学科 施工(仕上工事)内装 8-2 ビニル床シート張り

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

4 施工(仕上工事)
8° 内装工事

8-2 ビニル床シート張り
下記の正誤を判断せよ。
①下地コンクリートの仕上がりの平坦さは、3mにつき7mm以下とした。

答え

  ◯

②巻きぐせは、施工に先立ち室温を20℃以上にした状態で敷き延ばしてとった。

答え

  ◯

③湯沸室の床への張付けには、酢酸ビニル樹脂系接着剤を使用した。

答え

  ×

[ 解説 ]
湯沸室洗面所等の湿気及び水の影響を受けやすい箇所に用いる接着材は、耐水性に優れたエポキシ樹脂系接着材を用いる

④シートの張付けは、室温を10℃以上にした状態で行った。

答え

  ◯

[ 解説 ]
張付け時の室温が5℃以下になると、接着材が硬化せず、所定の接着強度が得られないため、室温10℃以上に保つようにする。
寒冷期に施工する際、5℃以下又は接着剤の硬化前に5℃以下になるおそれがあるときは作業を中止する。やむを得ず施工する場合は、ジェットヒーター等の採暖を行う。

⑤寒冷期に施工する際、採暖を行い、床シート及び下地とも5℃以下にならないようにした。

答え

  ◯

⑥圧着は、圧着棒を用いて空気を押し出すように行い、その後45kgローラーで圧着した。

答え

  ◯

⑦床シートを立ち上げて巾木としたので、天端処理は、シリコーンシーリング材でシールする方法とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
床シートを立ち上げて巾木をする場合、天端処理をシリコーンシーリング材でシールする方法、キャップをかぶせる方法、入り巾木にする方法がある。

(熱溶接工法)
⑧熱溶接工法において、溶接作業は、床シートを張付け後12時間以上放置してから行った。

答え

  ◯

⑨熱溶接工法において、溶接部の床シートの溝部分と溶接棒は、250〜300℃の熱風で加熱溶融させ、圧着溶接した。

答え

  ×

[ 解説 ]
溶接作業は、熱風溶接機を用い、床シート溝部分と溶接棒を180〜200℃の熱風で加熱溶融させて、溶接棒を押さえ付けるようにして圧着溶接する。

⑩熱溶接工法の溶接部の溝は、V字形とし、深さを床シート厚さの2/3とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
シートの継手溶接の溝は、V字形又はU字形とし、均一な幅に床シートの厚さの2/3程度までの深さとする。

⑪張付けに先立ち、仮敷きを行い室温で24時間以上放置して、床シートの巻きぐせをとった。

答え

  ◯

学科 施工(仕上工事)内装 8-3 合成樹脂塗り床

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

4 施工(仕上工事)
8° 内装工事

8-3 合成樹脂塗り床
下記の正誤を判断せよ。
①コンクリート下地表面のぜい弱層は、研磨機などで削り取る。

答え

  ◯

②下地調整に用いる樹脂パテは、塗床材と同質の樹脂とセメントなどを混合したものとする。

答え

  ◯

[ 解説 ]
合成樹脂を配合したパテ材や樹脂モルタルでの下地調整は、プライマーの乾燥後に行う。

③プライマーは、下地の吸込みが激しく塗膜とならない部分には、先に塗ったプライマーの硬化前に再塗布する。

答え

  ×

[ 解説 ]
プライマーの吸込みが激しく塗膜を形成しない場合は、全体が硬化した後、吸込みが止まるまで数回にわたり塗る。弾性ウレタン塗り床のプライマーとして、1液形ポリウレタン又は2液形エポキシ樹脂系プライマーを使用する。

