実践6 鉄骨工事1

1級建築施工管理技士 実践6 鉄骨工事1


①鉄骨工作図のミスをなくす

鉄骨工事の最も重要なことは、図面の不整合や記載ミスを徹底的に川上で取り除いておくことである。
今まで日本においては、鉄骨工作図の作成は、平面図や軸組図および詳細図に頼っていて、多くの専用CADソフトが開発され、自動化が図られてきているが、2次元の図面では、その作図ミスを防ぐには経験豊富な専門家が必要なのが現状である。

しかし、世界情勢に目を向けると、鉄骨設計業界においては、3Dの設計ツールが浸透してきている。
まず、最初に立体モデルを作成し、順次細部の設計に進むように手順がかわってきていて、不整合や部材の干渉も立体モデルで確認することができる。

すなわち、経験に頼ることなく、図面ミスが防げる。
承認する側も、立体シミュレーションモデルで検討できるので、より図面の正確度が増し安心できる。
したがって、すでにプラント業界であるように、建築鉄骨業界においても「性能発注方式」へと変化できる可能性につながっていきている。

一部の鉄骨製作会社では、3次元モデルと工作図・原寸図・部品図・発注伝票・数量表とが連携しているので、間違いようがないもので、受け入れ時の製品検査においても、実際に確認するものは、施工要領書どおり製作されているかとか、溶接の状態と書類の整備状況のみになりつつあり儀式化しつつあるように感じる。

つまり、3次元CADの活用により、製造の合理化を図るとともに、経験者に頼らない生産ラインになってきている。

②工場での材料トレーサビリティ管理の徹底

鋼材には、異鋼種同断面(見た目は変わらないが、強度や性質が異なる)のものがあるので、材料が混在すると品質保証ができなくなる。

すなわち、鋼材の取違えは、建物の品質に直接影響し、不適合な建物となる。

鉄骨工場では、承認された工作図に基づき、板・形鋼・山形鋼・溝形鋼などから材料をそれぞれの形状に切断・加工し部材を組立て、そして溶接していく。

設計によっては、数種類の材種の部材が使用されているので、材料を混在させて使用するミスが発生する可能性がある。

製作段階では、材料の取り違えが発生しないように、材料の切取り計画を作成し、混同を防ぐ。

どの部材がどの親材料から切り出されたものかを記録し、後で確認できるようにしておく。
その記録(トレーサビリティ管理)は、製品を保証する記録であり、監理者は製品検査時に確認を求める必要がある。

日本においては、分業化が進み、部品製作までを一次加工の専門会社(シャーリング会社)に発注している。しかし、トレーサビリティの根本思想は変わらないので、材料の取り違えが発生しないように、抜き取り検査などを行う。

③鉄骨部材の加工・組立ての管理

鉄鋼メーカーは各種の「強度や性質の異なる鋼材」を製造し、規格に合った品質保証を実施している。
1995年の阪神淡路大震災では、鉄骨の被害も多かったが、その被害報告も反映し、2000年に建築建築基準法が改正され、新たな規定が追加された。

鉄骨の分野では、溶接不良などの教訓を反映し、建築鋼材専用のSN鋼材(1994年に登場)の使用が急速に普及した。
鉄骨の加工・組立てはファブリケータと呼ばれる鉄骨製作工場で行われる。鉄骨製作工場はその規模や技術的な内容によって、S・H・M グレード等の認定の仕組みがあり、それぞれの得意な分野の製品を作っている。

また、分業化が進んだ昨今では、材料発注を商社に、1次加工を専門業者に依頼してい鉄骨製作工場が多い。
鉄骨工事には多くの試験が存在し、それぞれの試験は、建築主・設計者・ゼネコン・鉄骨ファブによって選択され、役割と責任が決められる。

1次加工の段階では、材料試験、溶接施工性試験、溶接棒の試験などが大切になる。
また、製作段階においては、仮組立て試験、中間試験、溶接部のUT検査、そして最後の製品検査がある。

現場管理者の役割として、鉄骨の発注から製品検査、輸送から現場組立てまでのすべての段階の管理計画を、その流れに沿って「鉄骨品質管理計画書」として作成し、設計監理者の承認を取得し、意向をフィードバックする。

併せて、鉄骨ファブが作成する「鉄骨製作要領書」の確認と承認を行う。

加工・組立ての段階でもっとも大切なことは、工場溶接の管理である。溶接品質に係る要因には、
・溶接部位と溶接方法の選定
・溶接姿勢と溶接工の資格
・被溶接材料と溶接棒の選定
などの組合せがある。

その工事の特徴に合わせた「組合せの施工試験」を行い、溶接部の外観や機械試験を経て、ベストな組合せを選ぶ。

機械的な試験の項目には、
・引っ張り試験、
・マクロ試験、
・シャルビー試験
などがある。

溶接作業が終了し、塗装工程に入る前に、溶接部の外観検査と、超音波探傷検査(UT検査)を行うが、UT検査はファブリケーターが行うものとは別に、第三者(独立した検査会社)により行う必要がある。

④現場での鉄骨接合

鉄骨が無事組み上がると、次に重要になるのは接合部の工事である。

現場接合には、主に高力ボルト接合と現場溶接接合があるが、それぞれ資格をもった管理者を配置し、管理者を中心に品質管理を行う。

高力ボルト接合においては、施工要領書に基づき、各ロットごとにボルトの軸力試験、締付け道具のキャリブレーションテストを実施する。

ほかに締め付ける環境・順序やナットの方向などの制限も規定されている。

現場溶接接合においては、AW溶接検定の合格者が行うが開先部分の状態管理、目違いの許容範囲、溶接棒の種類、余熱の条件などが決められているので、施工要領書の規定に従って行う。

また、溶接部の検査として外観検査のほかに、第三者による超音波探傷試験が
一般的に必要である。

超音波探傷検査の抜取率は常に問題になるので、あらかじめ構造設計者と協議し決めておく。

⑤鉄骨工事の安全管理

鉄骨組立て工事は、何もないところからクレーンと作業員だけで組み上げていく最も危険を伴う作業である。
したがって、その作業の安全管理・足場管理・労務管理は事故を防ぐためにきわめて大切である。
現場管理者の任務として、それらの安全計画の立案を入念に行う必要がある。

特に足場計画は、それぞれの段階ごとに作業員の安全が確認できる計画とするのがよい。
多くの建設会社では鉄骨建て方事前検討会を実施し、計画の確認、関係者の目線合わせを行っている。
何事も計画通り進むとは限らないので、不測の事態に備えて、
最低限必要な資材と解決方法およびルールを決めて臨むことが大切である。
鉄骨建て方を安全に進める上でもっとも大切なことは、余裕のある安全で効率的な計画を立案することである。
それにより、作業員の無理・無駄・無謀を防ぎ、事故の防止につながる。

