1級建築施工管理技士 令和06年 一次 問題2 解説

問題番号[ No.7 ]〜[ No.15 ]までの9問題のうちから、6問題を選択し、解答してください。
なお、6問題を超えて解答した場合、減点となりますから注意してください。
問題は四肢択一式です。正解と思う肢の番号を1つ選んでください。
[ No.7 ]
換気に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1.機械換気における第3種機械換気方式は,自然給気と排気機による換気方式で,浴室や便所等に用いられる。
2.室内外の温度差による自然換気の換気量は,他の条件が同じであれば,流入口と流出口の高低差に反比例する。
3.自然換気における中性帯の位置は,流入口と流出口の開口面積の大きなほうに近づく。
4.必要換気量が一定の場合,室容積が大きな空間に比べて小さな空間のほうが,必要な換気回数が多い。
答え

  2

[ 解答解説 ]

1.◯

第3種機械換気方式は,自然給気と排気機によって室内の空気を排出する換気方式で,台所、浴室、便所、給湯室等に室内を負圧にする場所に用いられる。

2.×

自然換気は、自然の力を利用して換気するもので、常に一定の換気量を維持するのは難しいが、維持管理が安い等の特徴がある。室温が外気温より高い場合、温度の高い空気は密度が小さく上昇し、温度の低い外気は下降する。上下の開口の垂直距離が大きいほどこの効果は大きい

3.◯

室内外の温度差による自然換気で、上下に大きさの異なる開口部を用いる場合、自然換気における中性帯の位置は,流入口と流出口の開口面積の大きなほうに近づく。

4.◯

換気回数は換気量を室容積で除した値のことで、必要換気量が一定の場合,室容積が大きなほど換気回数は小さくなる。そのため、室容積が大きな空間に比べて小さな空間のほうが,必要な換気回数が多い。

[ No.8 ]
音に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1.人が知覚する主観的な音の大小をラウドネスといい,音圧レベルが一定の場合,100Hzの音よりも1,000Hzの音のほうが大きく感じる。
2.残響時間とは,音源が停止してから音圧レベルが60dB減衰するのに要する時間のことをいう。
3.1つの点音源からの距離が2倍になると,音圧レベルは3dB低下する。
4.マスキング効果は,マスキングする音とマスキングされる音の周波数が近いほど大きい。
答え

  3

[ 解答解説 ]

1.◯

音の大きさの特性をふまえて、ある音の大きさを、これと同じ大きさに聞こえる 1,000Hzの純音の音圧レベル [dB]の値で表したものをラウドネスレベルといい、単位は phonを用いる。同じ音圧レベルの場合、一般に100Hzの音よりも1,000Hzの音の方が大きく感じる。

2.◯

残響時間とは,音源が停止した後、音圧レベルが60dB減衰するのに要する時間のことをいい、室容積に比例し、室内の総吸音力に反比例する。

3.×

点音源からの距離が 2倍になると、音の強さのレベルは約 6dB (デシベル)減衰する。

4.◯

マスキング効果とは,目的の音が別の音によって聞こえなくなる現象をいう。隠ぺい効果ともいう。それぞれの音の周波数が近いほど効果が大きくなる。

[ No.9 ]
鉄筋コンクリート構造の建築物の構造計画に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1.ねじれ剛性は,耐震壁等の耐震要素を,平面上の中心部に配置するよりも外側に均一に配置したほうが高まる。
2.耐震壁に換気口等の小開口がある場合でも,その壁を耐震壁として扱うことができる。
3.腰壁,垂れ壁,そで壁等は,柱及び梁の剛性や靭性への影響を考慮して計画する。
4.柱は,地震時の脆性破壊の危険を避けるため,軸方向圧縮応力度が大きくなるようにする。
答え

  4

[ 解答解説 ]

1.◯

ねじれ剛性(ねじれの力に対して歪まない性能)は,耐震壁等の耐震要素を,平面上の中心部に配置するよりも外側に均一に配置したほうが高まる。剛性より、ねじれ剛性の方が、柔軟性があるため、外側に配置する。

2.◯

耐力壁(耐震壁)の構造としては、建築基準法施行令第78条の2に定められており、耐力壁の構造は、第1項第二号で開口部周囲に径12mm以上の補強筋を配置する。したがって、壁に換気口等の小開口がある場合でも,所定の条件下ではその壁を耐震壁として扱うことができる。

3.◯

鉄筋コンクリート構造の構造計画において、腰壁,垂れ壁,そで壁等は,柱及び梁の剛性や靭性への影響を考慮して計画する必要がある。

4.×

柱は、地震時のぜい性破壊の危険を避けるため、軸方向圧縮応力度が小さくなるように計画する。軸力と曲げを同時に受ける柱の短期軸方向応力度は、Fc/3(Fcはコンクリートの設計基準強度 N/mm2)以内におさめることが望ましい。

[ No.10 ]
鉄骨構造の設計に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1.柱頭が水平移動するラーメン構造の柱の座屈長さは,節点間の距離より長くなる。
2.梁のたわみは,部材断面と荷重条件が同一の場合,材質をSN400AからSN490Bに変更しても同一である。
3.柱脚に高い回転拘束力をもたせるためには,根巻き形式ではなく露出形式とする。
4.トラス構造を構成する軸材は,引張りや圧縮の軸力のみを伝達するものとする。
答え

  3

[ 解答解説 ]

1.◯

座屈とは、縦長の部材が縦方向に圧縮荷重を受けた時、横方向に曲がる現象をいう。座屈長さとは、部材の座屈が生じる長さをいう。柱頭が水平移動するラーメン構造の柱の座屈長さは,節点間の距離より長くなる。

2.◯

梁の変形は曲げ、圧縮、せん断変形のいずれも荷重条件、部材断面が同じであれば、ヤング係数に比例する。鋼材のヤング係数は、材質に関係なく、2.05 × 105 N/mm2で一定あり、材質を変えてもたわみは変わらない。SN400AとSN490Bでは、強度は異なるが同じ鋼材である。部材断面と荷重条件が同一であれば、梁のたわみは同一である。

3.×

柱脚には、露出柱脚、根巻き柱脚、埋込み柱脚がある。柱脚の固定度(回転拘束)の大小関係は、露出柱脚 < 根巻き柱脚 < 埋込み柱脚である。露出柱脚より根巻き柱脚の方が高い回転拘束力をもつ

4.◯

トラス構造とは、直線の鋼材をピン節点で組み上げた骨組構造のことである。この軸材は,引張りや圧縮の軸力のみを伝達するものである。

[ No.11 ]
表に示す角形鋼管柱の座屈荷重の値として,正しいものはどれか。

ただし,図に示すとおり,支点は両端固定とし水平移動は拘束されているものとする。

 1.  600π kN
 2.  600π2 kN
 3. 2,400π kN
 4. 2,400π2 kN
答え

  4

[ 解答解説 ]

水平移動の拘束されている、両端固定の座屈長さは 0.5ℓで与えられる。

(ℓは材料の長さ)

座屈荷重Pは

P = π2×E× I /ℓ2

で与えられる。

よって、
π2×2.0 ×105×3.0×108/(0.5×10×103)2

2×2400 kN

よって、解答枝4が正解である。

[ No.12 ]

図に示す梁のAB間及びAC間に等分布荷重wが作用したときの曲げモーメント図として,正しいものはどれか。ただし,曲げモーメントは材の引張側に描くものとする。

答え

  1

[ 解答解説 ]

梁部材ABは等分布荷重により下部引張が生じる

よって、2と4は不正解

キャンティ梁部材CAは等分布荷重により梁上部に引張が生じる

よって3は不正解

∴ 選択肢1が正解となる。

[ No.13 ]
鋼材に関する一般的な記述として,最も不適当なものはどれか。
1.鋼は,炭素量が多くなると,引張強さは増加し,靱性は低下する。
2.SN490BやSN490Cは,炭素当量の上限の規定がない建築構造用圧延鋼材である。
3.鋼材の材質を変化させるための熱処理には,焼入れ,焼戻し,焼ならし等の方法がある。
4.低降伏点鋼は,制振装置に使用され,地震時に早期に降伏させることで制振効果を発揮する。
答え

  2

[ 解答解説 ]

1.◯

鋼材は,炭素量が多くなると,引張強さは増加し,伸びや靱性は低下する。炭素量が少なくなると、粘りが増大し、加工しやすくなる。

2.×

SN材は、建築構造用圧延鋼材で、溶接性の保証の有無板厚方向の引張特性の保証等を強度区分の末尾記号 A,B,Cで表示する。A種は溶接を行わない部材に使用される。B種及びC種は、塑性変形性能と溶接性の確保が要求される部材に使用されるので、JISにより化学成分、炭素当量の上限等が規定されている。

3.◯

鋼材の材質を変化させるための熱処理には,焼入れ,焼戻し,焼ならし等の方法がある。焼入れとは、鋼材を加熱後、水などで急冷して硬度を大きくする熱処置である。焼戻しとは、焼入れ後に再加熱して、じん性を高める熱処理でである。焼ならしとは、加熱後、空冷し、鋼の組織の均一化を図る熱処理である。

4.◯

低降伏点鋼は,添加元素を極力低減した純鉄に近い鋼材である。従来の軟鋼に比べ強度が低いが、延性が極めて高いため、制振装置に使用され,地震時に早期に降伏させることで制振効果を発揮させる。座屈補剛ブレース等に用いられる。

[ No.14 ]
左官材料に関する記述として,最も不適当なものはどれか。
1.消石灰を混和材として用いたセメントモルタルは,こて伸びが良く,平滑な面が得られる。
2.ドロマイトプラスターは,それ自体に粘りがないため,のりを混ぜる必要がある。
3.メチルセルロースは,水溶性の微粉末で,セメントモルタルに添加することで作業性を向上させる。
4.適切な粒度分布を持った細骨材は,セメントモルタルの乾燥収縮やひび割れを抑制する効果がある。
答え

  2

[ 解答解説 ]

1.◯

セメントモルタルの混和材として、消石灰、ドロマイトプラスターを用いると、こて伸びが良く,平滑な面が得られる。また、貧調合とすることで、保水性は向上し、ヤング率を減少させることで収縮によるひび割れ、発生応力を低減させる等の目的で一般に用いられる。

2.×

ドロマイトプラスターは、一般に粘度が高くのりを用いずに水と練り合わせて施工することができる。

3.◯

メチルセルロースは,水溶性の微粉末でセメントモルタルに添加すると水量を減らすことができ、作業性がよくなる。吸水の大きい下地や、平滑な下地面の処理に用いる。

4.◯

セメントモルタルは、普通セメントと細骨材(砂)に水を加えて練り混ぜて作られる。細骨材が適切な粒度分布の場合、セメントモルタルの乾燥収縮やひび割れを抑制する効果がある。

[ No.15 ]
日本産業規格(JIS)のドアセットに規定されている性能項目に関する記述として,不適当なものはどれか。
1.スイングドアセットでは,日射熱取得性が規定されている。
2.スイングドアセットでは,気密性が規定されている。
3.スライディングドアセットでは,遮音性が規定されている。
4.スライディングドアセットでは,ねじり強さが規定されている。
答え

  4

[ 解答解説 ]

1.◯

スイングドアセットの性能項目には、日射熱取得性が規定されている。

日射熱取得性は JIS A 4702(ドアセット)及びJIS A 4706(サッシ)の性能値として令和3年2月の改正において追加されている。(建築工事監理指針)

2.◯

スイングドアセットの性能項目には、気密性が規定されている。

3.◯

スライディングドアセットの性能項目には、遮音性が規定されている。

4.×

スライディングドアセットの性能項目には、ねじりの強さは規定されていない。

1級建築施工管理技士 平成27年 学科 問題1解説

平成27年 1級建築施工管理技士 学科 問題1 解答解説

※   問題番号[ No.1 ]~[ No.15 ]までの 15 問題のうちから、12 問題を選択し、解答してください。

[ No. 1 ]
換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.静穏時の呼気による成人1人当たりの必要換気量は、二酸化炭素濃度を基にして定めた場合、30 m3/h 程度である。

2.換気量が一定の場合、室容積が大きいほど換気回数は少なくなる。

3.温度差による自然換気の場合、室内外の圧力差が 0 となる垂直方向の位置を中性帯といい、 この部分に開口部を設けても換気はほとんど起こらない。

4.室内空気の一酸化炭素の濃度は、100 ppm 以下となるようにする。

答え

 4 ×
室内環境基準において、空気中の一酸化炭素濃度の許容値は、10 ppm(0.001%)以下とされている。

1 ◯
換気の目的の1つは、室内の汚染物質を排出し、許容濃度以下に抑えることであり、このために必要な換気量を必要換気量という。室内のCO2をもとに定める必要換気量は、一般に成人1人当たり 20〜35 m3/h が推奨されている。

2 ◯
換気回数は次式により求められる。
N = Q / V
N:換気回数 [ 回 / h ]
Q:換気量 [ m3/ h ]
V:室容積 [ m3 ]
3 ◯
中性帯とは上下開口部の間の圧力差が 0 となる部分で、この部分に開口部があっても換気は起こらない。

[ No. 2 ]
日照、日射及び日影に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.北緯 35 度における南面の垂直壁面の可照時間は、春分より夏至の方が長い。

2.建物により影になる時間が等しい点を結んだ線を、等時間日影線という。

3.日射は、一般的に直達日射と天空日射の2つに大別される。

4.同じ日照時間を確保するためには、緯度が高くなるほど南北の隣棟間隔を大きくとる必要がある。

答え

 1 ×
可照時間とは、障害物のない水平面であれば晴れた日の日の出から日没までの時間に日照があるべき時間をいう。北緯35度における南面の垂直壁の可照時間は、太陽が東西軸より南側にある時間となる。夏至(約7時間)よりも春分または秋分(約12時間)の方が長くなる。

2 ◯
等時間日影線は時刻日影図に基づき同じ時間日影となる点を結んだラインで、各時間の影の輪郭を 2時間ごとに連結してできる交点の曲線は、 2時間日影曲線(以下 3時間、4時間日影曲線)といい 2時間日影曲線内は日影となる。

3 ◯
日射とは、地表面または大気中における太陽放射の総称である。大気層を通り抜けて直接地表面に達する太陽光線の日射量を直達日射量、途中で乱反射されて地上に達する太陽光線の日射量を天空放射量といい、直達日射量と天空放射量を合計したものを全天日射量という。