④施工場所の湿度が85%を超える可能性が高かったので、作業を中止した。

答え

  ◯

[ 解説 ]
塗り床の施工中は、直接日光を避けるとともに、換気及び火気に注意し、また、周辺を汚さないよう養生を行う。

⑤エポキシ樹脂のコーティング工法では、調合した材料を金ごてで塗り付けた。

答え

  ×

[ 解説 ]
コーティング工法は、エポキシ樹脂等の水性形、溶剤形塗り床材をローラーばけスプレーで塗り付ける工法である

⑥無溶剤形エポキシ樹脂塗り床の流しのべ工法において、主剤と硬化剤の1回の練混ぜ量は、2時間で使い切れる量とした。

答え

  ×

[ 解説 ]
無溶剤形エポキシ樹脂塗り床流しのべ工法に用いられる主剤と硬化剤の1回の練混ぜ量は、通常 30分以内に使い切れる量とする

⑦エポキシ樹脂モルタル塗床で防滑仕上げに使用する砂は、最終の仕上げの一つ前の工程と同時に均一に散布する。

答え

  ◯

⑧弾性ウレタン塗り床のコンクリート下地面の含水率を定期的に測定し、測定値に変化がなくなり、下地が十分乾燥したことを確認してから施工した。

答え

  ◯

⑨弾性ウレタン塗り床の平滑仕上げでは、下地調整後にウレタン樹脂を床に流し、金ごてで平滑に仕上げた。

答え

  ◯

[ 解説 ]
弾性ウレタン塗り床でウレタン樹脂1回の塗厚さは、2mm以下とする。

⑩弾性ウレタン塗り床の防滑仕上げでは、トップコートを塗布した後に、スチップル材を均一に散布した。

答え

  ×

[ 解説 ]
防滑仕上げでは、滑り止め用のスチップル材を均一に塗り付けてスチップル状に仕上げてから、トップコートを塗り付ける

【参考】セルフレベリング材塗り

・下地コンクリートの乾燥期間は、打込み後、1ヶ月以上とする。

・製造業者の指定する材料を用いて、セルフレベリング材を流す前日に吸水調整材塗りを1〜2回行い乾燥させる。

・コンクリート床面のセルフレベリング材の塗り厚は、5〜20mmとし、標準塗り厚を10mmとする。

・セルフレベリング材が硬化するまでは、直射日光を避けるとともに窓や開口部をふさいでによるシワの発生を防ぐ。室温が5℃以下になるおそれがある場合は採暖する。

学科 施工(仕上工事)内装 8-4 壁のせっこうボード張り

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

4 施工(仕上工事)
8° 内装工事

8-4 壁のせっこうボード張り
下記の正誤を判断せよ。
①木製壁下地に釘打ちする際に、ボード厚の3倍程度の長さの釘を用いて、釘頭が平らになるまで打ち込んだ。

答え

  ◯

[ 解説 ]
軽量鉄骨下地にボードを直接張り付ける場合、ドリリングタッピンねじは、下地の裏面に10mm以上の余長の得られる長さのものを用いる。

②下張りボードへの上張りボードの張付けは、主に接着剤を用い、ステーブルを併用して張付けた。

答え

  ◯

[ 解説 ]
重ね張りとする場合、上張りは縦張りとし、水平方向には目地を設けず、下張りの継目と同じ位置にならないようにする。

(せっこう系接着材による直張り工法)
③下地のALCパネル面にはプライマー処理を行った。

答え

  ◯

④1回の接着材の塗付け面積は、張り付けるボード2枚分とした。

答え

  ×

[ 解説 ]
1回の接着剤の塗付けは、張り付けるボード1枚分とする

⑤ボード下端と床面との間にスペーサーを置き、床面から10mm程度浮かして張付けた。

答え

  ◯

⑥接着剤を塗りつける間隔は、ボードの周辺部より中央部付近を小さくした。

答え

  ×

[ 解説 ]
接着材の塗付け間隔は、ボード周辺部や力の掛かりやすい下部は中央部付近より小さくする

⑦一度に塗る接着材は、2時間以内に使い切れる量で計画した。

答え

  ×

[ 解説 ]
一度に練る接着材の量は、1時間に以内に使い切れる量とする

⑧鉄筋コンクリート造の薄い戸境壁の共振現象による遮音性の低下を避けるため、両面に同じ仕様でせっこうボードの直張りを行った。

答え

  ×

[ 解説 ]
共振現象による遮音性の低下を避けるため、厚さの違う同種材料の組合せや制振シートをボードにはさむ等の対策を講ずる

⑨接着材の盛り上げ高さは、接着するボードの仕上げり面までの高さとする。

答え

  ×

