平成26年1級建築施工管理技士 実地検定 問題4 解答解説

平成26年度 1級建築施工管理技術検定 実地 問題4

問題4
次の1.から4.の問いに答えなさい。
ただし、解答はそれぞれ異なる内容の記述とし、材料の保管、作業環境(気象条件等)及び作業員の安全に関する記述は除くものとする。
1.鉄骨屋根下地に金属製重ね形折板葺きとするときの施工上の留意事項2 つ、具体的に記述しなさい。

解答例

①重ね形の折板や各山ごとにタイトフレームに固定し、流れ方向の重ね部の緊結のボルト間隔は600mm程度とする。

(公共建築工事標準仕様書)

②折板のけらば納めはけらば包みによる方法を原則とする。けらば包は1.2m以下の間隔で下地に取り付ける。けらば包みの継手の重ねは60mm以上とし、重ね内部にシーリング材を挟み込む。

③折板は、幅方向で継ぐ。漏水防止に配慮し長手方向に継手を設けない。

④タイトフレームと下地との接合は、隅肉溶接とし、溶接後はスラグを除去し、錆止め塗料を塗りつける。

⑤本締めに関しては、ボルト孔はドリリング開孔とし、_孔径はボルト径より0.5mm以上大きくしてはならない。

⑥けらば包みがない場合のけらばには、1.2m以下の間隔で、折板の山間隔の3倍以上の長さの変形防止材を取り付ける。

2.外壁コンクリート面に防水形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材(防水形複層塗材E)を用いて外装仕上げとするときの施工上の留意事項2つ、具体的に記述しなさい。

解答例

①下塗りは、だれ、塗り残しのないように均一に塗り付ける。

②凸部分処理は、こてまたはローラー押さえにより、見本と同様の模様となるように主材の模様塗り後、1時間以内に適当な時間を選んで行う。

③上塗りの塗り回数は、2回塗りを標準をし、色むら、だれ、光沢むらのないように、均一に塗り付ける。

④模様塗りは、見本と同様の模様となるよう適切な工具を使用し、適切な条件の下で塗り付ける。

⑤5℃以上で塗装する。乾燥途中で結露すると塗面に異常を発生するおそれがあるので多湿時の塗装は避ける。

3.木製床下地にフローリングボード又は複合フローリングを釘留め工法で張るときの施工上の留意事項2つ、具体的に記述しなさい。
ただし、下地又は張付け後の養生に関する記述は、除くものとする。

解答例

①必要に応じて接着剤を下地に塗布し、釘と接着剤を併用して留め付ける。

②釘留め工法によるフローリングボード張りは、張込みに先立ち、板の割付けを行い、隣接する板の継手は150mm程度離して通りよく敷き並べる。

③フローリング類の割付けは、室の中央から両端へ行い、割付けが半端になる場合は、目立ちやすい出入口を避け、壁際の見え隠れとなる場所で行う。

④フローリング類は木質材であり、湿度の変化によって膨張・収縮するので、幅木・敷居等との取り合い部ではエキスパンションをとる。

⑤板そば、木口のさね肩を損傷しないように、根太に向けて雄ざねの根付けから45度の傾斜に隠し釘で留める。

4.せっこうボード下地に壁紙を直張り工法で張るときの施工上の留意事項2 つ、具体的に記述しなさい。

解答例

①厚手の壁紙は突付け張りとする。20〜30mm重ね合わせ、重ね切りをする。

②壁紙の継ぎ目は模様合わせの上、色柄のむらやねじれのないように張り付ける。

③のり付けした壁紙は、へらまたはローラーを用いて、均一になで付け、周囲にすき間なく張り付ける。

④接着剤を適量の水で希釈し、のり付け機などで裏面全体にむらなく塗布する。

⑤薄手の壁紙は重ね張りとする。陰影の生じない方向に10mm程度重ねる。

平成23年1級建築施工管理技士 実地検定 問題4 解答解説

平成23年度 1級建築施工管理技術検定 実地 問題4


問題4

次の 1.から 8.の各記述において、記述ごとの①から③の下線部の語句のうち最も不適当な箇所番号を 1 つあげ、適当な語句を記入しなさい。

1. シーリング工事におけるバックアップ材は、特に①ワーキングジョイントに充填されるシーリング材の機能を十分に発揮させ、長期間の耐久性を維持するため、目地に装填する成型材料である。

バックアップ材は、シーリング材を目地構成材と相対する② 2面のみに接着させて、長期間の繰返しムーブメントに対する追従性を確保するほか、シーリング材の③目地幅を確保する役割を担う。

解答

③ 目地深さ

(解説)

バックアップ材は、シーリング材が目地構成材と相対する2面のみに接着し、底部には接着しないようにして、長期の繰り返しムーブメントに対する追従性を確保する。また、シーリング材の目地深さを調整し、一定の目地深さを確保する。(JASS8)

2. 陶磁器質タイル張りにおいて、まぐさ、庇先端下部など剥落の恐れが大きい箇所に①小口タイル以上の大きさのタイルを張る場合、剥落防止用引金物として、径が 0.6 mm 以上の②なまし鉄線をタイルに取り付け、引金物を張付けモルタルに塗り込む。なお、張り付け後は、必要に応じて受木 を添えて③24 時間以上支持する。

解答

② なましステンレス鋼線

(解説)

まぐさ及び庇先端下部に小口タイル以上の大きさのタイルを張り付ける場合は、径が 0.6mm以上のなましステンレス鋼線をモルタルに塗り込み、必要に応じて、受け木を添えて24時間以上支持する。(建築工事管理指針)

3. 鋼板製屋根用折板葺きにおいて、タイトフレームは、受け梁に①アーク溶接で取り付ける。

溶接は、タイトフレームの底部両側を②部分溶込み溶接とし、溶接サイズは、タイトフレームの板厚と同寸法とする。また、溶接後は③スラグを除去し、溶接部分及びその周辺に防_処置を行う。

解答

② 隅肉

(解説)

タイトフレームの溶接は、タイトフレームの立上り部分の縁から10mm残し、底部両側に隅肉溶接する。溶接サイズはタイトフレームの板厚と同寸法とする。(JASS12)

4. 仕上げ材の下地となるセメントモルタル塗りの表面状態は、金ごて仕上げ、木ごて仕上げ、①吹付け仕上げ及びくし目引きがあり、その上に施工する仕上げ材の種類に応じて適用が異なる。

