1週間でできる攻略法 問題2 仮設計画 記述問題

問題2の攻略  仮設・安全
問題2も記述問題が出題され、
仮設物の設置計画のおける留意事項または安全管理の留意事項
年毎に交互に出題されています。
奇数年度は、仮設物の設置計画、偶数年度は安全管理の留意事項です。
重複する部分もありますが、
令和7年度は、仮設物の設置計画する上での留意事項の記述が求められる予定です。
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過去に出題された
仮設物の設置計画の留意事項
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 場内仮設事務所
 ゲート(車両出入り口)
 仮設ゴンドラ
 荷受け構台
 鋼板製仮囲い
 工事用エレベーター
 吊り足場
 起伏式(ジブ)タワークレーン
 外部枠組足場
 仮設電力設備
 場内仮設道路
 揚重機(クレーン)
 排水処理設備
 単管足場建設用リフト
など(平成23年以降のもの)
解答試案
[ 場内仮設道路 ]
・資機材の運搬車両、工事用機械等、さまざまな用途の車両の通行を考慮し、道路の位置と幅員について検討する。
・地耐力を確認し、機械接地圧と比較検討を行う。なお、地耐力が不足している場合は、地盤改良工事を行う。
・杭打機など大型の工事用機械は接地圧が大きいので、整地後に切込砂利を敷き、十分転圧してから鋼板を敷く。
[ ゲート(車両出入口)]
・ 周辺道路事情(車両交通、歩道、道路上の公共物等含む)に留意して、車両等の入出場に支障のない位置を検討する。
・通行人や一般車両の安全性に留意して、工事車両が余裕をもって入出場できる有効高さ、有効幅を検討する。
・通行人や一般車両の安全性、工事用車両の円滑な入出場に留意して、前面道路の幅貝も考慮した有効幅を検討する。
[ 仮設ゴンドラ ]
・ケージ自重と積載荷重を十分に支えることができるよう留意して、支持構造体、ワイヤロープ、吊元、吊元からケージに至る経路の強度を検討する。
・近隣建物、第三者への落下災害の防止に留意して、ゴンドラ作業範囲の外面の養生方法を検討する。
・第三者に対して落下物による災害を及ぼさないように留意して、ゴンドラ設置場所の下方における落下物対策を検討する。
[ 荷受け構台 ]
・構造的な安全性確保に留意して、自重、積載荷重、作業荷重、風荷重等に対して構造検討を行う。
・継続的な荷重に対して十分な安全性を持たせることに留意して、材料置場と兼用することを検討する。
・資機材荷取り作業中における構台からの墜落防止に留意して、高さ85cm以上(90cm以上が望ましい)の手すり及び中桟を設けるなどの対策を検討する。
[ 鋼板製仮囲い ]
・第三者に対する災害の防止、盗難防止などに留意して、仮囲い高さ(地盤面から1.8m以上)を検討する。
・強風時の転倒防止に留意して、下地や控えの構造的な検討を行う。
・外部からの侵入防止、資機材、土砂、粉塵の場外への逸出防止に留意して、仮囲い下部の隙間には、幅木取付けや土台コンクリート打設などを検討する。
[ 工事用エレベーター ]
・揚重物の形状、数量、積載人数や積載物の最大荷重に留意し、機種・台数を検討する。
・ゲートからの距離、荷卸しから作業場までの距離など運搬の効率性に留意して、設置位置を検討する。
・工事用エレベーターの乗入れ口に段差がある場合、資機材の積込作業及び乗降の安全性に留意して、ステップやスロープなどの段差解消措置を検討する。
[ 吊り足場 ]
・強度不足による作業床の落下防止に留意して、作業床の計画積載荷重に基づき、各部材や吊元の強度を検討する。
