令和4年1級建築施工管理技士 二次検定 問題2 解答解説

令和4年 1級建築施工管理技士 二次 問題2 解答 解説


問題2

建築工事における次の1.から3.の災害について、施工計画に当たり事前に検討した事項として、災害の発生するおそれのある状況又は作業内容と災害を防止するための対策を、それぞれ2つ具体的に記述しなさい。

ただし、解答はそれぞれ異なる内容の記述とする。また、保護帽や要求性能墜落制止用器具の使用、朝礼時の注意喚起、点検や整備などの日常管理、安全衛生管理組織、新規入場者教育、資格や免許に関する記述は除くものとする。

1.墜落、転落による災害

解答試案

【 解答例 】

① 外壁タイル張り工事作業における足場からの転落事故を防ぐため、足場の作業床の幅は40cm以上、床材間の隙間は3cm以下、かつ床材と建地との間隔を12cm以下とする。

② ダメ穴等の床開口部からの作業員の墜落事故を防止するため、大きな開口部分には手すりを設けるとともに、安全ネットの設置を計画する。

2.崩壊、倒壊による災害

解答試案

①足場計画において、建地脚部の滑動・沈下防止措置として、足場の足元は十分に突き固めて、平滑さを確認してから敷板を並べる。また、足元は足場用ベース金具で敷角材または敷板に釘止めとし、脚部には根がらみを設ける。

②枠組み足場計画において、筋かい、控え、壁つなぎ等の補強材の間隔及び締付け、壁つなぎのアンカーボルトは、躯体にしっかりと打ち込み、控えの間隔は、垂直方向は9m以下、水平方向は8m以下とする。

③風に対して倒壊防止の措置を取る。

(解説)

外部足場については、JASS2(仮設工事)5.2「足場の保守管理」などを参考にする。

3.移動式クレーンによる災害

解答例

①移動式クレーンが転倒するおそれがあるような軟弱地盤ではないか確認し、転倒するおそれがある地盤には、転倒を防止するための必要な広さ及び強度を有する鉄板等が敷設する。

②アウトリガーを有する移動式クレーンを使用する場合には、アウトリガーを最大限に張り出して作業を行う。

③移動式クレーンの上部旋回_体と接触するおそれのある場所、吊り荷の落下による危険がある場所へ立ち入り禁止の措置をとる。