金ごて仕上げは、一般塗装下地、壁紙張り下地、防水下地の仕上げとして、③木ごて仕上げは、内装接着剤張り以外のタイル張り下地の仕上げとして適用できる。

解答

① はけ引き

(解説)

仕上げ材の下地となるセメントモルタル塗りの表面状態には、金ごて仕上げ、木ごて仕上げ、はけ引き仕上げ及びくし目引きがある。(JASS15)

5. 塗装工事における研磨紙ずりは、素地の汚れやさび、下地に付着している塵埃を取り除いて素地や下地を①粗面にし、かつ、次工程で適用する塗装材料の②付着性を確保するための足掛かりをつくり、仕上がりを良くするために行う。
研磨紙ずりは、下層塗膜及びパテが十分③乾燥した後に行い、塗膜を過度に研がないようにする。

解答

① 平滑

(解説)

研磨紙ずりは、素地の汚れや錆、下地に付着している塵埃を取り除いて素地や下地面を平滑にし、かつ次工程で適用する塗装材料の付着性を確保するための足がかりをつくり、仕上がりをよくするために行う。(JASS18)

6. タイルカーペットを事務室用フリーアクセスフロア下地に施工する場合、床パネル相互間の段差とすき間を ①1 mm 以下に調整した後、床パネルの目地とタイルカーペットの目地を②100 mm 程度ずらして割付けを行う。

カーペットの張り付けは、粘着はく離形の接着剤を③カーペット裏全面に塗布し、適切なオープンタイムをとり、圧着しながら行う。

解答

③ カーペット下地

(解説)

カーペットの張付けは、粘着はく離形の接着剤をカーペット下地全面に平均的に塗布し、接着剤が乾燥し十分粘着性が出た後、すき間なく張り付ける。(公共建築工事標準仕様書)

7. 軽量鉄骨壁下地の施工において、軽量鉄骨天井下地にランナーを取り付ける場合、ランナーと天井下地材の野縁が直角の場合には、ランナーを①野縁受けに、各々間隔 900 mm 程度にタッピンねじの類又は②溶接で固定する。また、ランナーを上部鉄骨梁に取り付ける場合は、③先付け金物を梁に溶接しておき、梁の耐火被覆等の終了後にランナーを取り付ける。

解答

① 野縁

(解説)

ランナーと天井下地材の野縁が直角の場合は、ランナーを野縁に、ランナーと野縁が平行な場合は、ランナーを野縁受けに、各々間隔900mm程度にタッピンねじの類または溶接で固定する。(JASS26)

8. コンクリート打放し仕上げ外壁のひび割れ部の改修における樹脂注入工法は、外壁のひび割れ幅が 0.2 mm 以上①1.0 mm 以下の場合に主に適用され、シール工法やUカットシール材充填工法に比べ②耐久性が期待できる工法である。
挙動のあるひび割れ部の注入に用いるエポキシ樹脂の種類は、軟質形とし、粘性による区分が③高粘度形又は中粘度形とする。

解答

③ 低粘度

(解説)

注入するエポキシ樹脂の種類は、低粘度形と中粘度形をひび割れの状況に応じて使い分ける。一般に、0.5mm未満のひび割れは低粘度形を用い、0.5mm以上は中粘度形を使用する。(建築改修工事監理指針)

平成24年1級建築施工管理技士 実地検定 問題4 解答解説

平成24年度 1級建築施工管理技術検定 実地 問題4


問題4

次の 1.から 4.の問いに答えなさい。

ただし、留意事項は、それぞれ異なる内容の記述とし、材料の保管、作業環境(気象条件等)、安全に関する記述は除くものとする。

1.鉄筋コンクリート造建物のアルミサッシの枠回り目地に、2成分形変成シリコーン系シーリング 材を充填するときの施工上の留意事項を 2 つ具体的に記述しなさい。

ただし、被着面の確認及び清掃、充填後の養生に関する記述は除くものとする。

解答例

各留意事項は以下の通りで、これらの中から2つ記述する。

(建築工事監理指針)

①充填したシーリング材は、内部まで十分に伝わるようにへら押さえして下地と密着させた後、平滑に仕上げる。

②練り混ぜは、可使時間に合わせた量とする。

③シーリング材の打継ぎは目地の交差部及び角部は避ける。

④充填前には、プライマーが十分乾燥していることを確認する。

⑤基材及び硬化材の配合割合は、製造所の指定するものとする。

⑥練混ぜは、専用の機械を使用して、空気を巻き込まないようにかくはんする。

⑦目地幅に合ったノズルを装着したガンを用い、目地底部から加圧しながら入念に行う。

2.壁のタイル張り下地モルタル面に、陶磁器質タイル(小口タイル)を密着張りで張るときの 施工上の留意事項を 2 つ具体的に記述しなさい。

ただし、下地の調整、張付けモルタルの調合、タイルの割付けに関する記述は除くものとする。

解答例

各留意事項は以下の通りで、これらの中から2つ記述する。

(建築工事監理指針)

①張付けモルタルの下地面に対する塗付けは二度塗りとし、その塗厚さは 5〜8mm(小口タイルなので5mm)とする。

②一度に塗り付ける面積は、3m2以内または30分以内に張り付ける面積とする。

③振動機による加振は、張付けモルタルの周囲から目地部分に盛り上がる状態になるまで行う。

④タイルの張付けは、上部より下部へと行い、一段おきに数段張り付けた後、間のタイルを張る。

⑤タイル張りと同時に目地の押さえを行う場合は、目地からの盛り上がりを十分にとる。

3.鉄筋コンクリート造建物(階高4m程度)に、間仕切壁の軽量鉄骨下地を取り付けるときの 施工上の留意事項を 2 つ具体的に記述しなさい。

ただし、施工箇所の点検、修正及び墨出しに関する記述は除くものとする。

解答例

各留意事項は以下の通りで、これらの中から2つ記述する。

(建築工事監理指針)