例えば、作業所の空きスペースを利用し、鉄骨梁や小梁や足場や安全ネットなどをアセンブリングしてから、クレーンで一気に持ち上げる手法が、もっとも効率的で安全である。

若干の設備費がかかるが、それ以上の安全管理費節減や工期短縮の効果が期待できる。

1級建築施工管理技士 二次検定 経験記述 解答例④

施工経験記述 解答例④


出題例8

建築工事において、地球環境保全の観点から環境負荷を低減するために留意した事項2つあげ、それぞれのねらい具体的処置を記述せよ。


攻略のポイント

地球環境保全とは、次の項目を保全することである。

大気汚染防止法
産業廃棄物の焼却処理に伴うダイオキシンの発生を防止するため、高熱処理をする。

水質汚濁防止法
産業廃棄物のうち、人工泥水の処理として水槽により泥と水を分離して、水はpH調整して下水道に排水し、泥は焼却して水分を減少させ、建設副産物として埋立用土砂として用いる。

地球温暖化防止と熱帯雨林減少の軽減
合板型枠を、床版型枠デッキプレートに変えることで、産業廃棄物を少なくし、合板から排出する二酸化炭素を減少させ、熱帯雨林の減少を軽減する。

自然破壊の防止
資源を有効に利用するため、再生資源や指定副産物を積極的に利用し現場から産業廃棄物をできるだけ少なくする。

解答例

①水質汚染防止

[ ねらい ]
水質の中性化

[ 具体的処置 ]
ベントナイト溶液の泥を沈殿させ、pH調整して中性としたのち下水道に放流する。

②地球温暖化防止
[ ねらい ]
二酸化炭素の軽減

[ 具体的処置 ]
合板型枠の使用を少なくし、焼却による二酸化炭素の軽減をする。

出題例9

あなたが現場で実施した、重点的な品質管理活動の事を3つあげ、それぞれ次の①から③について記述せよ。
ただし、3つの事例は、それぞれ異なる内容の記述とする。

①発注者側の要望
あなたの立場で理解した発注者側の要望を簡潔に記述しなさい。なお、発注者側の要望には、設計者、監理者、元請、営業、上司等から聞いたことや、設計図書等から読み取った内容も含むものとする。

②重点的な品質管理活動
①の発注者側の要望に応えるため、
あなたが現場で重点的に実施した
品質管理活動の内容を具体的に記述せよ。
なお、品質管理活動内容には、
部位、作業内容等を含む記述とする。
③理由や経緯
②の重点的な品質管理活動を
①の発注者側の要望に応えるものと
考えた理由結びつけた経緯
を具体的に記述せよ。

攻略のポイント
品質管理活動の事例をあげるとき、「鉄筋コンクリート工事」のような大項目を取り上げるのでなく、「コンクリートのひび割れ防止」、「鉄筋の組立精度」、「コンクリートの打込み管理」、「コンクリートの養生管理」、「タイルの浮き防止」等のように具体的な数値を用いられる作業内容を選定するようにする。
特に品質管理ではデミングサークルの
計画 → 実施 → 検討 → 処置
の手順を念頭において記述すると理論的に整理がし易い。
このことが出題の②に部位作業内容を示すように指定されているからことからもわかる。
実際には、下請負人の立場の場合が多く、発注者の考えを直接的に聞くことは考えにくいので、こうした問題は「設計図書」に示された基準が発注者が意思の集約と考えて回答する。すなわち、一般的な品質管理上必要な措置を具体的に記述すれば十分である。
また、③の理由については、品質管理活動により、より良い品質が得られると考えて行うものである。
解答例
コンクリートのひび割れ防止

①外壁のひび割れ防止をするため、特にコンクリート施工に注意するよう設計図書に特記されていた。
②スランプ値、空気量は試験により確認し、打込み高さを1.5m以下とするため型枠に窓をつくり、じゃんかのできないよう十分に締め固めた。
③外壁部のひび割れの原因は、主に材料分離の影響と考え、ワーカブルなコンクリートを材料分離しないように打込み高さを制限した。




出題例10

建設副産物を適正に処理する観点から、建設発生土の扱いについて、留意すべき項目箇条書き5つ記述せよ。

攻略のポイント
建設発生土は、建設工事に伴って発生する土砂のことで、搬出する建設発生土が1,000m3以上となるときは、請負(元請)業者は再生資源利用促進計画を立案し、その促進利用の実況を記録し1年間保存しなければならない。
(資源の有効な利用の促進に関する法律18条)
こうした建設発生土が直ちに再利用されることが少ないので、適正に分別して、保管しなければならない。こうした保管施設、運搬路、第三者の災害防止の観点から留意点を記述する。
解答例

建設発生土の取扱い留意点
①建設発生土(搬出土)量を最小量とする計画とする。
②建設発生土が他の現場で再利用できるよう土を分別して保管する。
③建設発生土が降雨で泥流化しないように対策をする。
④保管土の管理のため排水溝や安全な土留めを行う。
⑤運搬にあたり公衆の災害防止を行う。



実践7 鉄骨工事2

1級建築施工管理技士 実践7 鉄骨工事2 積層工法とフロアパネル

鉄骨組み立て作業は、建築工事での最も危険な作業と言える。風や雨や気温の変化など全てに影響されるため、選抜された熟練工でも細心の注意が必要である。
過去の鉄骨工事の事故例では、墜落、転倒、挟まれなどの人身災害が発生している。
積層工法は、それらの危険な芽をあらかじめ摘み取ることができる最も画期的な工法と言える。
積層工法の最大の特徴は下層階から確実に積み上げていく工法ゆえに、作業員が安全の足場をいち早く確保でき、上下作業をなくすことができるので、作業員に大きな安心感を与えることができる。また、そのことは品質確保にも大きく貢献している。
積層工法の要素技術の中で、フロアパネルがその中心的な技術となる。1階分のフロアパネルを4日ないし5日サイクルで組み上げていく。部材はできるだけ工場でアッセリングして、大型ユニットにする方が望ましいが、輸送範囲を超える場合は、現場の空きスペースを利用し、ユニット化する。
高層ビルは繰り返し作業が多いので効果は大変大きい。建設業にはまだまだ無駄が多いが、生産をシステム化することで大幅な無駄の削減が可能となる。