[ 解説 ]
接着材の盛上げ高さは、下地からボードの仕上げ高さまでの2倍とし、ボード裏面との接着面が直径120mm〜150mm得られるように押さえ付ける。

⑩外壁の室内面は、躯体に打ち込んだポリスチレンフォーム断熱材にプライマー処理をして、せっこうボードを張付けた。

答え

  ◯

【参考】せっこうボード張り

・洗面所のシージングせっこうボードには、切断面にもアクリルシーラー等を塗布する。

・せっこうボードを曲率の小さな下地に張る場合は、ボードの片面の紙に切れ目を入れて曲面にする。

・テーパーボードの継目処理で、グラスメッシュのジョイントテープを用いる場合、ジョイントコンパウンドの下塗りを省略できる。

1級建築施工管理技士 内装仕上 浴室の防水と浴槽の防水

建築品質 内装仕上工事


074)浴室の防水と浴槽の防水

下階に室がある場合の浴室の床はアスファルト防水とする。浴室の下階に室がなくても隣室への湿気の防止を考えて、塗膜防水は施したい。

1.浴室の防水立上がりは200mm程度

アスファルト防水の立上りを1m以上高くする設計が見受けられるが、この場合経年によってアスファルト防水が剥がれ、壁仕上げの剥落につながる。アスファルト防水の立上りは浴室床面や浴室天端、洗面台などから200mm程度にし、タイル割の目地等と位置と合わせて決める。立って利用するシャワー部の壁はポリマーセメント系の塗膜防水をして、タイル等の仕上げ材を張る。浴槽は水が抜けないように、浴室防水とは別に塗膜防水をする。浴槽部の断熱材は浴室躯体で押さえる。

2.浴室出入口の防水納まり

浴室出入口部分は、くつずり下及び縦枠下部にステンレス(SUS)製の防水立上り受けプレートを設けて防水を納める。縦枠下部は浴室壁内防水立上り高さに合わせる。浴室内と段差を設けないときは排水溝を設ける。

3.浴室の結露処理

浴室の窓は結露する。結露水を外部へ排水すると外壁を汚すので、浴室ないに排水する。毎日長時間使用する浴室は特に注意を要する。

>(054)窓の結露した水の処理 参照

浴室天井はアルミや樹脂製の天井材で、断熱材を裏打ちした浴室用のものが一般的ではあるが、結露は必ずする。結露した水が天井から滴り落ちないように天井は勾配天井とし、水下側にSUS製結露受けの樋(樹脂製既製品もある)を設けて両サイド等、計画した場所に排水する。天井下地もSUS製にするなど防錆を考慮する。

4.その他浴室での留意点

①床材はJIS A1509-12による滑り抵抗値(C.S.R.B値)0.7以上とする。
②洗面台の奥行き寸法は水栓金具と洗面器の寸法を考慮する。
③浴槽の排水栓は洗い場から抜きやすい位置に設ける。
④洗い場の排水側溝は蓋をせずに清掃しやくする方が清潔である。

1級建築施工管理技士 内装仕上 厨房の床をなぜ嵩上げするのか?

建築品質 内装仕上工事


75)厨房の床をなぜ嵩上げするのか?

厨房は浴室と同様に水を使用する場所であるので、衛生上も毎日清掃し清潔にする必要がある。また、防水や仕上げなどに故障が発生すると、補修のために使用できなくなり、その影響は大きい。

1.運営が決まらなければ厨房設計はできない

厨房は、食堂の利用人員、回転数、料理メニュー、使用食器の数、料理の手順、サービス方法などにより広さや機器のサイズ、レイアウトが決定される。
すなわち、食堂の運営方法が決まらなければ厨房設計はできない。その厨房機器のレイアウトによって電気容量やその位置、給排水などの設備が決まり、排水溝やグリーストラップ(GS:油溜め)の位置も決まる。遅くとも躯体工事が決まるまでには決定すべきものである。

2.防水を確実に行う

厨房の床はアスファルト防水が望ましい。防水の立上り寸法はタイルの割付けや幅木高さに合わせて150~200mmあれば十分である。嵩上げコンクリートは、厨房内の床排水のための勾配を確保し、厨房機器の排水管を埋設し、排水溝を設けるために、通常の防水保護以上の厚さが必要である。


厨房の床

3.出入口には排水溝を設ける

出入口枠とくつずりの下に防水立上りを受けるステンレス(SUS)プレートを付け、それに防水を立ち上げて壁側の立上りと連続させる。隣室や廊下と同じレベルで出入口がある場合は清掃時の水が隣室に出ないように、厨房側に排水溝を設ける。グレーチングの目は水が走らないように横目にする。