①ランナーは、端部から50mm程度内側を押さえ、間隔900mm程度に打込みピン等で、床・_梁下・上階床スラブ下固定する。

②スペーサーは、各スタッドの端部を押さえ、間隔600mm程度に取り付ける。

③スペーサーは、スタッドのねじれを防止し、振止めを固定するために用いる。

④スタッドは、スタッドの天端と上部ランナーの溝底とのすきまが10mm以下となるように、間仕切り壁の高さに合わせて切断する。

⑤スタッドをコンクリート壁等に取り付ける場合は、端部及び間隔900mm程度に打込みピン等で固定する。

⑥振止めは、床ランナーから間隔1,200mm程度の箇所にフランジ側を上向きにしてスタッドを引き通し、スペーサーで固定する。

⑦溶接した箇所に錆止め塗料を塗布する。

⑧開口部等の鉛直方向の補強材は、床から上階スラブ下(または_梁下)まで伸ばして固定する。

⑨同一壁において壁の高さが異なる場合等、スタッドの高さに高低たある場合は、高い_ほうの部材に適用する。

4.内装床工事において、ビニル床シートを平場部に張り付けるときの施工上の留意事項を2 つ具体的に記述しなさい。

ただし、下地の調整・補修、張付け後の清掃に関する記述は除くものとする。

解答例

各留意事項は以下の通りで、これらの中から2つ記述する。

(建築工事監理指針)

①床シート類は、長手方向に縮み、幅の方向に伸びる性質があるので、長めに切断して仮敷きし、24時間以上放置して巻きぐせをとり、なじむようにする。

②接着剤は、所定のオープンタイムをとり、床シートを張り付ける。

③接着剤は、製造所の指定するくし目ごてを用いて下地面に均一に塗布する。

④湿気のおそれのある床には、エポキシ樹脂系またはウレタン樹脂系の接着剤を用いる。

⑤床シートの張付け後は、表面に出た余分な接着剤をふき取り、45kgローラー等で十分に圧着し、接着面に気泡がの残らないように圧着する。

平成25年1級建築施工管理技士 実地検定 問題4 解答解説

平成25年度 1級建築施工管理技術検定 実地 問題4


問題4

次の 1.から 8.の各記述において、記述ごとの①から③の下線部の語句のうち最も不適当な箇所番号1 つあげ、適当な語句を記入しなさい。

1.密着保護仕様のアスファルト防水において、一般平場部と立上り部又は立下り部で構成する 出隅・入隅は、平場部のルーフィング類の張付けに先立ち、幅① 300 mm 程度の②ストレッチルーフィングの流張りで均等に増張りする。

屋根にプレキャストコンクリート板を使用する場合、プレキャストコンクリート板の継手目地 部は、平場部のルーフィング類の張付けに先立ち、両側のプレキャストコンクリート板に③ 40 mm程度張り掛る幅の②ストレッチルーフィングを用いて、絶縁増張りをする。

解答

 ③ 100

密着保護仕様のアスファルト防水におけるプレキャストコンクリート板の継手目地部は、平場部のルーフィング類の張付けに先立ち、両側のプレキャストコンクリート板に100mm程度張り掛かる幅のストレッチルーフィングを用いて、絶縁_増張りをする。 (JASS8)

2.タイルを壁の下地モルタル面に、改良圧着張り工法にて張り付ける場合、下地に適当な水湿しを 行い、①機械練りした張付けモルタルを②2層塗りし、タイル裏面全体に張付けモルタルを塗り付け、直ちにたたき押えをして張り付ける。一度に張り付ける面積は③m2 以下とする。

解答

 ③ 2

改良圧着張り工法において下地への張付けモルタルの1回の張り付け面積の限度は2m2以下とし、かつ、60分以内に張り終える面積とする。(公共建築工事標準仕様書)

3.内装の床張物下地をセルフレベリング材塗りとする場合、軟度を一定に練り上げたセルフレベ リング材を、レベルに合わせて流し込む。流し込み中は、できる限り通風を①良くして作業を行う。

施工後の養生期間は、常温で7日以上、冬期間は ②14 日以上とし、施工場所の気温が③°C以下の場合は施工しない。

解答

 ① なくして

セルフレベリング材が硬化する前に風が当たると、表層部分だけが動いて硬化後にしわが発生する場合がある。したがって、流し込み作業中はできる限り通風をなくして、施工後もセルフレベリング材が硬化するまでは、はなはだしい通風は避ける。(建築工事監理指針)

4.長尺金属板葺の下葺のアスファルトルーフィングは、軒先と①平行に敷き込み、軒先から順次棟へ向かって張り、隣接するルーフィングとの重ね幅は、短辺部は 200 mm 以上、長辺部は 100 mm以上とする。

金属板を折曲げ加工する場合、塗装又はめっき及び地肌にき裂が生じないよう切れ目を②入れて折り曲げる。金属板を小はぜ掛けとする場合は、はぜの折返し寸法と角度に注意し、小はぜ内に 3~6mm 程度のすき間を設けて③毛細管現象による雨水の浸入を防ぐようにする。

解答

 ②入れずに

長尺金属板を現場等で折り曲げる場合は、地肌に亀裂が生じないように十分曲げ半径を取り、切れ目を入れずに塗装、めっきを行う。(建築工事監理指針)

5.構造ガスケット構法によるガラスのはめ込みにおいて、ガラスの①クリアランスが大きくなるとガラスの②かかり代が小さくなり、風圧を受けたときの構造ガスケットのリップのころびが大きくなるので、③止水性の低下や、ガラスが外れたりガスケットがアンカー溝又は金属枠から外れたりするおそれがある。

解答

 ①エッジ

構造ガスケット構法において、エッジクリアランスが大きくなると、ガラスのかかり代が小さくなる。(JASS17)

6.せっこうボードのせっこう系直張り用接着材による直張り工法において、直張り用接着材は、①時間程度で使いきれる量をたれない程度のかたさに水と練り合わせ、ボードの仕上がり面の高さの②倍程度の高さにダンゴ状に盛り上げる。ボードの張付けにおいては、ボード圧着の際、ボード下端と床面との間を③10 mm 程度浮かした状態で圧着し、さらに調整定規でたたきながら、所定の仕上げ面が得られるように張り付ける。

解答

 ① 1

接着材の一度に練る量は1時間以内に使い切れる量とする。(建築工事監理指針)

7.内壁を内装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材仕上げとする場合、下地のセメントモルタル面を①金ごて又は木ごて仕上げとする。

吹付け塗りとするときは、下地面に対して直角に吹き付けられるように、スプレーガンのノズルは、 やや②下向きに保ち、一様に吹き付け、主材2回塗りとする場合の工程内間隔時間は、③時間以上とする。

解答

 ② 上向き

内壁を内装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材(内装薄塗材E)仕上げとする場合、下地のセメントモルタル面を金ごてまたは木ごて仕上げとする。吹付け塗りの操作の基本は、スプレーガンのノズルを下地に対し直角よりやや上向きに保つことが重要である。(JASS23)

8.ALC外壁パネルを横張りで取り付ける場合、通常、パネル積上げ段数①段以下ごとにパネル質量を支持する自重受け鋼材を設ける。また、自重受け鋼材を設けた②横目地には、③伸縮目地を設ける。

