20章 その他の工事 12.タラップ

20章 ユニット及びその他の工事
02節ユニット工事等
20.2.12 タラップ
(1) 材料・仕上げ
(ア) 「標仕」20.2.12 (1)では、タラップに用いる金属材料の種類及び仕上げは、特記による。特記がなければステンレス製とし、研磨等の仕上げは行わなくてもよいと規定している。
(イ) 塗装については、18章による。
(2) 工法
(ア) 取付けに際して、ボルト及びナットを使用する場合は、昇降に際して手足に当らないように取り付ける。
(イ) タラップを屋外に取り付ける場合は、関係者以外に使用できないようにし、特に、子供の使用による不測の事故を防止する対策が必要であり、一般的には、最下段の踏子(足掛り)高さを床から2.0m程度とするのがよい。また、足掛り部は、スリップ止め加工とするのがよい。
なお、落下防止対策のための背もたれ付きのものもある。

20章 その他の工事 13.煙突ライニング

20章 ユニット及びその他の工事
02節ユニット工事等
20.2.13 煙突ライニング
(1) 材料
(ア) 「標仕」では、煙突用成形ライニング材は、実績等の資料を監督職員に提出すると規定している。次を参考にして選定するのがよい。
なお、適用安全使用温度は、接続する機械設備の排ガス温度等を基に特記される。
(a) 煙突用成形ライニング材は、ボイラー、冷温水発生機、自家用発電機、コジェネレーションシステムの排気煙突で使用されることを想定している。その他焼却設備等の排気煙突は、腐食性の高い排ガス成分を含む可能性があり、材料を過度に腐食劣化(はく離、脱落)させるおそれがあるため、別途材料・工法を検討する。
(b) 煙突用ライニング材として実績が多い材料は、ゾノトライト系けい酸カルシウムであるが、他に繊維積層成形ライニング材などの材料もあり、排ガス成分、排ガス温度に対して検証された材料を選定する。
(イ) キャスタブル耐火材
(a) キャスタブル耐火材は煙突底部に排水勾配をとるために使用する。
(b) キャスタブル耐火材は、煙突用ライニング材の製造所の指定する製品とする。
(2) 工 法
ボイラー等の機械設備は建物供用期間の中で更新され、排ガス諸元が変更となる事例が多い。その際、煙突継続使用可否調査を実施することになるが、結果、改修や更新を要する場合がある。改修や更新に対応可能な工法として、ユニット煙突も検討するのがよい。
ここではユニット煙突の工法について、参考に記載する。
(ア) ユニット煙突には、断熱及び煙突効果確保、また、煙突構造体保護のため、煙突用として製造されている成型ライニング材を使用する。
(イ) 煙突は、機械設備の排ガスを安全に大気放出するために、排気能力不足、漏煙、周囲の温度上昇について対策しなければならない。
(ウ) 煙突内径は、点検や改修を考慮し内部作業が可能なサイズが望ましい。煙突本体を撤去更新可能な場合はこの限りではない。
(エ) 煙突吹出し周辺に、排ガスの影響で不具合を発生するような設備、塔屋等がないかを確認する。近年では、数値流体解析技術によって熱拡散状況の検討も可能である。
(オ) 雨水の他、煙突内結露水の排水のため、煙突底部にはキャスタブル耐火材で排水勾配を取り排水管を設ける。キャスタブル耐火材施工後は十分な乾燥養生を行い、強度を確保する。
(カ) 煙突が屋外に設置される場合、寒冷地では点検口周囲に積雪することが予想される。除雪方法も検討するとよい。
(キ) 自家用発電機、コジェネレーションシステムは、機外静圧(背圧)を有するため、排ガスが高流速で煙突に流入する。煙突吹出しに向かって排ガスを誘導するために立上げエルボ又は整流板が必要となる場合がある。
(ク) 区画壁内空気層の換気方法は、下部からの流入空気量、空気層の通風抵抗、上部の排出抵抗を検討し決定する。また、流入空気量が確保されているか設備工事に確認する。
(ケ) 地震力、風圧力、躯体変形の条件は、建物の構造を基に決定する。それによる煙突の建物への反力は、煙突製造所に確認する。
(コ) 煙突の仕上げは、特記を確認する。排ガスが直接触れる部分は高温になるため、ステンレス(SUS304 同程度)が望ましい。