①現場でのプロアパネル製作

床のフロアパネル工法は、大梁、小梁、ブレース、床のデッキプレートだけでなく、天井内ダクトやスプリンクラー枝配管までを一体に組み立て、大型のクレーンで吊り上げて取り付けていく「鉄骨組立てプレファブ工法」の1つである。
道路の車幅を超えるような大型のフロアパネルは工場から運べないので、現場の空きスペースを利用し、現場で組み立てチームを編成し、一体化の作業行う。
その場合、必要な枚数だけを製作する計画とし、取り付ける逆の順序で製作すると、ストックヤードが有効に使える。また、生産性を高めるには、多能工を編成し、作業員の平準化を図る。
大型のフロアパネルが、目安として15分以内にスムーズに取りつくような工夫が成功のカギを握る。
そのためには目的にあった「吊り上げ専用治具」の開発落とし込みができるような梁継ぎ手の工夫、スパン調整ができるような「吊りピース兼用スパン調整」などの仕掛けと、取り付けのトレーニングとが大切になる。
また、その他の注意事項としては、ストックヤードでの転倒防止などがある。いずれにしても入念な計画が望まれる。
積層工法の原点は、作業員の安全確保のために、作業床を先行して取り付けることで、安全な先取りをが進み、安心して仕事ができるため、結果として作業効率の向上に目指すものである。

柱ジョイント位置の工夫で、労務の平準化を図る

大型のフロアパネルのスムーズな取り付けのためには、柱の節ジョイントを今までのように同じ街に揃えるのではなく、逆にすべての階に振り分けてずらす方が良い。
コア部と外周部を異なる階にする。外周の柱も隣り合う柱を次の階に移動するなど、スキップさせることで、大きな改善効果が得られる。
通常、柱溶接箇所は3階ごとに集中し、溶接工の平準化ができているとは言えない。すなわち、忙しい日とそうでない日があり無駄が多い。
しかし、ジグザグにずらすことで、現場溶接作業の平準化し、少数精鋭の溶接工で順に作業ができるので、労務の平準化ができて品質が向上することにつながる。
さらに、常に先行する柱が垂直性のガイドになっているため、鉄骨の建て方精度がおのずと高くなっていく。
すなわち、従来の方法とは異なり、「危険で、しかも最も苦労する歪み直し作業」がほとんど発生しない。
結果的に歪み直し作業が「スパン調整」だけで済むなど、大幅な改善効果が期待できる。

究極の鉄骨作業足場計画

床を構成するフロアパネルと建物の外壁を構成する外装プレキャスト板を、より先に取り付けることで、鉄骨接合部の作業性の安全性が格段に向上する。
鉄骨の現場鍛治作業、現場溶接作業などの足場は従来の吊足場に代えて、ほとんどの範囲をデッキプレート上にキャスタ付き移動足場を利用した簡易足場での作業となる。
その結果、現場溶接作業などの集中力と高い技量が必要な作業も安心して最後できるため、品質的にも良い結果に結びついている。
ただし、デッキプレートの上に集中荷重が働くので、その検討が必要となる。
また、大梁上の現場打ちスタッドジベルがキャスタ付き移動足場と干渉するので、決められた移動足場の通路を確保するなどの手立てを図る必要がある。

1級建築施工管理技士 二次検定 経験記述 環境管理【傾向分析】①

近年の経験記述の予想のひとつである「環境管理」に関する記述について

チェックポイント1
建設副産物対策
①「発生抑制」
②「再使用」
③「再生利用」
④「熱回収」
⑤「適正処分」
について理解する。

チェックポイント2
地球環境負荷低減の取組みについて、
3つ記述できるようにする

環境管理の出題としては建設現場で行うべきものとして、「建設副産物対策」と「地球環境負荷低減の取組み」に関する出題が多く、この2つについて自分の経験に基づいて記述できるようになっておく必要があります。

「建設副産物対策」の記述上のポイント
循環型社会形成推進基本法では、建設副産物対策の優先順位を下記の5段階としています。

①リデュース:発生抑制
ごみを出さない、または発生量を抑制すること。

②リユース:再使用
使用後多少の手入れを行って、再び使用すること。

③リサイクル:再生利用
金属くずを溶かして再製品化するなど、
一度形を変えて再生すること。

④サーマルリサイクル:熱回収
熱エネルギーを回収し、
発電や冷暖房に利用すること。

⑤適正処分
不法投棄などをさせず、
法律で定められた処理場で適正に処分すること。

【 過去の出題の特徴 】

対策が指定される場合、5つの対策が例示され、その中から選択する場合、
例示がなく自分で考えて記述する場合があります。

その対策をあげた上で、「扱った資材名又は建設副産物」、「留意した事項または実施した内容」、「結果とあなたの評価」などの記述が求められます。
(H17,H21,H24,H27)

「建設副産物対策」で要求される記述

試験対策としては、
・「取り組んだ対策」
・「扱った資材名または建設副産物」
・「実施した内容」
・「結果とあなたの評価」
の4点について、
2例ほどずつまとめておく必要があります。

 

実践8 仕上工事1 外装1

1級建築施工管理技士 実践8 仕上工事 外装(1)押出成形セメント板

建物の外装は、その建物の顔になる大切なエレメントであり性能的には水密・気密・耐風圧・遮音・断熱・紫外線・日射そして耐候性などが要求される。
外装材の中で、押出成形セメント板、ALC板、複合金属板などの既成品は、メーカーが独自のディテールと施工マニュアルを開発・準備している。
また、メーカーは各販売店を傘下にもち、営業・施工図作成・工事を委託している。
メーカーによっては施工店に対する技術指導や教育、そして巡回指導を行い、品質確保に努めている。
建築施工管理者の役割としては、各販売店の担当者との打ち合わせとともに、早い段階から設計者や専門家を交えての検討会等を発足させ、現場の状況に即した問題点と対策を絞り込む必要がある。
メーカーによっては、かなり前からその標準ディテールが作成されている。すなわち、安定した品質提供を継続している。

施工図のチェックと承認はゼネコンの役割

押出成形セメント板の場合、製品は60㎝を標準とし、現場に合わせて長さを切り合わせて、現場に搬入する。
したがって100%を工場で加工し、塗装まで仕上げてくる製品もある。
縦張りと横張り工法があり、いずれも標準的なディテールと施行マニアルが準備されている。
窓周り、パラペット周り、階段室の取り合い、設備開口部などの特殊部分はメーカーが用意しているディテール集を参考に、品質問題が発生しないように注意をする。
特にガラリから雨水が吹き込まないように、また吹き込んでも中の雨返しで戻るように、配慮が必要である。
建築施工管理者の役割としては、設計者と連携しメーカーの代理店に施工図作成を依頼し、取合い部分の確認を行い、承認することである。
施工図の間違いがあってはならないので、設計者、設備関係者、その他の関係会社との調整を十分に行う。
また、納期面では承認から現場搬入までの製作・輸送に必要な期間をよく打ち合わせをし、遅れないように発注管理する。標準的には30日間、繁忙期は45日間は必要とされている。
最近の流行として、90㎝の幅広のものや、外装タイル、外断熱、ソーラーパネル、壁面緑化との組み合わせなど、付加価値を高めたものも商品開発をされている。