解答

 ① 5

横張りの場合は、パネル積み上げ段数5段以下ごとにパネル自重を受け、パネル重量が下層のパネルに伝達しないように10〜20mmの伸縮調整目地を設ける。(JASS21)

1級建築施工管理技士 二次検定 仕上工事 攻略法

仕上げ工事 攻略法

実地(演習問題①)

問01 仕上げ工事全般
・シーリング工事
・ガラスはめ込み工法
・RC造 内断熱と外断熱
・塗装工事 シーラー
・PCa (石張り)
・PC カーテンウォール ファスナー形式
・軽量鉄骨壁下地
・タイル目地 ムーブメント

問02 仕上げ工事全般
・タイル工事 密着張り工法
・木材の密度
・コンクリート工事 ルーフドレインの取付け
・コンクリート壁のモルタル塗り
・アルミニウム製建具の取付け
・軽量鉄骨天井下地
・カーペットの接着剤
・合成樹脂調合ペイント
・舗装工事 アスファルト

実地(演習問題②)

問03 仕上げ工事全般
・アスファルト防水のコンクリート下地
・壁紙張りの下地シーラー
・あと施工アンカー
・亜鉛めっき面塗装の素地ごしらえ

問04 仕上げ工事全般
・外壁タイル モルタル剥離防止対策
・シーリング材の種類
・集合住宅の乾式遮音耐火間仕切壁

問05 仕上げ工事全般
・露出アスファルト防水
・張り石工事 石材製品検査
・アルミニウム製建具 性能項目

実地(演習問題③)

問06 仕上げ工事全般
・合成高分子系ルーフィング防水
・屋根工事 長尺金属板
・セルフレベリング
・アルミニウム製建具 枠アンカー
・内装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材
・グリッパー工法
・カーテンウォールのファスナー形式
・外壁改修 タイル部分張替え工法

問07 仕上げ工事全般
・防水工事 保護コンクリート 絶縁用シート
・二丁掛けタイル 密着張り
・せっこう系接着直張り工法
・アルミサッシ 枠回り充填モルタル

問08 仕上げ工事全般
・非加硫ゴム系ルーフィング
・タイル密着張り工法
・甲種防火シャッター
・合成樹脂調合ペイント
・熱線吸収板ガラス はめ込み工法

実地(演習問題④)

問09 仕上げ工事全般
・ALC板等へのアルファルト防水
・壁モルタル塗り
・タイル圧着張り
・油性調合ペイント
・網入りガラスの小口処理

問10 仕上げ工事全般
・フラーズぜい化点
・モルタル塗り各層の調合
・グリッパー工法の仕舞
・アスファルトルーフィングの継目
・アルミニウム製建具の品質

問11 仕上げ工事全般
・ガラス工事 バックアップ材
・エッチングプライマー
・ユニットタイル改良積上げ張り
・ALCパネル下地 防水用プライマー
・ビニル床タイル張り

問12 仕上げ工事全般
・屋上アスファルト防水工事
・タイル型枠先付け工法
・モルタル 混和剤
・アルミサッシ取付 防水モルタル充填方式
・合成樹脂調合ペイント 塗膜流れの原因

実地(演習問題⑤)

問13 仕上げ工事全般
・防水工事用アスファルト 針入度指数
・建具の気密性、水密性
・外壁タイル密着張り工法
・ウィルトンカーペットのはぎ合わせ
・ウレタン樹脂塗り床

問14 仕上げ工事全般
・陶磁器質タイル張りの改良積上げ張り工法
・壁のモルタル塗り
・アルミニウム製建具 周囲充填用モルタル
・塗装工事 塗装表面のしわの原因
・ビニル床シート張り等の接着剤

問15 雨がかりとなる外壁 窓回り

1級建築施工管理技士 二次検定 仕上工事【演習問題01】

【 演習問題01 】

問題1

次の[ 1 ]~[ 8 ]の記述において、各記述ごとに下線部のうち最も不適当な箇所を1つあげ、適当な語句を解答欄に記入しなさい。

[ 1 ]
壁のシーリングにおいて、目地幅が狭いとムーブメントの作用時に、シーリング材に損傷を与えやすい。
また、目地幅が狭すぎるプライマーの塗布やシーリング材の充填などが不十分となり、ムーブメント追従性、耐久性、硬化性に故障が発生する。

[ 2 ]
ガラスのはめ込み工法のうち、グレイジングチャンネル構法は止水性や排水性が期待できない。
また、弾性シーリング材構法の場合でも、必ずしも止水性を期待できないので、浸入した水を排除するため、セッティングブロックを設ける必要がある。

[ 3 ]
鉄筋コンクリート造建築物において、内断熱は外断熱に比べて、暖房時の表面結露に対し一般的に不利である。
内断熱工法では、断熱層を貫通するセパレータなど、コールドドラフトとなるおそれのある箇所には断熱補強を施す必要がある。
また、内断熱工法での内部結露に対しては、断熱材の室内側に防湿層を設けることが有効である。

[ 4 ]
塗装工事におけるコンクリート面に塗るシーラーは、色むらや肌むらなどを防止するほか、プリージングの発生を防止し、素地側からアルカリがしみ出るの防ぐ機能もつ。
また、シーラーには、脆弱な表層に含浸して表面強度を補強し、同時に中塗りや上塗り塗料の接着性の向上を図る役割を持つものがある。

[ 5 ]
石先付けプレキャストコンクリートで使用される石裏面処理剤には、水分が石表に出てくる経路を遮断して濡れ色や白華の発生を防止するほか、石材の劣化やコンクリートの乾燥収縮などに対する相互挙動の緩衝層として作用をする目的がある。
さらに、天然の材料である石材の目に見えないきずに伴うひび割れによる石材片の剥離に対し、シアコネクターの補助的役割としての接着性の向上も目的の1つである。

[ 6 ]
PCカーテンウォールにおけるファスナー形式のうち、ロッキング形式はパネルを固定させることにより、またスライド形式は上部あるいは下部ファスナーのどちらかをルーズホールでスライドさせることにより、層間変位に追従させるものである。

[ 7 ]
軽量鉄骨壁下地の施工において、天井下地にランナーを取り付ける場合、ランナーと野縁が平行している部分は、ランナーを吊りボルトに溶接で固定する。また、鉄骨梁に取り付ける場合は、先付け金物を溶接しておき、耐火被覆のにランナーを取り付ける。