4 ◯
日照時間は、周囲に障害物のある場合は快晴日でも可照時間より少なくなる。集合住宅棟など、ある一定間隔を置いて建てられるとき、その間隔を隣湯間隔といい、冬至の日照時間を参考として決められる。緯度が高くなる(北半球で北の方へ行く)と南北の隣棟間隔を大きくとる必要がある。

[ No. 3 ]
音に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.1つの点音源からの距離が2倍になると、音圧レベルは 6 dB 低下する。

2.向かい合った平行な壁などで音が多重反射する現象を、ロングパスエコーという。

3.残響時間とは、音源が停止してから音圧レベルが 60 dB 減衰するのに要する時間のことをいう。

4.人間が聞き取れる音の周波数は、一般的に 20 Hz から 20 kHz といわれている。

答え

  2
向かい合った室内の天井と床、両側壁等が互いに平行で、かつ反射性のある材料でできている場合、拍手の音や足音等がこの平行面を複数回反射して二重、三重に聞こえる現象をフラッターエコー(鳴き竜)という。

1 ◯
点音源からの距離が 2倍になると、音の強さのレベルは約 6 dB (デシベル)減衰する。

3 ◯
残響時間とは、音源を停止した後、音のエネルギー密度が 60dB減少するのに要する時間をいい、室容積に比例し、室内の吸音力の合計に反比例する。

4 ◯
周波数は、空気粒子の振動が 1秒間に振動する回数振動数ともいう。単位は Hz(ヘルツ)。人間の耳に感じる周波数は 20 Hz 〜 20 kHz といわれている。

[ No. 4 ]
免震構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.免震構造とした建物は、免震構造としない場合に比べて、固有周期が長くなる。

2.アイソレータは、上部構造の重量を支持しつつ水平変形に追従し、適切な復元力を持つ。

3.ダンパーは、上部構造の垂直方向の変位を抑制する役割を持つ。

4.地下部分に免震層を設ける場合は、上部構造と周囲の地盤との間にクリアランスが必要である。

答え

  3
免震構造におけるダンパー(減衰器)の役割は、免震層の過大な変形を抑制し、地震時の応答を安定化させることである。

1 ◯
免震構造は、柔らかい積層ゴムやローラー等を挟み込むことによって、固有周期を地震動の影響の少ない長周期帯に一挙にずらすことによって、地震力の建物への伝達を低減する。

2 ◯
アイソレーターは、地震入力に対して絶縁機能を持つもので、地盤の水平方向の動きに対して縁を切り、上部構造を動かないようにする。水平方向の変位を抑制する役割はダンパーが受け持つ。

4 ◯
大きな地震動を免震構造が受けた場合、上部構造は長周期で大きく水平移動するため、上部構造と周辺との接触、衝突を避けるため十分なクリアランスをとる必要があり、設計で考えられる変化量の 1.5 〜 2.0 倍程度の離隔寸法を確保する。

[ No. 5 ]
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.柱の引張鉄筋比が小さくなると、付着割裂破壊が生じやすくなる。

2.一般に梁の圧縮鉄筋は、じん性の確保やクリープ変形によるたわみの防止に有効である。

3.梁に貫通孔を設けた場合の構造耐力の低下は、曲げ耐力よりせん断耐力の方が著しい。

4.耐震壁の剛性評価に当たっては、曲げ変形、せん断変形、回転変形を考慮する。

答え

  1
柱の引張鉄筋比が過大になると、主筋に沿う付着割裂破壊が生じたり、あるいは変形性能が小さくなったりするので注意する。

2 ◯
圧縮鉄筋は、一般に長期荷重によるクリープたわみの防止、短期(地震時)に対するじん性の確保に効果的である。

3 ◯
梁の曲げ耐力は、一般に主筋の位置と主筋の断面積により決まるが、せん断耐力はコンクリートの断面積及びせん断補強筋量によって決まる。よって、梁貫通孔が設けられると、コンクリートの断面積が減少し、せん断力が著しく低下する。

4 ◯
耐震壁は地震時にねじれないよう、建物の重心と剛心との距離である偏心距離を小さくする必要がある。剛性評価に当たっては、曲げ変形、せん断変形、回転変形を考慮する。

[ No. 6 ]
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.溶接継目ののど断面に対する長期許容せん断応力度は、溶接継目の形式にかかわらず同じである。

2.片面溶接による部分溶込み溶接は、継目のルート部に、曲げ又は荷重の偏心による付加曲げに よって生じる引張応力が作用する箇所に使用してはならない。

3.引張材の接合を高力ボルト摩擦接合とする場合は、母材のボルト孔による欠損を無視して、引張応力度を計算する。

4.引張力を負担する筋かいの接合部の破断耐力は、筋かい軸部の降伏耐力以上になるように設計する。

答え

  3
引張材の接合を高力ボルト摩擦接合とする場合、ボルトなどの孔による断面欠損を除いたものを引張材の有効断面積とする。

1 ◯
溶接継目ののど断面に対する長期許容せん断応力度は、突合わせ形式にかかわらず同じである。

2 ◯
片面溶接による部分溶け込み溶接は、ルート部に、曲げまたは荷重の偏心による付加曲げによる引張り応力が作用する場合には用いることができない

4 ◯
引張力を負担する筋かいの軸部が降伏する場合において、当該筋かい端部及び接合部が先に破断しない設計とする。

[ No. 7 ]
杭基礎に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.鋼杭は、曲げや引張力に対する強度と変形性能に優れており、既製コンクリート杭のようにひび割れによる曲げ剛性の低下がない。

2.杭の周辺地盤に沈下が生じたときに、杭に作用する負の摩擦力は、一般に支持杭の方が摩擦杭より大きい。

3.基礎杭の先端の地盤の許容応力度は、セメントミルク工法による埋込み杭の方がアースドリル工法による場所打ちコンクリート杭より大きい。

4.埋込み杭の場合、杭と杭との中心間隔の最小値は、杭径の 1.5 倍とする。

答え

  4
埋込み杭の場合は、その杭頭部の径の2.0倍以上かつ75 cm以上とする。

1 ◯
鋼杭は曲げに強く水平力を受ける杭に適しており、応力に応じて材質や肉厚を変えた合理的な設計ができる。コンクリート杭は質量が軽く、取扱いが簡単である。

2 ◯
支持杭を用いた杭基礎の場合、杭周囲の地盤沈下によって杭周囲面には杭の下向きの摩擦力が働き、これに負の摩擦力が加わるため、支持杭の支持力の方が摩擦杭の支持力より大きい

3 ◯
プレボーリングによる埋込み工法は、アースオーガーで掘削した孔に杭を設置する工法で、セメントミルク工法という。埋込み杭の先端地盤許容応力度は、アースドリル工法による場所打ちコンクリート杭で算定されるので、セメントミルク工法の先端地盤許容応力度の方が大きくなる

[ No.8 ]
荷重及び外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.教室に連絡する廊下と階段の床の構造計算用の積載荷重は、実況に応じて計算しない場合、教室と同じ積載荷重の 2,300 N/m2  とすることができる。

2.多雪区域に指定されていない地域において、積雪荷重の計算に用いる積雪の単位荷重は、 積雪量1 cm ごとに 20 N/m2 以上としなければならない。

3.屋根葺き材に作用する風圧力は、平均速度圧にピーク風力係数を乗じて求める。

4.地震力の計算に用いる振動特性係数は、建築物の弾性域における固有周期と地盤種別に影響される。

答え

  1
教室に連絡する廊下の積載荷重は、建築基準法施行令第85条により、集会室等のその他の場合(3,500、3,200、2,100)の床の積載荷重3,500 N/m2とする。

2 ◯
屋根の水平投影面積 [ m2 ]当たりの積雪荷重は、積雪の単位荷重にその地方における垂直積雪量を乗じて求める。単位重量は一般地域では 20 N/m2 以上としなければならない。

3 ◯
屋根葺き材に作用する風圧力 w は、速度圧に風力係数を乗じたもので、次式により算定される。
w = q・Cf
w:風圧力 [ N/m2 ]
q:速度圧 [ N/m2 ]
C:風力係数
建告第1458号により、水平速度圧 q(~)(キューバー)は、
q(~) = 0.6 × Er2V02 × ピーク風力係数(Cf (−) )(シーエフバー)
にて求める。
ただし、Er は平成12年建設省告示第1454号第1第2項に規定する数値、V0は平成12年建設省告示第1454号第2に規定する基準風速の数値とする。

4 ◯
振動特性係数は、地震力を求める際に必要な係数で、建物の固有周期が地盤の固有周期より長い場合には、建物に生ずる地震力を低減させるための係数である。

[ No.9 ]
図のような集中荷重P を受ける3ヒンジラーメンの支点A 及びB に生じる鉛直反力をそれぞれ VA 及び VB  としたとき、それらの反力の大きさの比 VA:VB  として、正しいものはどれか。

VA  : VB
1.  1 : 1
2. 1 : 2
3. 2 : 1
4. 2 : 3

答え

  2
図のように反力を仮定する。
ΣMB = 0より
VA × 3m - P × 1m = 0
3VA = P
VA = P/3(上向き)
ΣY = 0より
VA + VB ーP = 0
P/3 + VB - P = 0
VB -2P/3 = 0
VB = 2P/3(上向き)
VA : VB = P/3 : 2P/3 = 1 : 2
したがって、2が正しい。

[ No.10 ]
図に示す架構に集中荷重 P が作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。
ただし、曲げモーメントは材の引張り側に描くものとする。

答え

  4
左から集中荷重を受けるラーメン架構の柱の変形は、柱頭は右側に引張られ、柱脚は左側から引張られるように変形する。曲げモーメント図は、引張り側に描くことから、4が正しい。

[ No.11 ]
金属材料に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。

1.アルミニウムの密度及びヤング係数は、それぞれ鋼の約 1/3である。

2.ステンレス鋼の SUS430 は、SUS304 に比べ磁性が弱い。

3.青銅は銅と錫を主成分とする合金で、黄銅に比べ耐食性に優れている。

4.チタンは鋼に比べ密度が小さく、耐食性に優れている。

答え

  2
ステンレス鋼SUS430(フェライト系)は、鉄とクロムの合金で、SUS304(オーステナイト系)は、鉄とクロムとニッケルの合金である。SUS430は磁石に付く強磁材料で、SUS304に比べて磁性は強い。
1 ◯
アルミニウム及びアルミニウム合金は、密度が 2.78 g/cm3、ヤング係数は 6.37 × 104〜 8.43 × 104 N/mm2である。鋼は密度が 7.88 g/cm3、ヤング係数は 2.05 × 105 N/mm2である。したがって、アルミニウムは密度、ヤング係数とも鋼の約 3分の1である。
3 ◯
青銅(ブロンズ)は銅の合金で、主成分とし、合金の黄銅(真鍮)よりも耐食性が良い
4 ◯
チタンは、比重が 4.5 と鋼材(約7.85)に比べて軽く密度が小さい。しかも極めて腐食しにくく、耐食性が高い

[ No.12 ]
石材の一般的な特徴に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.安山岩は、硬度が高く、耐久性に優れる。

2.粘板岩は、吸水が少なく、耐久性に優れる。

3.砂岩は、汚れが付きにくいが、耐火性に劣る。

4.石灰岩は、加工しやすいが、耐水性に劣る。

答え

  3
砂岩(堆積岩)は、耐火性に優れているが吸水性の大きなものは耐凍害性に劣るとともに汚れや苔がつきやすい

1 ◯
安山岩(火成岩)は噴出した火山岩で、組成鉱物は斜長石、角閃石などで、硬く、色調は灰褐色のものが多く光沢がない。また、強度、耐久性に優れ、特に耐火性が大きい

2 ◯
粘板岩(変成岩)は、吸水性が少なく耐久性に優れている

4 ◯
石灰岩(堆積岩)は、取付け部耐力、曲げ強度等は他の石材に比べて小さく耐水性に劣る

[ No. 13 ]
ガラスに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.強化ガラスは、板ガラスを熱処理してガラス表面付近に強い引張応力層を形成したもので、 耐衝撃強度が高い。

2.Low-E 複層ガラスは、中空層側のガラス面に特殊金属をコーティングすることで、日射制御機能と高い断熱性を兼ね備えたガラスである。

3.熱線反射ガラスは、日射熱の遮蔽を主目的とし、ガラスの片側の表面に熱線反射性の薄膜を形成したガラスである。

4.型板ガラスは、ロールアウト方式により、ロールに彫刻された型模様をガラス面に熱間転写して製造された、片面に型模様のある板ガラスである。

答え

  1
強化ガラスは、板ガラスに熱処理を施し、表面付近に強い圧縮応力層を形成したもので、耐衝撃強度が高い割れても破片が細粒状になる。加工後の切断はできない。

2 ◯
中空層側のガラス面に特殊金属をコーティングして断熱性能を高めた製品(低放射ガラス、Low-Eガラス)には、日射熱の流入に配慮した製品や内部を真空近くまで減圧し内部にガス封入した製品がある。

3 ◯
熱線反射ガラスは、フロート板ガラスの表面に反射率の高い薄膜(金属酸化物)をコートしたガラスで、日射エネルギーを反射し冷房負荷を軽減させる。可視光線を 30〜 40%反射し、ハーフミラー状になる。

4 ◯
型板ガラスは、2本の水冷ローラーの間に、直接溶解したガラスを通して製板するロールアウト方式により生産されるガラスで、下部のロールに彫刻された型模様をガラス面に型付けする。片面に型模様のある板ガラスである。

[ No. 14 ]
シーリング材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.1成分形高モジュラス形シリコーン系シーリング材は、耐熱性・耐寒性に優れ、防かび剤を添加したものは、浴槽や洗面化粧台などの水まわりの目地に用いられる。

2.2成分形低モジュラス形シリコーン系シーリング材は、耐光接着性に優れ、ガラス・マリオン方式のカーテンウォールの目地に用いられる。

3.2成分形ポリウレタン系シーリング材は、耐熱性・耐候性に優れ、金属パネルや金属笠木などの目地に用いられる。

4.2成分形変成シリコーン系シーリング材は、耐候性・耐久性が良好で、プレキャストコンクリートカーテンウォールの部材間の目地に用いられる。

答え

  3
2成分形ポリウレタン系シーリング材は耐熱性、耐候性にやや劣るため、金属パネルや金属笠木などの目地には適していない

1 ◯
1成分形シーリング材は、あらかじめ施工に供する状態に調整されている成分形シーリング材。その中で1成分形高モジュラス形シリコーン系シーリング材は、耐熱性、耐寒性に優れ、防かび剤を添加したものは、水周りの目地に用いられる。

