1級建築施工管理技士 平成24年 学科 問題3解説

平成24年 1級建築施工管理技士 学科 問題3 解答解説

※ 問題番号[ No.21 ]~[ No.33 ]までの13問題のうちから、5 問題を選択し、解答してください。

[ No.21 ]
乗入れ構台に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.車の走行を車線とするため、乗入れ構台の幅を6 mとした。

2.構造計算で地震力を震度法により静的水平力として計算するため、水平震度を0.1 とした。

3.乗入れ構台の高さは、大引下端を1階スラブ上端より30 cm上になるようにした。

4.道路から構台までの乗込みスロープの勾配は、1/8とした。

答え

  2
構造計算において、地震力は震度法により静的水平力として計算するため、水平震度を0.2とする

1 ◯
乗入れ構台の幅員は使用する施工機械、車両・アウトリガーの幅、配置及び動線等により決定するが通常計画される幅員は 4〜10m である。(建築工事監理指針)

3 ◯
躯体コンクリート打込み時に、乗入れ構台の大引下の床の均し作業ができるように、大引下端を1階スラブ上端より 20〜30 cm上に設定する。(建築工事監理指針)

4 ◯
乗込みスロープの勾配が急になると、工事用の機械や車両の出入りに支障を生じるおそれがあるので、その勾配は 1/10 〜 1/6 程度とする。ただし、現場で使用する重機・車両の種類によって腹を擦らないように事前に調査を行う。

[ No.22 ]
土工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.床付け地盤が凍結したので、凍結した部分は良質土と置換した。

2.ボイリングの発生防止のため、止水性の山留め壁の根入れを深くし、動水勾配を減らした。

3.ヒービングの発生防止のため、ウェルポイントで掘削場内外の地下水位を低下させた。

4.根切り底面下に被圧帯水層があり、盤ぶくれの発生が予測されたので、ディープウェル工法で地下水位を低下させた。

答え

  3
ウェルポイントで掘削場内外の地下水を低下させるのは、砂質地盤におけるボイリング発生防止の対策である。粘性土地盤で発生するヒービングの発生防止には有効ではない。

1 ◯
凍結した土は、強度的には良質な地盤と間違えやすいが、床付け面が凍結したのち溶けると、体積が減少し沈下する。したがって凍結した部分は乱された土と同様に扱い、良質土と置き換える

2 ◯
ボイリングの防止策として次のような方法が考えられる。
①止水性の山留め壁の根入れを深くし、動水勾配を減らす
②掘削場内外の地下水位をディープウェルやウェルポイントによって低下させる。
③止水性の山留め壁を不透性地盤まで根入れする。
④掘削場内を地盤改良し、透水性を減少させ強度を増加する。

4 ◯
ディープウェル工法とは、根切り部内あるいは外部に径 500〜1000mmの管を打ち込み、帯水層を削孔して、水中ポンプで地下水を排出する工法である。盤ぶくれの防止対策として適当な工法である
※盤ぶくれの発生が事前の検討により予測された場合の対策
①掘削底面(不透水層)下の地下水位(圧)をディープウェル等によって低下させる。
②止水性の山留め壁を延長し、被圧帯水層の下の不透水層に根入れする。
③掘削場内を地盤改良し、地下水を遮断し土被り圧を増加する。

[ No.23 ]
山留め工事における水平切梁工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.集中切梁とする方法は、根切り及び躯体の施工能率の向上に効果がある。

2.井形に組む格子状切梁方式は、一般に掘削平面が整形な場合に適している。

3.鋼製切梁では、温度応力による軸力変化について検討する必要がある。

4.切梁にプレロードを導入するときは、切梁交差部の締付けボルトを締め付けた状態で行う。

答え

  4
プレロード工法は、ジャッキで加圧し切梁交差部のボルトを緩めた状態で行う。加圧する切梁が蛇行しないようにずれ止めを設ける。(JASS 3)

1 ◯
大規模掘削工事の場合、根切り及び躯体の施工能率を向上させるために、切梁を2本以上組み合わせ、切梁間隔を広くした「集中切梁」とする方法がある。(山留め設計施工指針)

2 ◯
格子状切梁方式は、山留め壁を切梁、腹起し等の支保工によって支持し、根切りを進める工法である。対向する山留め壁の側圧荷重に対して切梁でバランスをとるため、根切り平面が不整形な場合や大スパンの場合、また、敷地に大きな高低差がある場合には採用が難しくなる。(山留め設計施工指針)

3 ◯
鋼製切梁に作用する軸力は、温度変化による増加応力を考慮する必要がある。温度応力は概略 1 〜 4 t /℃である。(JASS3)

[ No.24 ]
場所打ちコンクリート杭地業に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.リバース工法における次スライム処理は、一般にトレミー管とサクションポンプを連結し、スライムを吸い上げる。

2.オールケーシング工法において、スライム量が多い場合の次スライム処理は、エアリフトによる方法や水中ポンプによる方法で行う。

3.鉄筋かごの主筋と帯筋は、原則として鉄線結束で結合する。

4.アースドリル工法における鉄筋かごのスペーサーは、D10 以上の鉄筋を用いる。

答え

  4
鉄筋かごには、かぶり厚さを確保するためにスペーサーを深さ方向に3〜5m間隔を目安として、最低1断面で4箇所以上取り付ける。スペーサーはケーシングチューブを用いる場合は、D13以上の鉄筋を用いる。ケーシングチューブを用いない場合に鉄筋を用いると孔壁を損傷するので、杭径 1.2m以下の場合は鋼板4.5 × 38mm、杭径 1.2mを超える場合は鋼板 4.5 × 50mm程度のものを用いる。(建築工事監理指針)

1 ◯
リバース工法の2次スライム処理は、一般にトレミー管とサクションポンプを連結して孔底部の沈殿物であるスライムを吸い上げる。また、エアリフトによる方法で行う場合もある。(JASS4)

2 ◯
オールケーシング工法によるスライム処理には、1次処理2次処理がある。1次処理は掘削完了直後に行うスライム処理、2次処理はコンクリート打込み直前に行うスライム処理で、エアリフト式と水中ポンプ方式による方法がある。(JASS4)

3 ◯
鉄筋かごの主筋と帯筋は、原則として鉄線で結束して組み立てる。(JASS4)

[ No.25 ]
鉄筋の加工及び組立てに関する記述として、最も不適当なものはどれか。ただし、dは異形鉄筋の呼び名の数値とする。

1.先端部に腰壁や垂れ壁の付かない片持ちスラブの上端筋の先端は、90°フックとし、余長を4 d以上とした。

2.D 25 の異形鉄筋を用いる梁主筋をL字に加工する際は、一辺の加工寸法の許容差を±15 mm とした。

3.同径の異形鉄筋相互のあき寸法は、1.5 d、粗骨材最大寸法の1.25倍、25 mmのうち最も大きい数値とした。

4.SD390、D32 の異形鉄筋を90°曲げとする際は、折曲げ内法直径を3d以上とした。

答え

  4
SD390において、D41以下の折曲げ内法の直径は、5d(dは鉄筋径)以上とする。( JASS 5)

1 ◯
片持ちスラブの上端筋の先端、壁筋の自由端側の先端で90° フックまたh135° フックを用いる場合、余長は 4d 以上でよい。(公共建築工事標準仕様書)

2 ◯
D 25以下の梁主筋をL字に加工する際の一辺の加工寸法の許容差は、計画共用期間の級にかかわらず ±15 mm とする。

3 ◯
異形鉄筋相互のあき寸法は、呼び名の数値の 1.5 倍、粗骨材の最大寸法の1.25倍、25 mmのうち、最も大きい数値とする

[ No.26 ]
鉄筋の重ね継手に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.大梁端部の下端筋の重ね継手中心位置は、梁端から梁せい分の長さの範囲内には設けない方がよい。

2.梁の主筋を重ね継手とする場合、隣り合う鉄筋の継手中心位置は、重ね継手長さの1.0 倍ずらす。

3.径の異なる鉄筋を重ね継手とする場合、重ね継手長さは、細い方の径により算定する。

4.梁主筋の重ね継手は、水平重ね、上下重ねのいずれでもよい。

答え

  2
重ね継手は、1箇所に集中することなく、相互にずらして設けることを原則とする。梁の主筋を重ね継手とする場合、隣り合う鉄筋の継手中心位置は、重ね継手長さの約0.5倍ずらすか、または1.5倍以上ずらす

1 ◯
大梁端部の下端筋の重ね継手中心位置は、「その梁端から梁の中心部に向かって梁せいと同じ距離の位置から梁内法長さの 1/4 以内の範囲 」とする。(JASS5)

3 ◯
径の異なる鉄筋を重ね継手とする場合、径の小さい方の鉄筋の応力しか伝わらないので、径の小さい方の径により、重ね継手の長さを算定する。(建築基準法施行令第73条第2項)

4 ◯
重ね継手は、水平重ね、上下重ねのいずれでもよい。
>> 配筋検査のつぼ >>継手及び定着

[ No.27 ]
型枠支保工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.支柱として用いるパイプサポートの高さが3.5mを超える場合、水平つなぎを設ける位置は、高さ2.5 m以内ごととする。

2.支柱として鋼管枠を使用する場合、水平つなぎを設ける位置は、最上層及び5層以内ごととする。

3.支柱として用いる鋼材の許容曲げ応力の値は、その鋼材の降伏強さの値又は引張強さの値の3/4の値のうち、いずれか小さい値の2/3の値以下とする。

4.支柱として鋼管枠を使用する場合、1枠当たりの許容荷重は、荷重の受け方により異なる。

答え

  1
支柱として用いる鋼管支柱は、高さ2m以内ごとに水平つなぎを2方向に設け、かつ水平つなぎの変位を防止する(パイプサポートの場合は高さ 3.5mを超える場合に限る。)(労働安全衛生規則第242条第六号、七号)

2 ◯
支柱として鋼管枠を用いるものにあっては、最上層及び5層以内ごとの箇所に、水平つなぎを設け、かつ水平つなぎの変位を防止することと定められている。(労働安全衛生規則第242条第八号)