外装工事の施工管理はどうするか

外装材の工事が正しく施行されないと、雨漏りだけでなく地震や長期間の材料劣化などにより、外壁材の応力のへの肩よりが発生し、割れや落下など第三者に被害を及ぼす事故につながる。
パネルの取り付けやシール工事は、専門の工事会社によってマニアル通りに行われるので、品質上の心配は少ないが、多くの問題はパネルの下地精度不良が絡んでいる。
下地が正しい位置になく、施工図の間違いなどで製品寸法が現場と合わない場合など、是正を省いてそのまま工事を進めることがあってはならない。
建築施工管理者の役割の中では、下地の精度を高めることが非常に大きい。
下地の制度は、
①墨だしの精度
②下地鉄骨の誤差
③躯体の誤差
の累積となる。
したがって、まずは躯体の精度が確保されて、初めて下地鉄骨の取付けへと進めるので、手順を踏んで施工品質管理を進めなくてはならない。
施工図の承認前に、下地鉄骨の精度を確保するためのディテールを確認し、前後左右の躯体の誤差を吸収する機能があるかを確認することも大切である。
建築施工管理者として、自信を持った施工管理をするためには、正しいプロセスを守り、妥協しない姿勢が大切である。下地の精度が目標レベルに達していれば、大方の品質問題が事前に解決できる。

正しくシール施工するには

外装の成形板は、比較的簡易な建物の外壁に多く採用されている。
その種類には、押出成形セメント板・ALC板・複合金属板等がある。
いずれも部材が既製品で、幅方向が決まっており、長さ方向をその工事に合わせて工場加工し、搬入後現場で取り付ける方法が一般的である。
どの成形板も、ディテールが比較的シンプルなため、気密性・止水性が弱点になりやすい。
従って、メーカーごとに推奨する取り付け方法が定められているので、メーカー指定マニュアルを遵守する。
一般的に、材料のメーカー保証が用意されているが、工法全体としてのメーカー保証内容を確認する必要がある。
幅方向は、製品によってはまったく外からのシールを必要としない製品もあるが、縦方向と層間部やエクスパンションジョイントは外からのシールに頼っている。
1次シールは、その材料とプライマの相性と接着性を必ず確認し、メーカー推奨の手順を守って正しく施行したい。
1次シールを超えてきた雨水の2次シールによる排水の仕組みは極めて大切になる。
今までの故障事例は、1次シール・2次シールともに不備なために発生している。
1次シールが切れても、雨水を2次シールで止めなければならない。
2次シールで特に大切な点は、最下部に設置する排水パイプである。1次シールを通過した雨水が、中空部を通過し、最後に排水パイプを通過して外部に排出される。
この機能をしっかり確保する。
日本シーリング工業会出版のハンドブックが参考になる。

ゴンドラ作業での注意点

シール工場や塗装工事が外部足場からの工事であれば、作業もしやすく、検査確認も容易である。しかし、最近ではシール工場を外部ゴンドラ作業で行う場合が増えている。
外部ゴンドラでの施行は密室と同じで、どうしても管理の目が行き届かず、正しく施工されているかが、簡単には確認できない。
したがって、ゴンドラ作業で外部のシールを行う場合は、どのように「管理の検査」を行うかを定めて、プロセス管理していくことが大切である。
そのためには日常の作業員や職長の自主管理と記録が重要であり、検査員の管理がそれに続く。
検査員による検査のポイントとして、
①シールの施行はそれはないか
②すでに付着が開いてないか
③シールの厚さは大丈夫か
なかの検査を行うことが大切である。
正しい1次シール工事、2次シールと排水計画、検査の仕組みを施工図と施工マニュアルに明確にし、関係者への周知徹底を図ることが重要である。

1級建築施工管理技士 二次検定 経験記述 環境管理 【傾向分析】②(記述例)

「建設副産物対策」の記述例を下記に示すので、
参考にして自分なりの解答をまとめて準備しておく。
①「発生抑制」
②「再使用」
③「再生利用」
④「熱回収」
⑤「適正処分」
それぞれについて、
「資材名等」「実施した内容」「結果とあなたの評価」
をまとめる。