2 ◯
2成分形シーリング材は、施工直前に基剤と硬化剤を調合し、練り混ぜて使用するシーリング材をいう。

4 ◯
2成分形変成シリコーン系シーリング材は硬化途中に大きなムーブメントが予想される部位(金属カーテンウォールの目地、プレキャストコンクリートカーテンウォール部材の目地など)に用いる。

[ No. 15 ]
塗料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.合成樹脂調合ペイントは、木部面の塗装に適している。

2.つや有合成樹脂エマルションペイントは、屋内の鉄鋼面の塗装に適している。

3.合成樹脂エマルションペイントは、せっこうボード面の塗装に適している。

4.アクリル樹脂系非水分散形塗料は、ガラス繊維補強セメント板(GRC板)面の塗装に適している。

答え

  4
アクリル樹脂系非水分散形塗料は、屋内のコンクリート面やモルタル面に適用し、ガラス繊維補強セメント(GRC板)面の塗装には適さない

1 ◯
合成樹脂調合ペイントは、はけ塗り作業に適しており、はけ目やだれが少なく、表面光沢をもつ平滑な仕上がり塗膜が得られるのが特徴。特に木部面塗装に適している。

2 ◯
つや有合成樹脂エマルションペイントの塗膜硬化機構は、合成樹脂エマルションペイントと同様である。一度硬化すると表面光沢のある、耐水性を有する塗膜になる。したがって屋内の鉄鋼面の塗装に適している。

3 ◯
合成樹脂エマルションペイントは合成樹脂共重合エマルションやラテックスをベースとして、着色顔料や体質顔料、補助剤、添加剤等を加えた水系塗料である。コンクリート、モルタル、プラスター、せっこうボード、その他ボード等の面に適している

1級建築施工管理技士 平成23年 学科 問題1解説

平成23年 1級建築施工管理技士 学科 問題1 解答解説

※ 問題番号[ No.1 ]~[ No.15 ]までの 15 問題のうちから、12 問題を選択し、解答してください。

[ No.1 ]
伝熱に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.壁体の熱貫流抵抗は、熱伝達抵抗と熱伝導抵抗の和によって得られる。

2.壁体の含湿率が増加すると、壁体の熱伝導率は小さくなる。

3.外断熱の施された熱容量の大きな壁は、室温の著しい変動の抑制に有効である。

4.熱損失係数は、建物の断熱性能、保温性能を表す数値として用いられる。

答え

  2
壁体の含湿率が増加すると水成分は熱抵抗は小さいので、全体的に熱抵抗が小さくなり熱伝導率は大きくなる。結露なども発生しやすくなる。

1.◯
熱貫流抵抗は熱貫流率の逆数で、壁体の熱の通しにくさを表す数値である。
熱貫流抵抗 = 熱伝達抵抗 + 熱伝導抵抗

3.◯
内断熱に比べて外断熱の方が、壁体内で低温となる部分ができにくく、室温の著しい変動の抑制に有効である。

4.◯
熱損失係数は、建物の断熱性能(保温性)、気密性を総合した熱的性能の評価指標として用いられるもので、各壁及びサッシの貫流熱損失及び換気、ヒートブリッジ等による熱損失の合計を求め、これを延面積で割った値で表す。この値が小さいほど、床面積あたりの熱損失が少なく、エネルギー消費も少ない

[ No.2 ]
照明又は採光に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.昼光率とは、全天空照度に対する室内のある点の天空光による照度の比をいう。

2.照度とは、受照面の単位面積当たりの入射光束をいう。

3.グレアとは、高輝度な部分、極端な輝度対比や輝度分布などによって感じられるまぶしさをいう。

4.光度とは、反射面を有する受照面の光の面積密度をいう。

答え

  4
光度は、光源から発散される光のエネルギーの強さを表す尺度であり、物理的には光源の中のある点からあらゆる方向に向けて発散される単位立体角あたりの光束をいう。単位は cd(カンデラ)である。反射面を有する受照面の光の面積密度は輝度という。

1.◯
昼光率とは、室内のある点の照度とその時の全天空照度の比を%で表したものである。
昼光率 =(室内の水平面照度)/(全天空照度)×100(%)
例えば、屋外の照度が 5,000 lxで室内のある点の照度が 100 lxのとき、昼光率は2%となる。

2.◯
照度とは、受照面の単位面積当たりの入射する光のエネルギー量、すなわち受照面の単位面積あたりの入射光束をいう。単位はルクス(lx)である。

3.◯
グレアとは、視野内の高輝度な点・面あるいは極端な輝度対比や輝度分布などによって感じられるまぶしさをいう。視力低下や、眼の疲労・不快感などを生じさせる原因となる。

[ No.3 ]
音に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.剛壁と多孔質材料との間に空気層を設けると、低音域の吸音率は上昇する。

2.残響時間は、室容積に比例し、室内の総吸音力に反比例する。

3.床衝撃音レベルの遮音等級を表す L 値は、値が大きいほど遮音性能が高い。

4.単層壁の透過損失は、一般に壁の面密度が大きいほど大きくなる。

答え

  3
床衝撃音の遮音等級は、音源室で床衝撃音発生装置によって発生させた衝撃音を、下階で測定した音圧レベル、Lr-50、Lr-55等で示す。等級が小さいほど床の遮音性能が高い

1.◯
剛壁と吸音材料である多孔質材料との間に空気層を設けた場合、空気層の厚さが増すほど低温域の吸音率が増加する。

2.◯
音源から発生した音は、天井や壁等で反射を繰り返し、そのたびにそれらの材料に吸収されて減衰するので、音源がなくなっても、室内にはわずかの間、響が残る。音源を停止した後、音のエネルギー密度が 60dB減少するのに要する時間を残響時間という。
残響時間 T(秒)
T = 0.161 V/A
V:室容積(m3
A:室の総吸音力(m2
室容積 V に比例し、室の総吸音力 Aに反比例する。

4.◯
透過損失とは、壁体等の遮音の程度を示すもので、値が大きいほど、壁体等の遮音性能が高いことを表す。単層壁の透過損失は、単位面積当たりの質量(面密度)と、周波数が大きいほど大きくなる。これを単層壁の質量則という。

[ No.4 ]
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.梁のせん断耐力は、一般にあばら筋量を増やすことにより増加する。

2.梁に貫通孔を設けた場合の構造耐力の低下は、せん断耐力より曲げ耐力の方が著しい。

3.柱梁接合部内の帯筋間隔は、原則として 150 mm 以下とし、かつ、隣接する柱の帯筋間隔の 1.5 倍以下とする。

4.普通コンクリートを使用する場合、柱の小径は、原則としてその構造耐力上主要な支点間の距離の 1/15 以上とする。

答え

  2
梁の曲げ耐力は、一般に主筋の位置と断面積により決まるが、せん断耐力はコンクリートの断面積及びせん断補強筋量によって決まる。したがって、貫通孔が設けられると、コンクリートの断面積が減少し、せん断耐力が著しく低下する

1.◯
梁のせん断耐力は、一般にあばら筋の量をふやすことにより、柱のせん断耐力は、一般に帯筋量増やすことにより、増加する。(建築基準法施行令第78条)

3.◯
柱梁接合部内(仕口部)の帯筋間隔は、15cm以下、かつ、最も細い主筋の径の15倍以下とする。(建築基準法施行令第77条第三号)

4.◯
柱の小径は、構造耐力上主要な支点間の距離(通常上下の梁の間の長さ)の1/15以上とする。(建築基準法施行令第77条第五号)

[ No.5 ]
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.片面溶接による部分溶込み溶接は、継目のルート部に、曲げ又は荷重の偏心による付加曲げによって生じる引張応力が作用する箇所に使用してはならない。

2.部材の引張力によってボルト穴周辺に生じる応力集中の度合は、普通ボルト接合の場合より高力ボルト摩擦接合の方が少ない。

3.完全溶込み溶接による T 継手の余盛は、溶接部近傍の応力集中を緩和する上で重要である。

4.高力ボルト摩擦接合における許容せん断力は、二面摩擦の場合は、一面摩擦の 1/2 である。

答え

  4
高力ボルト摩擦接合は、ボルトの軸に導入された張力により生じる接合部材間の摩擦力によって力を伝達する方法である。高力ボルト1本当たりの許容せん断力 Rs は次式が与えられ、二面摩擦の耐力は一面摩擦の2倍となる
Rs = nμN/γ
n:摩擦面の数
μ:すべり係数(μ = 0.45)
N:設計ボルト張力
γ:安全率(γ = 1.5)
1.◯
部分溶け込み溶接は、溶接線と直角方向に引張応力が作用する場合や溶接線を軸とする曲げが作用する場合及び繰り返し荷重を受ける箇所には使用できない。

2.◯
高力ボルト摩擦接合は、高力ボルトで継手部材を締め付け、部材間に生じる摩擦力によって応力を伝達する接合法である。特徴は、応力の流れが円滑で、継手の剛性が高いことにある。
せん断力を受けるリベット、あるいは中ボルト接合の場合、外力が作用すると接合部にずれが生じ、ボルト鋼板が支圧状態になったあとで応力の伝達が行われ、その場合、穴周辺に高い応力集中が生じる。
それに対し、摩擦接合では接触面で応力が伝達され、応力伝達面積が大きいため、高い応力集中は起こらない

3.◯
T継手は、板が直角に交わるため、直交する隅角部には応力集中が生じる。そのため、なだらかな余盛を設けて応力集中を緩和することが重要である。

[ No.6 ]
杭基礎に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.支持杭を用いた杭基礎の許容支持力には、基礎スラブ底面における地盤の支持力は加算しない。

2.埋込み杭は、打込み杭に比べて極限支持力に達するまでの沈下量が大きい。

3.支持杭を用いた杭基礎の場合、杭周囲の地盤沈下によって杭周面に働く正の摩擦力を考慮する。

4.地盤から求める単杭の引抜き抵抗力には、杭の自重から地下水位以下の部分の浮力を減じた値を加えることができる。

答え

  3
支持杭を用いた杭基礎で上部に圧密を起こす地盤がある場合、地盤の沈下により、杭を引き込もうと杭周面に下向きの働く負の摩擦力が生じる

1.◯
支持杭の許容支持力は、杭の支持力のみによるものとし、基礎スラブ底面における地盤の支持力は加算しない

2.◯
打込み杭は、打撃ハンマー等で杭周辺の土と摩擦力に抵抗して打設するため、荷重に対する沈下は少ないが、埋込み杭はあらかじめオーガーが掘削した孔に埋設するので杭周辺の摩擦力が小さく、沈下が大きい

4.◯
杭の引抜き力は、杭自体の引張り強度と、地盤の引抜き抵抗の小さい方で決まる。地盤の引抜き抵抗による値は、極限の引抜き抵抗の1/3を長期許容引抜き力とするが、杭自体も引き抜きに抵抗すると考える。
tRs = 1/3×tRu + Wp
tRs:杭の長期許容引抜き抵抗力
tRu:地盤による杭の極限引抜き抵抗力
Wp:杭の自重(地下水位以下の部分については浮力を考慮する)

[ No.7 ]
建築物に加わる荷重、外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.雪止めが無い屋根の積雪荷重は、屋根勾配が 60 度を超える場合には 0 とすることができる。

2.風圧力を求めるために用いる風力係数は、建築物の外圧係数と内圧係数の積により算出する。

3.地震層せん断力は、2階に生じる地震層せん断力より1階に生じる地震層せん断力の方が大きい。

4.保有水平耐力計算において、多雪区域の積雪時における長期応力度計算に用いる荷重は、固定荷重と積載荷重の和に、積雪荷重に 0.7 を乗じた値を加えたものである。

答え

  2
風力係数Cfは、次式により求める。
Cf = Cpe ー Cpi
Cpe:建物の外圧係数
Cpi:建物の内圧係数
風力係数は、建築物の外圧係数と内圧係数の積ではなく、差によって算出する。(建築基準法施行令第87条及び平成12年建設省告示1454号第3)

1.◯
屋根の積雪荷重は、雪止めがある場合を除き、屋根の勾配が60度以下の場合、屋根勾配が緩やかほど大きい。屋根の勾配が 60 度を超える場合は、 0 とすることができる。 (建築基準法施行令第86条第4項)

3.◯
地震時に各階に生じる地震層せん断力は次式で求められる。
Qi = Ci ×Wi
Qi:地震層せん断力
Ci:地震層せん断力係数
Wi:その層が支える荷重
したがって、2階よりも1階の方が支える荷重が大きいので、地震層せん断力も大きくなる

4.◯
保有水平耐力計算より、多雪区域の積雪時の計算に用いる荷重は、
Q(固定荷重) + P(積載荷重) + 0.7×S(積雪荷重)
である。(建築基準法施行令第82条第二号)

[ No.8 ]
図に示す単純梁に等変分布荷重 w 及びモーメント荷重 M が同時に作用するとき、支点 B の反力の大きさとして、正しいものはどれか。

1.0 kN
2.1 kN
3.3 kN
4.4 kN

答え

  1

解説図1の支点反力を求めるには、分布荷重を集中荷重におきかえる
1kN/m × 6m × 1/2 = 3kN
で、その位置は、A点から 4mの位置である。
B支点の反力は、A点のΣM =0より、
1RB × 6m ー 3kN × 4m = 0となり、
1RB = 12kN・m/6m = 2kN


解説図2より
B支点の反力は上記と同様にA点のΣM = 0として求める。
-12kN・m + 2RB×6m = 0として、
2RB = 2kN
RB1RB ↑ + 2RB↓ = 2kN + 2kN
RB= 0 kN
したがって、正解は1

[ No.9 ]
図に示す梁の AB 間に等分布荷重 w が、C 点に集中荷重 P が同時に作用するとき、曲げ モーメント図として、正しいものはどれか。 ただし、曲げモーメントは材の引張り側に描くものとする。

 


