令和7年1級建築施工管理技士 二次検定 問題5 解答速報

令和7年度
1級建築施工管理技術検定
第二次検定問題

問題5
次の1.から8.の各記述において,[  ] に当てはまる最も適当な語句又は数値の組合せを,下の枠内から1つ選びなさい。

1.アスファルト防水の保護防水密着工法において,平場部と立上り部で構成する出隅部及び入隅部は,平場部のルーフィング類の張付けに先立ち,幅[ a ]mm程度のストレッチルーフィングを増張りする。
コンクリート打継ぎ部は,平場部のルーフィング類の張付けに先立ち,幅50mm程度の[ b ]用テープを張り付けた上に,幅[ a ]mm程度のストレッチルーフィングを増張りする。
プレキャストコンクリート部材の継手目地部は,平場部のルーフィング類の張付けに先立ち,ストレッチルーフィングを両側のプレキャストコンクリート部材にそれぞれ[ c ]mm程度張り掛けて,[ b ]増張りをする。

   a   b   c
1  200  補強   50
2  300  補強  100
3  300  絶縁   50
4  300  絶縁  100
5  200  補強  100

解答

  4

(解説)
アスファルト防水の保護防水密着工法において,平場部と立上り部で構成する出隅部及び入隅部は,平場部のルーフィング類の張付けに先立ち,幅300mm程度のストレッチルーフィングを増張りする。
コンクリート打継ぎ部は,平場部のルーフィング類の張付けに先立ち,幅50mm程度の絶縁用テープを張り付けた上に,幅300mm程度のストレッチルーフィングを増張りする。
プレキャストコンクリート部材の継手目地部は,平場部のルーフィング類の張付けに先立ち,ストレッチルーフィングを両側のプレキャストコンクリート部材にそれぞれ100mm程度張り掛けて,絶縁増張りをする。

2.セメントモルタルによるタイル張りにおいて,まぐさ,庇先端下部など剥落のおそれが大きい箇所に[ a ]タイル以上の大きさのタイルを張る場合,径が0.6mm以上のなまし[ b ]線を剥落防止用引金物として張付けモルタルに塗り込む。

必要に応じて,受木を添えて[ c ]時間以上支持する。

  a      b    c
1 小口平  ステンレス鋼   12
2 小口平  ステンレス鋼   24
3 50二丁     鉄     24
4 50二丁  ステンレス鋼   12
5 50二丁     鉄     12

解答

  2

(解説)
セメントモルタルによるタイル張りにおいて,まぐさ,庇先端下部など剥落のおそれが大きい箇所に小口平タイル以上の大きさのタイルを張る場合,径が0.6mm以上のなましステンレス鋼線を剥落防止用引金物として張付けモルタルに塗り込む。必要に応じて,受木を添えて24時間以上支持する。

3.金属板葺きによる屋根工事の下葺きに使用するアスファルトルーフィングは,軒先から水上側へ葺き進め,縦重ねは100mm以上,横重ねは[ a ]mm以上とする。

仮留めを行う場合のステープルの打込み間隔は,下葺き材の重ね部分で [ b ]mm程度とし,その他の部分では[ c ]mm以内とし,ルーフィングのたるみやしわを生じないように葺く。

  a  b  c
1 200 450 900
2 100 300 600
3 200 300 900
4 100 450 900
5 200 300 600

解答

  3

(解説)
金属板葺きによる屋根工事の下葺きに使用するアスファルトルーフィングは,軒先から水上側へ葺き進め,縦重ねは100mm以上,横重ねは200mm以上とする。
仮留めを行う場合のステープルの打込み間隔は,下葺き材の重ね部分で300mm程度とし,その他の部分では900mm以内とし,ルーフィングのたるみやしわを生じないように葺く。

4.屋内の軽量鉄骨天井下地の吊りボルトの間隔は900mm程度とし,周辺部は端から[ a ]mm以内とする。

野縁の間隔は,下地張りのある場合[ b ]mm程度とし,ボードの一辺の長さが450mm程度以下の場合の直張りは[ c ]mm程度以下とする。

  a  b  c
1 200 300 150
2 150 360 150
3 150 360 225
4 150 300 225
5 200 300 225

解答

  3

(解説)
屋内の軽量鉄骨天井下地の吊りボルトの間隔は900mm程度とし,周辺部は端から150mm以内とする。
野縁の間隔は,下地張りのある場合360mm程度とし,ボードの一辺の長さが450mm程度以下の場合の直張りは225mm程度以下とする。

