1級建築施工管理技士 二次検定 施工管理【 演習問題02 】

【 演習問題02 】

問題4

図のネットワークで示される工程表について、次の問に答えよ。
ただし、図において矢線の上段は作業名、下段は所要日数を示す。又、各作業の短縮可能日数、及び1日短縮に要する増加費用は下表のとおりである。

問題4.ネットワーク.jpg

問題4.短縮日数.jpg

[ 1 ]
作業Hの最早開始時刻(EST)を求めよ。

[ 2 ]
作業Gのトータルフロート(TF)を求めよ。

[ 3 ]
最小の増加費用で、所要工期を4日間短縮するには、その作業を何日短縮すればよいか。又、その時の増加費用がいくらになるかを求めよ。


解答例・解説

最早開始時刻と最遅終了時刻の計算とクリティカルパス

問題4.解答ネットワーク.jpg

[ 1 ]
作業Hの最早開始時刻:[ 23 ] → 23日

[ 2 ]
作業Gのトータルフロート
TF = ㉓ ー([12 ] + 7 )= 4日

[ 3 ]
4日日程を短縮すると、クリティカルパスも4日間短縮する。各作業の1日当たりの短縮費用、トータルフロート(TF)のある作業には波線~~で示すと次のような図となる。TFのある作業は短縮費用 0 万円である。

問題4.解答短縮日数.jpg

4日間(①~④を)短縮すると
・作業Fを2日 10万円
・作業Bを2日 16万円
以上より合計、26万円となる。

問題5

図のネットワークで示される工事について、次の問に答えよ。
ただし、矢線の上段は作業名、下段は所要日数、( )内の数字は1日当たりの作業人員数を示す。

問題5.ネットワーク.jpg

①作業Kの最遅終了時刻(LFT)を求めよ。

②作業Kの最早開始時刻(EST)を求めよ。

③作業Hのフリーフロート(FF)を求めよ。

④工期を変えずに③~⑦の作業期間で山崩しを行い、1日当たりの最大作業人員をできるだけ少なくすると、その人数は何人になるか。また、最大作業人員での作業日数は何日になるか。


解答例・解説

ネットワークの計算:
クリティカルパスと余裕の計算

問題5.解答ネットワークの計算.jpg

[ 1 ]
作業Kの最遅終了時刻:[ 26 ] → 26日

[ 2 ]
作業Kの最早開始時刻:[ 18 ] → 18日

[ 3 ]
作業Hのフリーフロート (FF)
FF = [18] ー( [8] + 8 )= 2日

[ 4 ]
山崩し後の作業の必要最小人員数
クリティカルパス、作業B、D、G、Jを最下端部に描き、TF(トータルフロート)のある作業は~~で示し移動範囲を示すと次の山積み図ができる。

問題5.解答 移動前(山積み)
移動前(山積み)

A、C、H、F、I、K、Eの余裕のある作業を~~の範囲で動かして平均化し、必要最小人数を求めるとき、作業Hと作業Kを移動範囲の最終日まで動かし、移動後の山崩し図を描くと次のようになる。したがって、 10人で15日から18日の4日間となる。

問題5.解答 移動後(山崩し).jpg
移動後(山崩し)

問題6

次の条件の工事のネットワーク工程表について、下記の問に答えよ。

条件:
作業B、Cは、作業Aが完了後、同時に着工できる
作業Dは、作業Cが完了後着工できる
作業E、I は、作業Bが完了後、同時に着工できる
作業Fは、作業C、Eが完了後着工できる
作業Jは、作業 I が完了後着工できる
作業Gは、作業F、I が完了後着工できる
作業Hは、作業D、Gが完了後着工できる
作業H、Jが完了した時点で全工事が終了する。

作業名と所要日数.jpg
作業名と所要日数

①クリティカルパス上の工期は、何日か。

②その工期を2日縮める場合、A以外の1つだけの作業で2日縮めるとすれば、どの作業を縮めればよいか。

③最初の条件で工事を進めていた途中で、工事を着手してから6日終了後に1の作業を4日延ばさなければならなくなった。その場合1つの作業だけを縮めて元の工期にもどすには、その作業を何日縮めればよいか。


解答・解説

ネットワークの製作
先行作業と後続作業および所要日数を整理する。

先行作業と後続作業.jpg

この表(テープル)に作業Aからネットワークを順次描いていく。ネットワークを計算すると次のようになる。

ネットワーク工程表.jpg

①クリティカルパスの日数:28日

②工期を2日短縮するとき、クリティカルパス上の作業を2日短縮する。作業A以外の1つだけで2日縮められる作業は、TFが2日ある作業 I および 作業Jに並行するもので、単独で短縮できるのは、作業Hである。