答え

  2
A~B点間の中央に指標としてD点を設け、解説図1と2からD点の値を求める。解説図1のD点の値が大であれば「2」、小であれば「1」が正解となる。また、BーC間の曲げモーメントは、曲がりの外側(解説図 BーC間の上部)になる。
(1)解説図1におけるD点の曲げモーメントを求める。
B点の曲げモーメントは、以下により、9kN・mとなる。
3kN × 3m = 9kN・m
D点は、9kN・mの1/2なので、
4.5 kN・m
(2)解説図2におけるD点の曲げモーメントは以下により、2.25kN・mである。
2MD = ωl 2 × 1/8 = 2 × 32/8 = l8/8
2MD = 2.25
全体の曲げモーメントは、解説図3の通りとなる。

したがって、選択肢2が正解となる。

[ No.10 ]
コンクリートに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.単位水量の小さいコンクリートほど、乾燥収縮が小さくなる。

2.コンクリートに AE 剤を混入すると、凍結融解作用に対する抵抗性が改善される。

3.空気量が 1 % 増加すると、コンクリートの圧縮強度は 4 ~ 6 % 低下する。

4.コンクリートのヤング係数は、圧縮強度が大きくなるほど、小さくなる。

答え

  4
コンクリートのヤング係数は、コンクリートの強度が大きいほど、大きくなる。ヤング係数とコンクリートの強度の関係は次式で表される。
EC = 3.35 × 104 × (γ/24)2× ( Fc/601/3
γ:コンクリートの単位容積重量(kN/m3
Fc:コンクリートの設計基準強度(N/mm2
1.◯
単位水量が小さいコンクリートほど、水分が少ないので乾燥したときの収縮は小さくなる。単位水量は大きくなると、乾燥収縮、ブリージング、打込み後の沈降などが大きくなり、コンクリートの品質、耐久性上好ましくない。(JASS5)
2.◯
AE剤はコンクリート中に無数の独立した微細気泡を連行させることができる。この気泡はコンクリートに次のような効果をもたらす。
①ワーカビリティが良好になる。
②単位水量が低減する。
コンクリートの凍結融解に対する抵抗性が増し、耐久性を向上させる
④中性化に対する抵抗性を増大させる。
3.◯
一般的なコンクリートの場合、空気量は4~5%であるが、AE剤の使用によって、空気量が1%増加すると、4~6%の割合で圧縮強度が低下する。

[ No.11 ]
左官材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.せっこうプラスターは気硬性であり、しっくいは水硬性である。

2.ポルトランドセメントは練り混ぜ後にアルカリ性を示し、せっこうプラスターは弱酸性を示す。

3.せっこうプラスターは、ドロマイトプラスターに比べ、硬化に伴う乾燥収縮が小さい。

4.ドロマイトプラスターは、しっくいに比べ、粘度が高く粘性がある。

答え

  1
せっこうプラスターは水硬性であり、しっくいは二酸化炭素と反応して硬化する気硬性である

2.◯
ポルトランドセメントは練混ぜ後にアルカリ性を示し、せっこうプラスターは弱酸性を示す。

3.◯
せっこうプラスターは硬化が早く比較的強度もあり針状結晶によって硬化するため収縮ひび割れが生じにくい。(建築工事監理指針)

4.◯
ドロマイトプラスターは、一般的に粘度が高く、のりを用いずに水と練り合わせて施工することができる。

[ No.12 ]
建築用ガラスに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.複層ガラスは、2枚のガラスの間に乾燥空気層を設けて密封したもので、結露防止に効果がある。

2.合わせガラスは、2枚以上のガラスをプラスチックフィルムを挟み接着したもので、防犯 に効果がある。

3.熱線吸収板ガラスは、板ガラスの表面に金属皮膜を形成したもので、冷房負荷の軽減に効果がある。

4.強化ガラスは、板ガラスを熱処理してガラス表面に強い圧縮応力層を形成したもので、衝撃強度が高い。

答え

  3
熱線吸収板ガラスは、太陽放射熱を吸収させるためガラスの原料の中にニッケル、コバルト、鉄などを入れてあり、熱割れを起こしやすい。なお、板ガラスの表面に金属皮膜を形成したもので、冷房負荷の軽減の効果が高いのは、熱線反射ガラスである。

1.◯
複層ガラスは、2枚のガラスの間に外気圧に近い圧力の乾燥気体を封入し、その周辺を密封したもので、断熱性が高く、結露防止に効果がある

2.◯
合わせガラスは、2枚以上の板ガラスの間に透明プラスチックフィルムを密着させてあり、耐貫通性能が高く、防犯性能も高い

4.◯
強化ガラスは、板ガラスを軟化温度近くまで加熱した後、常温の空気を均一に吹き付け急冷して作られたもので、ガラス表面層に圧縮応力、内部にそれとつりあう引張応力が存在し、耐衝撃性・耐風圧性・耐熱衝撃性が大きい。

[ No.13 ]
防水材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.ストレッチルーフィング 1000 の数値 1000 は、製品の抗張積(引張強さと最大荷重時の伸び率との積)を表している。

2.改質アスファルトルーフィングシートには、I 類とII 類があり、I類の方が低温時の耐折り曲げ性がよい。

3.塗膜防水に用いる補強布は、必要な塗膜厚さの確保と立上り部や傾斜面における防水材の垂れ下がりの防止に有効である。

4.通気緩衝シートは、塗膜防水層の破断やふくれの発生を低減するために用いる。

答え

  2
改質アスファルトルーフィングシートにはⅠ類とⅡ類があり、Ⅱ類の方が低温時の耐折れ曲げ性が良い。(JIS A6013)

1.◯
ストレッチルーフィングは製品の抗張積の値を使用することと定められている。(建築工事監理指針)

3.◯
補強布は、塗膜防水材を均等に塗り込むため、塗膜厚さの確保に有効であり、立上がり部や傾斜面においては未硬化の塗膜防水材を保持するために有効である。(建築工事監理指針)

4.◯
通気緩衝シートは、シートの下面に下地から水蒸気を通気させるための特殊加工したシート状の材料で、下地と防水層の間を挿入し、塗膜防水層の破断や膨れの発生を低減させる。(建築工事監理指針)

[ No.14 ]
日本工業規格(JIS)による建築用シーリング材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.2成分形シーリング材は、基剤と着色剤の2成分を施工直前に練り混ぜて使用するシーリング材である。

2.シーリング材のクラスは、目地に対する拡大率、縮小率などで区分されている。

3.シーリング材の引張応力による区分で、LM は低モジュラスを表す。

4.シーリング材のタイプは、用途による区分を表し、タイプ G はグレイジングに使用する シーリング材を指す。

答え

  1
2成分形シーリング材は、施工直前に基剤と硬化剤を調合し、練り混ぜて使用するシーリング材をいう。基剤と着色剤ではない。

2.◯
シーリング材のクラスは、目地に対する拡大率、縮小率などで区分されている。(JIS A 5758)

3.◯
シーリング材に引張応力による区分は、クラスに応じてさらに区分され、LMは低モジュラス、HMは高いモジュラスを表す。(JIS A5758)

4.◯
建築用シーリング材にJISによる分類には、タイプFとタイプGがあり、タイプGはグレイジング用(ガラス取付け用)で、タイプFはグレイジング以外に使用するものである。(JIS A 5758)

[ No.15 ]
ボード類に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.フレキシブル板は、火山性ガラス質たい積物などの無機質原料及びセメントを原料として製造した板である。

2.けい酸カルシウム板は、石灰質原料、けい酸質原料、石綿以外の繊維、混和材料を原料として製造した板である。

3.シージングせっこうボードは、両面のボード用原紙及び芯のせっこうに防水処理を施したものである。

4.ロックウール化粧吸音板は、ロックウールのウールを主材料とし、結合材、混和材を用いて成形し、表面化粧をしたものである。

答え

  1
フレキシブル板は、セメント、無機繊維を主原料とし、製造成形後に高圧プレスをかけたもので、強度が高く、可とう性がある。設問の記述は火山性ガラス質複層板(VSボード)のことである。(JASS26)

2.◯
記述の通りである。けい酸カルシウム板は、軽量で耐火・断熱に富み、加工性がよく、温湿度変化による伸縮・反りは小さいが吸水性は高い。(JASS26)

3.◯
シージングせっこうボードは、防水加工したせっこうボード用原紙で被覆され、かつ、せっこう中に適量の防水剤を混入して耐湿性を向上させたボードである。普通せっこうボードが使用できない多湿な場所や水回りの下地に使用する

4.◯
ロックウール化粧吸音板は、ロックウールのウールを主材料とし、結合材、混和材を用いて成形し、灰華石模様、非貫通孔状、凹凸状、印刷、ラミネート及びそれらの組み合わせ等の表面化粧をしたものである。(建築工事監理指針)

1級建築施工管理技士 平成24年 学科 問題1解説

平成24年 1級建築施工管理技士 学科 問題1 解答解説

※ 問題番号[ No.1 ]~[ No.15 ]までの15問題のうちから、12問題を選択し、解答してください。

[ No.1 ]
換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.在室者の呼吸による必要換気量は、室内の二酸化炭素発生量を、室内の許容二酸化炭素濃度と外気の二酸化炭素濃度の差で除して求める。

2.室内の許容二酸化炭素濃度は、一般に10,000 ppm(1%)とする。

3.風圧力による換気量は、他の条件が同じであれば、風上側と風下側の風圧係数の差の平方根に比例する。

4.換気量が一定の場合、室容積が大きいほど換気回数は少なくなる。

答え

  2

室内環境基準において、空気中の二酸化炭素濃度の許容値は、1,000ppm(0.1%)以下と定められている。(建築基準法施行令第129条の2の6第3項)

1 ◯

在室者の呼吸作用による必要換気量は、次式で求められ、在室者の二酸化炭素発生量を、室内の許容二酸化炭素濃度と外気の二酸化炭素濃度の差で除したものである。

Q = K / ( C1 ー C0

Q:必要換気量 [ m3/h ]

K:在室者のCO2発生量 [ m3/h ]

C1:室内の許容CO2濃度 [ m3/m3 ]

C0:外気のCO2濃度 [ m3/m3 ]

3 ◯

建物に風が吹き付けると風上側では正圧、風下側では負圧が生じ、換気の原動力となる。風上側と風下側に外部開口部がある場合、換気量の関係は次式のようになり、風向きが一定であれば外部風速に比例する。

Q = d A V √ (C1 − C2)× 3,600

Q:換気量 [ m3 ]

d:流量係数

A:開口面積 [ m2 ]

C1:風上側の風圧係数

C2:風下側の風圧係数

V:風速 [ m/s ]

4 ◯

換気回数は次式により求められる。

N = Q / V

N:単位時間あたりの換気回数 [ 回 /h ]

Q:単位時間あたりの換気量 [ m3/h ]

V:室容積 [ m3 ]

換気量が一定の場合、室容積が大きいほど換気回数は少なくなる。

[ No.2 ]
北緯35度付近における日照、日射及び日影に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.東向き鉛直面と西向き鉛直面の終日の直達日射量は、季節にかかわらず西向き鉛直面の方が大きい。

2.建物の高さが同じである場合、東西に幅が広い建物ほど影の影響の範囲が大きくなる。

3.同じ日照時間を確保するためには、緯度が高くなるほど南北の隣棟間隔を大きくとる必要がある。

4.冬至における南向き鉛直面の終日の直達日射量は、水平面の直達日射量より大きい。

答え

  1

太陽の移動軌跡は、南北軸に対して対称なので、東向き鉛直面と西向き鉛直面の直達日射量は季節にかかわらず同じ値となる。

2 ◯

建築物が冬至に4時間以上の日影を及ぼす範囲は、一般に建築物の高さよりも東西方向の幅に大きく左右される。東西の幅が広い建物ほど、影の影響の範囲が大きくなる。

3 ◯

隣棟間隔を建物高さで除した値を隣棟間隔係数という。たとえば、東京で4時間日照を確保するには、この値が2程度必要であるが、札幌では 2.8 程度必要となる。

4 ◯

日射量は、単位面積の単位時間に受ける熱量で表され、大気層を通り抜けて直接地表に達する日射量を直達日射量という。

直逹日射量は太陽の高度と日射を受ける面の角度により変化する

冬至(12月21日頃)において、北緯35度付近では、南面の直逹日射量は 12 kJ/m2・日であるのに対して、水平面は約 6kJ/m2・日となっている。したがって、南面は水平面より大きい。

[ No.3 ]
音に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.音波の回折現象は、障害物がその波長より小さいと起こりやすい。

2.マスキング効果は、マスキングする音とマスキングされる音の周波数が近いほど大きい。

3.室内の向かい合う平行な壁の吸音性が高いと、フラッターエコーが発生しやすい。

4.無指向性の点音源からの音の強さは、音源からの距離の2乗に反比例する。

答え

  3

フラッターエコー(鳴き竜)とは、平行した2つの反射面の間でその距離と関連した周波数で反射音が何度も共振し合うて聞こえる現象である。吸音性が高いと反射音が小さくなり、フラッターエコーは生じにくい

1 ◯

障害物が音波の波長より小さいと、音波が障害物の背後に折れて回り込む。この現象を回折という。

2 ◯

マスキングする音とマスキングされる音の周波数が近いほど、マスキング効果は大きくなる。

4 ◯

無指向性で、まわりに反射物体にない空間中の点音源からの音の強さは、音源の出力の大きさに比例し、点音源からの距離の2乗に反比例する。点音源から距離 r の点における音の強さ I は、音源の放射パワーをWとすると次式で表せる。

 I = W / 4π r2

[ No.4 ]
鉄筋コンクリート造建築物の構造計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.煙突等の屋上突出部は、剛性が急変するため大きな地震力が作用するので、設計震度を増大させて計画する。

2.柱は、地震時のぜい性破壊の危険を避けるため、軸方向圧縮応力度が大きくなるように計画する。

3.地震時の応力集中による変形・損傷を避けるため、各階の剛性に大きな偏りがないように計画する。

4.腰壁、垂れ壁、そで壁等は、柱及び梁の剛性やじん性への影響を考慮して計画する。

答え

  2

柱は、地震時のぜい性破壊の危険を避けるため、軸方向圧縮応力度が大きくならないように計画する。軸力と曲げを同時に受ける柱の短期軸方向応力度は Fc / 3(Fc:コンクリートの設計基準強度)以内に収めることが望ましい。