・作業員の墜落防止、物の落下防止、作業床上の安全作業に留意し、作業床は幅40cm以上とし、かつ、隙間がないように足場板を敷きつめるなどの措置を検討する。
・吊り足場自体の落下防止に留意し、吊り材の安全係数は、吊りワイヤロープの場合10以上、吊り鎖(チェーン)及び吊りフックの場合5以上とするよう強度を検討する。
[ 起伏式(ジブ)タワークレーン> ]
・建物の概要、工期、立地条件、揚重資機材の種類・数量・重量、作業半径、揚程、工区割り、効率性に留意して、機種、設置台数を検討する。
・搬出入車両動線、揚重・地組みヤード、重量、作業半径を留意して、平面配置を検討する。
・全体工程、ダメ工事の量・工程、組立て・解体方法などに留意して、建物の外部か内部かを含む設置位置・台数を検討する。
[ 外部(枠組)足場 ]
・強度不足による倒壊を防止することに留意して、自重、積載荷重、作業荷重、風荷重に対し、強度検討を行う。
・脚部の滑動や沈下を防止することに留意して、建地は敷板、ベース金物を用いて釘止めすることなどを検討する。
・強風時における倒壊防止に留意して、壁つなぎの間隔は水平方向 8m以下、垂直方向 9m以下とする配置を検討する。
[ 仮設電力設備 ]
・効率的で経済的な電力計画とすることに留意して、使用量に極端なビークがある場合の発電機併用など、合理的な給電計画を検討する。
・着工から竣工まで仮設電気の過不足が発生しないように留意して、仮設電力山積み工程表を作成の上で、受電容量を検討する。
・搬出入の安全作業性、転倒防止に留意して、搬出入・据付けが容易で、地盤が強固なキュービクル設置場所を検討する。
[ 場内仮設道路 ]
・建物の平面計画、周辺道路や歩道の交通状況、作業所内での効率的な工事動線に留意して、道路配置計画を検討する。
・搬出入土量の最小化、外構工事の工期短縮に留意して、本設構内道路の路盤までを先行施工して仮設道路として利用することを検討する。
・車両、重機の大きさ、通行量、使用期間に留意し、適正な道路幅員、仕様を検討する。
[ 揚重機(クレーン) ]
・建物概要、工期、立地条件、揚重資機材の種類・数量・重量、安全性、効率性に留意して、作業半径、揚重能力(定格荷重)、機種、設置場所を検討する。
・搬出入車両動線、揚重・地組みヤード、重量、作業半径に留意して、平面配置を計画する。
・揚重物の種類・数量・重量、工程、工区割に留意して、設置台数を検討する。
[ 排水(濁水)処理設備 ]
・公共下水道、放流先の水質汚染防止に留意して、排水先、放流先を十分調査し、その排水基準に見合った水質で排水できる設備を検討する。
・共下水道、放流先の水質汚染防止に留意して、沈殿槽を設け、濁水中の土粒子を沈降させてから排水するためのノッチタンクの配置などを検討する。
・公共下水道、放流先の水質汚染防止に留意して、高いアルカリ性を示す可能性がある場合には、中和処理設備の配置を検討する。
[ くさび緊結式足場(単管足場)]
・部材の強度及び安定性に留意し、建地の間隔:けた行方向1.85m以下、はり間方向1.5m以下となるように部材構成を検討する。
・足場の倒壊による第三者災害防止に留意し、壁つなぎの間隔は、水平方向 5.5m以下、垂直方向5m以下となるように検討する。
・建地の強度に留意して、建地間の積載荷重は、400kg以下(一側足場の場合、200kg以下)となるように検討する。
[ 建設用リフト ]
・昇降路内への資材落下、作業員の墜落・転落に留意して、出入口及び各階の荷降ろし口に遮断装置を検討する。
・過積載防止、安全操作の徹底に留意して、積載荷重や操作方法についての掲示物を検討する。
・積載物の最大荷重に応じた揚重能力確保に留意して、定格荷重を検討する。
上記の内容を記述できるようにしておく。