3 ◯
鋼材の許容曲げ応力及び許容圧縮応力の値は、その鋼材の「降伏強さの値」又は「引張強さの値の3/4の値」のうち、いずれか小さい値の2/3の値以下とする。(労働安全衛生規則第241条第一号)

4 ◯
支柱として鋼管枠を使用する場合、1枠当たりの許容荷重は、荷重の受け方によって違ってくる。ただし、型枠支保工の支柱に鋼管の枠組みを用いる場合、荷重は枠組みの荷重受け等を利用して、脚柱上部で直接受け、枠組みの横架材で受けてはならない。(型枠の設計・施工指針)

[ No.28 ]
コンクリートの打込みに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.水平打継ぎ部分は、十分に散水して湿潤状態とし、残っている水は取り除いた。

2.外気温が20℃の場合、コンクリートの練混ぜ開始から打込み終了までの時間を120分以内とした。

3.梁及びスラブの鉛直打継ぎ部は、梁及びスラブの端部に設けた。

4.コンクリート1層の打込み厚さは、コンクリート内部振動機(棒形振動機)の長さを考慮して60 cm 以下とした。

答え

  3
特記のない場合、打継ぎ部の位置は、梁、床スラブ及び屋根スラブはそのスパンの中央または端部から1/4付近に設ける。(JASS5 )

1 ◯
打継ぎ部分のコンクリートの一体化及び後打ちコンクリートの水和を妨げないため、打継ぎ部は、レイタンス及びぜい弱なコンクリートを取り除き、打込み前に十分な水湿しを行う。ただし、打継ぎ面に水が残っていると、打継ぎ部の一体化に害を及ぼすので、表面の水は取り除く。( JASS5 )

2 ◯
コンクリートの練混ぜ開始から打込み終了までの時間の限度は、外気温が25℃未満で120分、25℃以上で90分とする。( JASS5 )

4 ◯
コールドジョイントを防止するため、振動機の先端を先に打ち込まれたコンクリートの層に入れるようにする。棒形振動機の長さは 60〜80 cmであるので、1層の打ち込み厚さは 60cm以下とする。(建築工事監理指針)

[ No.29 ]
コンクリートの養生に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.連続的に散水を行って水分を供給する方法による湿潤養生は、コンクリートの凝結が終了した後に行う。

2.コンクリート打込み後の温度を2℃を下らないように養生しなければならないと定められている期間は、コンクリート打込み後日間である。

3.湿潤養生の期間は、早強ポルトランドセメントを用いたコンクリートの場合は、普通ポルトランドセメントを用いた場合より短くすることができる。

4.打込み後のコンクリートが透水性の小さいせき板で保護されている場合は、湿潤養生と考えてもよい。

答え

  2
寒冷期におけるコンクリートの養生は、打込み後5日間以上コンクリートの温度を2℃以上に保つこと。(JASS5)

1 ◯
コンクリートの養生として、連続的または断続的に散水や噴霧を行う湿潤養生は、セメントの凝結が終了した後に開始する。( JASS5 )

3 ◯
コンクリートの湿潤養生の期間は、JASS5では、早強ポルトランドセメントを用いた場合には3日以上、普通ポルトランドセメントを用いた場合には5日以上としている。( JASS5 )

4 ◯
打込み後のコンクリートは、透水性の小さいせき板による被覆、養生マットまたは水密シートによる被覆、散水、噴霧、膜養生剤の塗布などにより湿潤養生を行う。打込み後のコンクリートが透水性の小さいせき板で保護されている場合は湿潤養生と考えてもよい。(建築工事監理指針)

[ No.30 ]
高力ボルト接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.呼び径がM20のトルシア形高力ボルトの長さは、締付け長さに20 mmを加えた値を標準とした。

2.高力ボルトの接合部で肌すきが1mmを超えたので、フィラープレートを入れた。

3.座金は、面取りがしてある方を表にして使用した。

4.1次締め及び本締めは、ボルト1群ごとに継手の中央部より周辺部に向かって締め付けた。

答え

  1
トルシア形高力ボルトは、JIS形高力ボルトと比較して、頭側に座金を使用しないため、座金1枚分首下長さを短くできる。締付け長さに加える長さは、M24を例にとると、トルシア形は40mm、JIS形は45mmとする

2 ◯
肌すき量が1mm以下のときは、フィラープレートの挿入は不要である。1mmを超える場合は、フィラープレートを挿入しなければならない

3 ◯
セットを構成する座金及びナットには、表裏があるのでボルトを接合部に組み込むときには、逆使いしないように注意する。座金は、内側面取りのある側が表、ナットは表示記号のある側が表である。( JASS6 )

4 ◯
板の反りを外に逃がすために、1次締め、本締めともに、ボルト1群ごとに継手の中央部から周辺部に向かって締め付ける。

[ No.31 ]
鉄骨の建方に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.建方精度の測定に当たっては、日照による温度の影響を考慮する。

2.梁のフランジを溶接接合、ウェブをボルトの配列が1列の高力ボルト接合とする混用接合の仮ボルトは、ボルト1群に対して1/3程度かつ2本以上締め付ける。

3.梁の高力ボルト接合では、梁の上フランジのスプライスプレートをあらかじめはね出しておき、建方を容易にする。

4.トラスなど重心の求めにくい部材には、危険防止のため重心位置を明示する。

答え

  2
混用接合及び併用継手では、仮ボルトは中ボルト等を用い、ボルト1群に対して1/2程度かつ2本以上をバランスよく配置して締め付ける
混用接合とは、ウェブを高力ボルト、フランジを溶接接合するもので、高力ボルト継手に比べて締め付ける高力ボルトの本数が少ない。そのため、通常の高力ボルト継手ではボルト1群に対して1/3程度だが、混用接合では少し厳しく、ボルト1群に対して1/2程度とする。ただし、ウェブのボルトが2列以上の場合は、安全性を検討の上で1/2以下に減じてよい。(JASS 6)

1 ◯
建方精度の測定では、日照による温度の影響を避けるために、早朝の一定時間に行うなどの考慮を払う。また、長時間にわたる場合は気候も変わるので、測定器の温度補正を行わなければならない。

3 ◯
柱に梁を接合する場合、梁を上から落としこむことになり、梁の上フランジの上側スプライスプレートをあらかじめはね出しておくとつり下げた梁の位置決め、組立てが容易になる。

4 ◯
大型トラスなど、架構の重心を求めにくい部材には、危険防止のため加工工場にて重心位置を明示する。

[ No.32 ]
クレーンに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.クレーンによる作業は、10 分間の平均風速が10 m/s 以上の場合は中止する。

2.建方クレーンの旋回範囲に66,000 Vの送電線がある場合、送電線に対して安全な離隔距離を1.2 m 確保する。

3.クレーンで重量物をつり上げる場合、地切り後に一旦停止して機械の安定や荷崩れの有無を確認する。

4.トラッククレーンを使用する場合、走行時の車輪圧と作業時におけるアウトリガー反力について、その支持地盤の強度を検討する。

答え

  2
送電線とクレーンのジブ等が直接触れなくでも、接近しただけで感電するおそれがある。そのことにより、送電線との離隔距離が定めらている。高圧配線は少なくとも2.2mの離隔距離が必要である。(建築工事監理指針)

1 ◯
強風時には作業を中止hする。厚生労働省の通達によると「強風」とは 10 分間の平均風速が10 m/s 以上の風をいう。(クレーン等安全規則)

3 ◯
クレーンで重量物をつり上げる場合、つり荷を急激につり上げてはならず、地切り後に一旦停止して、機械の安定や台付けワイヤーの状態を確認してからつり上げる。

4 ◯
移動式クレーンを使用する場合には、作業範囲、作業条件を考慮して、安全度、接地圧、アウトリガー反力等の検討及び確認を行い、適切な作業地盤の上で使用しなけばならない。

[ No.33 ]
鉄筋コンクリート造の耐震改修工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.鉄筋コンクリート壁の増設工事において、既存梁下と増設壁上部とのすき間のグラウト材の注入は、予定した部分を中断することなく1回で行った。

2.鉄筋コンクリート壁の増設工事において、注入するグラウト材の練上り時の温度は、練り混ぜる水の温度を管理し、10~35℃ の範囲となるようにした。

3.柱の溶接金網巻き工法において、溶接金網は分割して建て込み、金網相互の接合は重ね継手とした。

4.柱の連続繊維補強工法において、躯体表面を平滑にするための下地処理を行い、隅角部は直角のままとした。

答え

  4
柱の連続繊維補強工法においては、連続繊維シートを精度よく貼り付け、破断を生じにくくするため、躯体表面の凸凹を削り取り、断面修復材や下地調整材等で平滑にし、柱の隅角部は面取りとする

1 ◯
既存梁下と増設壁上部とのすき間の補強工事では、注入を中断すると再度それを開始する時に閉塞を起こしたり、無理な加圧が必要であったり、型枠等に局部的に大きな圧力が加わったりするおそれがあるので、中断すことなく、予定した部分は一気に注入する

2 ◯
注入するグラウト材の練上り時の温度が 10~35℃ の範囲となるよう、練り混ぜる水の温度を10℃以上とする

3 ◯
溶接金網は分割して建て込み、相互の接合は重ね継手とする。継手長さは、縦筋間隔に 100mmを加えた長さ以上、かつ 200mm以上とする。

1級建築施工管理技士 平成25年 学科 問題3解説

平成25年 1級建築施工管理技士 学科 問題3 解答解説

※ 問題番号[ No.21 ]~[ No.33 ]までの 13 問題のうちから、5 問題を選択し、解答してください。

[ No. 21 ]
乗入れ構台の計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.乗込みスロープの勾配は、一般に1/10~1/6程度にする。

2.構台の幅が狭いときは、交差部に、車両が曲がるための隅切りを設ける。

3.構台の支柱の位置は、使用する施工機械、車両の配置によって決める。

4.構台の大引材や根太材の構造計算は、強度検討のほかに、たわみ量についても検討する。

答え

  3
構台の支柱の位置は、地下構造図と重ね合わせるなどして、基礎梁、柱、梁等の位置と重ならないように配置する必要があり、使用する施工機械、車両の配置により決めるものではない。したがって、本肢が最も不適当である。