1 ◯

屋上突出物(煙突、塔屋等)に加わる地震荷重は、建物の高さ方向の剛性が急変する影響で、極めて大きくなるので、設計水平震度を増大させて計画する

3 ◯

耐震壁が上下に連なっていないなど剛性が著しく変化している場合、剛性の小さい方の階が被害を受けやすい。したがって、各階の剛性に大きな偏りがないように計画する

4 ◯

鉄筋コンクリート造で、柱に腰壁や垂れ壁、そで壁がつくと柱の剛性が大きくなり。じん性が低下するなど耐震性に影響する。したがって、柱際にスリットを設けて剛性を上げない工夫が必要である。

[ No.5 ]
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.大梁は大地震に対してねばりで抵抗させるため、原則として、両端での曲げ降伏がせん断破壊に先行するよう設計される。

2.耐震壁の剛性評価に当たっては、曲げ変形、せん断変形を考慮するが、回転変形は考慮しない。

3.一般に梁の圧縮鉄筋は、じん性の確保やクリープによるたわみの防止に有効である。

4.柱の引張鉄筋比が大きくなると、付着割裂破壊が生じやすくなる。

答え

  2

耐震壁の剛性や耐力の評価に当たっては、曲げ変形、せん断変形、基礎の回転による変形や浮き上がりを考慮する

1 ◯

ラーメン構造の大地震発生時の保有耐力は各大梁の両端部に曲げによる塑性ヒンジを生じさせる全体崩壊形とすることでねばりを確保している。このため大梁は原則として、両端での曲げ破壊がせん断破壊に先行するよう設計する

3 ◯

鉄筋は、ほとんどクリープ変形しないため、圧縮側の鉄筋量を増やすと、鉄筋が負担する圧縮力が増え、コンクリートに生じる圧縮応力度が小さくなり、コンクリートのクリープ変形が小さくなるので、クリープによるたわみは小さくなる。また、圧縮鉄筋により、圧縮側コンクリートの負担を軽減することで曲げ終局時の圧縮縁側コンクリートの圧縮によるじん性の低下を防ぐ。

4 ◯

鉄筋コンクリート柱では、柱の引張鉄筋比が大きくすることは、一辺に多数の鉄筋を配置したり、隅角部に太い鉄筋を配置することになり、付着割裂破壊が生じやすくなる

[ No.6 ]
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.溶接と高力ボルトを併用する継手で、溶接を先に行う場合は両方の許容耐力を加算してよい。

2.応力を伝達させる主な溶接継目の形式は、完全溶込み溶接、部分溶込み溶接、隅肉溶接とする。

3.引張材の接合を高力ボルト摩擦接合とする場合は、母材のボルト孔による欠損を考慮して、引張応力度を計算する。

4.根巻き柱脚は、露出柱脚よりも高い回転拘束をもつ柱脚が構成できる。

答え

  1

溶接と高力ボルトを併用する継手では、溶接を後で行う場合は両方の許容耐力を加算できるが、溶接を先に行う場合は、溶接熱で板が反り鉄板が密着せず、摩擦力が低減する。そのため許容せん断応力度を低減する必要がある

2 ◯

応力を伝達できる溶接継目は、完全溶込み溶接、部分溶込み溶接、隅肉溶接の3種類である。

3 ◯

引張材の接合を高力ボルト摩擦接合とする場合、引張応力度を計算する際の引張材の有効面積は、材軸に垂直な面の全断面積からボルト孔による欠損面積を引いて求める

4 ◯

柱脚には、露出柱脚、寝巻き柱脚、埋込み柱脚がある。柱脚の固定度(回転拘束)の大小関係は、露出柱脚<寝巻き柱脚<埋込み柱脚である。

[ No.7 ]
直接基礎に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.基礎底面の面積が同じであっても、その形状が正方形と長方形とでは、地盤の許容応力度は異なる。

2.基礎梁の剛性を大きくすることにより、基礎フーチングの沈下を平均化できる。

3.建物に水平力が作用する場合は、基礎の滑動抵抗の検討を行う。

4.圧密沈下の許容値は、独立基礎の方がべた基礎に比べて大きい。

答え

  4

独立基礎は圧密により不同沈下を生じやすいが、べた基礎は建物と基礎が一体となっているため、不同沈下は生じにくい。圧密沈下の許容値は、独立基礎の方がべた基礎に比べて小さい

1 ◯

地盤の許容応力度は、土質試験、載荷試験等により地盤が破壊する極限鉛直支持力度を求め、それに安全率を乗じて求める。極限鉛直支持力度には、基礎の形状係数が関係するため、基礎底面の面積が同じであっても、その形状が正方形と長方形とでは、地盤の許容応力度は異なる。(平成13年国土交通省告示第1113号)

2 ◯

独立基礎は圧密により不同沈下を生じやすが、基礎梁の剛性大きくすることにより、フーチングの沈下を平均化できる。

3 ◯

直接基礎の建物に水平力が作用するときは、根入れ部分の側方抵抗及び基礎底面の摩擦に夜滑動抵抗の検討を行わなければならない

[ No.8 ]
図に示す架構のC点及びD点に水平荷重が作用する場合の記述として、誤っているものはどれか。

1.支点A と支点Bに生じる鉛直方向の反力の大きさは4 kNで、向きも同じである。

2.支点B に生じる水平方向の反力の大きさは3 kNで、向きは右向きである。

3.節点E に生じる曲げモーメントの大きさは、12 kN・mである。

4.支点A から節点D間に生じる軸方向力の大きさは、4 kN である。

答え

  1

静力学の釣合条件(ΣM = 0、ΣV = 0、ΣH = 0)を利用する。

1.×

支点Aの鉛直反力VAは、4kN(上向き)で、支点Bの鉛直反力VBは4kN(下向き)になるので、設問は誤り。

時計回りのモーメントを +、上向き方向の力を +、ΣMA = 0とすると、

MA = -5kN × 4m + 2kN × 2m + VB × 4m = 0

VB =(20kN・m - 4kN・m)/ 4m

 =16 kN・m/4m = 4kN

(↑)VA + (↓)VB = 0 であるから、

(↑)VA = - (↓)VB

したがって、VAとVB値は同じだが向きは異なる

2.◯

支点Bの水平反力HBの向きと値を求める(←を + とする)。

+5kN ー 2kN ー HB = 0 より、

HB =+3 kN であるから HBは→となる。

3.◯

設問の通りで、 HB = +3kN より、節点 E に生じる曲げモーメントMgは、

Mg = HB × 4m = 12 kN・m

4.◯

設問の通りで、軸方向は 4 kNとなる。( A- D ) N はVAの値と同じなので 4kNでる。

[ No.9 ]
図に示す架構に集中荷重が作用したときの曲げモーメント図として、正しいものはどれか。ただし、曲げモーメントは、材の引張り側に描くものとする。

 

 

答え

  3

曲げモーメント図は次のようになる。

1.×

4kN の力が直角で6mの梁(片持)に作用しているため、図のようにB点に24 kN・mの曲げモーメントが生じる

2.×

BC材は、外力(4kN)と平行なので、C点はB点と同じ24 kN・mとなる

3.◯

D点の曲げモーメントは、外力( 4kN)とAD間の水平距離(3m)と乗じて12 kN・mとなる。

4.×

E点の曲げモーメントは、外力( 4kN )とDE材は平行なので、12 kN・mとなる

∴ 3が正解となる。

[ No.10 ]
図に示す材端条件を持つ長柱A、B 及びC が中心圧縮力を受けるときの座屈長さの大小関係として、正しいものはどれか。ただし、柱の材質及び断面は同一とし、長さは等しいものとする。

1.A>B>C
2.A>C>B
3.B>A>C
4.C>B>A

答え

  1

弾性座屈荷重においてオイラーの公式の座屈長さをℓKとすると、

PK = π2・E・I / ℓK2(ℓK:座屈長さ)

AのℓKは2.0ℓ、BのℓKは1.0ℓ、CのℓKは0.5ℓとなっている

座屈長さの大小については、

A > B > C

となる。

∴ 1が正解となる。

[ No.11 ]
セメントに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.ポルトランドセメントは、セメントクリンカーに凝結時間調整用のせっこうを加え、粉砕してつくられる。

2.セメントは、時間の経過とともに水和反応が進行し、強度が発現していく水硬性材料である。

3.セメント粒子の細かさは、比表面積(ブレーン値)で示され、その値が小さいほど、凝結や強度発現は早くなる。

4.セメントの貯蔵期間が長いと、空気中の水分や二酸化炭素を吸収し、風化による品質劣化を起こしやすい。

答え

  3

セメント粒子の細かさは比表面積 = ブレーン値(単位:cm2/g)で表し、粒子が細かいほど、質量当たりの表面積は大きい。ブレーン値が大きくなるほど細かく、早期強度が得られるが、発熱によるひび割れ等の弊害を伴うことがある。(建築工事監理指針)

1 ◯

ポルトランドセメントは、石灰石、粘土、けい石、鉄さいを 1,450℃で燃成したクリンカーとせっこうを混ぜて、粉砕して製造する。せっこうは、セメントに水を加えたとき、瞬時に凝結しないように調整するために加えられている。

2 ◯

セメントは水との化学反応(水和反応)により凝結、硬化して強度を発現する。このように水との化学反応によって硬化する性質を水硬性という

4 ◯

セメント、せっこうプラスター等の水硬性材料は、貯蔵期間が長いと空気中の水分や二酸化炭素等を吸収し、品質が劣化するため、製造後4ヶ月以上経過したものは使用しない

[ No.12 ]
鋼材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.SN鋼のB種及びC種は、炭素当量の上限を規定して溶接性を改善した鋼材である。

2.TMCP鋼は、熱加工制御により製造された、高じん性で溶接性に優れた鋼材である。

3.SM 鋼は、モリブデン等の元素を添加することで耐火性を高めた鋼材である。

4.低降伏点鋼は、添加元素を極力低減した純鉄に近い鋼で、強度を低くし、延性を高めた鋼材である。

答え

  3

モリブデン等の元素を添加することで耐火性を高めた鋼材は耐火鋼(FR鋼)である。

1 ◯

建築構造用圧延鋼材(SN材)は、溶接性の保証の有無、板厚方向の引張特性の保証等を強度区分の末尾記号 A、B

、Cで表示する。B種及びC種は、JISにより化学成分、炭素当量の上限等が規定されている

2 ◯

建築構造用TMCP(Thermo-Mechanical Control Proces)鋼は、熱加工制御により製造される鋼材で圧延時に焼き戻し加工をすることにより、じん性を増大したもので、同じ降伏点のSN材やSM材に比べて炭素当量が低減されているので、溶接性が向上している。

4 ◯

低降伏点鋼(LY100,LY225)は、添加元素を極力減らした純鉄に近い鋼で、軟鋼に比べて強度は低いが、延性が極めて高いため、塑性変形によるエネルギーの吸収が必要な制振ダンパー等に用いられる

[ No.13 ]
日本工業規格(JIS)に規定される屋根に用いられる材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.粘土がわらの形状による区分は、J形粘土がわら、S形粘土がわら、F形粘土がわらである。

2.プレスセメントがわらの種類は、形状及び塗装の有無によって区分されている。

3.住宅屋根用化粧スレートの吸水率の上限は、平形屋根用スレート、波形屋根用スレートとも同じである。

4.繊維強化セメント板のスレート(波板)の曲げ破壊荷重の下限は、小波板より大波板の方が小さい。

答え

  4

JIS A5430(繊維強化セメント板)のスレート波形の曲げ破壊荷重は、大波板3,920 N以上、小波板 1,470N 以上であるので、小波板より大波板の方た大きい

1 ◯

JIS A5208(粘土がわら)の形状による区分は、J形粘土がわら、S形粘土がわら、F形粘土がわらである。

2 ◯

JIS A5402(プレスセメントがわら)による種類は、和形桟がわらなどの形状による区分塗装の有無によって区分されている。

3 ◯

JIS A5423(住宅屋根用化粧スレート)に規定されている吸水率の上限は、平形屋根用スレート、波形屋根用スレートとも 28%で同じである。

[ No.14 ]
塗膜防水材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.屋根用ウレタンゴム系防水材は、引張強さ、伸び率、抗張積などの特性によって、高伸長形(旧1類)と高強度形に区分される。

2.1成分形のウレタンゴム系防水材は、乾燥硬化によりゴム弾性のある塗膜を形成する。

3.2成分形のウレタンゴム系防水材は、施工直前に主剤、硬化剤の成分に、必要によって硬化促進剤、充填材などを混合して使用する。

4.塗付けタイプゴムアスファルト系防水材は、ゴムアスファルトエマルションだけで乾燥造膜するものと、硬化剤を用いて反応硬化させるものがある。

答え

  2

1成分形ウレタンゴム系防水材は湿気硬化型であり、空気中の水分を利用して常温下で硬化反応してゴム弾性のある塗膜を形成する

1 ◯

屋根用ウレタンゴム系防水材は、引張強さ、伸び率、抗張積などの特性によって、高伸長形(旧1類)と高強度形に区分される。( JIS A6021)

3 ◯

2成分形のウレタンゴム系防水材は、施工直前に主剤、硬化剤の2成分に、必要によって硬化促進剤、充填材、着色材、希釈剤などを混合して使用するように調整した防水材である。( JIS A6021 )

4 ◯

ゴムアスファルト系塗膜防水材は、塗り工法用と吹付け工法用がある。このうち、塗り工法用はゴムアスファルトエマルションだけで乾燥造膜するものと、硬化剤を用いて反応硬化させるものがある。( JIS A6021 )

[ No.15 ]
日本工業規格(JIS)に規定されるボード類に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.けい酸カルシウム板は、断熱性、耐火性に優れ、タイプ2は内装用として、タイプ3は耐火被覆用として使用される。

2.パーティクルボードは、木片などの木質原料及びセメントを用いて圧縮成形した板で、下地材、造作材などに使用される。

3.構造用せっこうボードは、強化せっこうボードの性能を満たした上で、くぎ側面抵抗を強化したもので、耐力壁用の面材などに使用される。

4.インシュレーションボードは、主に木材などの植物繊維を成形した繊維板の一種で、用途による区分により畳床用、断熱用、外壁下地用として使用される。

答え

  2

パーティクルボードは、木材等の小片を主な原料として、接着剤を用いて熱圧成形した板である。(JIS A5908)設問は、木質系セメント板の記述である。

3 ◯

構造用せっこうボードは、強化せっこうボードの性能を満たしたまま、くぎ側面抵抗を強化したもので、くぎ側面抵抗の大きさによって、A種及びB種がある。主に耐力壁用の面材として用いられる。( JIS A6901 )