20章 その他の工事 14.ブラインド

20章 ユニット及びその他の工事
02節ユニット工事等
20.2.14 ブラインド
(1) 材料
(ア) 横形又は縦形のブラインドの形式は、「標仕」20.2.14 (1)(ア) では特記によるとしている。
(イ) 横形ブラインド
(a) 横形ブラインドとは、主にアルミニウム合金製のスラットを水平に組み立てたもので、スラットの角度が操作でき、かつ、スラットとボトムレールを昇降できるものをいう。一般窓用、傾斜窓用、天窓用、暗幕用等の種類がある。
(b) 「標仕」では、最も一般的な市販品を想定しているため、適用範囲も限られている。主要構成部分の材種に関しては、ヘッドボックス及びボトムレールは鋼製、アルミニウム合金製、スラットはアルミニウム合金製、樹脂製、木製等がある。「標仕」20.2.14(1)(イ) では、横形ブラインドはJIS A 4801(鋼製及びアルミニウム合金製ベネシャンブラインド)に適合するもので特記によるとされており、特記がない場合はスラットは成形幅25mmのアルミニウム合金製で、ヘッドボックス及びボトムレールの材種は鋼製としている。成形幅35mm及び 50mmのスラットも一般的にはよく使用している。
(c) JIS A 4801における操作方法による横形ブラインドの種類を表20.2.10に示し、その構造を図20.2.10に示す。ただし、「標仕」20.2.14(1)(イ) では、特記がない場合は、ギヤ式と規定している。
表20.2.10横形ブラインドの種類及び記号(JIS A 4801 : 2008)
表20.2.10_横形ブラインドの種類及び記号(JIS A 4801).jpg
図20.2.10_横形ブラインドの構造(JASS26)ギヤ式.jpg図20.2.10_横形ブラインドの構造(JASS26)コード式.jpg
図20.2.10_横形ブラインドの構造(JASS26)操作棒式.jpg 図20.2.10_横形ブラインドの構造(JASS26).jpg
図20.2.10 横形ブラインドの構造(JASS 26一部修正)
(d) JIS A 4801のスラットの形状及び寸法を、表20.2.11に示す。
表20.2.11 横形ブラインドのスラットの形状及び寸法(JIS A 4801 : 2008)
表20.2.11_横形ブラインドのスラットの形状及び寸法(JIS A 4801).jpg
(ウ) 縦形ブラインド
(a) 縦形ブラインドとは、ヘッドレールに組み込まれた複数のキャリアーにスラットを吊り下げたもので、スラットの開閉、角度調整ができるものをいう。
(b) 「標仕」20.2.14(1)(ウ)では、幅及び高さ並びに開閉方式及び操作方法は、特記によるとされている。特記がなければ、操作方法は、2本操作コード方式とする。スラットは焼付け塗装仕上げのアルミスラット又は消防法で定める防炎性能表示がある特殊樹脂加工のクロススラットとし、適用及び幅は特記によるとされている。
(c) 縦形ブラインドの開閉方式による分類を、表20.2.12及び図20.2.11に示す。
表20.2.12 縦形ブラインドの開閉方式による分類(JASS 26より)
表20.2.12_縦形ブラインドの開閉方式による分類(JASS26).jpg
図20.2.11_縦形ブラインドの開閉方式による構成(片開き方式).jpg図20.2.11_縦形ブラインドの開閉方式による構成.jpg
図20.2.11 縦形ブラインドの開閉方式による構成
(d) 縦形ブラインドの操作方法による分類を、表20.2.13及び図20.2.12に示す。
表20.2.13 縦形ブラインドの操作方法による分類(JASS 26より)
表20.2.13_縦形ブラインドの操作方法による分類(JASS26).jpg
図20.2.12_縦形ブラインドの操作方法による構成(1本操作コード方式).jpg
 図20.2.12_縦形ブラインドの操作方法による構成(2本操作コード方式).jpg
図20.2.12 縦形ブラインドの操作方法による構成(JASS 26より)
(2) 工法
(ア) ブラインドの目的は、主として遮光及び遮へいであるが、施工の納まり等のため、設計図書に指定された寸法のままでは現場に合わないことがある。そのため、
「標仕」20.2.14(2)では、ブラインドの製作寸法は現場実測寸法と規定している。
なお、横形ブラインド並びに縦形ブラインドの取付け方法による実測方法を図
20.2.13及び図20.2.14に示す。
(イ) 図20.2.13(ロ)の窓枠を覆う納まりの場合、窓の開放時に横型ブラインドが風にあおられると、ボトムレールが膳板にあたり音を発することがあるが、この場合はボトムレールをぜん板より下げるとよい。
図20.2.13_横形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(JASS26)(イ).jpg
図20.2.13_横形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(JASS26)(ロ).jpg
図20.2.13_横形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(JASS26)(ハ).jpg
図20.2.13_横形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(JASS26)(ニ).jpg
図20.2.13 横形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(JASS 26より)
図20.2.14_縦形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(片開きの場合).jpg
図20.2.14_縦形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(両開きの場合).jpg
図20.2.14_縦形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(操作部をよける場合).jpg
図20.2.14_縦形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(たたみしろを残さない場合).jpg
図20.2.14_縦形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(ガラスコーナー窓の場合).jpg
② 高さ(H)
図20.2.14_縦形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(膳板がある場合).jpg図20.2.14_縦形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(ブラインドボックスがない場合).jpg
図20.2.14_縦形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(膳板がない場合).jpg 図20.2.14_縦形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(採寸時の注意).jpg
図20.2.14 縦形ブラインドの取付け方法と実測方法の関係(JASS 26より)