③作業 I を6日から10日にかえてネットワークを再計算する。各作業のTFを求めると次のようになる。作業 I は短縮しないので、作業Bまたは作業Jを短縮するが、TFが2日あるのは作業Cで、それに並行する作業Bを2日間短縮する。

1級建築施工管理技士 二次検定 施工管理【 演習問題03 】

【 演習問題03 】

問題7

図のネットワークで示される工事について、次の問に答えよ。なお、図において矢線の上段へ作業名、下段は所要日数を示す。

①所要工期を求めよ。

②作業Bのトータルフロートを求めよ。

③作業Dのフリーフロートを求めよ。

④着工後7日経過した段階で工程の見直しを行ったところ、表1のように各作業の当初見積りの所要日数(イ)に対して、見直し後の所要日数は(ロ)のとおりとなった。全体の所要工期は何日になるか。

⑤次にネットワークを当初工期に納めるように検討したところ、各作業の短縮可能日数は表1(ハ)のようになった。当初工期に納めるには、その作業を何日短縮したらよいか。作業E~Hの短縮日数を記入せよ。
ただし、作業ごとの短縮日数の合計は、最小になるようにする。

問題7 ネットワーク.jpg

問題7 表1.jpg


解答例・解説

ネットワークを計算すると、次のようになる。

問題7 解答ネットワーク.jpg

①工期:26日

②作業BのTF(トータルフロート)は
⑪ ー ( [0] + 8 ) = 3日

③作業DのFF(フリーフロート)は
[14] ー ( [10] + 3 ) = 1日

④(ロ)の日程で再度ネットワークを計算すると
次のようになる。よって、工期は29日となる。

問題7 解答ネットワーク2.jpg

⑤短縮日数を最小にするには、フロートを利用し、クリティカルパスを工期の29日 ー 26日 = 3日を短縮する。
クリティカルパスEを4日、Gを1日だけ短縮可能で、Bは短縮できない。
このため、次の図のように、作業Gを1日、作業Eを2日および作業Hを1日短縮する。

問題7 解答短縮図.jpg

問題8

図のネットワークで示される工事について、次の問に答えよ。なお、図において矢線の上段へ作業名、下段は所要日数を示す。

問題8 ネットワーク.jpg

[ 1 ]
作業 L の最早開始時刻を求めよ。

[ 2 ]
作業 I の最遅終了時刻を求めよ。

[ 3 ]
作業 K のトータルフロートを求めよ。

[ 4 ]
作業 J を4日間短縮し、作業 B を3日間及び作業 H を5日間それぞれ延長した場合、次の問に答えよ。

( 1 )
当初の所要工期より何日間短縮又は延長するか。

( 2 )
その場合のクリティカルパスを
AーBーCのように作業名を示せ。


解答例・解説

ネットワークを解くと次のようになる。

問題8解答ネットワーク.jpg

[ 1 ]
作業 L の最早開始時刻:19日

[ 2 ]
作業 I の最遅終了時刻:23日

[ 3 ]
作業 K のトータルフロート:
㉗ ー ( [16] + 8 ) = 3 より 3日

[ 4 ]
作業 J を4日間短縮し、作業 B を3日間及び作業 H を5日間延長してネットワークを解くと、次のようになる。J は7日、Bは7日、Hは8日となる。

問題8解答延長工期.jpg

( 1 )工期は当初より5日間延長

( 2 )クリティカルパスは
B → E → H → K → N
となる。

問題9

図のネットワークにおいて、次の問いに答えよ。

問題9ネットワーク.jpg

問題9所要日数表.jpg

[ 1 ]
( 1 )クリティカルパスを、AーBーCのように
作業名で示せ。

( 2 )所要工期は何日か。

( 3 )作業Eのフリーフロートは何日か。

[ 2 ]
作業Gが4日延びた場合、所要工期は何日延びるか。

[ 3 ]
工期を変えずに山崩しを行い、1日当りの最大人数をできるだけ少なくすると、その人数は何人になるか。


解答・解説

ネットワークを解くと、次のようになる。

問題9解答ネットワーク.jpg

[ 1 ]
( 1 )クリティカルパスは、
A → C → F → J → K
となる。

( 2 )所要工期:19日

( 3 )作業Eのフリーフロート:
FF = [9] ー ( [3] + 4 ) = 2 より 2日

[ 2 ]
作業GのTF = 3 なので、4日延長すると、
4 ー TF(3) = 1 より 1日延長する。

[ 3 ] 最大 9人

問題9山積み.jpg

問題9山崩し.jpg

1級建築施工管理技士 二次検定 仕上工事 攻略法

仕上げ工事 攻略法

実地(演習問題①)

問01 仕上げ工事全般
・シーリング工事
・ガラスはめ込み工法
・RC造 内断熱と外断熱
・塗装工事 シーラー
・PCa (石張り)
・PC カーテンウォール ファスナー形式
・軽量鉄骨壁下地
・タイル目地 ムーブメント