1 ◯
乗入れ構台の乗込みスロープの勾配は、工事用機械や車両の出入りに支障を生じないように、一般的に1/10~1/6程度にする。 使用する重機・車両の種類によって腹を擦らないよう事前に調査を行う。

2 ◯
構台の幅が狭いときは、交差部に車両が曲がるための隅切りが必要である。 隅切りは通行する車両に応じた大きさとする。

4 ◯
構台の大引材や根太材の構造計算に際しては、強度の検討のほかに、たわみが垂直方向の揺れとなり作業に支障をきたすことがあるので、たわみ量の検討をする必要がある。

[ No. 22 ]
土質試験に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.粒度試験の結果で求められる粒径から、透水係数の概略値を推定できる。

2.液性限界・塑性限界試験の結果は、土の物理的性質の推定や塑性図を用いた土の分類に利用される。

3.圧密試験により、砂質土の沈下特性を求めることができる。

4.三軸圧縮試験により、粘性土のせん断強度を求めることができる。

答え

  3
圧密試験は、地盤の沈下量や沈下時間の予測に必要な情報を求める室内試験で、供試体に荷重を加え、その圧縮状態から粘性土の圧密沈下を予測する

1 ◯
土の粒度と透水係数の間には密接な関係があり、粒度がわかれば透水係数の概略値を知ることができる。具体的には粒径加積曲線における通過質量 10%または 20%の通過径から求める方法である。

2 ◯
液性限界・塑性限界試験の結果は、土の物理的性質の推定や塑性図を用いた土の分類に用いられる。液性限界は粘性土の飽和状態から含水比が低くなると液体状から塑性を有する土となる境界の含水比で、塑性限界はさらに含水比を減じてもろく硬い土となる塑性の限界となる含水比である。

4 ◯
粘性土のせん断強度は、一軸圧縮試験によって求めることもできるが、試料に薄い砂質の部分が入っている場合や、ひび割れがある粘土では、側面を加えた状態で行う三軸圧縮試験がよい。

[ No. 23 ]
親杭横矢板水平切梁工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.プレボーリングで親杭を設置する際に、親杭の受働抵抗を十分に発揮させるため、杭の根入れ部分には良質砂による埋戻しを行う。

2.親杭の杭心位置の精度を確保するため、間隔保持材を用いたガイド定規、建込み定規を用いる。

3.山留め壁からの水平荷重を均等に受けるため、腹起しと親杭の間に裏込め材を設置する。

4.横矢板の設置後、打音等により矢板の裏込め材の充填状況を確認の上、親杭と横矢板との間にくさびを打ち込んで裏込め材を締め付け安定を図る。

答え

  1
プレボーリングで親杭を接地する場合、杭の根入れ部分にセメントベントナイト液を注入するか、杭の打込みや圧入を行う

2 ◯
親杭の杭心位置の精度を確保するには、間隔保持材(通常バカ棒)を定規として用い、正確な位置を出す。

3 ◯
山留め壁の水平荷重を均等に確保するため、腹起しと親杭の間に山砂等の裏込め材を用いる

4 ◯
横矢板の設置後、打音により裏込め材の充填状況を確認し、親杭と横矢板との間にくさびを打ち込んで締め付ける。

[ No. 24 ]
既製コンクリート杭の施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.荷降ろしで杭を吊り上げる際には、安定するよう杭の両端の2点で支持して吊り上げるようにする。

2.セメントミルク工法における杭の設置は、根固め液注入の後に、圧入又は軽打によって杭を根固め液中に貫入させる。

3.セメントミルク工法において、オーガーは、掘削時及び引上げ時とも正回転とする。

4.打込み工法における一群の杭の打込みは、なるべく群の中心から外側へ向かって打ち進める。

答え

  1
既製コンクリートの杭の吊り上げは、支持点(杭の両端から杭長の1/5の点)近くの2点で支持する。

2 ◯
セメントミルク工法は、アースオーガーによってあらかじめ掘削された縦孔に杭を建込み、孔壁の崩壊防止のため安定液を注入し、所定の深度に達したのち根固め液に切り替え、圧入または軽打によって造成する。

3 ◯
掘削時及び引上げ時とも、オーガーは正回転とする。オーガーの引上げを急速に行うと吸引現象により支持層を緩めたり孔壁を崩壊させたりするので、できる限りゆっくりと行う。

4 ◯
杭の打込みは、なるべく群の中心から外側へ向かって杭を打ち進める。

[ No. 25 ]
鉄筋の加工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.あばら筋の加工において、一辺の寸法の許容差を± 5 mm とした。

2.同一径の SD295Aと SD345 の鉄筋を 90 °に折り曲げる場合の内法直径は、同じ値とした。

3.SD345、D19の鉄筋末端部の折曲げ内法直径は、呼び名に用いた数値の3倍とした。

4.スラブと一体となるT形梁において、U字形のあばら筋とともに用いるキャップタイの末端部は、90 °フックとした。

答え

  3
SD345、D19の異形鉄筋末端部の折曲げ内法直径は、呼び名に用いた数値の4倍以上とする。

1 ◯
あばら筋の加工については、幅、高さの加工寸法の許容差をそれぞれ ± 5 mm とする。

2 ◯
同一径の SD295Aと SD345 の鉄筋を 90 °に折り曲げる場合の内法直径は同じである。

4 ◯
スラブと一体となるT形梁のあばら筋には、90°のキャップタイを使用してもよい。

[ No. 26 ]
鉄筋のガス圧接に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.SD345、D29 の鉄筋を手動ガス圧接で接合するので、日本工業規格(JIS)に基づく1種の技量を有する者によって行った。

2.同一種類の D29とD25の鉄筋は、手動ガス圧接により接合した。

3.圧接端面は平滑に仕上げ、ばり等を除去するため、その周辺を軽く面取りした。

4.圧接部の加熱は、圧接端面が密着するまでは還元炎で行い、その後は中性炎で加熱した。

答え

  1
圧接技量資格種別の1種の場合、作業可能な鉄筋径はD25以下に限られる。

2 ◯
鉄筋径または呼び名の差が 7mmを超える場合には、原則として圧接継手を設けてはならないが、同一種類の D29とD25の鉄筋は、手動ガス圧接により接合することができる。

3 ◯
圧接端面は平滑に仕上げられ、その周辺を軽く面取りがされていることとする。

4 ◯
圧接部の加熱は、鉄筋の軸方向へ 30MPa以上の加圧を行いつつ、加熱炎の中心が突き合わせた鉄筋の圧接端面から外れないにし、圧接端面同士が密着するまで還元炎によって加熱する。その後は中性炎で加熱した。

[ No. 27 ]
型枠工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.コンクリートの施工時の側圧や鉛直荷重に対する型枠の各部材それぞれの許容変形量は、3mm以下とした。

2.型枠の構造計算に用いる支保工以外の材料の許容応力度は、短期許容応力度とした。

3.パイプサポート以外の鋼管を支柱として用いるので、高さ 2 m以内ごとに水平つなぎを2方向に設けた。

4.枠組の支保工は、負担する荷重が大きいので、コンクリート又は十分に突き固めた地盤上に、敷角などを使用して設置した。

答え

  2
型枠の構造計算に用いる材料の許容応力度として、支保工以外のものは長期許容応力度と短期許容応力度の平均値を用いる

1 ◯
コンクリートの打設施工時における側圧や鉛直荷重に対する型枠の許容変形量は、3mm以下とする。

3 ◯
鋼管を支柱として用いるのにあっては。高さ 2 m以内ごとに水平つなぎを2方向に設け、かつ水平つなぎの変位を防止する。(労働安全衛生規則第242条第六号のイ)

4 ◯
型枠支保工を用いるときは、敷角を使用し、その地盤はコンクリート打設や杭の打ち込み等により支柱の沈下を防止する。(労働安全衛生規則第242条第一号)

[ No. 28 ]
コンクリートの調合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.単位セメント量が過小の場合、コンクリートのワーカビリティーが悪くなる。

2.計画供用期間の級が標準供用級において、普通ポルトランドセメントを用いる場合の水セメント比の最大値は、65%とする。

3.骨材に砕石や砕砂を使用し、スランプ 18cm のコンクリートを調合する場合、単位水量を 185 kg/m3以下にするためには、高性能AE減水剤を使用するとよい。

4.細骨材率を大きくすると、所要のスランプを得るのに必要な単位セメント量及び単位水量を減らすことができる。

答え

  4
細骨材率を大きくすると、所要のスランプを得るために単位セメント量及び単位水量を多く必要とし、流動性の悪いコンクリートとなる。単位セメント量及び単位水量を減らすことはできない。(建築工事監理指針)

1 ◯
単位セメント量は、水和熱及び乾燥収縮によるひび割れを防止する観点から、できるだけ少なくすることが望ましい。しかし、単位セメント量が過小であると、コンクリートのワーカビリティーが悪くなり、型枠内へのコンクリートの充填性の低下、じゃんか、す、打継ぎ部における不具合の発生、水密性の低下等を招きやすい。

2 ◯
水セメント比は、セメントに対する水の質量比である。すなわち、水:セメント = W/C で表す。普通ポルトランドセメントの水セメント比の最大値は65%とする。 (JASS5)

3 ◯
骨材に砕石や砕砂を使用するとスランプを一定値以下に抑えても単位水量は大きくなる。AE減水剤を使用した場合、スランプ 18cm で、単位水量を 185 kg/m3以下とすることは困難であるが、AE減水剤より高い減水性、スランプ保持性能を持つ性能AE減水剤を使用するとスランプ 18cm で、単位水量を 185 kg/m3以下とすることができる。

[ No. 29 ]
コンクリートの打込みに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.スランプ 18 cm 程度のコンクリートの打込み速度の目安は、一般にコンクリートポンプ工法で打ち込む場合、20~30m3/h 程度である。