4.排水溝とグリーストラップは毎日清掃する

排水溝は床の排水と厨房機器からの排水管からの水が流入する。排水溝は従来モルタルで仕上げていたが、SUSプレートを加工したもの(勾配付き、角アール付き)の方が衛生的で耐久性があり、SUS製のグレーチングや穴開きチェッカードプレートなどの滑りにくい蓋も含めて一体にする手法もある。排水溝の深さは、水上で排水管径 + 溝枠 + 20mm を確保し、1/100 ~ 1/200の勾配でグリーストラップ(GS)につなぐ。GSは床スラブを貫通し据えることになる。この場合、耐火仕様とし、防露も考慮する。排水溝とグリーストラップは毎日清掃が必要なので、使いやすさと耐久性が重要である。

5.厨房の床仕上げ材は耐久性とメンテナンスが重要

床仕上げ材は、磁器タイルや塗床になるが、耐水性、耐久性、防滑性及び耐熱性も必要である。釜の熱湯を大量に流す場合は、その部分はSUS製チェッカープレートも検討したい。清掃のしやすさ、補修のしやすさを考慮して決定する。

1級建築施工管理技士 内装仕上 モルタルが付着する防水がある

建築品質 内装仕上工事


76)モルタルが付着する防水がある

部屋の外壁際の床ビニルシートが湿気で剥がれる。
厨房の隣室の床と壁に染みができる。
これらは外部や隣室の水がコンクリート躯体に浸み込んで発生する。ひどいケースではコンクリート壁の足元から水が浸み出すケースもある。水がある側を防水しておく必要があるが、実際には下階に部屋がないため防水しないケースが多い。こういったケースでは、ポリマーセメント系の塗膜防水が有効である。ポリマーセメント系塗膜防水の特徴は、コンクリートに直接塗ることができ、モルタルが付着することである。また、微小クラックであれば追従するという利点もある。

1.コンクリート水槽の防水

防水の保護の必要がなく、水槽の壁が高くても施工できる。ポリマーセメント系塗膜防水は水槽の水質にほとんど影響がなく、クラックが発生して防水が切れても自閉する作用がある。

但し、雑排水槽の場合は、雨水や中水のみとし、その他の排水の場合は、流入水質を確認し、耐有機酸エポキシ樹脂系(D種)又はビニルエステル樹脂系(D種)のライニング工法とする。
雨水貯留槽の場合、ひび割れ追従性を重視しないのであれば、防水は不要である。
ビニルエステル樹脂系ライニング(D種)は厨房排水等、厳しい条件下の水槽に施すものである。

汚水槽は、エポキシ樹脂系ライニング工法(C種)とする。

2.地中の打継ぎ部

地中の打継ぎ部は目地を設けてシールする必要はない。シールしてもシールを打ち替えすることは不可能である。ポリマーセメント系塗膜防水で十分である。

但し、地下外壁(内部側)に施す塗膜防水はケイ酸質系を推奨する
(EVピットなど)

3.めったに雨がかからない半外部の廊下の防水

通常、防水の上に磁器質タイルを張る場合、アスファルト防水の上に保護コンクリートを打設してタイルを張ることになる。ほとんど雨がかからないようなところはアスファルト防水までの必要はない。こういうケースではポリマーセメント系塗膜防水を施した上にモルタルでタイルを張ることができる。



4.最下階の水洗いする床(厨房や浴室など)

最下階の場合、万一漏水したとしてもそれほど不都合が生じることはないが、躯体保護と隣室の防湿のためには防水しておく方が望ましい。

5.水拭きする便所等

水拭きであるので防水の必要はないが、万が一水が漏っては困るケースの防水等に適用できる。

6.水気のある部分と取合う切付け部

外部土間と外壁、外部スクリーン足元と内部、外部RC階段と外壁、水洗いする部屋と隣室RC壁などの取り合う切り付け部。

1級建築施工管理技士 内装仕上 ALC内壁はスライド工法

建築品質 内装仕上工事


77)ALC内壁はスライド工法

ALCパネルの内壁・間仕切り壁は内装仕上げに施すことから、ALCは動かない方がよい。ALCが動くと仕上げひひびが入ったり剥離する。よって、層間変位に対して下部を固定し上部をスライドさせるスライド工法とする。施工図ではまずALCの固定方法を確認する。