問02 仕上げ工事全般
・タイル工事 密着張り工法
・木材の密度
・コンクリート工事 ルーフドレインの取付け
・コンクリート壁のモルタル塗り
・アルミニウム製建具の取付け
・軽量鉄骨天井下地
・カーペットの接着剤
・合成樹脂調合ペイント
・舗装工事 アスファルト

実地(演習問題②)

問03 仕上げ工事全般
・アスファルト防水のコンクリート下地
・壁紙張りの下地シーラー
・あと施工アンカー
・亜鉛めっき面塗装の素地ごしらえ

問04 仕上げ工事全般
・外壁タイル モルタル剥離防止対策
・シーリング材の種類
・集合住宅の乾式遮音耐火間仕切壁

問05 仕上げ工事全般
・露出アスファルト防水
・張り石工事 石材製品検査
・アルミニウム製建具 性能項目

実地(演習問題③)

問06 仕上げ工事全般
・合成高分子系ルーフィング防水
・屋根工事 長尺金属板
・セルフレベリング
・アルミニウム製建具 枠アンカー
・内装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材
・グリッパー工法
・カーテンウォールのファスナー形式
・外壁改修 タイル部分張替え工法

問07 仕上げ工事全般
・防水工事 保護コンクリート 絶縁用シート
・二丁掛けタイル 密着張り
・せっこう系接着直張り工法
・アルミサッシ 枠回り充填モルタル

問08 仕上げ工事全般
・非加硫ゴム系ルーフィング
・タイル密着張り工法
・甲種防火シャッター
・合成樹脂調合ペイント
・熱線吸収板ガラス はめ込み工法

実地(演習問題④)

問09 仕上げ工事全般
・ALC板等へのアルファルト防水
・壁モルタル塗り
・タイル圧着張り
・油性調合ペイント
・網入りガラスの小口処理

問10 仕上げ工事全般
・フラーズぜい化点
・モルタル塗り各層の調合
・グリッパー工法の仕舞
・アスファルトルーフィングの継目
・アルミニウム製建具の品質

問11 仕上げ工事全般
・ガラス工事 バックアップ材
・エッチングプライマー
・ユニットタイル改良積上げ張り
・ALCパネル下地 防水用プライマー
・ビニル床タイル張り

問12 仕上げ工事全般
・屋上アスファルト防水工事
・タイル型枠先付け工法
・モルタル 混和剤
・アルミサッシ取付 防水モルタル充填方式
・合成樹脂調合ペイント 塗膜流れの原因

実地(演習問題⑤)

問13 仕上げ工事全般
・防水工事用アスファルト 針入度指数
・建具の気密性、水密性
・外壁タイル密着張り工法
・ウィルトンカーペットのはぎ合わせ
・ウレタン樹脂塗り床

問14 仕上げ工事全般
・陶磁器質タイル張りの改良積上げ張り工法
・壁のモルタル塗り
・アルミニウム製建具 周囲充填用モルタル
・塗装工事 塗装表面のしわの原因
・ビニル床シート張り等の接着剤