2.暑中コンクリートの荷卸し時のコンクリート温度は、原則として、40°C 以下となるようにする。

3.コンクリート内部振動機(棒形振動機)の挿入間隔は、有効範囲を考慮して60cm以下とする。

4.高性能AE減水剤を用いた高強度コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間は、 外気温にかかわらず、原則として、120 分を限度とする。

答え

  2
暑中コンクリートの荷卸し時のコンクリート温度は、原則として35℃以下とする。

1 ◯
地上標準階において、打込み速度は打込み場所の施工条件によって大きく相違するが、十分な締固め作業ができる範囲とする。スランプ 18 cm 程度のコンクリートをコンクリートポンプ 工法で打ち込む場合目安は、、20~30m3/h 程度である。

3 ◯
コンクリート内部振動機(棒形振動機)の挿入間隔は、打込み高さと速度に応じて 60cm以下とする。

4 ◯
高性能AE減水剤を用いた高強度コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間は、 外気温による影響を考慮しないで、原則として 120 分を限度としている。

[ No. 30 ]
鉄骨の加工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.公称軸径が 24mm の高力ボルト用の孔あけ加工は、ドリルあけとし、径を 26mm とした。

2.鋼材の曲げ加工は、青熱ぜい性域を避け、約900 °C の赤熱状態で行った。

3.自動ガス切断機で開先を加工し、著しい凹凸が生じた部分は修正した。

4.高力ボルト接合の摩擦面は、ショットブラストにて処理し、表面あらさは 30μmRz 以上を確保した。

答え

  4
高力ボルト接合の摩擦面は、ショットブラストまたはグリッドブラストにて処理し、その表面の粗さは50μmRz以上を確保する

1 ◯
公称軸径が 24mm の高力ボルト用の孔あけは、ドリルあけで dI(24mm + 2.0mm = 26mm) 26mmの径とする。(建築基準法施行令第68条第2項)

2 ◯
鋼材の曲げ加工は、常温加工または加熱加工とする。加熱加工の場合は、赤熱状態(850〜約900 °C )で行う。青熱ぜい性域は避ける。

3 ◯
鋼材の開先加工は、自動ガス切断機で加工し、切断部に凹凸が生じた部分は修正する。
ノッチ深さは、管理許容値で 0.5mm以下、限界許容値で 1.0mm以下である。また、切断面の粗さは、100μmRz以下とする。

[ No. 31 ]
鉄骨工事の溶接に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.溶接部の表面割れは、割れの範囲を確認したうえで、その両端から 50mm 以上溶接部をはつり取り、補修溶接した。

2.完全溶込み溶接の突合せ継手における余盛り高さについては、1 mmであったので、許容範囲内とした。

3.490N/mm2級の高張力鋼の組立て溶接を被覆アーク溶接で行うので、低水素系の溶接棒を使用した。

4.溶接作業場所の気温が-5 °C を下回っていたので、溶接部より 100mmの範囲の母材部分を加熱して作業を行った。

答え

  4
気温が-5 °C以下の場合は溶接を行ってはならない。5 °C から-5 °C の場合は、溶接部より100mmの範囲の母材部分を適切に加熱すれば溶接することができる。

1 ◯
溶接部の表面割れの範囲を確認したうえで、その両端から 50mm以上をアークエアガウジングではつり取って船底型の形状に仕上げ補修溶接する。

2 ◯
完全溶込み溶接の突合せ継手(突き合せ溶接)は全断面にわたって溶接し、余盛は最小とする。余盛り高さ 1 mmは許容範囲内である。

3 ◯
490N/mm2級以上の高張力鋼の組立て溶接を被覆アーク溶接で行う場合には、低水素系の溶接棒を使用する。

[ No. 32 ]
建設機械に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.クラムシェルは、垂直掘削深さが 40m 程度までの軟弱地盤の掘削に用いられる。

2.ショベル系掘削機では、一般にクローラー式の方がホイール式よりも登坂能力が高い。

3.湿地ブルドーザーの平均接地圧は、全装備質量が同程度の場合、普通ブルドーザーより大きい。

4.ホイールクレーンは、同じ運転室内でクレーンと走行の操作ができ、機動性に優れている。

答え

  3
湿地ブルドーザーの平均接地圧は、全装備質量が同程度の場合、普通ブルドーザーの半分程度である。

1 ◯
クラムシェルは、ワイヤーでつったバスケットを重力により落下させて土をつかみこんで掘削するので、掘削深さ 40m 程度までの軟弱地盤の掘削に適している。

2 ◯
ショベル系掘削機では、クローラー式はキャタピラーなので多少の凸凹や軟弱地盤でも走行が可能で、ホイール式(車輪走行式)よりも一般的に登坂能力が高い

4 ◯
ホイールクレーンは、同じ運転室内でクレーンと走行の操作ができ、小回りがきくので狭い場所でも設置できる。つり上げ荷重はトラッククレーンに比べて小さい

[ No. 33 ]
鉄筋コンクリート造の耐震改修工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.枠付き鉄骨ブレースの設置工事において、現場で鉄骨ブレース架構を組み立てるので、継手はすべて高力ボルト接合とした。

2.柱と接する既存の袖壁部分に完全スリットを設ける工事において、袖壁の切欠きは、袖壁厚の2/3の深さまでとした。

3.既存構造体にあと施工アンカーが多数埋め込まれる増設壁部分に用いる割裂補強筋には、はしご筋を用いることとした。

4.増設壁コンクリート打設後に行う既存梁下と増設壁上部とのすき間に圧入するグラウト材の充填は、空気抜きからグラウト材が出ることで確認した。

答え

  2
完全スリットは、壁と柱を完全に縁切りすることが一般的である。通常既存コンクリート壁に30~40mmのすき間を設け、すき間に充填材を挿入したうえで止水処理を行う。

1 ◯
現場における溶接は、工場の溶接に比べて設備が十分でないために所定の品質確保が難しいので、継手はすべて高力ボルト接合とし、溶接接合は極力避けるのがよい。

3 ◯
既存構造体にあと施工アンカーが一定の間隔で多数埋め込まれる増設壁部分では、特記のない場合の割裂補強筋は、スパイラル筋あるいははしご筋の形状のものを用いる

4 ◯
コンクリート流込み工法による壁の工事では、増設壁の上部すき間に圧入するグラウト材が空気抜きから出ることにより、充填されたことを確認する。

1級建築施工管理技士 平成26年 学科 問題3解説

平成26年 1級建築施工管理技士 学科 問題3 解答解説

※   問題番号[ No.21 ]~[ No.33 ]までの 13 問題のうちから、5 問題を選択し、解答してください。

[ No. 21 ]
乗入れ構台及び荷受け構台に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.車両動線を一方通行とする乗入れ構台の幅は、4mとした。

2.乗入れ構台の支柱の位置は、基礎、柱、梁及び耐力壁を避けて、5 m 間隔とした。

3.荷受け構台の作業荷重は、自重と積載荷重の合計の 5 %とした。

4.荷受け構台への積載荷重の偏りは、構台全スパンの 60 % にわたって分布するものと仮定した。

答え

  3

荷受け広大の作業荷重は、自重と積載荷重の合計の10%とする。(JASS2)

1 ◯

乗入れ構台の幅員は、乗り入れる車両や工事機械の大きさ、構台上で行われる作業の状況、車両の通行頻度などを考慮して決める。最小限 1車線で 4m、2車線で 6m程度は必要である。(JASS2)

2 ◯

乗入れ構台の支柱の位置は、使用する施工機械や車両の配置ではなく、地下構造図と重ね合わせるなどして、基礎、柱、梁等の位置と重ならないように、5 m 間隔で計画する。(JASS2)

4 ◯

荷受け構台への積載荷重の偏りは、構台全スパンの 60 % にわたって分布するものと仮定して計画する。(JASS2)

[ No. 22 ]
根切り工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.粘性土地盤を法付けオープンカット工法で掘削するので、円弧すべりに対する安定を検討した。

2.法付けオープンカットの法面保護をモルタル吹付けで行ったので、水抜き孔を設けた。

3.掘削深さが 1.5 m 以上であり、法付けができなかったので、山留めを設けた。

4.掘削深さが 5 m の砂からなる地山を手掘りとしたので、法面の勾配は 45度とした。

答え

  4

砂からなる地山にあっては、掘削面のこう配を35度以下とし、又は掘削面の高さを5メートル未満とする。(労働安全衛生規則 切土法面の土砂崩壊防止に関する規則 )

1 ◯

傾斜地でオープンカット工法を採用した場合、すべり面の形状が円形に近いことから、円弧すべり面を仮定し地盤全体の安定を検討するのが一般的である。

2 ◯

法面の崩壊を防ぐため、モルタル吹付けを行う場合は、水抜き孔を設ける。( JASS3 )

3 ◯

掘削の深さが 1.5 m 以上で、法付けオープンカット工法ができなかった場合は、山留めを設置する。(建築基準法施行令第136条の3)

[ No. 23 ]
山留め工事の管理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.山留め壁周辺の地盤の沈下を計測するための基準点は、工事の影響を受けない付近の構造物に設けた。

2.水平切梁工法において、切梁に導入するプレロードは、設計切梁軸力の 100 % に相当する荷重とした。

3.山留め壁の頭部の変位を把握するために、トランシットやピアノ線を用いて計測した。

4. H 形鋼を用いた切梁の軸力を計測するためのひずみ計は、2台を対としてウェブ両面に設置した。

答え

  2

水平切梁工法におけるプレロードの導入は、設計切梁軸力の50〜80%程度とする。設計切梁軸力の100%まで導入すると、全体のバランスを悪くしたり、切梁の蛇行が生じたりするなどの弊害を起こす可能性がある。( JASS3)

1 ◯

基準点(不動点)は、掘削に影響のない箇所に設ける。通常、レベル測定の場合には、根切り山留め工事の影響を直接受けない位置に建つ支持基礎の建物に設けることが多い。(山留め設計施工指針)