1.ALCの内壁はスライド工法で床と一体にする

ALCはフットプレートなどで床に固定する。躯体が変位するとき、ALCは床と一体で、上部がスライドする。躯体との隙間(伸縮目地)が変位量より小さいとALCが損傷する。特にALCが直行する取合い部は、ALCどうしが衝突しないように、変位量に見合う伸縮目地が必要である。伸縮目地部は耐火性能、遮音性能を確保するためにロックウールを充填し、できれば両面シールとする。鉄骨造では特に変位が大きいため、躯体取合い部や直行壁部分の伸縮目地寸法は最低でもパネル高さの1/100は確保したい。


躯体が変位したとき

2.開口補強は壁と一体にする

ALCの壁に出入口などの開口部を設けるときは、山形鋼(アングル材)などの開口補強を設ける。この開口補強の縦部材を上部で工程すると変位を吸収できないので、開口まわりでALCが損傷するだけでなく、ドア枠も変形し開閉できなくなる恐れがある。スライド工法では、開口補強は壁(床)と一体にし、補強縦部材の上部は上部支持金物とスライドするように納める。

3.仕上げボードはALCの伸縮目地と位置を合わせる

ALCをスライド工法にすると、仕上げボードをボンドで直接壁に張る工法(GL工法)を採用することができる。この場合、ALC10枚ごとの伸縮目地部と同位置に目地を設ける必要がある。ボードの目地を目地を設けたくないときは、GL工法とはせず、ALCと別に軽量鉄骨(軽鉄)下地を立ててボードを仕上げる。階段室のALC壁にボードを張る場合は、軽鉄下地とする。GL工法は地震時に剥落し、階段を塞ぐ可能性があるので採用しない。よって、有効幅等の問題もあるので、計画時に下地及び仕上げ方法も十分に検討しておく。


ALCスライド工法

1級建築施工管理技士 内装仕上 仕上げのひび割れの原因

建築品質 内装仕上工事


78)仕上げのひび割れの原因

内装は仕上げも下地も重要である。ボードのひび割れ、タイルの剥落や塗装の剥離など仕上げの不具合の多くは下地に原因がある。仕上げの品質は下地によって決まる。

1.下地が変わる部分には化粧目地を設ける
壁ボード張りがコンクリート下地と軽鉄下地にまたがると、コンクリート下地と軽鉄下地の境でボードにひび割れが入る。コンクリート下地と軽鉄下地の動きが違うためで、ボードのひび割れは下地の違いを正直に表す。したがって、異種下地の境界には伸縮目地を設ける。目地を設けたくない場合は、コンクリート面にも軽鉄下地を通してボードで仕上げる。


異種下地の壁ボードのひび割れ

2.床の異種下地の境界には床見切り(目地棒)を設ける

床の場合も同様で、床暖房をする部分をしない部分、防水をする部分としない部分、木下地とコンクリート下地など下地の違いを無視して、タイルや石で仕上げると、必ず異種下地取合い部でひびわれが入る。したがって、その取合い部分はあらかじめ伸縮調整目地または見切りを設けなければならない。その目地位置は躯体施工前に、タイルや石の割付け寸法に合わせて決めることが重要である。


異種下地の床のひび割れ

3.軽鉄間仕切り壁のひび割れを少なくする

ボード壁のドア枠上部にひび割れが入るケースがある。軽鉄下地のボード壁はボードで軽鉄下地が固められていると言ってよい。開口部まわりは、下地補強をして、ボードをL形にカットして張るか、あらかじめ化粧目地を設ける。ひび割れさせたくなければ、まず二重張することが基本となる。
軽鉄下地材はJIS規格品とする。50型の時、
・スタッド(縦骨)50 × 45 ×0.8mm
・ランナー(上下の支持材)52 × 40 × 0.8mm
・振れ止め(スタッド繋ぎのC型材)19 × 10 × 2.3mm
・開口補強材、スタッドと同じ幅 50 × 30 × 10 × 2.3mm
とする。

ボード壁のひび割れ

1級建築施工管理技士 内装仕上 システム天井の落下防止策

建築品質 内装仕上工事


79)システム天井の落下防止策

事務所ビルなどに採用される岩綿吸音板のシステム天井は、設備も含めてすっきりと納まる。点検口も天井パネルと同じで目立たないものが多い。しかし、そのバネルが地震時の落下するケースがある。特に壁際のパネルや防火シャッター取合い部などのパネルに落下するケースが見られる。