問15 雨がかりとなる外壁 窓回り

1級建築施工管理技士 二次検定 施工管理【 演習問題04 】

【 演習問題04 】

問題10

図のネットワークにおいて、次の問に答えよ。

問題10ネットワーク.jpg

[ 1 ]
クリティカルパスを、
A→B→Cのように作業名で答えよ。

[ 2 ]
所要工期は何日か。

[ 3 ]
作業Dのトータルフロートは何日か。


解答・解説

ネットワークを解くと次のようになる。

[ 1 ]クリティカルパス:
A → C → E → F → H → K → M

[ 2 ]工期:48日

[ 3 ]作業Dのトータルフロート:
TF = ㉘ ー ( [ 5 ] + 6 ) = 17日

問題11

図のネットワークについて、次の問に答えよ。
なお、図において矢線の上段は作業名、下段は所要日数を示す。

問題11ネットワーク.jpg

[ 1 ]
工期を求めよ。

[ 2 ]
作業 A の最遅終了時刻を求めよ。

[ 3 ]
作業Dのトータルフロートを求めよ。

[ 4 ]
作業Dのフローフロートを求めよ。

[ 5 ]
着工後 7日の作業を終えた段階で工程のフォローアップを行ったところ、各作業の残所要日数は次の表のとおりとなった。
所要工期は何日になるか。

問題11残所要日数.jpg


解答例・解説

ネットワークを解くと次のようになる。

問題11解答ネットワーク.jpg

[ 1 ]工期:26日

[ 2 ]作業 A の最遅終了時刻:9日

[ 3 ]作業Dのトータルフロート
TF = ⑰ ー ( [7] + 8 ) = 2日

[ 4 ]作業Dのフローフロート
FF = ⑯ ー( [7] + 8 ) = 1日

[ 5 ]
7日目以降のフォローアップのため
工期を求める。

3日間工期が延びて、
工期29日となる。

問題11解答修正ネットワーク.jpg

1級建築施工管理技士 二次検定 施工管理【 演習問題05 】

【 演習問題05 】

問題12

ネットワーク工程表の特徴を4点簡潔に記述せよ。


解答例

①作業の相互関係が明確である。

②重点管理作業が明確である。

③資源の配分を平滑化でき合理的に計画できる。

④工程の遅れに対して、フォローアップが合理的に的確にできる。

問題13

図のネットワークで示される工事について、次の問いに答えよ。
なお、図において矢線の上段は作業名、下段は所要日数、( )内はそれぞれの作業に必要な1日当たりの作業従事者数である。

問題13ネットワーク.jpg

[ 1 ]
作業Aのトータルフロートを求めよ。

[ 2 ]
作業Fのフローフロートを求めよ。

[ 3 ]
作業Gの最早終了時刻を求めよ。

[ 4 ]
最早開始時刻の場合の山積みを作図せよ。
なお、図中においてクリティカルパスとなっている作業を斜線で示せ。

問題13山積み図の作成表.jpg


解答・解説

ネットワークを解く

問題13解答ネットワーク.jpg
[ 1 ]作業Aのトータルフロート:
TF = ⑫ ー ( [0] + 6 ) = 6日

[ 2 ]作業Fのフローフロート:
FF = [23] ー ([14] + 7 ) = 2日

[ 3 ]作業Gの最早終了時刻
[14] + 6 = 20日

[ 4 ]クリティカルパス B → E → H → I の各作業を底辺に描いて、フロートのある作業は最早開始時刻で作業を行わせるようにする。

問題13解答 山積み.jpg

1級建築施工管理技士 二次検定 施工管理【 演習問題06 】

【 演習問題06 】

問題14

品質管理において、建設現場で発生する問題点を把握するために用いる図、または手法の名称(QC7つ道具)を5つあげよ。


解答例

QC7つ道具を以下にあげる。
①ヒストグラム
②管理図
③チェックシート
④パレート図
⑤特性要因図
⑥相関図(散布図)
⑦層別分布図


問題15

次の時点において、品質管理のために行う試験または検査名をそれぞれ2つ記述せよ。

[ 1 ]コンクリートの荷卸し時

[ 2 ]鉄筋のガス圧接完了後

[ 3 ]鉄骨の現場溶接完了後

[ 4 ]外壁のタイル張り完了後


解 答

[ 1 ]コンクリートの荷卸し時
①スランプ試験 ②空気量試験

[ 2 ]鉄筋のガス圧接完了後
①外観検査   ②引張強度試験

[ 3 ]鉄骨の現場溶接完了後
①外観検査    ②超音波探傷試験

[ 4 ]外壁のタイル張り完了後
①打診検査    ②接着力試験


問題16

コンクリート下地の塗装に関する特性要因図において、[   ]内の番号に当てはまる語句を下の語群より選び記入せよ。

問題16特性要要因図.jpg

リフティング AE剤  骨材種類 下地材齢
吸込み程度 チョーキング 打込み量


解 答

①骨材種類(材料)
②打込み量(施工)
③吸込み程度(仕上がり品膣)
④下地材齢(下地の調査項目)

C.F.
チョーキング:
塗装が紫外線により劣化して光沢を失い、細かい粒子となって離脱する現象。

1級建築施工管理技士 二次検定 仕上工事【演習問題03】

【 演習問題03 】

問題6

次の記述において、各記述ごとの①から③の下線部の語句のうち最も不適当な箇所番号1つあげ、適当な語句を解答欄に記入せよ。

[ 1 ]
合成高分子系ルーフィングシート防水の接着工法におけるシートの張付けは、原則として水上側のシートが水下側のシートの①上になるように行い、下地に②部分接着とし、できるだけシートに③引張りを与えないよう、また、しわのできないよう注意して行う。

[ 2 ]
屋根工事において、長尺金属板を現場等で折曲げ加工する場合、塗装又はめっき及び地肌にき裂が生じないように切れ目を①入れて折り曲げる。また、耐酸被覆鋼板を冬季に折り曲げ加工するときは、材料を②加温してから加工する。
長尺金属板はこはぜ掛けとする場合は、③毛細管現象による雨水の侵入を防ぐように、はぜの折返し寸法と角度に注意する。

[ 3 ]
内装の床張物下地をセルフレベリング材塗りとする場合、軟度を一定に練り上げたセルフレベリング材を、レベルに合わせて流し込む。流し込み中はできる限り通風を①良くして作業を行う。施工後の養生期間は、冬期間は②14日以上とし、施工場所の気温が③5℃以下の場合は施工しない。