3 ◯

山留め壁の頭部の変位を把握するためには、山留め壁の頂点を設け、事前に設定した不動点を通して、トランシットまたはピアノ線とスケールtを用いて計測する。(山留め設計施工指針)

4 ◯

切梁の軸力を計測するためのひずみ計は、2台を1組としてウェブに設置する。(山留め設計施工指針)

[ No. 24 ]
場所打ちコンクリート杭の施工に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.リバース工法では、孔内水位を地下水位より 2 m以上高く保つ。

2.アースドリル工法における安定液は、必要な造壁性があり、できるだけ低粘性・低比重のものを用いる。

3.オールケーシング工法では、コンクリート打設中にケーシングチューブの先端を常にコンクリート上面より 2 m 以深に保持する。

4.杭頭部の余盛りの高さは、孔内水が多い場合には 500mm 程度とする。

答え

  4

杭頭部の余盛りの高さとは、天端の最も低い位置で確保する。一般的には鋼管の外側が低くなるため、鋼管の外側の計測値により確認する。余盛り500mm以上

1 ◯

リバース工法は静水圧により孔壁の崩壊を防ぐ工法のため、掘削に際しては、孔内水位を地下水位より 2 m以上高く保持する。

2 ◯

安定液は、孔壁の崩壊を防止する機能とともにコンクリートの打込み時にコンクリート中に混入されることなく、コンクリートと良好に置換される機能を合わせ持たねばならない。安定液の配合は、必要な造壁性があるうえで、コンクリートとの置換を考慮して、できるだけ低粘性、低比重のものとするのがよい。

3 ◯

オールケーシング工法では、頂部に低品質のコンクリートができやすいので、コンクリートと泥水等が混じり合うのを防ぐため、コンクリート打設中のトレミー菅とケーシングの先端は、常に 2 m以上コンクリート中に入ってるように保持する。(JASS4)

[ No. 25 ]
鉄筋の加工及び組立てに関する記述として、最も不適当なものはどれか。ただし、d は異形鉄筋の呼び名の数値又は鉄筋径とする。

1.梁の腹筋は、末端部が柱際に配置する第1あばら筋と結束できる長さとした。

2.末端部の折曲げ角度が 135 °の帯筋のフックの余長を 4dとした。

3.杭基礎のベース筋は、両端を曲げ上げて、末端部に 90 °フックを設けた。

4.床開口部補強のための斜め補強筋は、上端筋及び下端筋の内側にそれぞれ配筋した。

答え

  2

135° フックの場合の余長は 6 d である。

(角度)(余長)

 180°  4 d

 135°  6 d

  90°  8 d

1 ◯

腹筋の末端部は定着の必要はなく、端部の第1あばら筋に結束できる最小長(30mm程度)ののみ込みでよい。(鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説)

3 ◯

杭基礎のベース筋は、基礎底面外周部に生ずる引張力に対応するため、鉄筋を曲げ上げ、末端にフックを付ける。(鉄筋コンクリート造配筋指針・同解説)

4 ◯

床開口部補強のための斜め補強筋は、開口によって切断される鉄筋と同種・同径の鉄筋で周囲を補強し、隅角部斜め方向で 2-D13を上下端筋の内側に配筋する。(公共建築工事標準仕様書)

[ No. 26 ]
鉄筋の継手及び定着に関する記述として、最も不適当なものはどれか。ただし、d は異形鉄筋の呼び名の数値又は鉄筋径とする。

1.柱に用いるスパイラル筋の重ね継手の長さは、40d 以上、かつ、200 mm 以上とした。

2.180 °フック付き重ね継手の長さは、フックの折曲げ開始点間の距離とした。

3.壁縦筋の配筋において、下階からの縦筋の位置がずれていたので、鉄筋を折り曲げないであき重ね継手とした。

4.梁下端筋の柱梁接合部への定着は、梁下端筋を曲げ上げる形状で定着させた。

答え

  1

スパイラル筋の重ね継手は50d以上かつ、300mm以上とする。90° フック余長12d以上又は135°フック余長 6d以上。

2 ◯

180 °フック付き重ね継手の長さは、フックの折曲げ開始点間の距離とする。

3 ◯

壁縦筋の配筋間隔が異なる場合は、あき重ね継手を用いてよく、配筋間隔の異なる鉄筋を無理に折り曲げることは避ける。

4 ◯

梁下端筋の柱梁接合部への定着は、原則として、梁下端筋を曲げ上げる形状とする。止むを得ず曲げ下げる場合には工事監理者の承認を得る。

[ No. 27 ]
型枠の設計に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.コンクリート打込み時の側圧に対するせき板の許容たわみ量は、5 mm とする。

2.大引のたわみは、単純支持と両端固定の支持条件で計算した値の平均値とする。

3.コンクリート打込み高さが 1.5 m 以下の型枠の側圧は、フレッシュコンクリートの単位容積質量に重力加速度とフレッシュコンクリートのヘッドを乗じた値とする。

4.パイプサポートを支保工とするスラブ型枠の場合、打込み時に支保工の上端に作用する水平荷重は、作業荷重を含む鉛直荷重の5 % とする。

答え

  1

側圧に対するせき板の許容たわみ量は、3mm以下である。

2 ◯

大引のたわみは、支保工の支持条件によって異なる。両端固定と単純支持では5倍の差が出るが、実際の大引の支持条件は複雑で、単純支持と両端固定の中間的なものが多い。 したがって、たわみ量の計算では、両端固定と単純支持のたわみの平均値とする。

3 ◯

型枠設計用のコンクリートの側圧は、コンクリートのヘッドが小さい場合は、コンクリートの単位容積質量に重力加速度とコンクリートのヘッドを乗じたものとなる。ヘッドが大きい場合は、部位、打ち込み速度により、側圧を求める。

4 ◯

枠組支柱等鋼管枠を支柱として用いるときは、当該型枠支保工の上端に、設計荷重の 2.5/100 に相当する水平方向の荷重が作用しても安全な構造のものとする。鋼管支柱・組立鋼柱等鋼管枠以外のものを支柱として用いるときは、当該型枠支保工の上端に、設計荷重の 5/100 に相当する水平方向の荷重が作用しても安全な構造のものとする。

[ No. 28 ]
コンクリートの調合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.アルカリシリカ反応性試験で無害でないものと判定された骨材は、コンクリート中のアルカリ 総量を 3 kg/m3   以下とすれば使用することができる。

2.水セメント比を低減すると、コンクリート表面からの塩化物イオンの浸透に対する抵抗性を 高めることができる。

3.高強度コンクリートに含まれる塩化物量は、塩化物イオン量として 0.35 kg/m3  以下とする。

4.コンクリートの調合管理強度は、品質基準強度に構造体強度補正値を加えたものである。

答え

  3

高強度コンクリートの塩化物量は、一般コンクリート同様に塩化物イオン量として、0.3kg/m3以下とする。(JASS5)

1 ◯

アルカリシリカ反抗の抑制対策としては以下の通りである。

反応性の骨材を使用しない

②コンクリート中のアルカリ量を低減する。

③アルカリ骨材反応に対して抑制効果のある混合セメントを使用する。(建築工事監理指針)

2 ◯

水セメント比を低減すると、緻密な組織のコンクリートになる。これにより水密性が著しく向上し、塩化物イオンの浸透に対する抵抗性を高めることができる。

4 ◯

コンクリートの調合管理強度は、調合強度を管理する場合の基準となる強度で、品質基準強度(設計基準強度と耐久設計基準強度の大きい方)に構造体強度補正値を加えた値とする。(JASS5)

[ No. 29 ]
コンクリートの養生に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.寒中コンクリートで加熱養生を行う場合は、コンクリートに散水をしてはならない。

2.湿潤養生を打ち切ることができる圧縮強度は、早強ポルトランドセメントと普通ポルトランドセメントでは同じである。

3.暑中コンクリートの湿潤養生の開始時期は、コンクリート上面においてはブリーディング水が消失した時点とする。

4.寒中コンクリートの初期養生の期間は、圧縮強度が5 N/mm2 に達するまでとする。

答え

  1

寒中コンクリートで加熱養生中は、湿度が極めて低くなりやすく水分の蒸発が促進されるので、コンクリートが乾燥しないように散水などによって保湿に努める。

2 ◯

コンクリート部分の厚さが 15cm を超える部材において、早強、普通、中庸熱ポルトランドセメントを用いる場合、コンクリートの圧縮強度が一定の強度以上に達したことが確認できれば、湿潤養生を打ち切ることができ、その圧縮強度は同じである。(JASS5)

3 ◯

暑中コンクリートの養生では、表面からの水分の蒸発を防ぐことが重要であり、打ち上がったコンクリートの浮き水の状況や風速等を考慮し、急激な乾燥のおそれがある場合は散水を行う。打ち込み後のコンクリートは急激な乾燥による悪影響を受けないように湿潤養生を行う必要がある。(建築工事監理指針)

4 ◯

寒中コンクリートの初期凍害を受けるおそれがある初期養生の期間は、特記がなければ、コンクリートの圧縮強度が 5 N/mm2に達するまでとすると定められている。(建築工事監理指針)

[ No. 30 ]
高力ボルト接合に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.高力ボルトの摩擦接合面は、グラインダー処理後に自然発生した赤錆状態であれば、すべり係数 0.45 を確保できる。

2.溶融亜鉛めっき高力ボルト M22 を用いる場合のボルト孔径は、高力ボルト M22 の孔径と同じとしてよい。

3.トルシア形高力ボルトについて、締付け位置によって専用締付け機が使用できない場合には、JIS 形の高力ボルトと交換し、トルクレンチなどを用いて締め付ける。

4.ナット回転法による締付け完了後の検査は、1次締付け後の本締めによるナット回転量が120 °± 45 °の範囲にあるものを合格とする。

答え

  4

ナット回転法による締付け完了後の検査は、1次締付け後のナットの回転量120° ±30° の範囲にあるものを合格とする。(JASS6)