[ 8 ]
タイル目地はタイルの形や寸法の誤差を吸収し、タイル間のムーブメントの緩和層としての機能を持つものである。従って、突付け目地は躯体のムーブメントを吸収できず、タイルの欠けや剥離が生じやすい。
一方、目地材の充填は、タイルのムーブメント、下地や躯体の乾燥収縮などタイルに影響与えるムーブメントをタイル小口へのせん断応力として作用させることにより、タイル裏面に生ずる応力を緩和する機能を持つ。


解答例

  不適当な箇所 適当な語句
[ 1 ]   ③   接着性
[ 2 ]   ③   溝下端部に水抜き穴
[ 3 ]   ②   コールドブリッジ(冷橋)
[ 4 ]   ①   エフロレッセンス
[ 5 ]   ②   熱膨張
[ 6 ]   ①   回転させる
[ 7 ]   ②   野縁受け
[ 8 ]   ③   圧縮応力

問題2

仕上げ工事に関する次の記述において、下線部のうち最も不適当な箇所を各問題ごとに1箇所指摘し、適当な語句または数値を記入せよ。

[ 1 ]
壁タイルの密着張りでは、張付けモルタルは下地側に塗り、塗り付ける面積は2m2以内とする。また、タイルの張付けは、下方より上方へと行い、タイルの表面から目地の表面までの目地深さは、タイル厚さの1/2以内とする。

[ 2 ]
木材の密度は、通常繊維飽和状態の密度で表し、このときの含水率は約15%である。
集成材とは、ひき板などをその繊維方向にお互いにほぼ平行にして接着したものである。

[ 3 ]
コンクリートの陸屋根に設けるたて引き型のルーフドレインは、つばの天端レベルを周辺のコンクリート天端に対して下げて取り付ける。また、ドレインはパラペットの立上がり部分に近接して取り付けないようにする。
なお、ドレインは、後付けで取り付ける方が良い。

[ 4 ]
コンクリート壁のモルタル塗りにおいて、セメント混和用ポリマーは、上塗りモルタルに用い、吸水調整材は下地コンクリート面に使用する。また、モルタルにはメチルセルロースなどの保水剤を用いると作業性が良くなる。

[ 5 ]
外部のコンクリート壁にアルミニウム製建具を取り付ける場合、建具枠をサッシアンカーに溶接後、建具の取付けに使用した仮止め用くだびは、取り除かないで、防水モルタルを詰める。この防水モルタルに、塩化カルシウム系の防水剤を使用すると、金属の腐食を促進する。
なお、一般のアルミニウム製建具に複合皮膜を施した場合、モルタルと接する部分に必要な耐アルカリ性の処理を省略できる

[ 6 ]
軽量鉄骨天井下地に用いる野縁や野縁受けの防せい処理は、JIS規格品では、電気亜鉛めっきとしている。
野縁と野縁受けは、クリップで取り付け、野縁は野縁受けから150mm以上はね出さないようにする。

[ 7 ]
カーペットの施工に使用する接着剤の品種としては、酢酸ビニル樹脂系溶剤形、アクリル樹脂系エマルジョン形、ゴム系ラテックス系接着剤等がある。
室温が低い場合は接着剤の硬化が遅れ、アクリル樹脂系エマルション形接着剤では凍結することもあり、ゴム系ラテックス形接着剤は、接着力が比較的小さく接着性能の維持などに問題がある。
なお、タイルカーペットを張る場合のオープンタイムは、一般に不要である。

[ 8 ]
合成樹脂調合ペイントは、塗装作業が容易である。また、耐候性の点で2液形前ポリウレタンエナメルより劣る
合成樹脂エマルションペイントは、大気汚染や中毒の危険性がない。また、水による希釈はできない
塩化ビニル樹脂エナメルは、耐水性に優れている。また、溶剤臭が強く臭気のこもる箇所では、換気を十分にしなければならない。

[ 9 ]
舗装工事に用いられるアスファルトは、ストレートアスファルトである。また、シールコートは路盤の防水性を高め、その上に舗装するアスファルト混合物層とのなじみを良くするために、路盤上に瀝青材料を散布したものである。
加熱アスファルト混合物の敷均しは、アスファルトフィニッシャーを使用するが、狭い場所は人力施行で行う。

解答例

  不適当な箇所 適当な語句
[ 1 ]   ②   上方から下方
[ 2 ]   ①   気乾
[ 3 ]   ③   先付け
[ 4 ]   ①   下地処理
[ 5 ]   ①   取り除き
[ 6 ]   ①   溶融亜鉛
[ 7 ]   ③   必要
[ 8 ]   ②   できる
[ 9 ]   ②   プライムコート

 

1級建築施工管理技士 二次検定 仕上工事【演習問題02】

【 演習問題02 】

問題3

仕上げ工事に関する次の問に答えよ。

[ 1 ]
屋上のアスファルト防水のコンクリート下地について、防水施工前確認すべき事項3つ記述せよ。

[ 2 ] 
壁紙張りの下地にシーラーを塗る目的2つ記述せよ。

[ 3 ]
コンクリートにあと施工アンカーをして使用する金属拡張アンカー又は接着系アンカーについて、どちらか1つ選び、強度を確保するために施工上留意すべき事項2つ記述せよ。

[ 4 ]
鉄部の亜鉛めっき面に塗装する場合、素地ごしらえの中で行う処置2つ記述せよ。


解答例

[ 1 ]
防水施工前の確認事項を3つ記す。

①下地コンクリート面の凹凸の状態の確認。
②下地コンクリートの亀裂の状態の確認。
③下地コンクリートの含水率の確認。

[ 2 ]
下地処理としてのシーラー塗布の目的を2つ記す。
①壁紙の接着性の向上を目的とする。
②表面仕上げ面の平滑性の確保を目的とする。

[ 3 ]
( 1 )金属拡張アンカーの施工上の留意すべき事項を2つ記す。
①ドリル径とせん孔深さの確認。
②打音試験またはトルク値による支持強度の確認

( 2 )接着系アンカーの施工上の留意すべき事項を2つ記す。
①接着剤の流動性の確認。
②接着剤の充填状態の確認。

[ 4 ]
鉄部の亜鉛めっき面の素地ごしらえの処置を2つ記す。
①表面の油類の付着成分を石けんと水で洗い流す。
②エッチングプライマーまたはウォッシュプライマーを塗布する。