20章 その他の工事 15.ロールスクリーン

20章 ユニット及びその他の工事
02節ユニット工事等
20.2.15 ロールスクリーン
(1) ロールスクリーンとは、巻取りパイプにスクリーンを取り付けたもので、スクリーンの巻上げ、巻下ろし及び任意の高さでの停止ができるものをいう。
(2) 「標仕」20.2.15(1)では、ロールスクリーンの操作方式、幅及び高さは特記によるとされている。
(3) ロールスクリーンの操作方式による分類を、表20.2.14及び図20.2.15に示す。
表20.2.14 ロールスクリーンの操作方式による分類(JASS 26より)
表20.2.14_ロールスクリーンの操作方式による分類(JASS26).jpg
図20.2.15_ロールスクリーンの操作方式による構成(JASS26).jpg
図20.2.15 ロールスクリーンの操作方式による構成(JASS 26より)
(4) スクリーンの材種を、表20.2.15に示す。「標仕」では、スクリーンは防炎性能の表示があるものとし、材種、品質等は特記によるとされている。
表20.2.15 スクリーンの材種
表20.2.15_スクリーンの材種.jpg
(5) スクリーンの品質、柄、色合等を特記仕様料だけで正確に表現することは困難であるため、色見本を提出させ、必要に応じて設計担当者と打ち合わせて確認する。
(6) ロールスクリーンの目的は、主として遮光及び遮へいであるが、施工の納まり等のため、設計図書に指定された寸法のままでは現場に合わないことがある。そのため、「標仕」20.2.15(5)では、ロールスクリーンの取付け幅及び高さの製作寸法は、現場実測寸法としている。ロールスクリーンの実測方法を図20.2.16に示す。
図20.2.16_ロールスクリーンの実測方法(窓枠の内側).jpg
図20.2.16_ロールスクリーンの実測方法(窓枠の外側).jpg
図20.2.16 ロールスクリーンの実測方法(JASS 26一部修正)