1 ◯

高力ボルト摩擦接合面のすべり係数は、摩擦面の状態によって違いがあり、自然発生の錆が赤錆状態であれば、すべり係数 0.45 が確保できる。

2 ◯

溶融亜鉛めっき高力ボルトのボルト孔径は、高力ボルトと同じである。

3 ◯

トルシア形高力ボルトは、所定のトルクでピンテールと呼ばれる部分が破断して、それに対応する軸力が導入される仕組みとなっているが、使用できない場合、JIS形の高力ボルトに交換して、トルクレンチを用いて締め付ける。(JASS6)

[ No. 31 ]
鉄骨の建方に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.本締め前の梁上に材料を仮置きするにあたり、仮ボルトの本数が不足していたので本数を割り増すとともに、水平外力に対する補強ワイヤの確認を行った。

2.架構の倒壊防止用に使用するワイヤロープを、そのまま建入れ直し用に兼用した。

3.スパン間の計測寸法が正規より小さかったので、ワイヤによる建入れ直しの前に、梁の接合部のクリアランスに矢を打ち込んで押し広げた。

4.高力ボルト摩擦接合における仮ボルトの締付け本数は、本締めを行うときの高力ボルトの一群のボルト数の  1/3  程度、かつ、2本以上とした。

答え

  4

仮ボルトの締付けにおける一群は、本締めを行うときの高力ボルトの一群と異なる。また、高力ボルト摩擦接合における仮ボルトは中ボルト等を用い、締付け本数は、一群のボルト数の1/3程度かつ2本以上を確保し、強風・地震等の想定される外力をもとに決定する。(JASS6)

締付け施工用ボルト群の定義とボルト締付け順序

仮ボルト締付けにおける1群の考え方

1 ◯

梁上に足場、ステージ、その他の材料を仮置きする場合、仮ボルトの本数と配置が積載の鉛直荷重に対して十分安全であることを確かめ、不足する場合には仮ボルトの本数を割り増しする。または、この積載荷重を考慮に入れた水平外力には、補強ワイヤなどで対処する。(鉄骨工事技術指針)

2 ◯

この場合、このワイヤロープを、そのまま建入れ直し用に兼用してよい。 (JASS6)

3 ◯

計測寸法が正規より小さいスパンは、ボルト接合部のクリアランスに矢(くさび)を打ち込む、またはジャッキ等を用いて押し広げる。柱のねじれを伴う場合は、ねじれを修正する側に矢(くさび)を打ち込む。

[ No. 32 ]
揚重運搬機械に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.建設用リフトの停止階には、荷の積卸口に遮断設備を設ける。

2.建設用リフトの運転者を、搬器を上げたままで運転位置から離れさせてはならない。

3.タワークレーンが地表から 60 m 以上の高さとなる場合は、原則として、航空障害灯を設置する。

4. ジブクレーンの定格荷重は、フック等のつり具の重量を含めたものである。

答え

  4

ジブクレーン等ジブを有するものの定格荷重とは、負荷させることのできる最大の荷重からフック等の重量を控除した荷重のことである。(クレーン等安全規則)

1 ◯

建設用リフトの停止階には、必ず出入口及び荷の積卸口に遮断設備を設ける。

2 ◯

建設用リフトの運転者を、クレーンに荷をつったままで運転位置から離れさせてはならない。 (クレーン等安全規則)

3 ◯

地表または水面から 60m 以上の高さの物件の設置者は、当該物件に航空障害灯を設置しなければならない、と航空法で定められている。

[ No. 33 ]
鉄筋コンクリート造の耐震改修工事における柱補強工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。 ただし、d は異形鉄筋の呼び名の数値又は鉄筋径とする。

1.溶接閉鎖フープ巻き工法において、フープ筋の継手は、溶接長さが片側 10 d 以上のフレア溶接とした。

2.溶接金網巻き工法において、溶接金網に対するかぶり厚さ確保のため、溶接金網は型枠建込み用のセパレーターに結束して固定した。

3.角形の鋼板巻き工法において、角部の鋼板の曲げ加工は、内法半径を板厚の2倍とした。

4.連続繊維補強工法で炭素繊維シートを用いたシート工法において、シートの水平方向の重ね継手位置は柱の各面に分散させ、重ね長さは 200 mm 以上とした。

答え

  3

角形の鋼板巻き工法において、角部には内法半径が板厚の3倍以上のアールを設ける

1 ◯

溶接閉鎖フープ巻き工法のフープ筋の継手は、溶接長さが片側10d以上のフレア溶接とする。

2 ◯

溶接金網巻き工法の溶接金網は、型枠建て込み用のセパレーター等に結束して、かぶり厚さを確保する。

4 ◯

連続繊維補強工法において、炭素繊維シートの重ね長さは、母材破断を確保できる長さとし、200mm以上とする。また、重ね継手位置は各面に分散させる。

令和4年1級建築施工管理技士 二次検定 問題5 解答解説

令和4年 1級建築施工管理技士 二次 問題5 解答 解説


問題5

次の1. から8. の各記述において、[  ] に当てはまる最も適当な語句又は数値の組合せを、下の枠内から1つ選びなさい。

1.地盤の平板載荷試験は、地盤の変形及び支持力特性を調べるための試験である。

試験は、直径 [ a ] cm以上の円形の鋼板にジャッキにより垂直荷重を与え、載荷圧力、載荷時間、 [ b ] を測定する。

また、試験結果により求められる支持力特性は、載荷板直径の1.5~ [ c ] 倍程度の深さの地盤が対象となる。

正答肢

 2

[ 解答解説 ]

地盤の平板載荷試験は、地盤の変形及び支持力特性を調べるための試験である。

試験は、直径 30cm以上の円形の鋼板にジャッキにより垂直荷重を与え、載荷圧力、載荷時間、 沈下量を測定する。

また、試験結果により求められる支持力特性は、載荷板直径の1.5~ 2.0倍程度の深さの地盤が対象となる。

2.根切りにおいて、床付け面を乱さないため、機械式掘削では、通常床付け面上 30~50cmの土を残して、残りを手掘りとするか、ショベルの刃を [ a ] のものに替えて掘削する。

床付け面を乱してしまった場合は、礫や砂質土であれば [ b ] で締め固め、粘性土の場合は、良質土に置換するか、セメントや石灰等による地盤改良を行う。
また、杭間地盤の掘り過ぎや掻き乱しは、杭の [ c ] 抵抗力に悪影響を与えるので行ってはならない。

正答肢

 3

[ 解答解説 ]

根切りにおいて、床付け面を乱さないため、機械式掘削では、通常床付け面上 30~50cmの土を残して、残りを手掘りとするか、ショベルの刃を平状のものに替えて掘削する。

床付け面を乱してしまった場合は、礫や砂質土であれば転圧で締め固め、粘性土の場合は、良質土に置換するか、セメントや石灰等による地盤改良を行う。

また、杭間地盤の掘り過ぎや掻き乱しは、杭の水平抵抗力に悪影響を与えるので行ってはならない。

3.場所打ちコンクリート杭地業のオールケーシング工法において、地表面下 [ a ] m程度までのケーシングチューブの初期の圧入精度によって以後の掘削の鉛直精度が決定される。

掘削は [ b ] を用いて行い、一次スライム処理は、孔内水が多い場合には、 [ c ] を用いて処理し、コンクリート打込み直前までに沈殿物が多い場合には、二次スライム処理をおこな行う。

正答肢

 1

[ 解答解説 ]

場所打ちコンクリート杭地業のオールケーシング工法において、地表面下 10m程度までのケーシングチューブの初期の圧入精度によって以後の掘削の鉛直精度が決定される。

掘削はハンマークラブバケットを用いて行い、一次スライム処理は、孔内水が多い場合には、沈殿バケットを用いて処理し、コンクリート打込み直前までに沈殿物が多い場合には、二次スライム処理をおこな行う。

4.鉄筋のガス圧接を手動で行う場合、突き合わせた鉄筋の圧接端面間の隙間は [ a ] mm以下で、偏心、曲がりのないことを確認し、還元炎で圧接端面間の隙間が完全に閉じるまで加圧しながら加熱する。

圧接端面間の隙間が完全に閉じた後、鉄筋の軸方向に適切な圧力を加えながら、 [ b ] により鉄筋の表面と中心部の温度差がなくなるように十分加熱する。
このときの加熱範囲は、圧接面を中心に鉄筋径の [ c ] 倍程度とする。

正答肢

 3

[ 解答解説 ]

鉄筋のガス圧接を手動で行う場合、突き合わせた鉄筋の圧接端面間の隙間は 2mm以下で、偏心、曲がりのないことを確認し、還元炎で圧接端面間の隙間が完全に閉じるまで加圧しながら加熱する。

圧接端面間の隙間が完全に閉じた後、鉄筋の軸方向に適切な圧力を加えながら、 中性炎により鉄筋の表面と中心部の温度差がなくなるように十分加熱する。

このときの加熱範囲は、圧接面を中心に鉄筋径の2倍程度とする。

5.型枠に作用するコンクリートの側圧に影響する要因として、コンクリートの打込み速さ、比重、打込み高さ及び柱、壁などの部位の影響等があり、打込み速さが速ければコンクリートヘッドが [ a ] なって、最大側圧が大となる。

また、せき板材質の透水性又は漏水性が [ b ] と最大側圧は小となり、打ち込んだコンクリートと型枠表面との摩擦係数が [ c ] ほど、液体圧に近くなり最大側圧は大となる。

正答肢

 5

[ 解答解説 ]

型枠に作用するコンクリートの側圧に影響する要因として、コンクリートの打込み速さ、比重、打込み高さ及び柱、壁などの部位の影響等があり、打込み速さが速ければコンクリートヘッドが大きくなって、最大側圧が大となる。

また、せき板材質の透水性又は漏水性が 大きいと最大側圧は小となり、打ち込んだコンクリートと型枠表面との摩擦係数が小さいほど、液体圧に近くなり最大側圧は大となる。

6.型枠組立てに当たって、締付け時に丸セパレーターのせき板に対する傾きが大きくなると丸セパレーターの [ a ] 強度が大幅に低下するので、できるだけ垂直に近くなるように取り付ける。