①「発生抑制
[ 資材名等 ]◆型枠廃材

[ 実施した内容 ]
スラブの型枠として、合板型枠工法に代えてデッキプレート型枠工法を採用した。

[ 結果とあなたの評価 ]
型枠廃材の発生を抑制できたとともに、解体作業もなく、工期短縮にも有効であった。

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[ 資材名等 ]◆木くず

[ 実施した内容 ]
・現場製作の建具枠及び額縁を、工場生産品に変更した。
・木造和室の造作材について、
現場加工材からプレカット材に変更した。

[ 結果とあなたの評価 ]
現場からの木くず等の発生を抑制できたとともに、工期が1フロアあたり、5日間短縮できた。

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[ 資材名等 ]◆石こうボード端材

[ 実施した内容 ]
壁の石こうボードを使用場所の天井高さ 2,350mmに合わせて、プレカットして現場に搬入した。

[ 結果とあなたの評価 ]
石こうボード端材の発生が抑制できたととに、現場作業の軽減により工期短縮にも有効であった。

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[ 資材名等 ]◆軽量鉄骨及び石こうボードの端材

[ 実施した内容 ]
在来工法の天井を、システム天井に変更した。

[ 結果とあなたの評価 ]
軽量鉄骨や石こうボードの端材の発生がなくせ、現場加工の軽減により工期短縮にも有効であった。

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②「再使用
[ 資材名等 ]◆建設発生土

[ 実施した内容 ]
根切り工事で発生した良質な建設発生土については、社内で情報を共有し、他現場において埋戻し土として再使用した。

[ 結果とあなたの評価 ]
建設副産物を有効に再使用できたとともに、処分費用を大幅に縮減することができた。

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[ 資材名等 ]◆タイルカーペット

[ 実施した内容 ]
解体・撤去時に発生したタイルカーペットを新設の石張り床の養生材として再使用した。

[ 結果とあなたの評価 ]
ごみとなるものを有効に再使用できたとともに、仕上げ材の傷を防ぐことができた。また、養生材のコスト削減にも有効であった。

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③「再生利用
[ 資材名等 ]◆コンクリートがら

[ 実施した内容 ]
・根切り時に出てきた既存基礎のコンクリートがらを、現場にてクラッシャー処理を行い仮設道路の路盤材として再利用した。

・場所打ちコンクリート杭の杭頭処理で発生したコンクリートがらを、現場にてクラッシャー処理を行い仮設道路の路盤材として再利用した。

[ 結果とあなたの評価 ]
産業廃棄物となるコンクリートのがらを再利用できたとともに、仮設道路の材料費も縮減できた。

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[ 資材名等 ]◆石こうボード

[ 実施した内容 ]
専用のコンテナを設置することにより分別回収を行い、再生工場に引取りを依頼した。

[ 結果とあなたの評価 ]
再生工場にて再生することができたとともに、整然とした作業環境が構築され、作業能率も向上した。

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[ 資材名等 ]◆木材

[ 実施した内容 ]
・造作材のかんなくず・おがくず類は、リサイクル工場に引き取らせ、パーティクルボードの原料とした。

・解体工事で松杭が大量に発生したので、チップ化工場に引取りを依頼し、再生利用させた。

[ 結果とあなたの評価 ]
産業廃棄物の再生利用ができたとともに、処分にかかる費用も縮減できた。

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[ 資材名等 ]◆アスファルトコンクリートがら

[ 実施した内容 ]
駐車場の解体時に発生したアスファルト・コンクリートがらを、アスファルトプラントに持ち込み、再生アスファルトとして再生利用させた。

[ 結果とあなたの評価 ]
産業廃棄物を新設駐車場の舗装に再生利用でき、工事費を大幅に縮減することができた。

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[ 資材名等 ]◆木材、金属くず、石こうボードくず

[ 実施した内容 ]
木材、金属くず、石こうボードくずについては分別回収を行い、それぞれのリサイクル工場に持ち込んだ。

[ 結果とあなたの評価 ]
多くの資材を分別回収することにより再生利用に貢献でき、その結果、処理費用を大幅に削減できた。

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< 再生品の採用  >

[ 資材名等 ]◆再生砕石

[ 実施した内容 ]
・基礎や土間下の地業に再生砕石を使用した。
・場内仮設道路の舗装に再生砕石を使用した。

[ 結果とあなたの評価 ]
再生品を使用することができたとともに、リサイクル活動に貢献でき、コスト縮減にも有効であった。

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④「熱回収

[ 資材名等 ]◆木材

[ 実施した内容 ]
腐食したり、釘の処理が多く、再生利用が困難な木材については、サーマルリサイクル工場に持ち込んだ。

[ 結果とあなたの評価 ]
本来、廃棄物である木材から熱回収ができたとともに、産業廃棄物も削減でき、処分費用を縮減することができた。

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[ 資材名等 ]◆塩化ビニル材

[ 実施した内容 ]
塩化ビニル廃材を分別回収し、熱処理工場へ持ち込んだ。

[ 結果とあなたの評価 ]
発生する熱エネルギーを回収でき、エネルギーの循環に貢献できた。建設副産物を有効活用するのは、事業者の責務であり、今後も取り組んでいきたい。

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⑤「適正処分

[ 資材名等 ]◆木くず、金属くず、石こうボードくず

[ 実施した内容 ]
・許可を得た収集運搬業者及び最終処分業者であることを、許可証により確認し、委託契約の上、委託した。

・最終処分場までのルートを確認するとともに、マニフェスト伝票にて最終処分場で処分されたことを確認した。

[ 結果とあなたの評価 ]
・不法投棄もなく、適正に処分することができた。不法投棄を防止することは、排出事業者の責務であり、しっかり管理していきたい。

・マニフェスト伝票の確認により、不法投棄のないことを確認できた。不法投棄を防止することは、排出事業者の責務であり、しっかり管理していきたい。

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[ 資材名等 ]◆廃アスベスト

[ 実施した内容 ]
特別管理産業廃棄物管理責任者を設置し、処理計画の立案から行政への報告等の排出、最終処分に至るまで全般に渡って管理させた。

[ 結果とあなたの評価 ]
管理責任者に全般に渡って管理させたことにより、スムーズに最終処分まで確実に管理することができた。排出事業者(元請業者)として、今後も処分責任が曖昧とならないような管理を行いたい。

以上、参考まで
自分が経験した建築工事に関して、
指導的立場に立った工事に対してまとめておく。
2項目程度の記述が求められるケースが多いので、
ケースに応じて、最低3項目程度はまとめておく。

実践9 仕上工事2 外装2

1級建築施工管理技士 実践9 仕上工事 外装2 金属・ガラスカーテンウォール

高層ビルの外装はガラスカーテンウォールで設計されることが多くなってきている。
1970年代の超高層ビルの初期の時代から見ると外装材も変化してきている。
アルミニウム、ステンレスなどの金属パネルや、本石やタイルを仕込んだプレキャストパネルの多用された時代から、近年ではガラスが多用されてきている。
外装カーテンウォールはそれ自体多くの部材から成り立っており、その素材、取り付け方法における要求性能は、水密・気密・耐風圧・遮音・紫外線と日射対策が様々であり、その品質確保はきわめて専門性の高い仕事である。
また日本は地震国であり、耐震性には十分注意しなければならない。
そのような専門分野化する工事に対して、どのように管理をしていくかが、建築施工管理者に問われる。

詳細設計を実大性能試験で確認する

外装の金属カーテンウォールは、多種の材料の組み合わせて成立している。
例えば、複層ガラス・金属パネル・アルミ型材・ガスケットやシール材・ガラリパネル部分、耐風圧マリオン、そしてファスナなどである。
したがって、一般的には部材の取り合いが多く、複雑に部材が絡むので、入念な設計をすることは当然であるが、それでも雨水を完全に止めることや設計性能を確保することは容易ではない。
詳細設計が終わり、部材と部品の選択ののち、実大のモックアップで耐風水圧実験し性能を確認する必要がある。
どんなに注意深く設計しても、実大モックアップでは、不適合や問題が見つかることが多い。
実大性能試験は設計の問題に施工の問題が加わり、実際に近い状況となることから、建築施工管理者も関係者も含めて組立てから実験が終了するまで、小さな不適合も見逃さないように立ち会うことが大切である。
そこに発生した品質的な不適合は必ず原因を分析し、対策をとる。
設計の理解と施工性能確保のための最大のチャンスと捉えるべきである。

外装カーテンウォール工事の施工管理と漏水予防

一般的には、外装カーテンウォール工事で工事中に完全に漏水をなくすことは至難の技と言える。
最近でこそ工場でのアセンブリング率が高まりユニット化したものを使用するようになった。
それまでは現場でのノックダウン組み立てが多かったために、熟練した作業員が欠かせなかった。
現場では、数多くの部材を、順序よく正しく組み立てることが求められる。
その上で、各段階の性能がきちんと確認されることにより、はじめて、要求性能が確保される。
昨今の熟練作業員不足と価格競争の激化などの国際的な市場競争の中で、この業界も”ノックダウン”から”ユニタイズシステム”に大きく流れを変えた。
品質管理上も、要求性能を確保するために工場での組立て率を増やし、現場作業を減らす方向が望ましい。
現場ではユニタイズシステムのパネル間の処理に留める方向へと進化した。
一方、周知のごとく、現場作業は天候や作業員の技量によっては施行にばらつきがあり、ヒューマンエラーも発生する。
特に、外部のシール工事はゴンドラ作業になり、その足場の不安定さや作業環境の悪さから均一な施工が難しい。
また、きめ細かい管理や検査も手薄になる。
したがって、工事中の目視検査だけでは完全な漏水を見つけにくいので、作業員の教育や、QCサークル活動などでのプロセス管理を重視すべきである。
一方、工事中偶然に遭遇した暴風雨や台風は”実大実験”になる。
全数の目視検査によって重大なミスが見つかることがある。
もし漏水箇所が見つかれば、後日、外から更にその部分の調査を実行したい。
場合によっては簡単な気密テストを行い、その原因を調べることができる。
プラスティックの箱を作り、室内側を減圧しながら、外から色のついた水を散水することで、水の流れが確認できる。