問題4

仕上げ工事に関する次の問に答えよ。

[ 1 ]
外壁のタイル張り工事において、コンクリート面に下地モルタルを塗る場合、モルタルの剥離防止のための対策を、下地コンクリート面の処理と、下塗りモルタルについて具体的に記述せよ。
ただし、コンクリートの寸法精度は良好で豆板などはないものとする。

[ 2 ]
シーリング工事において、次にあげる外部の被着体に最も適したシーリング材の種類を、目地周辺を汚染させないことも考慮して、記入せよ。
解答例:
塗装仕上げを行うコンクリート打継ぎ目地
→ 1成分形ポリウレタン系
 ①動きの大きい金属カーテンウォール
のパネル目地
②湿式工法の石張りの目地

[ 3 ]
集合住宅の戸境壁に、せっこうボードを用いた大臣認定の乾式遮音耐火間仕切壁を施工する場合、遮音性能を確保するための施工段階の留意事項2つ記述せよ。


解答例

[ 1 ]
下地コンクリート面の処理と、下塗りモルタルについて具体的に記す。

①下地コンクリート面の表面のレイタンスは、デッキブラシなどで水洗いして十分に除去する。

②下塗りモルタルとして、厚さ7mm程度を下地コンクリートに適度の湿りを与えて塗り付ける。

[ 2 ]
シーリング材の種類と名称を記述する。

①動きの大きい金属カーテンウォールのパネル目地には、2成分形変成シリコーン系シーリング材を用いる。

②湿式工法の石張りの目地には、2成分形ポリサルファイド系シーリング材を用いる。

[ 3 ]
集合住宅の戸境壁について(告示1827号(昭和45年))の施工段階の留意事項を2つ記す。
①せっこうボードの厚さは12mm以上であることを確認する。
②せっこうボードの継目をすき間なく張付けるか、継目処理工法を用いる。

問題5

仕上げ工事に関する次の問に答えよ。
[ 1 ]
露出アスファルト防水工事の完成時に確認する項目を箇条書きで3つ記述せよ。

[ 2 ]
張り石工事における石材製品検査時に確認する項目を箇条書きで2つ記述せよ。

[ 3 ]
建具工事において、アルミニウム製建具の性能項目を気密性以外で2つ記述せよ。

解答例
[ 1 ]
露出アスファルト防水工事の完成時に確認事項を3つ記す。

①ふくれ、浮きなどの異常の有無の確認。
②水はけの良否と、水溜の有無の確認。
③防水層立上がり端部押え金物の適・否およびコーキングの適・否の確認。

[ 2 ]
石材製品検査時に確認事項の2つ記す。

①石の形状、寸法の確認。
②石材の欠陥の有無、色合い、仕上り状態の確認。

[ 3 ]
アルミニウム製建具の性能項目を気密性以外で2項目を記す。

①耐風圧性
②水密性

1級建築施工管理技士 二次検定 仕上工事【演習問題03】

【 演習問題03 】

問題6

次の記述において、各記述ごとの①から③の下線部の語句のうち最も不適当な箇所番号1つあげ、適当な語句を解答欄に記入せよ。

[ 1 ]
合成高分子系ルーフィングシート防水の接着工法におけるシートの張付けは、原則として水上側のシートが水下側のシートの①上になるように行い、下地に②部分接着とし、できるだけシートに③引張りを与えないよう、また、しわのできないよう注意して行う。

[ 2 ]
屋根工事において、長尺金属板を現場等で折曲げ加工する場合、塗装又はめっき及び地肌にき裂が生じないように切れ目を①入れて折り曲げる。また、耐酸被覆鋼板を冬季に折り曲げ加工するときは、材料を②加温してから加工する。
長尺金属板はこはぜ掛けとする場合は、③毛細管現象による雨水の侵入を防ぐように、はぜの折返し寸法と角度に注意する。

[ 3 ]
内装の床張物下地をセルフレベリング材塗りとする場合、軟度を一定に練り上げたセルフレベリング材を、レベルに合わせて流し込む。流し込み中はできる限り通風を①良くして作業を行う。施工後の養生期間は、冬期間は②14日以上とし、施工場所の気温が③5℃以下の場合は施工しない。

[ 4 ]
アルミニウム製建具工事において、枠のアンカー取付け位置は、枠の隅より150mm内外とし、中間の間隔を①500mm以下とする。
くつずりをステンレス製とする場合は、厚さ②1.5mmを標準とし、仕上げはNo.2B又はHLとする。また、一般的に、破損及び発音防止のためのくつずり裏面のモルタル詰めは、取付け③後に行う。

[ 5 ]
内壁のセメントモルタル下地面を内装合成樹脂エマルション系薄付け仕上塗材仕上げとする場合、下地表面は①金ごて仕上げ又は木ごて仕上げとし、吹付けとするときは、スプレーガンのノズルは下地面に対して直角に吹付けられるように、やや②下向きに保ち、一様に吹付け、主材塗り2工程の工程内間隔時間は③2時間以上とする。

[ 6 ]
カーペット敷きのグリッパー工法では、グリッパーは、カーペットの厚さに応じて壁際からのすき間を均等に取り、打ち付ける。下敷き用フェルトはグリッパーの厚さと同等か、やや①厚いものを選択し、敷き込みに当たっては、すき間などのないように②突き付けて敷き込み、フェルトの端部はグリッパーに③重ねるようにする。

[ 7 ]
PCカーテンウォールのファスナー形式には、スライド形式、ロッキング形式、固定形式がある。ロッキング形式はPCパネルを①回転させることにより、また、スライド形式は上部、下部ファスナーの②両方をルーズホールなどで滑らせることにより、PCカーテンウォールを③層間変位に追従させるものである。

[ 8 ]
外壁改修のタイル部分張替え工法において、ポリマーセメントモルタルを用いて張り付ける場合、調整済みの下地とタイルの両方にポリマーセメントモルタルを塗布し、直ちにタイルを張り付けて、目地詰めまで通常①8時間以上衝撃を与えないように養生する。
目地深さはタイル厚の②1/2以下とし、目地詰め後は衝撃を与えないように通常③3日以上は養生する。


解答例

  不適当な箇所 適当な語句
[ 1 ]   ②   全面
[ 2 ]   ①   入れずに
[ 3 ]   ①   なくして
[ 4 ]   ③   前
[ 5 ]   ②   上向き
[ 6 ]   ③   重ねない
[ 7 ]   ②   片方
[ 8 ]   ①   24

問題7

次の問いに答えなさい。
[ 1 ]
屋上の防水工事において、保護コンクリートを打設する場合に用いる絶縁用シートについて、施工上の留意事項を2つ、具体的に記述せよ。