締付け金物は、締付け不足でも締付け過ぎでも不具合が生じるので、適正に使用することが重要である。締付け金物を締め過ぎると、せき板が [ b ] に変形する。
締付け金物の締付け過ぎへの対策として、内端太(縦端太)を締付けボルトとできるだけ [ c ] 等の方法がある。

正答肢

 1

[ 解答解説 ]

型枠組立てに当たって、締付け時に丸セパレーターのせき板に対する傾きが大きくなると丸セパレーターの破断強度が大幅に低下するので、できるだけ垂直に近くなるように取り付ける。

締付け金物は、締付け不足でも締付け過ぎでも不具合が生じるので、適正に使用することが重要である。締付け金物を締め過ぎると、せき板が内側に変形する。

締付け金物の締付け過ぎへの対策として、内端太(縦端太)を締付けボルトとできるだけ [ c ] 等の方法がある。

7.コンクリート工事において、暑中コンクリートでは、レディーミクストコンクリートの荷卸し時のコンクリート温度は、原則として [ a ] °C以下とし、コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間は、 [ b ] 分以内とする。

打込み後の養生は、特に水分の急激な発散及び日射による温度上昇を防ぐよう、コンクリート表面への散水により常に湿潤に保つ。

湿潤養生の開始時期は、コンクリート上面ではブリーディング水が消失した時点、せき板に接する面では脱型 [ c ] とする。

正答肢

 3

[ 解答解説 ]

コンクリート工事において、暑中コンクリートでは、レディーミクストコンクリートの荷卸し時のコンクリート温度は、原則として 35°C以下とし、コンクリートの練混ぜから打込み終了までの時間は、90分以内とする。
打込み後の養生は、特に水分の急激な発散及び日射による温度上昇を防ぐよう、コンクリート表面への散水により常に湿潤に保つ。

湿潤養生の開始時期は、コンクリート上面ではブリーディング水が消失した時点、せき板に接する面では脱型直後とする。

8.鉄骨工事におけるスタッド溶接後の仕上がり高さ及び傾きの検査は、 [ a ] 本又は主要部材1本若しくは1台に溶接した本数のいずれか少ないほうを1ロットとし、1ロットにつき1本行う。

検査する1本をサンプリングする場合、1ロットの中から全体より長いかあるいは短そうなもの、又は傾きの大きそうなものを選択する。

なお、スタッドが傾いている場合の仕上がり高さは、軸の中心でその軸長を測定する。

検査の合否の判定は限界許容差により、スタッド溶接後の仕上がり高さは指定された寸法の ± [ b ] mm以内、かつ、スタッド溶接後の傾きは [ c ] 度以内を適合とし、検査したスタッドが適合の場合は、そのロットを合格とする。

正答肢

 4

[ 解答解説 ]

鉄骨工事におけるスタッド溶接後の仕上がり高さ及び傾きの検査は、 100本又は主要部材1本若しくは1台に溶接した本数のいずれか少ないほうを1ロットとし、1ロットにつき1本行う。

検査する1本をサンプリングする場合、1ロットの中から全体より長いかあるいは短そうなもの、又は傾きの大きそうなものを選択する。

なお、スタッドが傾いている場合の仕上がり高さは、軸の中心でその軸長を測定する。
検査の合否の判定は限界許容差により、スタッド溶接後の仕上がり高さは指定された寸法の ±2 mm以内、かつ、スタッド溶接後の傾きは 5度以内を適合とし、検査したスタッドが適合の場合は、そのロットを合格とする。

令和3年1級建築施工管理技士 二次検定 問題4 解答解説

令和3年 1級建築施工管理技士 二次 問題4 解答解説

問題4
次の1.から4.の問いに答えなさい。
ただし、解答はそれぞれ異なる内容の記述とし、材料(仕様、品質、運搬、保管等)、作業環境(騒音、振動、気象条件等)及び作業員の安全に関する記述は除くものとする。
1.杭工事において、既製コンクリート杭の埋込み工法の施工上の留意事項を2つ、具体的に記述しなさい。ただし、養生に関する記述は除くものとする。

(記述例)

・掘削孔壁が崩壊することがないように、速やかに行う。孔壁の崩壊は高止まりの原因となる。

・孔壁や杭体を損傷することのないよう、鉛直に吊り下げた状態でゆっくり行う。

・建て込み後に杭が自沈するおそれのある場合は、固定ち具などにより杭を保持し、自沈しないように設置高さの位置で固定しておく。

・杭心ずれを低減するために、掘削ロッドの振れ止め装置を用いたり、杭心位置から直角二方向に逃げ心を取り、掘削中や杭の建込み時にも逃げ心からの距離を随時確認をする。

一般的な施工精度の管理値は、杭心ずれ量が D/4 以下(D は杭直径)、かつ、100mm以下、傾斜 1/100以内である。

2.型枠工事において、柱又は梁型枠の加工、組立ての施工上の留意事項を2つ、具体的に記述しなさい。ただし、基礎梁及び型枠支保工に関する記述は除くものとする。

(記述例)

・柱型枠建込み前に柱脚部の清掃水洗い等を行っておく。建込み後には、ごみ・おがくず等が入らない処置をとり、万ー入った時は水洗い、又はとがらせた鉄筋等で除去する。 除去が難しい場合は下部に掃除口を設ける。

・型枠に、足場や遣方等の仮設物を連結させると、足場等が動いた時に型枠位置がずれたり寸法が狂ったりするおそれがあるので、避ける。

3.コンクリート工事において、コンクリート打込み後の養生に関する施工上の留意事項を2つ、具体的に記述しなさい。
なお、コンクリートに使用するセメントは普通ポルトランドセメントとし、計画供用期間の級は標準とする。

(記述例)

・コンクリート打込み後 5日間はコンクリート温度が 2℃を下らないように養生する。

・冬期等で著しく気温が低い場合は、打込み後のコンクリートが凍結しないように保温採暖をする。

・部材断面の中心部の温度が外気温より 25℃以上高くなるおそれのあるときの養生は「標仕」 6.13.4 によって行う。

「標仕」 6.13.4

(1) 内部温度が上昇している期間は、コンクリート表面部の温度が急激に低下しないよう養生を行う。

(2)内部温度が最高温度に達した後は、内部と表面部の温度差及び内部の温度降下が大きくならないように保温等の養生を行う。

(3)せき板等は、表面部と外気温の温度差が小さくなった後に取り外す。

4.鉄骨工事において、トルシア形高力ボルトの締付けに関する施工上の留意事項を2つ、具体的に記述しなさい。ただし、締付け器具に関する記述は除くものとする。

(記述例)

・トルシア形高力ボルトの締付け完了後の検査は、すべてのボルトについてピンテールが破断されていることを確認し、1次締付け後に付したマークのずれを調べる。

・ナット回転量に著しいばらつきが認められる群については、そのボルト一群のすべてのボルト のナット回転量を測定し、平均回転角度を算出し、ナット回転量が平均回転角度 ±45度の範囲のものを合格とする。

平成24年1級建築施工管理技士 実地検定 問題3 解答解説

平成24年度 1級建築施工管理技術検定 実地 問題3


問題3

次の 1.から 8.の各記述において、記述ごとの1から3の下線部の語句のうち最も不適当な箇所番号1つあげ、適当な語句を記入しなさい。

1.ラフテレーンクレーンと油圧トラッククレーンを比較した場合、狭所進入、狭隘地作業性に優れるのは、①ラフテレーンクレーンである。

また、クローラクレーンのタワー式と直ブーム式を比較した場合、ブーム下のふところが大きく、より建物に接近して作業が可能なのは、②直ブーム式である。
定置式のタワークレーンの水平式と起伏式を比較した場合、吊上げ荷重が大きく、揚程が高くとれるのは、③起伏式である。

解答例

② タワー式

クローラクレーンのタワー式と直ブーム式を比較した場合、タワー式は垂直タワーの先端にブームが付いているためふところが大きく、建物に接近して作動が可能である。

2. 地下水処理工法におけるディープウェル工法やウェルポイント工法などの排水工法は、地下水の揚水によって水位を必要な位置まで低下させる工法であり、地下水位の低下量は、①揚水量や地盤の②透水性によって決まる。

必要揚水量が非常に多い場合、対象とする帯水層が深い場合や帯水層が砂礫層である場合には、 ③ウェルポイント工法が採用される。

解答例

③ディープウェル工法

ディープウェル工法は、必要揚水量が非常に多い場合、対象帯水層が深い場合、帯水層が砂_礫層である場合など、ウェルポイント工法で処理できない場合に採用する。(建築工事監理指針)

3.アースドリル工法は、アースドリル機のケリーバの先端に取り付けた①オーガーを回転させることにより、杭孔を掘削する。

一般に掘削孔壁の保護は、地盤表層部についてはケーシングにより、ケーシング下端以深は、②ベントナイトやCMCを主体とする安定液によりできるマッドケーキ(不透水膜)と③水頭圧により保護する。

解答例

①回転(ドリリング)バケット

アースドリル工法は、アースドリル機の先端に取り付けた回転(ドリリング)バケットを回転させることにより、杭孔を掘削する。(建築工事監理指針)

4. 鉄筋のガス圧接を手動で行う場合、突き合わせた鉄筋の圧接端面間のすき間は①5mm 以下で、偏心、曲がりのないことを確認し、還元炎で圧接端面間のすき間が完全に閉じるまで加圧しながら加熱する。

圧接端面間のすき間が完全に閉じた後、鉄筋の軸方向に適切な圧力を加えながら、②中性炎により鉄筋の表面と中心部の温度差がなくなるように十分加熱する。このときの加熱範囲は、圧接面を中心に鉄筋径の③倍程度とする。

解答例

① 2

鉄筋に圧接器を取り付けて突き合わせた場合の圧接_端面のすき間は、鉄筋径にかかわらず 2 mm以下とする。また偏心、曲がりがあると、圧接面全体に十分な加圧ができず、不良圧接になりかねないので、これらの有無を確認する必要がある。(建築工事監理指針)