1.システム天井の基本

システム天井は次の事項を守れば標準部分の落下はおおよそふせぐことができる。

①天井が地震時に大きくゆれないようにブレースを適正に配置する
②天井ボードが偏っても、掛り寸法に5mm以上の余裕を持たせる
③野縁受けと壁との隙間が天井ふところ高さの1/100 × 2以上あること
④ボードどおしのジョイントのHバーはHバー受けに2ヶ所以上固定すること
⑤Tバーに載せ掛ける設備機器は落下防止のワイヤーを掛ける


システム天井

2.システム天井は壁際の天井パネルが落下しやすい

壁際の天井パネルは壁に固定された廻縁に載っている。システム天井の標準では廻縁と天井パネル、廻縁とTバーの掛かりやクリアランスが少なく、地震時に天井が動くと壁に当たったり、外れたり、必ずどこかが破損し落下することもある。同様のことは、窓際のブライドボックス、防火シャッターや防煙垂れ壁などの取合い部でも生じる。したがって、地震時の天井の動きに十分対応できる廻縁を設けたり、落下防止のワイヤーを取り付けたりすることが必要である。


壁際の納まり

3.壁際ルーバー天井、天井吊りの機器は落下防止策を施す

一般の天井でも、天井が動いて壁際のルーバーが落下することがある。ルーバーの枠が壁側と天井側で別々になっているのが原因である。


壁際のルーバー

また、天井に吊る機器は必ず2ヶ所以上の吊りボルトで固定し、2方向のブレースを設けて地震時に振れないようにすることが重要である。


天井吊りの機器

1級建築施工管理技士 内装仕上 天井の耐震性を確保する

建築品質 内装仕上工事


80)天井の耐震性を確保する

東日本大震災では、ショッピングやシアターなど2000件以上の天井が落下し、多くの人命も失われた。これを受けて、天井落下対策(エレベーター、エスカレーター等の脱落防止対策を含む)に関して建築基準法施工令の一部が改正され(2013年7月)、天井脱落対策関連の告示が同年8月に公布された。告示では日常立ち入る場所で、天井高さが6m以上、天井面積が200m2以上、質量が2kg/m2以上のすべてを満たす天井を特定天井として、その構造方法の基準を定めている。

1.大面積の天井は壁に衝突させない

石膏ボードなどの重い天井は地震時の水平力(入力水平加速度1G)が大きい。しかも大面積の天井ほど大きな水平力を受ける。地震で天井が揺れて壁に当たった時には大きな水平力を衝撃的に受け、その力で天井面が座屈するように剥がれて落ちる。特定天井では質量を20kg/m2以下とし、壁や柱などとの隙間を6㎝以上確保して、壁や柱に衝突させないようにする。天井に取り付ける防煙垂壁の端部も壁や柱との隙間を6㎝以上確保し、かつ不燃干渉材などで遮煙できる納まりにする必要がある。

2.天井の吊り材(吊りボルト)は天井質量により決定する

天井を支える吊りボルトは天井の質量に対して適切な本数でなければならない。質量が 2~20kg/m2以下の特定天井では、吊りボルトの本数は 1m2当たりの平均本数を1本以上とし、釣合い良く配置する。質量が 20kg/m2を超える天井は耐震性を構造計算によって確認する必要がある。

3.天井はV字形状の振れ止めを設ける

天井の吊り長さが長いと短いとでは振れの大きさが違う。特定天井では吊り長さを 3m以下とし、おおむね均一とする。さらに、振止めとして2本の斜め部材の下端を近接してV字状に配置したものを一組として告示式により算定し、吊り合い良く配置する。吊り長さが 1.5m以上では吊りボルトと同材で水平補強も行う。吊り長さが 3mを超す場合は、構造耐力上主要な部分と同等の天井下地鉄骨を設ける必要がある。

4.斜め天井は下地の滑り止め対策をする

斜め天井の下地は、下地金物のC型材にクリップ金物で留めるだけでは、重力で滑って下へズレ落ちる方向に動く。斜め天井では下地や天井材が滑って落ちないようにビス固定することが必要である。

5.天井内設備は天井材と縁を切って吊り、振れ止めを設ける

天井内設備で荷重が大きいものは地震で振れると大きな水平力となるので、設備機器は振れ止めをしっかりと設けて、天井とは縁を切って、天井に影響を与えないようにすることが重要である。