20章 その他の工事 16.カーテン及びカーテンレール

20章 ユニット及びその他の工事
02節ユニット工事等
20.2.16 カーテン及びカーテンレール
(1) 形状、付属金物等
(ア) 「標仕」20.2.16(1)(ア) では、カーテンのシングル・ダブルの別、片引き・引分け等の形式、開閉操作方法は、特記によるとされている。
(イ) カーテンの開閉形式、開閉機構及び機能による種類は、表20.2.16のとおりである。
表20.2.16 形式、機構等によるカーテンの分類
表20.2.16_形式、機構等によるカーテンの分類.jpg
(ウ) カーテンの生地による分類を、図20.2.17に示す。
図20.2.17_カーテンの生地による分類.jpg
図20.2.17 カーテンの生地による分類
(ウ) カーテン等の部分名称を、図20.2.18に示す。
図20.2.18_カーテン等の部分名称.jpg
図20.2.18 カーテン等の部分名称
(エ) 「標仕」20.2.16 (1)(ウ) でいう「カーテンが別途工事の場合」とは、カーテンは後で別途に取り付けられるが、工事ではカーテンレールだけを発注する場合で、レールの取付け(ランナーを含む。)だけが発注された工事という意味である。
その場合、レール1m当たり8個のランナーを取り付ける。
(2) 材 料
(ア) 生地
(a) カーテン用生地の品質、柄、色合等を特記仕様書だけで正確に表現することは困難であるため、生地の色見本を提出させ、必要に応じて設計担当者と打ち合わせて確認する。
なお、ホルムアルデヒド放散量に関しては、関係業界団体等が自主基準を作成し、これに基づきホルムアルデヒド発散等級を表示しているものもある。
(b) 防炎加工
① カーテン用生地は、「標仕」20.2.16(2)(ア) では、全て消防法第8条の3(高層建築物、地下街等に使用する防炎対象物品の防炎性能)に定める防炎性能の表示があるものと規定しているため、誤りのないようにする。
② 防炎加工の施されていない生地を指定し、後から防炎加工を行うと変色したり、色合が変わったりすることがあるため注意する。
③ 防炎加工は、生地の製造業者が直接行うものと、加工業者が行うものとがあるが、いずれも消防法による加工資格のある者が加工したものとし、製品には全て防炎ラベルを付けるように規定されている。
(イ) カーテンレール及びその付属金物
(a) カーテンレールは、「標仕」20.2.16(2)(イ) で、JIS A 4802(カーテンレール(金属製))に基づき、レール及びブラケットの強さによる区分、レールの材料による区分は特記による。特記がなければ、レール及びブラケットの強さによる区分は10-90、レールの材料による区分はアルミニウム及びアルミニウム合金の押出し成型材とすると規定している。カーテンレールの構成部品等の例を図20.2.19に示す。
図20.2.19_カーテンレールの構成部品の例(各部の名称).jpg
図20.2.19_カーテンレールの構成部品の例(電動シングルセット).jpg
図20.2.19_カーテンレールの構成部品の例(交差ランナー仕様).jpg
図20.2.19_カーテンレールの構成部品の例(レール交差仕様).jpg
手動ひも引きシングルセット
図20.2.19_カーテンレールの構成部品の例(伸縮吊り棒仕様).jpg
図20.2.19_カーテンレールの構成部品の例(固定吊り棒仕様).jpg
図20.2.19 カーテンレールの構成部品等の例
(b) 市販されているカーテンレールの断面形状及び取付け方法には、図20.2.20のようなものがある。
図20.2.20_カーテンレールの断面形状.jpg
図20.2.20_カーテンレールの取付け方法の例.jpg
図20.2.20 カーテンレールの断面形状及び取付け方法の例
(c) JIS A 4802に定められている強さによる区分を、表20.2.17に示す。
表20.2.17 レール及びブラケットの区分(JIS A 4802 : 2008)
表20.2.17_レール及びブラケットの区分(JIA A 4802).jpg
(3) 工法
(ア) カーテンの加工仕上げ
(a) カーテンの寸法