5.防水形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材(防水形複層塗材E)仕上げとする場合,下地のセメントモルタル面を[ a ]仕上げとする。

主材の基層塗りは,2回塗りで[ b ]kg/m2とし,だれ,ピンホール及および塗ぬりの残こしのないように下地を覆うように塗り付ける。

主材の模様塗りは,1回塗りで0.9kg/m2とし,見本と同様の模様で均一に仕上がるように塗り付ける。

上塗り材は、[ c ]回塗りで0.3kg/m2とし,色むら,だれ,光沢むらの発生のないように均一に塗り付ける。

   a  b  c
1 木ごて 1.5  1
2 金ごて 1.7  1
3 木ごて 1.7  2
4 金ごて 1.5  2
5 金ごて 1.7  2

解答

  5

(解説)
防水形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材(防水形複層塗材E)仕上げとする場合,下地のセメントモルタル面を金ごて仕上げとする。
主材の基層塗りは,2回塗りで1.7kg/m2とし,だれ,ピンホール及および塗ぬりの残こしのないように下地を覆うように塗り付ける。
主材の模様塗りは,1回塗りで0.9kg/m2とし,見本と同様の模様で均一に仕上がるように塗り付ける。
上塗り材は、2回塗りで0.3kg/m2とし,色むら,だれ,光沢むらの発生のないように均一に塗り付ける。

6.防火区画に用いる防煙シャッターは,表面がフラットでガイドレール内での遮煙性を確保できる[ a ]形のスラットが用いられる。

[ b ]の遮煙機構は,シャッターが閉鎖したときに漏煙を抑制する構造で,その材料は不燃材料,準不燃材料又は難燃材料とする。

スラットとガイドレールのかみ合わせ長さは,シャッターの内法寸法が3m以下の場合,左右かみ合わせ長さの合計は,[ c ]mm以上とする。

      a      b  c
1 オーバーラッピング まぐさ 80
2 オーバーラッピング 方立  80
3 インターロッキング まぐさ 90
4 インターロッキング 方立  80
5 オーバーラッピング まぐさ 90

解答

  5

(解説)
防火区画に用いる防煙シャッターは,表面がフラットでガイドレール内での遮煙性を確保できるオーバーラッピング形のスラットが用いられる。
まぐさの遮煙機構は,シャッターが閉鎖したときに漏煙を抑制する構造で,その材料は不燃材料,準不燃材料又は難燃材料とする。
スラットとガイドレールのかみ合わせ長さは,シャッターの内法寸法が3m以下の場合,左右かみ合わせ長さの合計は,90mm以上とする。

7.塗装工事における研磨紙ずりは,素地の汚れや錆,下地に付着している塵埃を取り除いて素地や下地の表面を清浄で[ a ]状態とし,かつ,次工程で適用する塗装材料の[ b ]を確保するための足掛かりをつくり,仕上りを良くするために行う。

研磨紙ずりは,[ c ]塗膜及びパテが十分乾燥した後に行い,塗膜を過度に研がないようにする。

  a   b  c
1 粗面 付着性 下層
2 平滑 付着性 下層
3 粗面 美装性 上層
4 平滑 付着性 上層
5 粗面 美装性 下層

解答

  2

(解説)
塗装工事における研磨紙ずりは,素地の汚れや錆,下地に付着している塵埃を取り除いて素地や下地の表面を清浄で平滑状態とし,かつ,次工程で適用する塗装材料の付着性を確保するための足掛かりをつくり,仕上りを良くするために行う。研磨紙ずりは,下層塗膜及びパテが十分乾燥した後に行い,塗膜を過度に研がないようにする。