シール工法の施工管理

高層ビルは、地震による挙動や台風などの強風、そして気温変化など厳しい自然にさらされる。
もちろん、それらに対応する設計法も進化してきている。
外装の面材が注目を浴びることが多く、金属・ガラス・石・タイルなどの組み合わせは多岐にわたるが、その接合部の詳細設計が軽視されることが多く、設計仕様書には一言”変成シリコン”としか書かれていない場合がある。
そして現状、それらの接合部の要求性能を達成するための手段として、まだほとんどの建物がシール材に頼っている。
新たな高層ビル時代をで迎えるにあたり、シール材も研究開発され進化してきており、ガスケット方式が増えているものの、その主流は現場施工のシール工法に頼っている。
どんな場合でも、シール材がその性能を十分発揮し、長期間性能を持続するためには、プライマの存在が欠かせない。
下地とプライマ、プライマとシール材の相性(接着性、化学的な相性)を実験や文献で確認することが極めて大切になる。
また、シール材は永久的になものではなく、時間の経過とともに、初期の性能が薄れてくる。
したがって、10年の保証期間に合わせた建物維持管理計画と定期的なメンテナンスが欠かせない。

高層ビルのガラス工事管理

高層ビルは大きな風荷重を受けるため、ガラスカーテンウォールで設計するとどうしてもガラスが厚くなり、並行してマリオンのサイズも大きくなるため、コストが割高になってしまう。
ガラスの厚みを薄く抑えるには、窓のサイズを小さくするかもしくは強度を上げるしかない。
設計者の後者を選ぶことが多い。
しかし、ガラスの強度を高めるには製造過程でガラスに熱を加えて強度を高める必要があるが、この簡単ではない。
焼入れした強化ガラスには、その製造過程での温度のばらつきや不純物の混入などで、微妙な内部応力の変化や異変分子の作用で自然破壊の発生リスクが伴う。
海外では、強化ガラスが高層ビルの外部使用に認められている国が多いが、日本においては、強化ガラスは割れた時に外に飛散する危険性から、外部使用が禁止されている。
そのため、近年高層ビルの外部仕様に”倍強度ガラス”が急激に広がった経緯がある。
しかし、倍強度ガラスもこの自然爆裂事故が報告されている。
原因が特性特定されて問題が解決し、指針が整備されるまでは、外部の窓には使用すべきではない。
したがって、高層ビルの外装には、しばらくはフロートガラスを主体にした複層ガラスで対応することになる。
日本での自然破壊の発生しない倍強度ガラスの開発には、それほど時間がかからないものと思われる。
そのほか、ガラスの施工管理上大切なことに、ガラスの切断誤差管理がある。
ガラスは現場の寸法調整ができない。
セッティングブロックとガスケットもしくは構造用のシールを通して、一体化される。
しかし、ガラスの切断精度が許容値を超えると、バックアップ材が傾斜したりすることで、シール材の必要な接着幅が確保できず、水密性・気密性・耐風圧性が確保できなくなる。
したがって、ガラスの寸法精度の抜取り検査をするなど十分に目を配る必要がある。

1級建築施工管理技士 二次検定 経験記述 環境管理 【傾向分析】③

経験記述 環境管理【傾向分析】

2016年の大阪府豊能町にダイオキシン廃棄物が巷を騒がせていましたが、このダイオキシン廃棄物って何か?

説明できますでしょうか?詳しくは難しい問題ですが、「特別管理廃棄物」と言っておけば間違いはないでしょう。

詳しくは、
環境省 特別管理廃棄物とは
を参照のこと。

今回は、環境管理に関連する法体系について記述します
建設環境関係法体系
●環境基本法
●循環型社会形成推進基本法
(基本的枠組み法)
の下に、主に8つの法律があり、
建設副産物対策及び処理に関する3つの法律も
そこにふくまれています。
●廃棄物処理法・・・・ ①
●リサイクル法 ・・・・②
○容器放送リサイクル法
○家電リサイクル法
●建設リサイクル法・・・③
○食品リサイクル法
○自動車リサイクル法
○グリーン購入法

廃棄物処理法
廃棄物の処理及び清掃に関する法律」・同施行令

[ 目的 ]
この法律は、廃棄物の排出を抑制し、及び廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等の処理をし、並びに生活環境を清潔にすることにより、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ること
を目的とする。

[ 廃棄物の定義 ]

廃棄物
ごみ、粗大ごみ、燃え殻、汚泥、ふん尿、廃油、廃酸、
廃アルカリ、動物の死体、
その他の汚物または不要物であって、
固形状または液体状のもの。

一般廃棄物
産業廃棄物以外の廃棄物

特別管理一般廃棄物
一般廃棄物のうち、
爆発性、毒性、感染性その他の人の健康または
生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状
を有するものとして政令で定めるものをいう。

産業廃棄物
燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、
廃プラスチック類
その他政令で定める廃棄部をいう。
ここに、政令で定めるものとは、
紙くず、木くず、繊維くず、ゴムくず、金属くず、
ガラスくず、コンクリートくず、陶磁器くず、
鉱さい、廃油、廃酸などをいう。

特別管理産業廃棄物
産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他人の健康または生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有するものとして政令で定めるものをいう。
ここで、政令で定めるものとは、廃酸、廃アルカリ、感染性産業廃棄物、特定有害産業廃棄物(廃PCB、廃石綿等)などをいう。

[ 産業廃棄物の排出業者の役割 ]
産業廃棄物の排出業者
(建設工事においては元請業者)は、その廃棄物を自ら適正に処理しなければならないとされているが、その処理を他人に委託することもできる。

委託にあたっては、次の基準によるものとする。

・廃棄物処理法による許可を得た収集運搬業者及び処分業者か、専ら再生利用の目的となる産業廃棄物のみの収集または運搬、処分を業として行う物等に委託する。

・委託契約は書面により行い、契約内容には次の事項を含むものとする。

・委託する産業廃棄物の種類及び数量

・運搬の最終目的地の所在地

・処分または再生の場所の所在地、その処分・再生の方法、及び処分・再生施設の処理能力

・その他環境省令で定める事項

[ 産業廃棄物管理票(マニフェスト伝票) ]

・排出事業者は、排出量にかかわらず廃棄物の種類ごと、運搬先ごとに産業廃棄物管理票(マニフェスト伝票)を処分業者に交付し、最終処分が完了したことを確認しなければならない。