[ 4 ]
アルミニウム製建具工事において、枠のアンカー取付け位置は、枠の隅より150mm内外とし、中間の間隔を①500mm以下とする。
くつずりをステンレス製とする場合は、厚さ②1.5mmを標準とし、仕上げはNo.2B又はHLとする。また、一般的に、破損及び発音防止のためのくつずり裏面のモルタル詰めは、取付け③後に行う。

[ 5 ]
内壁のセメントモルタル下地面を内装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材仕上げとする場合、下地表面は①金ごて仕上げ又は木ごて仕上げとし、吹付けとするときは、スプレーガンのノズルは下地面に対して直角に吹付けられるように、やや②下向きに保ち、一様に吹付け、主材塗り2工程の工程内間隔時間は③2時間以上とする。

[ 6 ]
カーペット敷きのグリッパー工法では、グリッパーは、カーペットの厚さに応じて壁際からのすき間を均等に取り、打ち付ける。下敷き用フェルトはグリッパーの厚さと同等か、やや①厚いものを選択し、敷き込みに当たっては、すき間などのないように②突き付けて敷き込み、フェルトの端部はグリッパーに③重ねるようにする。

[ 7 ]
PCカーテンウォールのファスナー形式には、スライド形式、ロッキング形式、固定形式がある。ロッキング形式はPCパネルを①回転させることにより、また、スライド形式は上部、下部ファスナーの②両方をルーズホールなどで滑らせることにより、PCカーテンウォールを③層間変位に追従させるものである。

[ 8 ]
外壁改修のタイル部分張替え工法において、ポリマーセメントモルタルを用いて張り付ける場合、調整済みの下地とタイルの両方にポリマーセメントモルタルを塗布し、直ちにタイルを張り付けて、目地詰めまで通常①8時間以上衝撃を与えないように養生する。
目地深さはタイル厚の②1/2以下とし、目地詰め後は衝撃を与えないように通常③3日以上は養生する。


解答例

  不適当な箇所 適当な語句
[ 1 ]   ②   全面
[ 2 ]   ①   入れずに
[ 3 ]   ①   なくして
[ 4 ]   ③   前
[ 5 ]   ②   上向き
[ 6 ]   ③   重ねない
[ 7 ]   ②   片方
[ 8 ]   ①   24

問題7

次の問いに答えなさい。
[ 1 ]
屋上の防水工事において、保護コンクリートを打設する場合に用いる絶縁用シートについて、施工上の留意事項を2つ、具体的に記述せよ。

[ 2 ]
外部のコンクリート壁に二丁掛けタイル(227×60)を密着張りで張るときの施工上の留意事項を2つ、具体的に記述せよ。
ただし、下地及びタイルの割付けに関する記述は除くものとする。

[ 3 ]
内部のコンクリート壁にせっこうボードをせっこう系接着剤直張り工法で張るときの施工上の留意事項を2つ、具体的に記述せよ。

[ 4 ]
コンクリートの外壁にアルミサッシの枠を取り付けるとき、枠回りの充填モルタルを施工する前に行う取付け精度の検査項目をその計測方法とともに2つ、具体的に記述せよ。
ただし、検査項目の重複は不可とする。
なお、取り付けるサッシは幅1,800mm、高さ1,800mmの引違いサッシとする。

解答例
[ 1 ] 絶縁シート

①絶縁用シートは、立上がり面に30mm程度張り上げる。

②絶縁用シートの重ね幅は、70〜100mmで敷き込み、粘着テープで固定する。

[ 2 ] 二丁掛タイル密着張り

①密着張りはタイル張り用振動機(ヴィブラート)を用い、タイルをモルタル中に埋め込み、目地部にモルタルを盛り上がらせ、目地を仕上げる。

②タイルの張付けは、上部より下部に張り進める。

[ 3 ] せっこう系接着剤直張り工法

①ボードの下部は、吸湿を防止するため、10mm程度浮かして張り付ける。

②接着剤の1回に練る分量は、練混ぜ後1時間以内で使い切るものとする。

[ 4 ] アルミサッシ枠の取り付け精度検査項目

①サッシの鉛直方向のたおれは、下げ振を使用して測定する。

②サッシ面のゆがみは、サッシの対角寸法を測定する。

問題8

仕上げ工事に関する次の記述において、下線部①又は②のうち間違っている箇所を各文において1箇所指摘し、正しい語句を記入せよ。

[ 1 ]
合成高分子系ルーフィング防水における、非加硫ゴム系ルーフィングの張付けでは重ね幅は、縦を100mm以上、横を①50mm以上とする。
また、下地への張付けは②全面接着とする。