8.内装工事において軽量鉄骨下地にせっこうボードを取り付ける場合,下地の裏面に[ a ]mm以上の余長が得られる長さのドリリングタッピンねじを用いる。

その留付け間隔は,天井では,周辺部150mm,中間部200mm,壁では,周辺部[ b ]mm,中間部300mmとし,いずれもボード周辺部から10mm程度内側の位置で留め付け,ねじの頭がボードの[ c ]ように確実に締め込む。

  a  b    c
1 10  200  表面より少しへこむ
2   5  250  表面と同面となる
3   5  200  表面より少しへこむ
4 10  200  表面と同面となる
5 10  250  表面より少しへこむ

解答

  1

内装工事において軽量鉄骨下地にせっこうボードを取り付ける場合,下地の裏面に10mm以上の余長が得られる長さのドリリングタッピンねじを用いる。その留付け間隔は,天井では,周辺部150mm,中間部200mm,壁では,周辺部200mm,中間部300mmとし,いずれもボード周辺部から10mm程度内側の位置で留め付け,ねじの頭がボードの表面より少しへこむように確実に締め込む。

令和5年1級建築施工管理技士 二次検定 問題5 解答解説

令和5年 1級建築施工管理技士 二次 解答解説 問題5

問題5
次の 1.から 8.の各記述 において、[  ] に当てはまる最も適当な語句又は数値の組合せを、下の枠内から 1 つ選びなさい。

1.塩化ビニル樹脂系シート防水の接着工法において、シート相互の接合部は、原則として水上側のシートが水下側のシートの上になるよう張り重ねる。

また、シート相互の接合幅は、幅方向、長手方向とも、最小値 [ a ] mm とし、シート相互の接合方は、 [ b ] と [ c ] を併用して接合する。

解答

 4

[ 解説 ]

塩化ビニル樹脂系シート防水の接着工法において、シート相互の接合部は、原則として水上側のシートが水下側のシートの上になるよう張り重ねる。

また、シート相互の接合幅は、幅方向、長手方向とも、最小値 40mm とし、シート相互の接合方は、接着剤又は熱風液状シール材を併用して接合する。

2. セメントモルタルによる外壁タイル後張り工法の引張接着 強度検査は、施工後2 週間以上経過した時点で、油圧式接着力試験機を用いて、引張接着強度と [ a ] 状況に基づき合否を判定する。

また、下地がモルタル塗りの場合の試験体は、タイルの目地部分を [ b ] 面まで切断して周囲と絶縁したものとし、試験体の数は 100 m2 以下ごとに1個以上とし、かつ、全面積で [ c ] 個以上とする。

解答

3

[ 解説 ]

セメントモルタルによる外壁タイル後張り工法の引張接着 強度検査は、施工後2 週間以上経過した時点で、油圧式接着力試験機を用いて、引張接着強度と 破壊状況に基づき合否を判定する。

また、下地がモルタル塗りの場合の試験体は、タイルの目地部分をコンクリート面まで切断して周囲と絶縁したものとし、試験体の数は 100 m2 以下ごとに1個以上とし、かつ、全面積で 個以上とする。__

3. 鋼板製折板葺屋根におけるけらば包みの継手位置は、端部用タイトフレームの位置よりできるだけ [ a ]ほうがよい。

また、けらば包み相互の継手の重ね幅は、最小値 [ b ]mm とし、当該重ね内部に不定形又は定形シーリング材をはさみ込み、 [ c ] 等で留め付ける。

解答

3

[ 解説 ]

鋼板製折板葺屋根におけるけらば包みの継手位置は、端部用タイトフレームの位置よりできるだけ近いほうがよい。

また、けらば包み相互の継手の重ね幅は、最小値60mm とし、当該重ね内部に不定形又は定形シーリング材をはさみ込み、ドリリングタッピンねじ等で留め付ける。__

4.軽量鉄骨壁下地のランナー両端部の固定位置は、端部から [ a ] mm 内側とする。ランナーの固定間隔は、ランナーの形状、断面性能及び軽量鉄骨壁の構成等により [ b ] mm程度とする。

また、上部ランナーの上端とスタッド天端の隙間は 10 mm以下とし、スタッドに取り付けるスペーサーの間隔は [ c ]mm 程度とする。

解答

2

[ 解説 ]