5.日本工業規格(JIS)のレディーミクストコンクリートの規格では、指定がない場合のレディー ミクストコンクリートの塩化物含有量は、荷卸し地点で、①塩化物イオン量として 0.30 kg/m3以下と規定されている。

また、レディーミクストコンクリートに使用する②砂利の塩化物量については、プレテンション方式のプレストレストコンクリート部材に用いる場合を除き、③NaCl 換算で 0.04 % 以下と規定されている。

解答例

② 砂

レディーミクストコンクリートに使用する(細骨材)の塩化物量は、プレテンション方式のプレストレストコンクリート部材に用いる場合を除き、NaCl換算で0.04%以下と規定されている。(JIS A 5308 付属書A)

6. コンクリート打込みの際の①自由落下高さが高すぎるとコンクリートが分離したりするおそれがあり、たて形シュートや打込み用ホースを接続してコンクリートの分離を防止する必要がある。

たて形シュートを使用する場合には、その投入口と排出口との水平方向の距離は、垂直方向の高さの約②倍以下とする。

また、斜めシュートはコンクリートが分離しやすいが、やむを得ず斜めシュートを使用する場合には、その傾斜角度を水平に対して ③30度以上とする。

解答例

② 1/2

たて形シュートは、落差のあるところへコンクリートを運搬するもので、鋼製パイプ、樹脂製パイプ、フレキシブルホースなどが使われる。たて形フレキシブルシュートを用いる場合、その投入口と排出口との水平方向の距離は、垂直方向の高さの 1/2 以下とする。(建築工事監理指針)

7.トルシア形高力ボルトの締付け完了後の検査は、すべてのボルトについてピンテールが①破断していることを確認する。1次締付け後に付したマークのずれにより、ナット回転量に著しいばらつきの認められる群については、その一群の②すべてのボルトのナット回転量を測定し、平均回転角度を算出する。この結果、平均回転角度±③45 度の範囲のものを合格とする。

解答例

③ 30

トルシア形高力ボルトの締付け完了後の検査は、ピンテールの破断を確認するとともに、1次締付け後に付したマークのずれによって、共回り・軸回りの有無、ナット回転量及びナット面から突き出したボルトの余長の過不足を目視で検査し、いずれについても異常が認められないものを合格とする。その結果、ナット回転量の著しいばらつきの認められる群については、そのボルト群のすべてのボルトのナット回転量を測定し、平均回転角度を算出する。その結果、平均回転角度 ± 30度の範囲のものを合格とする。(JASS6)

8.鉄骨工事におけるスタッド溶接部の 15°打撃曲げ検査は、①150 本又は主要部材1個ごとに溶接した本数のいずれか少ない方を1ロットとし、1ロットにつき②本行う。

検査の結果不合格になった場合は、同一ロットから更に2本のスタッドを検査し、2本とも 合格の場合は、そのロットを合格とする。

ただし、これら2本のスタッドのうち1本以上が不合格となった場合は、そのロット③全数について検査する。

解答例

① 100

スタッド溶接部の15度打撃曲げ検査は「100本」または「主要部材1個または1台に溶接した本数」のいずれか少ない方を1ロットとし、1ロットにつき1本行う。(JASS6)

一次検定対策 施工 躯体工事

3.施工(躯体工事)

1° 地盤調査
 1-1. 地盤調査

2° 仮設工事
 2-1. 乗入れ構台
 2-2. 足場1
 2-3. 足場2

3° 土工事・山留め工事
 3-1. 地盤の現象
 3-2. 土工事等
 3-3. 山留め工事
 3-4. ソイルセメント柱列山留め壁

4° 基礎・地業工事
 4-1. 基礎・地業工事等
 4-2. 場所打ちコンクリート杭工事

5° 鉄筋工事
 5-1. 加工及び組立て等
 5-2. 継手・定着
 5-3. ガス圧接

6° 型枠工事
 6-1. 型枠の工法・施工
 6-2. 型枠の設計等

7° コンクリート工事
 7-1. コンクリートの調合
 7-2. 打込み・締固め
 7-3.養 生

8° 鉄骨工事
 8-1. 工作・組立て・溶接
 8-2. 建 方
 8-3. 高力ボルト接合・耐火被覆

9° その他の工事
 9-1. ALCパネル工事

10° 耐震改修工事
 10-1. 耐震改修工事
 10-2. 柱補強工事他

11° 建設機械
 11-1 建設機械
 11-2 クレーン

一次検定 施工(躯体工事)地盤調査

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

3.施工(躯体工事)
1°.地盤調査

下記の正誤を判断せよ。
①シルトの粒子の直径は、粘土より大きく細砂より小さい。

答え

 ◯

②一軸圧縮試験により、砂質土の強度と剛性を求めることができる。

答え

 ×

[ 解説 ]
一軸圧縮試験は、粘性土強度せん断強さを調べる試験である

③三軸圧縮試験により、粘性土のせん断強度を求めることができる。

答え

 ◯

④粒度試験により、地盤の変形係数を求めることができる。

答え

 ×

[ 解説 ]
粒度試験は、土の粒度組成(土の粒子の大きさや配合)を調べる試験で、砂質土と粘性土の分類はできるが、地盤の変形係数を求めることはできない
・粒度試験により、細粒分含有率等の粒度特性を求めることができる。
・粒度試験の結果で求められる粒径から、透水係数の概算値を推定できる。

⑤圧密試験により、粘性土の沈下特性を調べることができる。

答え

 ◯

⑥常時微動測定により、地震時の地盤の振動特性を調べることができる。

答え

 ◯

[ 解説 ]
常時微動測定

常時微動測定による、地盤の卓越周期を把握することができる。

⑦電気検層(比抵抗検層)により、ボーリング孔近傍の地層の変化を知ることができる。

答え

 ◯

⑧被圧地下水位の想定は、ボーリング孔内において自由地下水及び上部にある帯水層を遮断しない状態で行う。

答え

 ×

[ 解説 ]
被圧地下水は、帯水層ごとに水位が異なるため、下部の帯水層を調査する場合は、ボーリング孔内において自由地下水及び上部の帯水層を完全に遮断しておく

⑨自由地下水位の測定は、ボーリング時に泥水を使わずに屈進ことにより比較的精度よく行うことができる。

答え

 ◯

一次検定 施工(躯体工事)仮設工事 2-1 乗入れ構台

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

3.施工(躯体工事)

2° 仮設工事
2-1 乗入れ構台
下記の正誤を判断せよ。
①構台の高さは、躯体コンクリート打設時に、大引下の1階床面の均し作業ができるように考慮して決める。

答え

  ◯

構台の大引の下端は、1階床の躯体コンクリート打設時に床の均し作業ができるように、コンクリート床上面より20㎝~30㎝程度上に設定する。

②構造計算で地震力を震度法により静的水平力として計算するため、水平震度を0.1とした。

答え

  ×

構造計算で地震力を震度法により静的水平力として計算する場合、水平震度0.2とする
構台の大引材や根太材の構造計算は、強度検討のほかに、たわみ量についても検討する。

 

③車の走行を2車線とするため、乗入れ構台の幅を6mとした。

答え

  ◯

構台の幅員は、施工機械や乗り入れる車両の大きさ、車両の使用状況や進行頻度等を考慮して、4~10mとする。

④クレーン能力 50t級のラフテレーンクレーンを使用するため、乗入れ構台の幅を8mとした。

答え

  ◯

⑤構台の幅が狭いときは、交差部に、車両が曲がるための隅切りを設ける。

答え

  ◯

⑥構台の支柱の位置は、使用する施工機構、車両の配置によって決める。

答え

  ×

構台の支柱の位置は、地下躯体図等を参考にして、基礎梁、柱、梁等の位置と重ならないように配置する

⑦乗込みスロープの勾配は、一般に1/10~1/6程度にする。

答え

  ◯

⑧出入口が近く、乗込みスロープがどうしても躯体に当たるため、その部分の躯体を後施工とした。

答え

  ◯

⑨乗入れ構台の各段の水平つなぎとブレースは、最終となる3次根切りの完了後にまとめて取り付けた。

答え

  ×

水平つなぎとブレースは、横ゆれ防止や支柱の座屈長さを短くするために入れるので、各根切り段階の終了時ごとに入れるべきである

⑩地下立上がり部の躯体にブレースが当たるので、支柱が貫通する部分の床開口部にくさびを設けて支柱を拘束し、ブレースを撤去した。

答え

  ◯

一次検定 施工(躯体工事)仮設工事 2-2 足場(1)

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

3.施工(躯体工事)
2° 仮設工事
2-2 足場(1)

(単管足場)
①単管足場の建地の間隔は、けた行方向 2.0m、はり間方向1.2mとした。

答え

 ×

[ 解説 ]
単管足場の建地間隔は、けた行方向1.85m以下はり間方向1.5m以下とする

②単管足場における建地間の積載荷重は、400kgを限度とした。

答え

 ◯

[ 解説 ]

③単管足場の壁つなぎの間隔は、垂直方向 5m以下、水平方向 5.5m以下をする。

答え

 ◯

④単管足場の地上第一の布の高さは、2m以下をする。

答え

 ◯

⑤単管足場の墜落の危険のある箇所に設ける手すりの高さは90㎝とし、中さん及び幅木を設けた。

答え

 ◯

(枠組足場)
⑥足場の使用高さは、通常使用の場合45m以下をする。

答え

 ◯

⑦高さが 20mを超えるときは、主枠間の間隔は 1.85m以下とする。

答え

 ◯

⑧足場に設ける水平材は、最上階及び6層以内ごととする。

答え

 ×

[ 解説 ]
最上階及び5層以内ごとに水平材を設ける

⑨高さが 5m以上の足場の壁つなぎの間隔は、垂直方向 9m以下、水平方向 8m以下とする。

答え

 ◯

[ 解説 ]

⑩ 枠組足場は、建枠の幅を 0.9mとし、 0.3m幅の床付き布枠を使用したので、1層1スパンの最大積載荷重を 3.92k(400kg)とした。

答え

 ◯