打込み後の凍結を避けるためには、
打込み温度は 10℃程度確保する必要があり、
【 土木学会示方書 】打込み時の温度 5~20℃
【 JASS 5 】荷卸し時温度 10~20℃

・コンクリートの練上がりの温度
【 土木学会示方書 】では練り混ぜ時および
打込み終了時のコンクリート温度について次式を示し、
時間あたりの温度低下を
コンクリート温度と外気温との差の 15 %としている。
T2 = T1 – 0.15 ( T1 – T0 )× t
T0:周囲の温度
T1:練混ぜた時の温度 [ ℃ ]
T2:打込み終了時の温度 [ ℃ ]
t :練り混ぜてから打込み終了までの時間 [ h ]

< 積算温度方式 >
積算温度 M は一般に
M = Σ(θ + A )・Δ t
M:積算温度 [ ℃・日 または ℃・時 ]
θ:Δt 時間中のコンクリートの温度 [ ℃ ]
A:定数 (一般に 10℃)
Δt :時間(日または時)
(例)
5℃で 28日養生したコンクリートの圧縮強度と
10℃で14日養生したコンクリートの圧縮強度は同じ?
M = ( 5 + 10 ) × 28 = 420 ℃・日
M = ( 10 + 10 ) × 14 = 280 ℃・日
積算温度が異なるので、圧縮強度の発現も異なる

1級建築施工管理技士 く体工事 セメントの性状

セメントの性状

ASFS
これを覚えておくだけでいい
A → S → F → S
C3A C3S C4AF C2S

これは水和熱の発熱量の順
C3A > C3S > C4AF > C2S
であり、強度発現の順
C3A > C3S > C4AF > C2S
1日 28日 ー 長期
ちなみに収縮性の順でもある。

水硬性のカルシウムシリケートを主成分とするクリンカーに適量のせっこうを加えて微粉砕した粉末、及びこれに無機質粉末を混合したもので、
・JIS R 5210 ポルトランドセメント
・JIS R 5211 高炉セメント
・JIS R 5212 シリカセメント
・JIS R 5213 フライアッシュセメント
・JIS R 5214 エコセメント
等の規定がある。

セメントクリンカーの組成化合物の特性
C3S(3CaO•SiO2)
けい酸三カルシウムは、水和熱は中程度で28日以内の早期強度の発現性に寄与する。
C2S(2CaO•SiO2)
けい酸二カルシウムは、水和熱は小さく、28日以降の長期強度の発現性に寄与する。
C3A(3CaO•Al2O3)
アルミン酸三カルシウムは、水和熱は大きく、1日以内の早期強度の発現性に寄与する。
C4AF(4CaO•Al2O3•Fe2O3)
鉄アルミン酸四カルシウムは、水和熱は小さく、強度にはほとんど寄与しない。

超早強ポルトランドセメント
早期に強度を発現(早強ポルトランドセメントの強度を1日で発現)するために早強ポルトランドセメントよりもけい酸三カルシウム(C3S)の含有量を多くし、粉末度を細かくしている。
JIS R 5210-2009(ポルトランドセメント)では、材齢1日、3日、7日および28日の圧縮強さの下限値を規定している。
けい酸二カルシウム(C2S)の上限値は規定していない。

中庸熱ポルトランドセメント
普通ポルトランドセメントに比べて水和熱を下げるためにC3Sおよびアルミン酸三カルシウム(C3A)の含有量を多くしている。JIS R 5210では C3Sを50%以下、C3A を8%以下と上限値を規定している。

フライアッシュセメント
ポルトランドをJIS A 6201-2008 に適合するフライアッシュで置換したもの。フライアッシュはポゾラン反応性を有し、良質なものは球形であるため単位水量を減じ、長期的に強度を発現する動きがある。乾燥収縮は小さく、水和熱も小さいので、マスコンクリートに使用されるが、JIS R 5213-2009(フライアッシュセメント)では、水和熱の上限値は規定されていない。
水和熱の上限値を規定しているのは、中庸熱ポルトランドセメントと低熱ポルトランドセメントのみである。

1級建築施工管理技士 く体工事 コンクリートの品質管理(強度)

第5章 コンクリート工事 品質管理


コンクリートの品質管理

コンクリートの品質管理でもっとも重要なのは、
指定された材齢で所定の強度が発現していることである。

その規定基準は
JIS A 5308(レディミクストコンクリート)
の強度の判定基準からきている。
JIS A 5308によると、強度は
①1回の試験結果が
購入者の指定した呼び強度の強度値の 85%以上、かつ

②3回の試験結果の平均値が
購入者の指定した呼び強度の強度値以上
である場合に合格と規定されている。

1回の試験結果は、
任意の1運搬車から採取した資料で作った3個の供試体の試験値の平均値で表す。

JIS A 5308によると上記のように規定されているが、実際問題で必要な強度は、調合管理強度以上であることを確認する必要がある。

試験練りやプラントの実績などにより、必ずしも 調合管理強度 = 呼び強度(発注強度)としていないケースがあるからである。呼び強度を1ランク下げて発注するケースでは、調合管理強度をおおよそは満足しそうであるが、2ランク下げて発注する場合などは、調合管理強度の値を切ってしまう。特に夏場の暑い時期であると、微妙なケースがあるので注意したい。

調合管理強度 = Fc(設計基準強度)+ mSn

☆JIS A 5308 のその他、注意するべきポイント

・空気量は、生産者との協議の上、
荷卸し地点での空気量が指定された場合であっても、
その許容差は±1.5%以内

・コンクリートの塩化物含有量は、
工場から荷卸し地点までの運搬時間によって変化すしないので、
当事者間の協議によって、工場出荷時に検査してもよい。

・スランプ 21㎝の時の許容差は、±1.5㎝ であるが、
呼び強度が27N以上で、高性能AE減水剤を使用する場合は、
±2.0㎝ とすることができる。
など。

1級建築施工管理技士 く体工事 コンクリート用化学混和剤

第5章 コンクリート工事 材料


コンクリート用化学混和剤

コンクリート用化学混和剤は、JIS A 6204(コンクリート用化学混和剤)に規定されている。

【AE剤】
界面活性作用により微細な気泡(エントレインドエア)を連行させる混和剤で、規定されている項目を以下に示す。
・減水率
・凝結時間の差分
・圧縮強度比
・長さ変化比
・凍結融解に対する抵抗性

【AE減水剤】
セメントの分散作用と空気連行作用の双方を有する混和剤で、規定されている項目を以下に示す。
・減水率
・ブリーディング量の比
・凝結時間の差分
・圧縮強度比
・長さ変化比
・凍結融解に対する抵抗性

【高性能AE減水剤】
高い減水性能と優れたスランプ保持性能を有する混和剤で、規定されている項目はAE減水剤の項目に加え、スランプおよび空気量の経時変化量の規定がある。

・単位水量の低減を目的とした普通コンクリート、流動性の保持を目的とした高流動・高強度コンクリートには不可欠な混和剤。
・コンクリートの凝結時間を遅延させる効果もあるので、暑中コンクリートにも適している。

【高性能減水剤】
高い減水性能を有し、空気連行性や凝結遅延性はないので、使用量が増加しても空気量の増大や凝結が遅延することはなく、高強度コンクリートの製造に最適である。

【発泡剤】
特殊処理したアルミニウム粉末であり、その発泡作用でコンクリートを膨張させる。
その他、
コンクリート用化学混和剤協会のJIS A 6204規格参照