軽量鉄骨壁下地のランナー両端部の固定位置は、端部から50mm 内側とする。ランナーの固定間隔は、ランナーの形状、断面性能及び軽量鉄骨壁の構成等により900mm程度とする。

また、上部ランナーの上端とスタッド天端の隙間は 10mm以下とし、スタッドに取り付けるスペーサーの間隔は 600mm 程度とする。

5. 仕上げ材の下地となるセメントモルタル塗りの表面仕上げには、金ごて仕上げ、木ごて仕上げ、はけ引き仕上げがあり、その上に施工する仕上げ材の種類に応じて使い分ける。

一般塗装下地、壁紙張り下地の仕上げの場合は、 [ a ] 仕上げとする。
壁タイル接着剤張り下地の仕上げの場合は、 [ b ]仕上げとする。
セメントモルタル張りタイル下地の仕上げの場合は、 [ c ] 仕上げとする。

解答

4

[ 解説 ]

仕上げ材の下地となるセメントモルタル塗りの表面仕上げには、金ごて仕上げ、木ごて仕上げ、はけ引き仕上げがあり、その上に施工する仕上げ材の種類に応じて使い分ける。

一般塗装下地、壁紙張り下地の仕上げの場合は、金ごて仕上げとする。

壁タイル接着剤張り下地の仕上げの場合は、金ごて仕上げとする。

セメントモルタル張りタイル下地の仕上げの場合は、木ごて仕上げとする。

6.アルミニウム製建具工事において、枠のアンカー取付け位置は、枠の隅より 150 mm 内外を端とし、中間の間隔を [ a ]mm 以下とする。
くつずりをステンレス製とする場合は、厚さ [ b ] mm を標準とし、仕上げはヘアラインとする。

また、一般的に、破損及び発音防止のためのくつずり裏面のモルタル詰めは、取付け [ c ] に行う。

解答

5

[ 解説 ]

アルミニウム製建具工事において、枠のアンカー取付け位置は、枠の隅より 150 mm 内外を端とし、中間の間隔を 500mm 以下とする。

くつずりをステンレス製とする場合は、厚さ1.5mm を標準とし、仕上げはヘアラインとする。

また、一般的に、破損及び発音防止のためのくつずり裏面のモルタル詰めは、取付けに行う。

7.せっこうボード面の素地ごしらえのパテ処理の工法には、パテしごき、パテかい、パテ付けの3種類がある。

[ a ] は、面の状況に応じて、面のくぼみ、隙間、目違い等の部分を平滑にするためにパテを塗る。

また、パテかいは、 [ b ] にパテ処理するもので、素地とパテ面との肌違いが仕上げに影響するため、注意しなければならない。
なお、パテ付けは、特に [ c ] を要求される仕上げの場合に行う。

解答

3

[ 解説 ]

せっこうボード面の素地ごしらえのパテ処理の工法には、パテしごき、パテかい、パテ付けの3種類がある。

パテかいは、面の状況に応じて、面のくぼみ、隙間、目違い等の部分を平滑にするためにパテを塗る。

また、パテかいは、局部的にパテ処理するもので、素地とパテ面との肌違いが仕上げに影響するため、注意しなければならない。

なお、パテ付けは、特に美装性を要求される仕上げの場合に行う。

8.タイルカーペットを事務室用フリーアクセスフロア下地に施工する場合、床パネル相互間の段差と隙間を [ a ] mm 以下に調整した後、床パネルの目地とタイルカーペットの目地を [ b ] mm 程度ずらして割付けを行う。

また、カーペットの張付けは、粘着剥離形の接着剤を [ c ] の全面に塗布し、適切なオープンタイムをとり、圧着しながら行う。

解答

1

[ 解説 ]

タイルカーペットを事務室用フリーアクセスフロア下地に施工する場合、床パネル相互間の段差と隙間を1 mm 以下に調整した後、床パネルの目地とタイルカーペットの目地を100mm 程度ずらして割付けを行う。

また、カーペットの張付けは、粘着剥離形の接着剤を床パネルの全面に塗布し、適切なオープンタイムをとり、圧着しながら行う。