問題文の内容に沿った記述としてださい。

出題のされ方
過去問題と解答試案
令和5年  令和3年  令和元年

平成29年  平成27年  平成25年  平成23年

一次検定 施工管理法 施工計画 1-4 仮設計画・総合仮設計画

5 施工管理法
1° 施工計画

1-4 仮設計画・総合仮設計画
下記の正誤を判断せよ。

(仮設事務所等)
①施工者用事務室と監理者用事務室は、同一建物内でそれぞれ独立して設ける計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
現場に設ける工事用の事務所は、強度防火性能を満足した上で、経済性転用性のよいものを選ぶ。

②作業員詰所は、火災防止や異業種間のコミュニケーションが図れ、衛生管理がしやすいように小部屋方式とする計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
作業員詰所は、大部屋形式の方が異業種間のコミュニケーションや整理整頓あるいは空調設備のコストを考慮しても効果的であり、大部屋方式が多用されている

③仮設の給水設備において、工事事務所の使用水量は、50リットル/人・日を見込む計画とした。

答え

  ◯

④作業員の仮設男性用小便器の箇所数は、同時に就業する男性作業員30人以内ごとに1個を設置する計画とした。

答え

  ◯

[ 類題 ]
作業員の仮設男性用大便所便房の数は、同時に就業する男性作業員60人以内ごとに1個以上設置する計画とした。
⇨  ◯

(電気設備)
⑤屋外に施設する溶接用ケーブル以外の移動電線で使用する電圧が300V以下のものは、1種キャブタイヤケーブルを使用することとした。

答え

   ×

[ 解説 ]
屋側(建造物の屋外側面)又は屋外に施設する使用電圧が300V以下の移動電線は、溶接用ケーブルを除き1種キャブタイヤケーブルは使用してはならない

キャブタイヤケーブル:
通電状態のまま移動可能な電線。導体とその周りを包む絶縁体、さらにその周りを包むシースからなる構造。

1種:天然ゴムのみ、
2種:定電圧用(2PNCT)
3種:耐衝撃性、耐磨耗性にすぐれ、2種より太くなる。
4種:超過酷な状況で用いる
工事用電気設備のケーブルを埋設配管とする場合の深さは、重量物が通過する道路下は1.2m以上その他は0.6m以上に埋設し、埋設表示する。

⑥仮設の照明設備において、常時就業させる場所の作業面の照度は、普通の作業の場合、100 lx以上とする計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
仮設の照明設備において、常時就業させる普通作業の作業面照度は、150lx以上、精密作業の作業面照度は、300lx以上とする。

⑦工事用電力の使用電力が 90kW必要となったので、低圧受電で計画する計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
工事用電力の申し込みは、使用電力により、契約電力が50kW未満の場合は低圧受電、50kW以上 2,000kW未満の場合は高圧受電、2,000kWを以上の場合は特別高圧受電となる。

⑧工事用の電力量が工程上で極端なピークを生じるので、一部を発電機で供給する計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
スタッド溶接機のように一時的に電力が必要な場合は、発電機からの供給でまかない、電力負荷の山崩しを図ることが経済的である。

⑨工事用の動力負担は、工程表に基づいた電力量山積みの50%を実負担とする計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
工事用の動力負荷は、工事用電力量の山積みの60%を実負担として最大使用電力量を決定するので、50%では少ない
工事用使用電力量の算出に用いる蛍光灯・投光器・電灯等の照明器具の同時使用係数は、1.0とする。

一次検定 施工管理法 施工計画 1-5 仮設計画・総合仮設計画

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

5 施工管理法
1° 施工計画

1-5 仮設計画・総合仮設計画
下記の正誤を判断せよ。
(仮設備)
①仮囲いを設けなければならないので、その高さは地盤面から1.5mとする計画とした。

答え

   ×

[ 解説 ]
工事を行う場合においては、工事期間中、工事現場の周囲にその地盤面からの高さが1.8m以上の板塀その他これに類する仮囲いを設けなければならない。



類題】
仮囲いは、通行人の安全や隣接物を保護するとともに、周辺環境に配慮して設置することとした。
⇨  ◯

②仮囲いは、工事現場の周辺や工事の状況により危害防止上支障がないので、設けない計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
仮囲いと同等以上の効力を有する他の囲いがある場合、工事現場の周辺若しくは工事の状況により危害防止上支障がない場合においては、設けなくてもよい。

③傾斜地に設置した仮囲いの綱板の下端に生じたすき間は、木製の巾木でふさぐこととした。

答え

  ◯

④ハンガー式の門扉は、重量と風圧を軽減するため、上部に網を張る構造とする計画とした。

答え

  ◯

⑤鉄筋コンクリート造の工事であったので、ゲートの有効高さは、コンクリート満載時の生コン車の高さとした。

答え

   ×

[ 解説 ]
工事現場のゲートの高さは、鉄筋コンクリート造の工事では、一般に空荷で退場する生コン車の高さで決まることが多く、それに合わせた高さを有効高さとする

⑥山留めの切梁支柱と乗入れ構台の支柱は、荷重に対する安全性を確認した上で兼用する計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
山留めの切梁支柱と構台支柱を兼用する場合、切梁から伝達される荷重に乗入れ構台の自重と、その他の積載荷重を合わせた荷重の安全性を構造計算で確認して施工する。

⑦溶接に使用するガスボンベ類の貯蔵小屋の壁は、1面を開口とし、他の3面は上部に開口部を設ける計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
ボンベ類の貯蔵小屋は、通気のため、壁の1面は開口とし、他の3面の壁は、上部に開口部を設ける。

⑧仮設の危険物所蔵庫は、作業員詰所や他の倉庫と離れた場所に設置した。

答え

  ◯

⑨工事用エレベーターは、安全性が高く簡便なラックピニオン駆動方式を用いる計画とした。

答え

  ◯

⑩ タワークレーンの高さが地上から60mとなるので、航空障害灯を設置する計画とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
地表又は水面から60m以上の高さの物件には、航空障害灯を設置しなければならない。