産業廃棄物管理票は、次の内容が記載されたものとする。

・当該委託に係る産業廃棄物の種類及び数量
・運搬または処分を受託した者の氏名または名称
・その他環境省令で定める事項
・管理票交付者(排出事業者)は、運搬、処分受託者から返送された管理票の写しを5年間保存しなければならない。

同じく、それぞれの受託者も管理票の写しを5年間保存しなければならない。

・管理票交付者は、毎年、管理票の交付状況などに関する「産業廃棄物管理票交付等状況報告書」を作成し、産業廃棄物の排出事業場を管轄する都道府県知事に提出しなければならない。

リサイクル法
資源の有効な利用の促進に関する法律」・同施行令

[ 目的 ]
この法律は、主要な資源の大部分を輸入に依存している我が国において、近年の国民経済の発展に伴い、資源が大量に使用されていることにより、使用済物品及び副産物が大量に発生し、その相当部分が破棄されており、かつ、再生資源及び再生部品の相当部分が利用されずに破棄されいている現状を鑑み、資源の有効な利用の確保を図るとともに、廃棄物の発生の抑制及び環境の保全に資するため、
使用済物品等及び副産物の発生の抑制ならびに再生資源及び再生部品の利用の促進に関する所要の措置を講ずることとし、もって国民健在の健全な発展に寄与することを目的とする。

[ 定義 ]
副産物
製品の製造、加工、修理若しくは販売、エネルギーの供給又は土木建築に関する工事(以下「建設工事」という。)に伴い副次的に得られた物品をいう。
(放射性物質及びこれによって汚染された物を除く。)

副産物の発生抑制等
製品の製造又は加工に使用する原材料、部品その他の物品の使用の合理化により当該原材料等の使用に係る副産物の発生の抑制を行うこと及び当該原材料等の使用に係る副産物の全部又は一部を再生資源として利用することを促進することをいう。(エネルギーの使用の合理化等に関する法律に規定する燃料を除く。)

再生資源
使用済物品等又は副産物のうち有用なものであって、原材料として利用することができるもの又はその可能性のあるものをいう。

再生部品
使用済物品等のうち有用なものであって、部品その他製品の一部として利用することができるもの又はその可能性のあるものをいう

再資源化
使用済物品等のうち有用なものの全部又は一部を再生資源又は再生部品として利用することができる状態にすることをいう。

指定副産物
エネルギーの供給又は建設工事に係る副産物であって、その全部又は一部を再生資源として利用することを促進することが当該再生資源の有効な利用を図る上で特に必要なものとして政令で定める業種ごとに政令で定めるものをいう。

建設リサイクル法
建設工事に係る資源の再資源化等に関する法律

[ 目的 ]
この法律は、特定の建設資材について、その分別解体等及び再資源化等を促進するための措置を講ずるとともに、解体工事業者について登録制度を実施すること等により、再生資源の十分な利用及び廃棄物の通じて、資源の有効な利用の確保及び廃棄物の適正な処理を図り、もって生活環境の保全及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。

[ 定義 ]

・建設資材
土木建築に関する工事に使用する資材をいう。

・建設資材廃棄物
建設資材が廃棄物となったものをいう

・分別解体など
第一号 「解体工事」
建築物等に用いられた建設資材に係る建設資材廃棄物をその種類ごとに分別しつつ工事を計画的に施工する行為

第二号 「新築工事など」
順次的に生ずる建設資材廃棄物をその種類ごとに分別しつつ当該工事を施工する行為

実践10 仕上工事3 外装3

1級建築施工管理技士 実践10 仕上工事 外装3 PCaカーテンウォール

1970〜2000年頃までは、花崗岩を打込んだPCaカーテンウォールが高層ビルの外装の主流だったが1992年バブル経済の崩壊とともに、本石打込みPCa板の外装がめっきり減ってしまった。
とは言え、外装材としては、花崗岩は高級感があり、耐久性優れた材料であり、日本でも再び復活するものと思われる。
日本の激しい自然環境である風・地震・温度変化に加えて、安全第一、生産性の向上など現場からの要求に対応するために、当時の技術者は血を絞り、実験を繰り返し、厳しい設計条件に対しても”自然な材料と近代建築の融合”技術開発に対し果敢に挑戦して、自分のものにしていった歴史がある。

石材の選別と管理は最初の仕事

石材を外装材に使用するには風雨や温度変化などの自然現象に対してより耐久性のある材料で選ばなければならない。
石材は自然の材料なので、色合い、班目にばらつきがある。
石材の成分には外装ざる敵しない鉄分が含まれる場合もある。
また、大理石や砂岩などの吸水性の高い材料は外装には適さない。
また、高級感のある外装材だけに、色合いと石の模様を管理し、白華(エフロレッセンス)や湿気による漏れ色を防止したい。
そのためには、製造過程で湿気が石材の中に回り込むことがあるため、石材の裏をコーティングして吸水を抑えるが、もともと吸水率の高い石材は選ばないことが大切である。
また、建物外装の各面ごとに”色あい合せ”をしてから、石の配置を決め、番号付け、そして梱包する必要がある。
できれば、石材の加工場で仮の敷並べ(ドライレイ)を行い、色合せ、模様合わせを行う。
また、PCa工場に石材が到着してからも、再度確認する必要がある。
PCa工場で材料が混在することもあるので、細心の管理を行うべきである。
さらに、経済性を追求するあまりに、石の厚さを薄くしすぎると反りや割れにつながるので、石材の種類やサイズにもよるが、25mm以上は確保したい。

裏麺処置の正しい施工と効果

花崗岩をPCa板に打ち込む場合、石の裏面にエポキシ材などで裏面処理をし、付着性を高め、剥離を防ぎ、エフロや湿気からくる”濡れ色”を防止する。
また、石材とコンクリートの接着をより確かにするため、物理的にステンレス金物で結合させることで、万が一の剥離にも備えることができる。
雨上がりの後、せっかく高級な石材を外装に使ったにもかかわらず、石の中に湿気が入ると、雨が上がっても部分的に濡れ色が残り、みすぼらしく見えてしまう。
この場合、湿気は石の後から石の中に毛細管現象で回る場合と、表面から回る場合があるが、石に裏面処理を施すことで裏から入る水分や湿気は止めることができる。
吸水率の高い花崗岩(中国産の花崗岩の吸水率は0.2〜0.35)などは、顕微鏡で見ても、表面にたくさんの穴が空いてることがわかる。
最近では石の表面に塗布することで、濡れ色を防止できると塗布剤(スカイパームなど)が普及している。