[ 2 ]
タイル密着張り工法では、張付けモルタルの下地面への塗付けは二度塗りとして、その塗厚を①7mm程度とし、塗り付ける面積は②4m2以内とする。

[ 3 ]
甲種防火戸として使用するシャッターは、①スラットの鋼板の厚さは②1.2mm以上としなけばならない。

[ 4 ]
合成樹脂調合ペイント塗りにおいて塗膜が流れる原因は、①薄塗りし過ぎた場合、②希釈し過ぎた場合などである。

[ 5 ]
熱線吸収板ガラスのはめ込み工法において、熱割れ防止するためにガラスの切断を①クリアカットとするのは、日射等による膨張でガラス周辺部に②圧縮力が生じ、割れやすくなるためである。

解答例

  誤りの部分 正しい語句
[ 1 ]   ①   70
[ 2 ]   ②   2
[ 3 ]   ②   1.5
[ 4 ]   ①   厚塗りし過ぎた
[ 5 ]   ②   熱割れ

 

1級建築施工管理技士 二次検定 仕上工事【演習問題04】

【 演習問題04 】

問題9

仕上工事に関する次の記述について、正しいものは「正」、間違ってるものは「誤」と記入し「誤」としたものはその理由または正しい工法もしくは仕様を簡潔に記入せよ。

[ 1 ]
防水工事において、PC板、ALC板などの屋根アスファルト防水には、密着工法が適している。

[ 2 ]
壁モルタル塗りは、各層とも水ひき具合を見計らい塗り付ける。塗り付け後は、なるべく早く乾燥させるため通風をよくする。

[ 3 ]
タイル圧着張りは、張り付けモルタルを塗り付けた後、張り付けるまでの時間が25~30分以下になるよう上から下へと充分もみ込み、たたき締めて張り付けていく。

[ 4 ]
鉄筋コンクリート造階段室の壁仕上を、モルタル塗りの上、油性調合ペイント塗りをした。

[ 5 ]
外部建具の網入りガラスの留め付けにグレイジングチャネルを用いた場合は、ガラス小口の防錆処理は不要である。


解答例

[ 1 ] 誤
PC板、ALC板の継目は、挙動が大きく、密着工法は破断の原因となるので、絶縁工法とする。

[ 2 ] 誤
壁モルタル塗り付け後、加熱乾燥、通風などにより急激に乾燥させてはならない。

[ 3 ] 正

[ 4 ] 誤
油性調合ペイントは、耐アルカリ性に劣るのでコンクリート、モルタル面に用いない。塩化ビニル樹脂、合成樹脂エマルションペイントを用いる。

[ 5 ] 誤
外部建具の網入りガラスの留め付けは、小口は防錆処理し、グレイジングチャネルは水はけが悪いので、水抜き穴を設ける必要がある。

問題10

仕上げ工事に関する次の記述において、下線部のうち誤っている箇所を1箇所指摘し、解答欄に正しい語句を記入せよ。なお、誤っている箇所がない場合は正と記入せよ。

[ 1 ]
フラースぜい化点とは、アスファルトの①高温時の特性を示す値で、その値の②低いものほど特性が③良い

[ 2 ]
モルタル塗り各層の調合は、塗り層によって異なるが、①上に塗るものほど②富調合にし、強度は③大きくする。

[ 3 ]
グリッパー工法におけるカーペットの張り仕舞いは、①ローラーで伸展しながら②グリッパーに引っ掛け、カーペットの端を③ステアツールを用いて溝に巻き込むようにする。

[ 4 ]
アスファルト防水工事におけるアスファルトルーフィングの継目は、①縦横とも100mm以上重ね合せ、原則として②水下側のアスファルトルーフィングが下側になるように張り重ねる。

[ 5 ]
JISに規定するアルミニウム製建具の①耐風圧性②気密性③遮音性の等級では、その数値が大きいほど性能が優れている。

解答例

   正・誤 正しい語句
[ 1 ]  ①  低温時
[ 2 ]  ①  下
[ 3 ]  ①  ニーキッカー
[ 4 ]  正  ー
[ 5 ]  ②  水密性

問題11

仕上げ工事に関する次の各文において、下線部のうち不適当な箇所を1箇所指摘し、正しい表現に改めよ。

[ 1 ]
ガラス工事に用いるバックアップ材は、シーリング材充填部の①形状を保持し、②2面接着を防止するために使用される③合成樹脂の発砲材である。

[ 2 ]
エッチングプライマーは、乾燥が①遅いので、②高湿度の時に塗布すると、③白化現象(ブラッシング)が起こる。

[ 3 ]
ユニットタイル改良積み上げ張りは、タイルの大きさに見合った①ヴィブラートを用い、②タイル裏面③張付けモルタルを塗り付け、タイルを張り付ける工法である。