4 ◯

インシュレーションボードは、主に木材などの植物繊維を板状に成形した多孔質のボードであり、畳床用、断熱用、外壁下地用として使用される。( JIS A5905)

1級建築施工管理技士 平成25年 学科 問題1解説

平成25年 1級建築施工管理技士 学科 問題1 解答解説

※ 問題番号[ No.1 ]~[ No.15 ]までの 15 問題のうちから、12 問題を選択し、解答してください。

[ No. 1 ]
伝熱に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.複数の材料で構成された多層壁の熱伝導抵抗は、材料ごとの熱伝導抵抗の合計値で表される。

2.壁の内部に中空層を設け2重壁とする場合、中空層が厚くなればなるほど断熱効果が高くなる。

3.熱放射は、電磁波による熱移動現象であり、真空中であっても放射による熱移動は生じる。

4.熱損失係数は、建物の断熱性能評価の指標であり、この値が小さいほど断熱性能が高い。

答え

  2
壁の中空層(空気層)の熱抵抗は、中空層の厚さが20〜30mmを超えると、厚さに関係なくほぼ一定となる。

1 ◯
複数の建築材料で構成される多層壁における個体や静止した液体中うでは温度差によって熱が伝達され、その熱伝導抵抗は、材料ごとの熱伝導抵抗の合計値で表される。

3 ◯
熱放射は、電磁波によって起こる熱移動現象である、真空中でも放射による熱移動が生じる。

4 ◯
熱損失係数は、建物の断熱性、気密性を統合した熱的性能の評価の指標として用いられるもので、各室の貫流熱損失及び換気、すき間風等による熱損失の合計を求め、これを述べ面積と室内外の温度差で除した値である。この値が小さいほど、床面積当たりの熱損失が少なく、エネルギー消費も少ない

[ No. 2 ]
採光に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.全天空照度とは、天空光が遮蔽されることのない状況で、直射日光を除いた全天空による、ある点の水平面照度をいう。

2.形状と面積が同じ側窓は、その位置を高くしても、昼光による室内の照度分布の均斉度は変わらない。

3.昼光による室内の採光では、一般に天空光を活用することを考える。

4.ある点における間接昼光率は、壁や天井などの室内表面の反射率の影響を受ける。

答え

  2
形状と面積が同じ窓でも、高い位置にあるほど、昼光による室内の照度分布の均斉度は高くなる

1 ◯
全天空照度とは、全天空が望める水平面の天空光のみによる照度であり、直射日光は含まない。曇天の場合は、曇天光のみによる照度であり、全天照度、全天空照度ともいう。

3 ◯
太陽の光を昼光といい、昼光は直射光と天空光に大別される。直射光は直射の太陽光のことで、天空光は太陽の光が空中に拡散したもので空の明るさのことである。一般に室内の採光は、天空光を活用する。

4 ◯
ある点における間接昼光率は、内部の壁や天井などの室内表面の反射率の影響を受ける

[ No. 3 ]
マンセル表色系に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.マンセル記号で表示された「5 RP 3/8」のうち、数値「3」は彩度を表す。

2.マンセル色相環の相対する位置にある色相は、互いに補色の関係にある。

3.明度は、理想的な白を 10、理想的な黒を0として、10 段階に分割している。

4.彩度は、色の鮮やかさの程度を表し、マンセル色立体では、無彩色軸からの距離で示す。

答え

  1
マンセル記号で表示された「5RP3/8」のうち、数値「3」は明度「8」は彩度を表す。

2 ◯
たとえば、紫色と黄緑色の絵の具を混ぜると灰色になる。このように2種の色を混合した無彩色を補色という。マンセル色相環の相対する位置にある色相は、互いに補色の関係にある。

3 ◯
マンセル表色系では、Nは無彩色を示し、Nは0の場合は純粋な黒で、Nが10の場合は純粋な白を表す。

4 ◯
彩度は、色の鮮やかさの程度を表し、無彩色を0とし、色があざやかになるにしたがって段階的に数値が大きくなる。

[ No. 4 ]
鉄筋コンクリート造の建築物の構造計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.建物間に設けるエキスパンションジョイント部のあき寸法は、建物相互の変形量を考慮する。

2.同一階に同一断面の長柱と短柱が混在する場合は、地震時に短柱の方が先に破壊しやすい。

3.特定の階だけ階高を高くすると剛性が不連続になるので、耐震壁を増やすなど、その階の剛性増加を図る。

4.重心と剛心が一致しない建築物では、地震時にねじれ変形が生じ、剛心に近い構面ほど層間変形が大きくなる。

答え

  4
剛心に近い構面ほど、層間変形が小さくなる

1 ◯
建物間に設けるエキスパンションジョイント部のあき寸法は、複雑な平面または立面形状の建物では地震時の位相差による応力などに建物相互の変形量を考慮する

2 ◯
同一階に長柱と短柱が混在した場合、水平力が作用し変形したときは、同一変形量でも短柱の変形角が大きくなるので、地震時には短柱の方が先に破壊しやすい

3 ◯
特定の階だけ階高を高くすると、水平力を受けた場合、剛性が小さいために層間変形が大きくなる

[ No. 5 ]
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.柱の主筋の断面積の和は、コンクリートの断面積の 0.8 % 以上とする。

2.床スラブは、地震力に対し同一階の水平変位を等しく保つ役割をし、面内剛性が高いほどよい。

3.梁貫通孔は、梁端部への配置を避け、孔径を梁せいの1/2以下とする。

4.柱のじん性を確保するため、短期軸方向力を柱のコンクリート全断面積で除した値は、コンクリートの設計基準強度の1/3以下とする。

答え

  3
梁に設ける貫通孔の径は、一般に梁せいの1/3以下とする。

1 ◯
柱の主筋の断面積の和は、コンクリートの断面積の 0.8 % 以上とする。(建築基準法施行令第77条第六号)

2 ◯
床スラブは、地震力に対し同一階の水平変位を等しく保つ役割をし、面内剛性が高いほどよい

4 ◯
柱のじん性を確保するため、短期軸方向力を柱のコンクリート全断面積で除した値は、コンクリートの設計基準強度の1/3以下とする。

[ No. 6 ]
鉄骨構造における接合部に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.引張力とせん断力を同時に受けるときの摩擦接合部の高力ボルトの軸断面に対する許容せん断応力度は、引張力を受けないときの許容値より低減させる。

2.十分な管理が行われる場合、完全溶込み溶接の許容応力度は、接合される母材の許容応力度とすることができる。

3.応力を負担させるT継手の隅肉溶接の場合、母材間の交角は、60度から120度の範囲とする。

4.せん断応力のみを受ける高力ボルト摩擦接合の場合、繰返し応力によるボルトの疲労を考慮する必要がある。

答え

  4
せん断応力のみを受ける高力ボルトを摩擦接合の高力ボルトは、繰返し応力の影響を考える必要はない

1 ◯
引張力( N )とせん断力( Q )とを同時に受けるような高力ボルト接合では、引張力によって被接合材の接触面の摩擦力が低下するので、その許容せん断応力度は低減させる。(建築基準法施行令第92条の2)

2 ◯
完全溶込み溶接(突合せ溶接)ののど断面の許容応力度は、接合される母材の許容応力度とする。

3 ◯
T継手の交角が 60度以下の場合は、隅肉溶接の底の溶込みを完全施工することが困難であるので、隅肉溶接を用いてはならない。また、交角が120度以上の場合も溶接の構造や施工の点から見て好ましくないので、隅肉溶接を禁止している。T継手が交角が 60度以下あるいは 120度以上の場合は、完全溶け込み溶接とする。

[ No. 7 ]
杭基礎に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.杭と杭の中心間隔は、杭径が同じ場合、打込み杭の方が埋込み杭より小さくすることができる。

2.杭の極限鉛直支持力は、極限先端支持力と極限周面摩擦力との和で表す。

3.既製コンクリート杭の継手の方法には、溶接継手のほか、接続金具による無溶接継手工法がある。

4.支持杭の場合、周囲地盤の沈下によって杭周面に働く負の摩擦力を考慮する。

答え

  1
杭と杭の中心間隔は、打込み杭が杭径の2.5倍以上、埋込み杭は杭径の2倍以上とする。よって、中心間隔は打込み杭の方が大きい

2 ◯
杭の極限鉛直支持力は、極限先端支持力と極限周面摩擦力とので表す。

3 ◯
既製コンクリート杭の継手工法には、アーク溶接または接続金具による無溶接継手工法がある。

4 ◯
支持杭を用いた基礎で上部に圧密を起こす地盤がある場合は、地盤沈下に伴い杭の表面の地盤と一緒に杭を沈下させる下向き摩擦力が生じる。この負の摩擦力を考慮しなければならない。

[ No. 8 ]
図に示す鉄筋コンクリートの部材に、上下方向から 19 kN の荷重を断面に一様に作用させた場合、コンクリート部分の負担する軸力として、正しいものはどれか。 ただし、鉄筋の断面積は 1,000 mm2、鉄筋のコンクリートに対するヤング係数比は 10 とする。

1.6 kN
2.7 kN
3.8 kN
4.9 kN

答え

  4
(1)鉄筋の負担面積を求める。
1,000mm2 = 10cm2
にヤング係数比10を掛ける。
10cm2 × 10 = 100cm2
(2)コンクリートの負担面積を求める。
10cm × 10cm = 100cm2から、
鉄筋の断面積を引く。
100cm2 − 10cm2 = 90 cm2
(3)上下方向から19kNの荷重を
断面に一様に作用させた場合の
クンクリート部分の負担する軸力(Nc)を求める。
90cm2 / (100+90)cm2 = Nc/19
より
Nc ≒ 9 kN
∴ 正解 4

[ No. 9 ]
図に示す3ヒンジラーメンに等分布荷重 w が作用したときの曲げモーメント図として、 正しいものはどれか。 ただし、曲げモーメントは材の引張り側に描くものとする。

 

 

答え

  1
3ヒンジラーメンに等分布荷重wが作用したときの曲げモーメントを求める。
(1)支点反力を求めるために、3ヒンジラーメンを下図のように仮定する。

(2)上記図の支点反力を題意の3ヒンジラーメンに設定しモーメント図を作成すると下記のようになる。

∴正解は1

[ No. 10 ]
図は、架構のC点に水平荷重Pが作用したときの柱の曲げモーメントを示したものである。 このときにおける支点Bの垂直反力 VB の値の大きさとして、正しいものはどれか。

1.25 kN
2.50 kN
3.75 kN
4.90 kN

答え

  2
(1)C・D材とA・B材の曲げモーメントは、下記図のようになる。

(2)C・D材のせん断力QCDは、
QCD=(60kN・m + 60kN・m)/6m = 20kN
(3)A・B材のせん断力QABは、
QAB=(90kN・m + 90kN・m)/6m = 30kN
(4)支点Bにおける垂直反力VBは、C・D材のせん断力とA・B材のせん断力の和なので、
VB = QCD + QAB = 20kN + 30kN = 50kN
∴ 正解は2

[ No. 11 ]
鋼材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.銅を添加すると、耐候性が向上する。

2.炭素量が増加すると、引張強さと伸びが増加する。

3.クロムを添加すると、耐食性が向上する。

4.モリブデンを添加すると、高温時の強度低下が少なくなる。

答え

  2
炭素含有梁が増加すると強度は向上するが、伸びやじん性が低下し溶接性は悪くなる

1 ◯
銅は、耐候性を向上させるので耐候性鋼には欠かせない元素で、必要に応じて 0.20 〜 0.60%が添加される。

3 ◯
鋼材にクロム酸の液を添加すると、耐食性が向上し劣化を防ぐことができる。

4 ◯
耐火鋼(FR鋼)は耐熱性を高めるために、モリブデン、パナジウム、タングステン等の元素を添加して高温強度を向上させ、耐火被覆を軽減もしくは無被覆にできる鋼材である。

[ No. 12 ]
石材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.花崗岩は、耐摩耗性、耐久性に優れ、建物の外部、床、階段に用いられる。

2.砂岩は、耐火性に優れるが、吸水率の大きなものは耐凍害性に劣る。

3.大理石は、美観に優れるが、耐酸性、耐火性に劣り、屋外に使用すると表面が劣化しやすい。

4.凝灰岩は、軟質で加工しやすく、耐火性、耐久性に優れる。

答え

  4
凝灰岩は、軟質で加工しやすく、加工性、耐火性、吸水性は大きいが、風化しやすく耐久性は劣る

1 ◯
花崗岩は御影石とも呼ばれ、地下深部のマグマが地殻内で冷却固結したものである。結晶質の石材で耐久性に富む石材として建築物の外部を中心に多く使われている。耐摩耗性があり、床、階段にも用いられる。

2 ◯
砂岩は、種々の岩石が租粒となり水中に堆積し固結したもので、一般に耐火性に優れてものが多いが、吸水性が大きく耐摩耗性、耐凍害性、耐久性に劣り、磨いても光沢は出ない。

3 ◯
大理石は石灰岩が結晶化したもので、美観に優れ強度もそこそこあるが、耐酸性、耐火性に劣り、屋外に使用することは不適である。

[ No. 13 ]
日本工業規格(JIS)において、外壁面に用いる次の金属製建具における性能項目として、 規定されているものはどれか。

1.スライディングドアセット ── ねじり強さ

2.スライディングサッシ   ── 耐衝撃性

3.スイングドアセット    ── 開閉繰り返し

4.スイングサッシ      ── 鉛直荷重強さ

答え

  3

1.規定されていない。
スライディングドアセットの性能項目には、ねじりの強さは規定されていない。

2.規定されていない。
スライディングサッシの性能項目には、耐衝撃性ではなく耐風圧性が規定されている

3.規定されている。
記述のとおり。

4.規定されていない。
スイングサッシの性能項目には、鉛直荷重強さは規定されていない。

[ No. 14 ]
建築用シーリング材に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.日本工業規格(JIS)によるタイプFは、グレイジング以外の用途に使用するシーリング材である。

2.シリコーン系シーリング材は、耐候性、耐熱性、耐寒性に優れている。

3.不定形シーリング材とは、施工時に粘着性のあるペースト状のシーリング材のことである。

4.2成分形シーリング材は、空気中の水分や酸素と反応して表面から硬化する。

答え

  4
2成分計シーリング材とは、施工直前に基剤と硬化剤を調合し、化学反応で硬化するシーリング材である

1 ◯
建築用シーリング材において、タイプは用途による区分を表し、タイプGはグレイジングに使用するシーリング材、タイプFはグレイジング以外の用途に使用するシーリング材を示す。日本工業規格(JIS)