PCa板の上吊り型ファスナとその効果

外装PCa板の設計には下置き型と上吊り型の二通りがある。
通常、PCa(コンクリートプレキャスト)版では、下で支える下置き型が一般的に多く使用されている。
それは、コンクリートは圧縮材であるとする先入観念が優先しているのではないだろうか。
しかし、金属のカーテンウォールの場合は上吊り型の方が圧倒的に多い。
それは、建物のためには上吊りの方が設計要求品質に対応しやすく、安全施工に適しているからである。
PCa板であっても自重によるコンクリートへの引張り応力はきわめて小さいため、心配される部材の引張り亀裂が発生しない。
またPCa板における上吊り型ファスナの実績も増えてきている。
上吊り型ファスナ方式は、地震時のパネル同士のスライド性能に優れ、PCa板の自重による変形防止、大梁の長期クリープ変形が少なく、取付け精度管理が目視しやすい。
また現場では作用性に優れるため、通常の下置き型と比べて、2倍以上の取付け効果がある。
また、この工法はオープンジョイントの組合わせで面倒な外からのシール工事もなく、安全性も優れており、シリコンシールなどの汚れがないので、いつまでも本磨きの石の美観を保ち、究極の外装PCa板工法と言える。

1級建築施工管理技士 二次検定 経験記述 環境管理 サーマルリサイクルとは?

サーマルリサイクル(Thermal Recycle、熱回収)

廃棄物を単に焼却処理せず、焼却の際に発生する熱エネルギーを回収・利用すること

容器包装リサイクル法で認められた油化・ガス化の他、焼却熱利用、廃棄物発電、セメントキルン原燃料化、廃棄物固形燃料など一般に、リユース、マテリアル・ケミカルリサイクルが困難な廃棄物に対して行われる。
(技術的に困難、あるいは投入資源・コストに対し割に合わないなど)

概 要
日本において、循環型社会形成推進基本法では、廃棄物・リサイクル対策の優先順位を、

① リデュース
② リユース
③ マテリアルリサイクル・ケミカルリサイクル
④ サーマルリサイクル(熱回収)
⑤ 廃棄物としての適正処理

とし、経済財政諮問会議の「循環型経済社会に関する専門調査会
および産業構造審議会企画グループでは「サーマルリサイクルも有効なエネルギー回収手段としてマテリアルリサイクルと並んで位置づける」と提言している。

廃棄物を再資源化して製品とするには、必ず分別が必要である。これは、単一な原材料に分けなければ、品質が劣化して再製品化できないためである。

特に一般家庭から排出される一般廃棄物には、異物が混入することが多い。

プラスチック

プラスチックというものは単一な原材料ではなく、PE・PS・PP・PVCといった
原料単位で分別する必要があるため、プラスチックで分別したところでマテリアルリサイクルないしケミカルリサイクルすることはできない。

また、商品化されたプラスチック製品自体に2種以上のプラスチックが混ざっていたり、一見同じにしか見えないプラスチックを消費者が原材料単位で分別することは困難である。

そのため、原則として、廃プラスチックはリサイクルされることなく埋め立てられるか、サーマルリサイクルをするかの選択肢に限られる。

過去、プラスチック類の1つであるPVCが猛毒のダイオキシンを発生させる原因とされ、埋め立てられることが主流であったが、ダイオキシンの毒性に対して疑問が呈されると共に、PVCの分別法、ダイオキシンを発生させない燃焼法の確立によりサーマルリサイクルへの移行が進んでいる。

なお、ペットボトルや、ペットボトルのキャップなどを、分別回収すると、ケミカルリサイクルが可能である。ただし、運搬のために多大な石油を消費するため、リサイクルで生じる石油よりも、リサイクルのために消費される石油の方が、上回ってしまう。

熱エネルギー

プラスチックは埋め立てられてきた経緯から不燃物と考えられがちだが、純石油製品であり、石油や石炭と同等の発熱量を有している。

そのため、プラスチックをサーマルリサイクルすることで
大量の熱エネルギーを回収できる。

これにより、間接的に火力発電所で燃焼される原油の削減となる。
なお、1メガワット時の電力を火力発電するために必要な燃料は、天然ガス132kgに対してプラスチックを345kg。この場合の二酸化炭素の発生量は、
天然ガスによる燃焼時が360kgに対してプラスチックの燃焼時が880kgとする試算がある。

埋め立て・サーマルリサイクル

地球温暖化の観点から二酸化炭素を排出するサーマルリサイクルより、埋め立てる方が環境に優しいという考えも存在するが、サーマルリサイクルにより削減した原油の二酸化炭素量とある程度は相殺できる。

日本においては、さらなる熱効率の向上により、完全に相殺できるように求められている。

また、プラスチックは地中で分解されないため、埋立地が際限なく必要となり
循環型社会を形成できない問題がある。

ライフサイクルアセスメント

サーマルリサイクルはリサイクルの最終手段ではあるが、マテリアル・ケミカルリサイクルとの選択を考えるのに、ライフサイクルアセスメント (LCA) がある。
忘れてはならないのが、リサイクルをするためには輸送・再資源化の工程で
エネルギー投入が必要であり、二酸化炭素などの廃棄物も出ると言うことである。

もしも、
マテリアル/ケミカルリサイクルでかかる石油の量
> それらによる削減できる石油の量

このような状況が発生するのであれば、
サーマルリサイクルの方が適していると言える。

例えば、新たに石油から1本のペットボトルを作るのに必要な資源を1とした場合にペットボトルをマテリアルリサイクルし再生ボトルを作る場合の資源量が1を下回る場合はマテリアルリサイクルするべきである。

アルミ製品のマテリアルリサイクルが積極的に推し進められるのはこのためである。逆に1以上掛かってしまう場合、マテリアルリサイクルは本末転倒なので1本新造して使用済みボトルはサーマルリサイクルすべきある。

この場合、サーマルの方が1の資源で新しいボトル1本+燃料(になりうる廃材)を得ることができるので効率がいい。

ということである。

リサイクルか?

サーマルリサイクルというのは和製英語であり、欧米ではサーマルリカバリー (Thermal Recovery) と呼ぶ。

このことから、サーマルリサイクルはリサイクルではなく、環境に悪いものとする考えも根強いが、全てのリサイクルが環境に優しいとは限らず、日本におけるリサイクル神話の現れである。

リサイクルと称さない欧米の方が、サーマルリサイクルを早くから推進しており、広く行われている。

また、そもそも捨てるものを燃料として再使用していることからリサイクルではないとは言い切れず、加えて先述のLCAの問題ある。

よって、サーマルリサイクルが善か、もしくは悪かというのは対象は何なのか
どれくらい処理しなければならないのか周辺環境はどうなのか・・・など様々な条件によって変わってくるため一概には言えない。

例えば先のペットボトルの例で言うのであれば、ペットボトルをマテリアルリサイクルしようとすれば「砕いて、洗って、溶かして・・・」と言った工程がある。
その際、このハイブリッドカー用バッテリーリサイクル工程(工程が西日本を縦断している。)のように適切な処理施設が遠ければ
金と時間と資源の無駄遣いにもなりかねないのである。