[ 4 ]
ALCパネル下地の防水用プライマーは、コンクリート下地用に用いるものと、①異なる種類のプライマーであり、パネル取付け後②速やかに1回目を塗布し、1回目の塗布後③直ちに2回目を行う。

[ 5 ]
ビニル床タイル張りは、室温が①5℃以下の場合は採暖し、②酢酸ビニル樹脂系樹脂接着剤を用いて張付け、③ニーキッカーで圧着する。


解答例

  不適当な番号 正しい表現
[ 1 ]  ②   3面接着
[ 2 ]  ①   早い
[ 3 ]  ①   マスク
[ 4 ]  ③   十分に乾燥させて
[ 5 ]  ③   ローラー

問題12

仕上げ工事に関する次の各文において、下線部のうち適当でない箇所1箇所指摘し、その理由を簡潔に記述せよ。

[ 1 ]
屋上のアスファルト防水工事において、①気温が30℃以上の場合②強風の場合③降雨雪のおそれがある場合には施工を中止しなければならない。

[ 2 ]
タイル型枠先付け工法において、タイルの肌分かれが起きる主な原因は、コンクリート打設時に、①タイル裏面に水膜がある場合②タイル裏面に付いたセメントペーストがドライアウトを起こした場合③コンクリートの打設高が高い場合などである。

[ 3 ]
モルタルに混和剤を使用すると、①モルタルのひびわれ防止に役立ち②作業性は向上するが、③接着力は低下する

[ 4 ]
アルミニウム製外部サッシ取付けにおいて、サッシ周囲の防水モルタル充填方法として、一般に、①縦枠はモルタルトロ流し②上枠はモルタル詰め③下枠はモルタルトロ流しとする。

[ 5 ]
合成樹脂調合ペイント塗りにおいて塗膜が流れる原因は、①厚塗りし過ぎた場合②希釈し過ぎた場合③気温が急に上場した場合である。


解答例

  適当でない箇所 理 由
[ 1 ] ①
気温が著しく低い場合である。
[ 2 ] ③
タイルの肌分かれとコンクリート打設高さは関係がない。
[ 3 ] ③
混和剤を混入すると接着力は向上する。
[ 4 ] ③
下枠はモルタル詰めとする。
[ 5 ] ③
気温の上昇は塗膜が流れる原因とはならない。

1級建築施工管理技士 二次検定 仕上工事【演習問題05】

【 演習問題05 】

問題13

仕上工事に関する次の記述について、正しいものは「正」、間違ってるものは「誤」と記入し、「誤」としたものはその理由を簡潔に記述せよ。

[ 1 ]
防水工事用アスファルトは、針入度指数の数値が大きいほど高い温度に対して硬化しやすく、低い温度に対して硬化しにく。

[ 2 ]
建具の気密性、水密性は、JISによる等級の数値が小さいほど性能が優れている。

[ 3 ]
外壁タイルの密着張りは、上部から下部へと1段おきに張り、そのあと、間を埋めるようにして張る。

[ 4 ]
ウィルトンカーペットのはぎ合わせは、グリッパー工法又は丈夫な手縫いによるつづり縫いとする。

[ 5 ]
ウレタン樹脂塗り床は、塗り回数が増えると内部に気泡が生じやすくなるので、厚くしても一度に塗りあげる。


解答例

   正・誤 ( 理 由 )
[ 1 ]  誤
針入度指数の数値が大きほど高温に対して軟化しにく。

[ 2 ]  誤
JISによる水密性は等級が大きいほど性能が高い。

[ 3 ]  正  ー

[ 4 ]  誤
ウィルトンカーペットのはぎ合せは、ヒートボンド工法により行う。

[ 5 ]  誤
ウレタン樹脂塗り床は、数回に分けて塗る。

問題14

仕上工事に関する次の記述について、正しいものは「正」、間違ってるものは「誤」と記入し、「誤」としたものはその理由を簡潔に記述せよ。

[ 1 ]
陶磁器質タイル張り工事において、改良積上げ張り工法によるタイルの張付けは、下塗りまで行った壁の下地モルタル面に、張付けモルタルをタイル裏面全面に平らに塗付けて張付けた後、木づちの類でたたき締めて張付ける。

[ 2 ]
壁のモルタル塗りにおいて、下塗り及びラスこすりは、2週間以上放置して、ひび割れなどを十分発生させてから次の塗付けにかかる。ただし、気象条件などにより、監理者の承認を受けて、放置期間を短縮できる。

[ 3 ]
アルミニウム製建具の取付けにおいて、雨掛り部分の周囲充填用モルタルは、防水剤又は凍結防止剤入りのモルタルとする。ただし、酸化物を主成分とする防水剤又は凍結防止剤を用いてはならない。