2 ◯
シリコーン系シーリング材は、耐候性、耐熱性、耐寒性に優れている。

3 ◯
不定形シーリング材とは、ペースト状のシーリング材で、一方、定形シーリング材は、ガスケット等工場で成形されたゴム・樹脂・発泡体などによるものからなる。

[ No. 15 ]
内装材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.だんつうは、製造法による分類で織りカーペットの手織りに分類される。

2.日本工業規格(JIS)のパーティクルボードは、ホルムアルデヒド放散量による区分がある。

3.日本農林規格(JAS)のフローリングブロックは、ひき板を2枚以上並べて接合したものを基材とした複合フローリングである。

4.日本農林規格(JAS)の普通合板は、接着の程度によって1類と2類に分類されている。

答え

  3
フローリングブロックはひき板、単板または構成層が1の集成材を2枚以上並べて接合したものを基材とした単層フローリングであって、素地床の上のみ張り込むのに適当な強度を有するものをいう。

1 ◯
だんつうは、機械織りではなく手織りで、麻や綿等の糸にパイル糸を絡ませ長さを切りそろえながら織ったもので、ペルシャだんつう、インドだんつうなどがある。

2 ◯
日本工業規格(JIS)のパーティクルボードは、木材の小片を接着剤を用いて熱圧成形したボードで遮音性、断熱性、耐久性、防火性に優れている。ホルムアルデヒド放散量による区分がある。

4 ◯
日本農林規格(JAS)の普通合板は、接着の程度により、1類と2類に分類されている。 1類は継続的に湿潤状態となる場所に、2類はときどき湿潤状態となる場所に使用される。

1級建築施工管理技士 平成26年 学科 問題1解説

平成26年 1級建築施工管理技士 学科 問題1 解答解説

※   問題番号[ No.1 ]~[ No.15 ]までの 15 問題のうちから、12 問題を選択し、解答してください。

[ No. 1 ]
換気に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.汚染物質が局所的に発生する場所では、汚染物質が拡散する前に捕集し排気する方法が有効である。

2.必要換気量は、換気をする室の1時間に必要とする外気量で表すことができる。

3.室内の換気を効率よく行うためには、給気口から排気口に至る換気経路を短くする方がよい。

4.熱交換器は、冷暖房時に換気による熱損失を軽減するために用いられる。

答え

  3

給気口から排気口に至る換気経路を短くすると、取り込んだ新鮮な外気が空間内に行き渡ることなく、そのまま排出されるため換気効率は悪くなる

1 ◯

換気とは、一般に建物内の空気と外気とを入れ替わることである。汚染物質が局所的に発生する場所では、1箇所に捕集し排気する方法が有効である。

2 ◯

必要換気量とは、室内を適正な空気状態に保つために取り入れる空気量をいう。必要換気量は、換気をする室の1時間に必要とする外気量で表す。

4 ◯

熱交換器は、流体を加熱または冷却するとき、高温の流体から低温の流体に熱を伝える装置である。冷暖房時に換気による熱損失を軽減するために用いられる。

[ No. 2 ]
採光及び照明に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.光束とは、単位時間当たり、発散、透過又は入射する光のエネルギー量をいう。

2.演色性とは、照明光による物体色の見え方についての光源の性質をいう。

3.光度とは、反射面を有する受照面の光の面積密度をいう。

4.昼光率とは、全天空照度に対する室内のある点の天空光による照度の比をいう。

答え

  3

光度とは、ある方向への光源の明るさの程度を表し、点光源からある方向へ発する単位立体角当たりの光束の量をいう。反射面を有する受照面の光の面積密度とは輝度である。

1 ◯

光束とは、単位時間当たりの発散・透過・入射する光のエネルギー量をいい、単位はルーメン [ lm ]である。

2 ◯

物体の色は、それを照明する光の分光組成によって異なって見える。蛍光ランプや水銀ランプ等赤色の成分が不足している光源の下では、赤色が暗くくすんで見える。このような物体の色の見え方の良否に関係する光源の性質を演色性という。

(参考) > 照明の選択は色温度と演色性

4 ◯

昼光率とは、全天空照度に対する室内のある点の天空光による照度の比をいう。採光窓の位置は形状が変わらない限り、室内のある点の明るさは、屋外の明るさが時刻や天候で変化しても、同じ割合で増減し、昼光率は一定となる。

昼光率 D = 室内のある点の水平面照度 [ E ] / 全天空照度 [ E0 ] × 100 [ % ]

[ No. 3 ]
音に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.単層壁の透過損失は、一般に壁の面密度が大きいほど大きくなる。

2.グラスウールなど多孔質の吸音材は、一般に高音域に比べて低音域の吸音率が大きい。

3.残響時間は、室の容積が大きいほど長くなり、室内の平均吸音率が大きいほど短くなる。

4.コインシデンス効果とは、入射音波と板材の共振により、遮音性能が低下する現象をいう。

答え

  2

グラスウールなどの多孔質の吸音材は、一般に高音域に比べて低音域の吸音率が小さい

1 ◯

透過損失とは、壁体等の遮音の程度を示すもので、値が大きいほど、壁体等の遮音性能が高いことを表す。単層壁の透過損失は、単位面積当たりの質量と、周波数が大きいほど大きくなる。(単層壁の質量則)

3 ◯

残響時間は、音源が止まった後、室内の音の強さが一定割合まで減衰するのに要する時間をいい、室の容積に比例し、室内の総吸音力に反比例する。

残響時間 T = 0.161 × V / A

= 0.16 × V / ( a × S )

 V:室内の容積 [ m3 ]

 A :室内の総吸音力

 a:室内の平均吸音率

 S:室内の総表面積

(セイビンの式)

4 ◯

壁面が特定の周波数域で著しく共振するため透過損失が少なくなる効果をコインシデンス効果と呼び、音波が部材表面に対して斜めに入射する場合に発生する。

コインシデンス効果

[ No. 4 ]
鉄筋コンクリート造の構造計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.柱の変形能力を高めるため、曲げ降伏強度がせん断強度を上回るように計画する。

2.垂れ壁や腰壁により短柱となる柱は、水平力が集中するので、壁と柱の間を構造的に縁を切るなど考慮する。

3.壁に小さな開口がある場合でも、その壁を耐震壁として扱うことができる。

4.平面形状が極めて長い建物には、コンクリートの乾燥収縮や不同沈下等による問題が生じやすいので、エキスパンションジョイントを設ける。

答え

  1

柱や梁の変形能力を高める(じん性を確保して粘り強くする)ために、せん断破壊しないで十分に曲げ変形させる必要がある。そのために、せん断強度を曲げ降伏強度より大きくし、曲げ降伏が先行するようにする

2 ◯

鉄筋コンクリート造で、垂れ壁や腰壁がつく柱は、変形可能な長さが短い短柱となり、地震時にせん断破壊を起こしやすい。これを防止するために、柱と腰壁の間にスリットを入れる。

3 ◯

耐震壁に大きな開口壁がある場合、ラーメン構造的な変更を起こすが、開口部が小さい場合は、その応力計算において、開口に関する低減率を用いて無開口耐震壁として扱うことができる。

4 ◯

長大な建物では、温度膨張、乾燥収縮、不同沈下の影響が生じないように 50〜60 mごとにエキスパンションジョイントを設ける。(鉄筋コンクリート造計算規準)

[ No. 5 ]
鉄筋コンクリート構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.壁板のせん断補強筋比は、直交する各方向に関して、それぞれ 0.0025 以上とする。

2.普通コンクリートを使用する場合の柱の小径は、原則としてその構造耐力上主要な支点間の距離の  1/15以上とする。

3.床スラブの配筋は、各方向の全幅について、鉄筋全断面積のコンクリート全断面積に対する 割合を 0.1 % 以上とする。

4.柱梁接合部内の帯筋間隔は、原則として 150 mm 以下とし、かつ、隣接する柱の帯筋間隔の 1.5 倍以下とする。

答え

  3

スラブ各方向の全幅について、鉄筋全断面積のコンクリート全断面に対する割合は、0.2%以上をする。

1 ◯

鉄筋コンクリート構造規定によれば、壁板のせん断補強筋比は、直交する各方向に関してそれぞれ 0.0025 以上とする。

2 ◯

普通コンクリートを使用する場合の柱の小径は、構造耐力上主要な支点間の距離(通常上下の梁の内法寸法)の  1/15以上とする。(建築基準法施行令)

4 ◯

柱梁接合部内の帯筋間隔は、原則として 150 mm 以下とし、かつ、隣接する柱の帯筋間隔の 1.5 倍以下とする。なお、柱梁接合部内においても帯筋比 0.2%以上とする。

[ No. 6 ]
鉄骨構造に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.H 形鋼は、フランジ及びウェブの幅厚比が大きくなると局部座屈を生じやすい。

2.角形鋼管柱と H 形鋼梁の剛接合の仕口部には、ダイアフラムを設けて力が円滑に流れるようにする。

3.中間スチフナは、梁の材軸と直角方向に配置し、主としてウェブプレートのせん断座屈補強として用いる。

4.部材の引張力によってボルト孔周辺に生じる応力集中の度合は、高力ボルト摩擦接合の場合より普通ボルト接合の方が少ない。

答え

  4

せん断形式(支圧形式)の普通ボルト接合の場合、引張力が作用すると接合部にずれが生じ、ボルトと鋼板が支圧状態になった後で応力伝達が行われ、ボルト孔周辺に大きい応力集中が生じる。高力ボルト摩擦接合の場合は、接触面で応力が伝達され、応力伝達面積が大きいので、ボルト孔周辺に大きな応力集中は起こらない

1 ◯

H 形鋼は、フランジ及びウェブの幅厚比が大きくなると、部材形状に対し板厚が薄いということになり、局部座屈を生じやすくなる

2 ◯

角形鋼管の柱と H 形鋼梁の梁フランジの剛接合仕口部には、ダイアフラムを設けて円滑な応力伝達を図る。

3 ◯

梁のウェブは、あまり薄いとせん断により座屈する。これを防ぐため梁の材軸方向に直角に中間スチフナを配置し、ウェブプレートのせん断座屈補強を行う。ただし、市販のロールH形鋼はでは、補強の必要がない程度のウェブの板厚になっている。

[ No. 7 ]
杭基礎に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.支持杭を用いた杭基礎の許容支持力には、基礎スラブ底面における地盤の支持力を加算する。

2.埋込み杭は、打込み杭に比べて極限支持力に達するまでの沈下量が大きい。

3.地盤から求める杭の引抜き抵抗力に杭の自重を加える場合は、地下水位以下の部分の浮力を考慮する。

4.地震時に杭が曲げ破壊する場合には、破壊は一般に杭上部に発生しやすい。

答え

  1

支持杭の許容支持力は、杭の支持力のみによるものとし、基礎スラブ底面の地盤は支持層としては期待できないため、基礎スラブ底面の地盤の支持力は加算しない

2 ◯

打込み杭の沈下量は載荷初期において小さいが、埋込み杭の沈下量は載荷初期から大きく、沈下が漸増していく傾向を示す。このため、埋込み杭は、打込み杭に比べて極限支持力に達するまでの沈下量が大きい

3 ◯

地下水による基礎底面に作用する浮力で建物が浮き上がらないように設計する。

4 ◯

地震時に杭に曲げ破壊が生じる場合は、一般的に杭頭部は固定状態となり、杭の上部に大きな曲げモーメントが発生する。

[ No. 8 ]
建築物に作用する荷重及び外力に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.積雪荷重は、積雪の単位荷重に屋根の水平投影面積及びその地方における垂直積雪量を乗じて計算する。

2.風圧力を求めるために用いる風力係数は、建築物の外圧係数と内圧係数の積により算出する。

3.地震層せん断力は、2階に生じる地震層せん断力より1階に生じる地震層せん断力の方が大きい。

4.劇場、映画館等の客席の積載荷重は、固定席の方が固定されていない場合より小さい。

答え

  2

風圧係数C1は次式により求める。

C1=Cpe − Cpi

Cpe:建物の外圧係数

Cpi :建物の内圧係数

建築物の外圧係数と内圧係数の差により算出する。

1 ◯

積雪荷重積雪の単位荷重に屋根の水平投影面積及びその地方における垂直積雪量を乗じて計算する。

積雪荷重 = (積雪の単位荷重)×(屋根の水平投影面積)×(垂直積雪量)

(建築基準法施行令第86条)

3 ◯

1階の柱は2階の地震層せん断力も含めて下階(地盤)に伝達する必要がある。したがって、2階よりも1階に生じる地震層せん断力の方が大きくなる

4 ◯

映画館等の客席の積載荷重は、固定席 2,900 N/m2、その他の場合(固定されない場合)は 3,500 N/m2 とされている。

[ No.  9 ]
図のような荷重を受ける3ヒンジラーメンの支点 A 及び B に生じる垂直反力をそれぞれ VA 及び VB としたときの反力の組合せとして、正しいものはどれか。


VA         VB

1. 2 kN(下向き) 6 kN(上向き)
2. 1 kN(下向き) 5 kN(上向き)
3. 5 kN(上向き) 1 kN(下向き)
4. 6 kN(上向き) 2 kN(下向き)

答え

  2

図のように反力を仮定する。

ΣMA = 0 より

8 × 4 + 4 × 2 − VB × 8 = 0

8VB = 40

VB = 5kN(上向き)

ΣY = 0 より

VA + VB − 4 = 0

VA + 5 − 4 = 0

VA = −1kN

VA = 1kN(下向き)

∴  2が正しい

[ No. 10 ]
単純梁に荷重が作用したときの梁のせん断力図が下図となるとき、その曲げモーメント図 として、正しいものはどれか。
ただし、曲げモーメントは材の引張り側に描くものとする。

答え

  2

単純梁の場合、曲げモーメント図はせん断力が(+)の部分では右下がり、(0)の部分では変化なし、( ー )の部分では右上がりとなる。 ∴ 2が正しい。

[ No. 11 ]
コンクリートに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.コンクリートに AE 剤を混入すると、凍結融解作用に対する抵抗性が改善される。