① カーテン用生地幅は、1m及び1.5mが標準である。生地の幅使いは、ひだの種類によって、違ってくるため、「標仕」表20.2.1では、取付け幅に対する倍数を規定している。
「標仕」20.2.16(3)(ア) (a)では、カーテンの位置、形状により、使用できる生地の半幅未満の例外規定を設けているが、特に小さい窓幅の場合等、ひだの種類により生地の割付け長さと取付け幅が合わない場合や、カーテンレール及びカーテンボックスの長さの調整又は端部の隣り合う生地の模様を合わせるなどの場合は注意が必要である。
② 通常用いられるひだの形状は、図20.2.21のようなものがある。
図20.2.21_ひだの形状.jpg
図20.2.21 ひだの形状
③ ひだの作り方は、通常次のとおりである。
1) 厚地(ドレープ):片ひだ、二つ山ひだ、三つ山ひだ
2) 薄物:箱ひだ(豪華に見せるため)
3) ケースメント:プレーンひだ
4) レース
・レースカーテンを単独で使用する場合:三つ山ひだ(美しく見せるため)
・ドレープカーテンと併用する場合:箱ひだとし、上端を押えミシン掛けする(図20.2.22参照)。
5) 暗幕用カーテン:片ひだ、二つ山ひだ
図20.2.22_レースカーテンの箱ひだ.jpg
図20.2.22 レースカーテンの箱ひだ
(b) 幅継ぎ加工の方法を、図20.2.23及び図20.2.24に示す。
① レースカーテンの幅継ぎ
図20.2.23_インターロックミシンでの縫い方(縫い合わせ前).jpg図20.2.23_インターロックミシンでの縫い方(縫い合わせ後).jpg
図20.2.23 インターロックミシンでの縫い方
② 厚地カーテン及び暗幕用カーテンの幅継ぎ
図20.2.24_袋縫い(くるみ縫い)(縫い合わせ前).jpg図20.2.24_袋縫い(くるみ縫い)(縫い合わせ後).jpg
図20.2.24 袋縫い〈くるみ縫い〉
(c) 縁加工
① 上端の縫い方は、カーテンのポイントであるといわれている。芯地を入れて、通常は図20.2.25のように縫う。
折返しにはフックを差し込むため、フックの長さによって折返しの長さを変える。短いフックの場合は30~40mm、長いフックの場合は60~100mm位である。通常使われているフックは、50~75mm程度のものである。
図20.2.25_カーテン縁加工(カーテン生地レースカーテンの場合).jpg図20.2.25_カーテン縁加工(レースカーテンの場合).jpg
図20.2.25_カーテン縁加工(カーテン生地厚地の場合).jpg図20.2.25_カーテン縁加工(厚地の場合).jpg
図20.2.25 カーテン縁加工
② 両脇及びすそのふせ縫いは、表20.2.18のとおりである。
表20.2.18 ふせ縫い
表20.2.18_ふせ縫い.jpg
(d) タッセルバンド
フレンジ(縁飾り)を付けたものには、既製のバンドを取り付けるが、その他のカーテンには、カーテンと共布で作ったものを取り付ける。
タッセルバンドの標準的なものは、図20.2.26のようなものであり、そのほかにも豪華な装飾的なものもある。
図20.2.26_タッセルバンド(芯地).jpg図20.2.26_タッセルバンド.jpg
図20.2.26 タッセルバンド
(イ) カーテンレール
(a) 引分けカーテンでレールが1本の場合は、交差ランナーを用いないと召合せが取れなくなる。また、暗幕カーテンを用いる場合は、2本のレールを300mm以上交差させることで十分な召合せが取れ、光漏れを防ぐことができる(図 20.2.19参照)。
(b) カーテンをひも引きにする場合、ランナーにひもが絡まり開閉に支障を来すことがあるが、テンションプーリー(ひも留め)を用いると支障なく操作できる(図20.2.19参照)。
(c) 壁付きの装飾的なカーテンレール等を取り付けることが想定される場合には、取付け用の下地補強を行う。
(d) 中間吊りレール(H型)は、固定吊り棒又は伸縮吊り棒を用いて取り付ける。伸縮吊り棒を用いる場合は、振れ止め防止のため、必要に応じて2本吊り(V 字型)にして取り付ける(図20.2.19参照)。
(ウ) ひも掛け金物は、ひも引きカーテンのひもを留めるためのものである。