[ 2 ]
外部のコンクリート壁に二丁掛けタイル(227×60)を密着張りで張るときの施工上の留意事項を2つ、具体的に記述せよ。
ただし、下地及びタイルの割付けに関する記述は除くものとする。

[ 3 ]
内部のコンクリート壁にせっこうボードをせっこう系接着剤直張り工法で張るときの施工上の留意事項を2つ、具体的に記述せよ。

[ 4 ]
コンクリートの外壁にアルミサッシの枠を取り付けるとき、枠回りの充填モルタルを施工する前に行う取付け精度の検査項目をその計測方法とともに2つ、具体的に記述せよ。
ただし、検査項目の重複は不可とする。
なお、取り付けるサッシは幅1,800mm、高さ1,800mmの引違いサッシとする。

解答例
[ 1 ] 絶縁シート

①絶縁用シートは、立上がり面に30mm程度張り上げる。

②絶縁用シートの重ね幅は、70〜100mmで敷き込み、粘着テープで固定する。

[ 2 ] 二丁掛タイル密着張り

①密着張りはタイル張り用振動機(ヴィブラート)を用い、タイルをモルタル中に埋め込み、目地部にモルタルを盛り上がらせ、目地を仕上げる。

②タイルの張付けは、上部より下部に張り進める。

[ 3 ] せっこう系接着剤直張り工法

①ボードの下部は、吸湿を防止するため、10mm程度浮かして張り付ける。

②接着剤の1回に練る分量は、練混ぜ後1時間以内で使い切るものとする。

[ 4 ] アルミサッシ枠の取り付け精度検査項目

①サッシの鉛直方向のたおれは、下げ振を使用して測定する。

②サッシ面のゆがみは、サッシの対角寸法を測定する。

問題8

仕上げ工事に関する次の記述において、下線部①又は②のうち間違っている箇所を各文において1箇所指摘し、正しい語句を記入せよ。

[ 1 ]
合成高分子系ルーフィング防水における、非加硫ゴム系ルーフィングの張付けでは重ね幅は、縦を100mm以上、横を①50mm以上とする。
また、下地への張付けは②全面接着とする。

[ 2 ]
タイル密着張り工法では、張付けモルタルの下地面への塗付けは二度塗りとして、その塗厚を①7mm程度とし、塗り付ける面積は②4m2以内とする。

[ 3 ]
甲種防火戸として使用するシャッターは、①スラットの鋼板の厚さは②1.2mm以上としなけばならない。

[ 4 ]
合成樹脂調合ペイント塗りにおいて塗膜が流れる原因は、①薄塗りし過ぎた場合、②希釈し過ぎた場合などである。

[ 5 ]
熱線吸収板ガラスのはめ込み工法において、熱割れ防止するためにガラスの切断を①クリアカットとするのは、日射等による膨張でガラス周辺部に②圧縮力が生じ、割れやすくなるためである。

解答例

  誤りの部分 正しい語句
[ 1 ]   ①   70
[ 2 ]   ②   2
[ 3 ]   ②   1.5
[ 4 ]   ①   厚塗りし過ぎた
[ 5 ]   ②   熱割れ

 

1級建築施工管理技士 二次検定 仕上工事【演習問題04】

【 演習問題04 】

問題9

仕上工事に関する次の記述について、正しいものは「正」、間違ってるものは「誤」と記入し「誤」としたものはその理由または正しい工法もしくは仕様を簡潔に記入せよ。

[ 1 ]
防水工事において、PC板、ALC板などの屋根アスファルト防水には、密着工法が適している。

[ 2 ]
壁モルタル塗りは、各層とも水ひき具合を見計らい塗り付ける。塗り付け後は、なるべく早く乾燥させるため通風をよくする。

[ 3 ]
タイル圧着張りは、張り付けモルタルを塗り付けた後、張り付けるまでの時間が25~30分以下になるよう上から下へと充分もみ込み、たたき締めて張り付けていく。

[ 4 ]
鉄筋コンクリート造階段室の壁仕上を、モルタル塗りの上、油性調合ペイント塗りをした。

[ 5 ]
外部建具の網入りガラスの留め付けにグレイジングチャネルを用いた場合は、ガラス小口の防錆処理は不要である。


解答例

[ 1 ] 誤
PC板、ALC板の継目は、挙動が大きく、密着工法は破断の原因となるので、絶縁工法とする。

[ 2 ] 誤
壁モルタル塗り付け後、加熱乾燥、通風などにより急激に乾燥させてはならない。

[ 3 ] 正

[ 4 ] 誤
油性調合ペイントは、耐アルカリ性に劣るのでコンクリート、モルタル面に用いない。塩化ビニル樹脂、合成樹脂エマルションペイントを用いる。

[ 5 ] 誤
外部建具の網入りガラスの留め付けは、小口は防錆処理し、グレイジングチャネルは水はけが悪いので、水抜き穴を設ける必要がある。

問題10

仕上げ工事に関する次の記述において、下線部のうち誤っている箇所を1箇所指摘し、解答欄に正しい語句を記入せよ。なお、誤っている箇所がない場合は正と記入せよ。

[ 1 ]
フラースぜい化点とは、アスファルトの①高温時の特性を示す値で、その値の②低いものほど特性が③良い

[ 2 ]
モルタル塗り各層の調合は、塗り層によって異なるが、①上に塗るものほど②富調合にし、強度は③大きくする。

[ 3 ]
グリッパー工法におけるカーペットの張り仕舞いは、①ローラーで伸展しながら②グリッパーに引っ掛け、カーペットの端を③ステアツールを用いて溝に巻き込むようにする。

[ 4 ]
アスファルト防水工事におけるアスファルトルーフィングの継目は、①縦横とも100mm以上重ね合せ、原則として②水下側のアスファルトルーフィングが下側になるように張り重ねる。

[ 5 ]
JISに規定するアルミニウム製建具の①耐風圧性②気密性③遮音性の等級では、その数値が大きいほど性能が優れている。

解答例

   正・誤 正しい語句
[ 1 ]  ①  低温時
[ 2 ]  ①  下
[ 3 ]  ①  ニーキッカー
[ 4 ]  正  ー
[ 5 ]  ②  水密性

問題11

仕上げ工事に関する次の各文において、下線部のうち不適当な箇所を1箇所指摘し、正しい表現に改めよ。

[ 1 ]
ガラス工事に用いるバックアップ材は、シーリング材充填部の①形状を保持し、②2面接着を防止するために使用される③合成樹脂の発砲材である。

[ 2 ]
エッチングプライマーは、乾燥が①遅いので、②高湿度の時に塗布すると、③白化現象(ブラッシング)が起こる。

[ 3 ]
ユニットタイル改良積み上げ張りは、タイルの大きさに見合った①ヴィブラートを用い、②タイル裏面③張付けモルタルを塗り付け、タイルを張り付ける工法である。