[ 4 ]
塗装工事において、塗膜の表面にしわができる原因は、①油性塗料を厚塗りした場合、②塗装後気温が急激に下がった場合、③下塗りの乾燥が不十分なまま上塗りした場合などがある。

[ 5 ]
ビニル床シート及びビニル床タイル張りの接着剤は、湯沸室、便所などの湿気の生じやすい床ではエポキシ樹脂系を、幅木、階段の蹴込みなどの垂直面では酢酸ビニル樹脂系溶剤系を用いる。


解答例

   正・誤 ( 理 由 )
[ 1 ]  誤
モルタルは、下塗りにつづいて中塗りを行う。

[ 2 ]  正

[ 3 ]  誤
塩化物を主成分とする防水剤を用いてはならない。

[ 4 ]  誤
②は塗装表面を急に乾燥させた場合である。

[ 5 ]  正

問題15

下図は雨がかりとなる外壁の窓まわりの詳細図である。図において機能上適当でない事項を5つ列記せよ。

サッシ ディテール(誤).jpg


解答例

(1)躯体関係
①窓上の躯体に水切りをつける。
②窓下の躯体に勾配をつける。

サッシディテール(正).jpg

(2)仕上げ関係
①防水のため、シーリング材をサッシ外側に3箇所挿入する。

②サッシ下部にモルタル詰めを行う。

③窓の取合部に断熱補修材を設ける。

1級建築施工管理技士 二次検定 躯体工事の攻略

1級建築施工管理技士 実地 躯体工事 攻略法

実地(躯体工事①)

問01.躯体工事全般
鉄筋工事 鉄筋の組立
型枠工事 支保工の存置期間
コンクリート工事 養生
鉄骨工事 建入れ直し

問02.躯体工事全般
トラッククレーンのブーム
地下水排水工法
場所打ちコンクリート杭
鉄筋工事 異形棒鋼
型枠工事 型枠支保工
コンクリート工事 供試体の作成
暑中コンクリートと寒中コンクリート
鉄骨工事 スタッド溶接

実地(躯体工事②)

問03.コンクリート工事
打継ぎ面の処理
マスコンのひび割れ発生の抑制

問04.高力ボルト摩擦接合
すべり係数0.45以上確保の処理方法
1次締め後のマーキングの目的

問05.柱列山留め壁工法
山留め架構と周辺地盤の安定性の確保

実地(躯体工事③)

問06.コンクリート工事
コールドジョイントの発生防止

問07.高力ボルト継手
建方から本締めの間に使用する仮ボルト

問08.根切り工事の排水工法

実地(躯体工事④)

問09.場所打ちコンクリート杭工事
鉄筋かご設置からコンクリート打設完了まで

問10.型枠の支柱の存置又は盛替え

問11.鉄骨工事 外観検査で発見される欠陥

実地(躯体工事⑤)

問12.土質柱状図、山留め壁

問13.コンクリート打設 タンピングとは

問14.鉄筋工事 材質の確認方法

実地(躯体工事⑥)

問15.SRC造の鉄骨建方計画

問16.躯体工事全般
普通コンクリート 計画調合
鉄筋工事 再圧接が必要な欠陥
トルシア系高力ボルト 本締め完了後
既成コンクリート杭 支持地盤確認方法

問17.躯体工事全般
根切り工事の施工計画
鉄筋工事 適正なかぶり厚さを確保する目的
鉄骨工事 製作工場の決定

実地(躯体工事⑦)

問18.躯体工事全般
コンクリート工事 型枠の取外
場所打ちコンクリート杭 孔壁保護の方法
鉄筋工事 主筋の重ね継手
高力ボルト 保管と運搬

問19.躯体工事全般
コンクリート工事 工場の選定
コンクリート工事 打込み当日の工程
鉄骨工事 品質管理について

問20.躯体工事全般
鉄骨構造 仕口部
コンクリート工事 品質

実地(躯体工事⑧)

問21.躯体工事全般
コンクリート工事 調合計画
鉄骨工事 溶接部の欠陥
高力ボルト 予備締め後のマーキング
場所打ちコンクリート杭 スライム処理

問22.躯体工事全般
山留め工事 切ばりの架設
ボイリング防止
場所打ちコンクリート スライム処理
マスコンクリート

問23.躯体工事全般
鉄筋のかぶり厚さ
AE減水剤の効果
タンピングが必要な理由
エンドタブを設ける理由
スカラップを設ける理由

実地(躯体工事⑨)
問24.躯体工事全般
鉄筋のガス圧接
暑中コンクリート
コンクリート型枠の組立て
高力ボルトの摩擦接合

問25.コンクリート工事・鉄骨工事(用語)
AE減水剤
細骨材率
コールドジョイント
エンドタブ
トルクコントロール