2.コンクリートのポアソン比は 0.2 程度である。

3.空気量が 1 % 増加すると、コンクリートの圧縮強度は4~6 % 低下する。

4.コンクリートのヤング係数は、単位容積質量が大きくなるほど、小さくなる。

答え

  4

コンクリートのヤング係数は、コンクリートの圧縮強度、単位容積質量、粗骨材・混和材の種類に関係する。圧縮強度、単位容積質量が大きくなるほど、ヤング係数は大きくなる

1 ◯

コンクリートに AE剤を混入すると、コンクリート中に微細な空気泡が連行され、凍結融解作用に対する抵抗性が改善される。 また、微細な空気泡によりワーカビリティが改善され単位水量の低減が可能となる。

2 ◯

コンクリートのポアソン比とは、コンクリート縦ひずみに対する横ひずみ比をいう。フックの法則が成立する範囲では、横ひずみ/縦ひずみの比は一定となる。なお、ポアソン比は0.2程度となる。

3 ◯

空気量が 1%増加するとコンクリート中の空気による空隙が増えるため、コンクリートの圧縮強度は 4〜6%程度低下する。

[ No. 12 ]
左官材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.メチルセルロースは、水溶性粉末でセメントモルタルに混入して、作業性の向上のために用いられる。

2.パーライトは、真珠岩や黒曜石を粉砕し、高温で急激に加熱し膨張させた軽量骨材である。

3.ドロマイトプラスターは、それ自体に粘りがないためのりを必要とする。

4.せっこうプラスターは、主成分である焼せっこうが水和反応を起こし、余剰水が発散して硬化する塗り壁材料である。

答え

  3

ドロマイトプラスターは、一般に粘度が高くのりを用いずに水と練り合わせて施工することができる。

1 ◯

メチルセルコースは、水溶性の微粉末でセメントモルタルなどに添加すると水量を減らすことができ、貧調合でも作業性が良い。吸水の大きい下地や、平滑な下地面の処理に用いる。

2 ◯

パーライトは、黒曜石や真珠岩を砕き、焼成して造られる人工軽量骨材で、断熱性・耐火性に優れているため、軽量コンクリートの骨材のほか、モルタルプラスター用に使用される。

4 ◯

せっこうプラスターは、自硬性セメントに属し、主成分は焼せっこうである。したがって、硬化が早く、比較的強度もあり、収縮ひび割れが生じにくい

[ No. 13 ]
建築用ガラスに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.複層ガラスは、2枚の板ガラスの間に乾燥空気層を設けて密封したもので、結露防止に効果のあるガラスである。

2.熱線吸収板ガラスは、板ガラスに鉄、ニッケル、コバルトなどを微量添加したもので、冷房負荷の軽減に効果のあるガラスである。

3.合わせガラスは、2枚以上の板ガラスに中間膜を挟み全面接着したもので、外力の作用によって破損しても、破片の大部分が飛び散らないようにしたガラスである。

4.倍強度ガラスは、板ガラスを熱処理してガラス表面に適切な大きさの圧縮応力層をつくり、 破壊強度を増大させ、かつ、破損したときに細片となるようにしたガラスで ある。

答え

  4

倍強度ガラスは、フロート板ガラスを軟化点(約700℃)まで加熱し、両表面から空気を吹き付けて冷却加工したガラスで、耐風圧強度はフロート板ガラスの約2倍である。また、フロート板ガラスの割れ方に近く、割れても粉々にならないので、高層ビルのカーテンウォール等に用いられる。設問の記述は、強化ガラスの記述である。(建築工事監理指針)

1 ◯

複層ガラスは、一般に2枚の板ガラスの間に乾燥空気層を設けて密封したもので、冷房負荷の軽減や結露防止に効果がある。

2 ◯

熱線吸収板ガラスは、ガラス原材料に日射吸収特性に優れた微量の鉄、コバルトなどの金属を加え着色し生産されるガラスで、冷房負荷の軽減に効果のあるガラスである。

3 ◯

合わせガラスは、2枚以上の板ガラスの間に接着力の強い特殊樹脂フィルムに(中間膜)を挟み、高音高圧で接着したもので、外力の作用によって破損しても中間膜によって破片の大部分が飛び散らないようにしたものである。(建築工事監理指針)

[ No. 14 ]
アスファルト防水材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.砂付ストレッチルーフィング 800 の数値 800 は、製品の抗張積(引張強さと最大荷重時の伸び率との積)の呼びを表している。

2.有機溶剤タイプのアスファルトプライマーは、ブローンアスファルトなどを揮発性溶剤に溶解したものである。

3.改質アスファルトは、合成ゴム又はプラスチックを添加して性質を改良したアスファルトである。

4.改質アスファルトルーフィングシートには、温度特性による区分でⅠ類とⅡ類があり、Ⅰ類の方が低温時の耐折り曲げ性がよい。

答え

  4

改質アスファルトルーフィングシートには、Ⅰ類とⅡ類があり、Ⅱ類の方が低温時の耐折り曲げ性がよい

1 ◯

砂付ストレッチルーフィング 800 の数値 800 は、製品の抗張積(引張強さ最大荷重時の伸び率との積)の呼びを表している。(建築工事監理指針)

2 ◯

アスファルトプライマーは、ブローンアスファルトなどを揮発性溶剤に溶解したものである。最近では溶剤タイプに代えて水性アスファルトプライマーも使用されている。

3 ◯

改質アスファルトとは、アスファルトに合成ゴムやプラスチックなどのポリマーを添加して、伸び率や温度特性などの性質を改良したアスファルトのことである。( JASS8 )

[ No. 15 ]
床材料に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.コンポジションビニル床タイルは、単層ビニル床タイルよりバインダー量を多くした床タイルである。

2.複層ビニル床タイルは、耐水性、耐薬品性、耐磨耗性に優れているが、反面、熱による伸縮性が大きい。

3.ウィルトンカーペットは、機械織りカーペットで、数色のパイル糸を使って模様を織り出すことができる。

4.リノリウムシートは、あまに油、松脂、コルク粉、木粉、炭酸カルシウム等を練り込んで、麻布を裏打ち材として成形した床シートである。

答え

  1

コンポジションビニル床タイルは、単層ビニル床タイルよりバインダー含有率(含有量)が小さい

バインダー含有率は、単層ビニル床タイルが30%以上、コンポジションビニル床タイルが30%未満である。バインダーとは、ビニル樹脂に可塑剤と安定剤を加えたものである。(建築工事監理指針)

2 ◯

複層ビニル床タイルは一般に、弾性、耐水性、耐薬品性に優れているが、熱に弱い。(建築工事監理指針)

3 ◯

ウィルトンカーペットは、機械織りカーペットで、1〜5色を使って美しい模様を織り出すことができる。(建築工事監理指針)

4 ◯

リノリウムシートは、あまに油、松脂、コルク粉、木粉、炭酸カルシウム等の天然素材を練り込んで、麻布(ジュート)を裏打ち材として成形した床シートで、燃焼時にも有毒ガスの発生が少なく医療福祉施設等で使用されている。

一次対策 建築学


1.建築学

1°.計画原論
 1-1.換気
 1-2.伝熱・結露
 1-3.日照・日射・日影
 1-4.採光・照明
 1-5.音に関すること
 1-6.マンセル表色系

2°.一般構造
 2-1. 建築物に加わる荷重、外力
 2-2.基礎構造
 2-3.鉄筋コンクリート構造1
 2-4.鉄筋コンクリート構造2
 2-5.鉄骨構造1
 2-6.鉄骨構造2

3°.建築材料
 3-1.セメント・骨材・コンクリート
 3-2.鋼材
 3-3.建築用ガラス
 3-4.防水材料
 3-5.シーリング材
 3-6.石材・左官材料
 3-7.床材料・屋根材料
 3-8.ボード類

学科 建築学 計画原論 1-1 換気

1級建築施工管理技士 学科対策 過去問題
【 重要ポイント 】

1.建築学
1°.計画原論

1-1.換気
下記の正誤を判断せよ。

①建材や接着剤などから発生するホルムアルデヒドは、室内空気汚染の原因となり、室内空気環境を評価するための対象物質の一つである。

答え

 ◯

②室内の許容二酸化炭素濃度は、一般に10,000ppn( 1% )とする。

答え

 ×

[ 解説 ]
二酸化炭素濃度(含有量)は、1000ppm以下
一酸化炭素濃度(含有量)は、10ppm以下

③第2種機械換気方式は、室内圧を負圧に保つことができるので、クリーンルームや病院の手術室などに用いられる。

答え

 ×

[ 解説 ]
第2種機械換気方式は、給気は給気機等の機械で行い、排気は自然排気とする方式で、クリーンルーム、手術室、ボイラー室、発電室等に使用し、室内圧正圧となる。

第3種機械換気方式は、自然給気と排気機による換気方式で、浴室便所などに用いられる。

④室内外の温度差による自然換気量は、他の条件が同じであれば、流入口と流出口の高低差が大きいほど多い。

答え

 ◯

[ 解説 ]
温度差による自然換気の場合、室内外の圧力差が0になる垂直方向の位置を中性帯といい、この部分に開口部を設けても換気はほとんど起こらない。

⑤風上側と風下側に外部開口部をもつ室における、風力による自然換気量は、風向きが一定であれば、外部風力に比例する。

答え

 ◯

[ 解説 ]


風圧力による換気量は、他の条件が同じであれば、
風上側と風下側の風圧係数の差(Cf −Cb)の平方根比例する。

⑥静穏時の呼吸による二酸化炭素濃度をもとにして定めた場合、成人一人あたりの必要換気量は、30m3/h程度。

答え

 ◯

⑦在室者の呼吸による必要換気量は、室内の二酸化炭素発生量を、室内の許容二酸化炭素発生量を室内の許容二酸化炭素濃度と外気の二酸化炭素濃度の差で除して求める。

答え

 ◯

[ 解説 ]
必要換気量は、室内の空気環境を良好な状態に保つために必要とされる最小限の取入れ外気量である。

一次検定 建築学 計画原論 1-2 伝熱・結露

1級建築施工管理技士 学科対策 過去問題
【 重要ポイント 】

1.建築学
1°.計画原論

1-2,伝熱・結露
下記の正誤を判断せよ。

①壁体の熱貫流抵抗は、熱伝達抵抗と熱伝導抵抗の和によって得られる。

答え

 ◯

②壁体の含湿率が増加すると、壁体の熱伝導率は小さくなる。

答え

 ×
[ 解説 ]
壁体内に含まれる空気は熱伝導率は小さいが、含湿率増加することにより、水分を含ことににあるので熱伝導率大きくなり、結露の原因ともなる。

 

③外断熱の施された熱容量の大きな壁は、室温の著しい変動の抑制に有効である。

答え

 ◯

④外皮平均熱貫流率は、建物の断熱性能評価の指標であり、この値が小さいほど断熱性能が高い。

答え

 ◯

⑤相対湿度は、湿り空気中に含まれている水蒸気分圧のその温度における飽和水蒸気分圧に対する割合で示される。

答え

 ◯

⑥露点温度とは、湿り空気が冷やされて空気中に存在する一部の水蒸気が凝縮し水滴となり始める温度をいう。

答え

 ◯

⑦絶対湿度を一定に保ったまま乾球温度を上昇させると、相対湿度は高くなる。

答え

 ×

[ 解説 ]
水蒸気量に変化がなく、気温を上昇させると、相対湿度低くなる

⑧冬季の暖房時に、外壁出隅部の室内側は、温度が低下し結露しやすい。

答え

 ◯

[ 解説 ]
壁体比べ大きな熱伝導率を持つ部材が壁内部にあると熱が集中して流れ、熱橋となり結露しやすい

⑨表面結露は、壁面で空気が冷却され露点温度以下になると壁表面に生じる。

答え

 ◯

⑩内部結露は、壁体内部の水蒸気圧が温度に応じた飽和水蒸気圧より低い場合に生じる。

答え

 ×

[ 解説 ]
内部結露は、壁体内部の水蒸気圧が、壁体内部の温度に応じた飽和水蒸気圧より高い場合に生じる

一次検定 建築学 計画原論 1-3.日照・日射・日影

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

1.建築学
1°.計画原論

1-3.日照・日射・日影
下記の正誤を判断せよ。

①日照率とは、1日(24時間)に対する日照時間の比を百分率で表した値である。

答え

 ×

[ 解説 ]
日照率 = 日照時間/可照時間 × 100 (%)
日の出から日没までの時間を可照時間、
実際に日照のあった時間を日照時間という。
1日(24時間)に対する比ではない。

②同じ日照時間を確保するためには、緯度が高くなるほど南北の隣棟間隔を大きくする必要がある。

答え

 ◯

③建物の高さを高くした場合、日影は遠くに伸びるが、一定の高さを超えると長時間影となる
範囲はあまり変化しない。

答え

 ◯

④日差し曲線は、地平面上のある地点が周囲の建物によって、日照時間にどのような影響を受けるか検討するのに用いられる。

答え

 ◯

⑤日照図表を用いると、冬至などの特定日に、対象となる建物が特定の地点に及ぼす日照の影響を知ることができる。

答え

 ◯

⑥南面の垂直壁の可照時間は、春分より夏至の方が長い。

答え

 ×

[ 解説 ]
北緯35°付近の終日の直達日射量の変化は、下記。

・南面の垂直壁の可照時間は、春秋分では12時間夏至では7時間なので、春分より夏至の方が短い。

・夏至における南向き鉛直面の終日の直達日射量は、水平面の直達日射量より大きい。

東向き鉛直面西向き鉛直面終日の直達日射量は、季節にかかわらず同じ。

⑦冬至における南向き鉛直面の終日の直達日射量は、水平面の直達日射量より大きい。

答え

 ◯

⑧東向き鉛直面と西向き鉛直面の終日の直達日射量は、季節にかかわらず西向きの鉛直面のほうが大きい。

答え

 ×

[ 解説 ]
東向き鉛直面西向き鉛直面終日の直達日射量は、季節にかかわらず同じ。

⑨建物の高さが同じである場合、東西に幅が広い建物ほど影の影響の範囲が大きくなる。

答え

 ◯

[ 解説 ]
東西に隣接した建物間の北側の少し離れた場所に生じる。
長時間日影となる領域を、島日影という。

⑩ブラインドは、窓面の内側より外側に設置するほうが室内への熱負荷を軽減できる。

答え

 ◯

[ 解説 ]