[ 4 ]
ALCパネル下地の防水用プライマーは、コンクリート下地用に用いるものと、①異なる種類のプライマーであり、パネル取付け後②速やかに1回目を塗布し、1回目の塗布後③直ちに2回目を行う。

[ 5 ]
ビニル床タイル張りは、室温が①5℃以下の場合は採暖し、②酢酸ビニル樹脂系樹脂接着剤を用いて張付け、③ニーキッカーで圧着する。


解答例

  不適当な番号 正しい表現
[ 1 ]  ②   3面接着
[ 2 ]  ①   早い
[ 3 ]  ①   マスク
[ 4 ]  ③   十分に乾燥させて
[ 5 ]  ③   ローラー

問題12

仕上げ工事に関する次の各文において、下線部のうち適当でない箇所1箇所指摘し、その理由を簡潔に記述せよ。

[ 1 ]
屋上のアスファルト防水工事において、①気温が30℃以上の場合②強風の場合③降雨雪のおそれがある場合には施工を中止しなければならない。

[ 2 ]
タイル型枠先付け工法において、タイルの肌分かれが起きる主な原因は、コンクリート打設時に、①タイル裏面に水膜がある場合②タイル裏面に付いたセメントペーストがドライアウトを起こした場合③コンクリートの打設高が高い場合などである。

[ 3 ]
モルタルに混和剤を使用すると、①モルタルのひびわれ防止に役立ち②作業性は向上するが、③接着力は低下する

[ 4 ]
アルミニウム製外部サッシ取付けにおいて、サッシ周囲の防水モルタル充填方法として、一般に、①縦枠はモルタルトロ流し②上枠はモルタル詰め③下枠はモルタルトロ流しとする。

[ 5 ]
合成樹脂調合ペイント塗りにおいて塗膜が流れる原因は、①厚塗りし過ぎた場合②希釈し過ぎた場合③気温が急に上場した場合である。


解答例

  適当でない箇所 理 由
[ 1 ] ①
気温が著しく低い場合である。
[ 2 ] ③
タイルの肌分かれとコンクリート打設高さは関係がない。
[ 3 ] ③
混和剤を混入すると接着力は向上する。
[ 4 ] ③
下枠はモルタル詰めとする。
[ 5 ] ③
気温の上昇は塗膜が流れる原因とはならない。

1級建築施工管理技士 二次検定 仕上工事【演習問題05】

【 演習問題05 】

問題13

仕上工事に関する次の記述について、正しいものは「正」、間違ってるものは「誤」と記入し、「誤」としたものはその理由を簡潔に記述せよ。

[ 1 ]
防水工事用アスファルトは、針入度指数の数値が大きいほど高い温度に対して硬化しやすく、低い温度に対して硬化しにく。

[ 2 ]
建具の気密性、水密性は、JISによる等級の数値が小さいほど性能が優れている。

[ 3 ]
外壁タイルの密着張りは、上部から下部へと1段おきに張り、そのあと、間を埋めるようにして張る。

[ 4 ]
ウィルトンカーペットのはぎ合わせは、グリッパー工法又は丈夫な手縫いによるつづり縫いとする。

[ 5 ]
ウレタン樹脂塗り床は、塗り回数が増えると内部に気泡が生じやすくなるので、厚くしても一度に塗りあげる。


解答例

   正・誤 ( 理 由 )
[ 1 ]  誤
針入度指数の数値が大きほど高温に対して軟化しにく。

[ 2 ]  誤
JISによる水密性は等級が大きいほど性能が高い。

[ 3 ]  正  ー

[ 4 ]  誤
ウィルトンカーペットのはぎ合せは、ヒートボンド工法により行う。

[ 5 ]  誤
ウレタン樹脂塗り床は、数回に分けて塗る。

問題14

仕上工事に関する次の記述について、正しいものは「正」、間違ってるものは「誤」と記入し、「誤」としたものはその理由を簡潔に記述せよ。

[ 1 ]
陶磁器質タイル張り工事において、改良積上げ張り工法によるタイルの張付けは、下塗りまで行った壁の下地モルタル面に、張付けモルタルをタイル裏面全面に平らに塗付けて張付けた後、木づちの類でたたき締めて張付ける。

[ 2 ]
壁のモルタル塗りにおいて、下塗り及びラスこすりは、2週間以上放置して、ひび割れなどを十分発生させてから次の塗付けにかかる。ただし、気象条件などにより、監理者の承認を受けて、放置期間を短縮できる。

[ 3 ]
アルミニウム製建具の取付けにおいて、雨掛り部分の周囲充填用モルタルは、防水剤又は凍結防止剤入りのモルタルとする。ただし、酸化物を主成分とする防水剤又は凍結防止剤を用いてはならない。

[ 4 ]
塗装工事において、塗膜の表面にしわができる原因は、①油性塗料を厚塗りした場合、②塗装後気温が急激に下がった場合、③下塗りの乾燥が不十分なまま上塗りした場合などがある。

[ 5 ]
ビニル床シート及びビニル床タイル張りの接着剤は、湯沸室、便所などの湿気の生じやすい床ではエポキシ樹脂系を、幅木、階段の蹴込みなどの垂直面では酢酸ビニル樹脂系溶剤系を用いる。


解答例

   正・誤 ( 理 由 )
[ 1 ]  誤
モルタルは、下塗りにつづいて中塗りを行う。

[ 2 ]  正

[ 3 ]  誤
塩化物を主成分とする防水剤を用いてはならない。

[ 4 ]  誤
②は塗装表面を急に乾燥させた場合である。

[ 5 ]  正

問題15

下図は雨がかりとなる外壁の窓まわりの詳細図である。図において機能上適当でない事項を5つ列記せよ。

サッシ ディテール(誤).jpg


解答例

(1)躯体関係
①窓上の躯体に水切りをつける。
②窓下の躯体に勾配をつける。

サッシディテール(正).jpg

(2)仕上げ関係
①防水のため、シーリング材をサッシ外側に3箇所挿入する。

②サッシ下部にモルタル詰めを行う。

③窓の取合部に断熱補修材を設ける。