1級建築施工管理技士 平成27年 学科 問題4解説

平成27年 1級建築施工管理技士 学科 問題4 解答解説

※   問題番号[ No.34 ]~[ No.45 ]までの 12 問題のうちから、5 問題を選択し、解答してください。

[ No. 34 ]
アスファルト防水工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.保護防水密着工法において、貫通配管回りに増張りした網状アスファルトルーフィングは、アスファルトで十分に目つぶし塗りを行った。

2.露出防水絶縁工法において、平場部と立上り部で構成する入隅部に用いる成形キャント材は、角度 45度、見付幅 70 mm 程度のものとした。

3.出隅及び入隅は、平場のルーフィング類の張付けに先立ち、幅 150 mm 程度のストレッチルー フィングを増張りした。

4.保護コンクリート内に線径 6.0 mm、網目寸法 100 mm の溶接金網を敷設した。

答え

  3
アスファルト防水において、出隅及び入隅ならびに立上りの出隅及び入隅には、平場のルーフィング類の張付けに先立ち、幅300mm以上のストレッチルーフィングを最下層に増張りする。なお、屋根露出防水の絶縁工法における出隅及び入隅では、幅700mm以上のストレッチルーフィングを用いて、平場へ500mm以上張り掛けて増張りする。(建築工事監理指針)

1 ◯
アスファルト防水において、貫通配管及び和風便器回りに用いる網状アスファルトルーフィングは、アスファルトで十分に目つぶし塗りを行う。(建築工事監理指針)

2 ◯
露出防水絶縁工法において、成形キャント材は、パラペットの立上がり入隅部に用いる成形緩衝材で、角度 45度、見付幅 70mm 程度のものとする。(建築工事監理指針)

4 ◯
すべての保護コンクリートに、ひび割れを防止するため、溶接金網を伸縮調整目地内ごとに敷き込み、鉄線径 6 mmの溶接金網では 1節半以上かつ 150mm以上重ね、コンクリート打ち込み時に動かないように鉄線で結束する。(建築工事監理指針)

[ No. 35 ]
合成高分子系ルーフィングシート防水に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.塩化ビニル樹脂系シート防水接着工法において、下地が ALC パネルの場合、パネル短辺の接合部の目地部に、幅 50 mm の絶縁用テープを張り付けた。

2.塩化ビニル樹脂系シート防水接着工法において、シート相互の接合は、クロロプレンゴム系の接着剤を用いた。

3.加硫ゴム系シート防水接着工法において、防水層立上り端部の処理は、テープ状シール材を張り付けた後ルーフィングシートを張付け、末端部は押さえ金物で固定し、不定形シール材を充填した。

4.加硫ゴム系シート防水接着工法において、平場のシート相互の接合幅は 100 mm とし、原則として水上側のシートが水下側のシートの上になるように張り重ねた。

答え

  2
塩化ビニル樹脂系シート防水において、シート相互の接合は、テトラヒドロフラン系溶剤を用いて溶剤接着するか熱融着により接合する。

1 ◯
ALCパネル下地の場合は、一般部のルーフィングシートの張付けに先立ち、パネル短辺の接合部の目地部に幅 50mm程度の絶縁用テープを張り付ける。(建築工事監理指針)

3 ◯
加硫ゴム系シート防水の末端部は端部にテープ状シール材を張り付け、押さえ金物を用いて留め付けて、不定形シール材で処置する。

4 ◯
シート相互の接合部は、原則として水上側のシートが水下側のシートの上になるように張り重ね、その平場の接合幅は、長手、幅方向とも 100mm以上とする。( JASS 8 )

[ No. 36 ]
乾式工法による外壁の張り石工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.厚さ 30mm、大きさ 500mm 角の石材のだぼ孔の端あき寸法は、60mmとした。

2.スライド方式のファスナーに設ける上だぼ用の孔は、外壁の面内方向のルーズホールとした。

3.下地のコンクリート面の寸法精度は、± 10 mm以内となるようにした。

4.石材間の目地は、幅を10 mmとしてシーリング材を充填した。

答え

  1
石材のだぼ孔の端あき寸法は、石材の厚みの3倍以上の90mm以上とし、石材幅の辺長の1/4程度である125mm程度の位置にバランスよく設ける。(JASS9)

2 ◯
スライド方式で変形に追従させる場合の二次ファスナーのだぼ穴は外壁の面内方向のルーズホールとする。

3 ◯
公共建築工事標準仕様書表 10.1.1により、乾式工法の下地面の寸法精度標準値は、± 10mm とする。

4 ◯
石材間の目地には、シーリング材を充填する。なお、シーリング材の寸法は、幅、深さとも 10mm以上とする。(公共建築工事標準仕様書)

[ No. 37 ]
金属製折板葺き屋根工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.タイトフレームの割付けは、両端部の納まりが同一となるように建物の桁行き方向の中心から行い、墨出しは通りよく行った。

2.タイトフレームの受梁への接合は、下底の両側を隅肉溶接とし、隅肉溶接のサイズを受梁の板厚と同じとした。

3.水上部分の折板と壁との取合い部に設ける雨押えは、壁際立上りを 150 mm とした。

4.軒先の落とし口は、折板の底幅より小さく穿孔し、テーパー付きポンチで押し広げ、5 mmの尾垂れを付けた。

答え

  2
タイトフレームの下地(受梁)への取付けは、受梁にアーク溶接接合とする。溶接は、タイトフレームの立上り部分の縁から10mm残し、底部両側を隅肉溶接とする。溶接サイズはタイトフレームの板厚と同寸法とする。(JASS12)
1 ◯
タイトフレームを取り付けるための墨出しは、山ピッチを基準に行い、割付けは建物の桁行き方向の中心から行う。(JASS 12)
3 ◯
水上部分と壁との取合い部に設ける雨押えは、壁際で150mm以上立ち上げる。(JASS12)
4 ◯
軒先き落とし口は、底幅より尾垂れ寸法を控えた円孔をあける。軒先の折板の先端部には、下底を 15度程度曲げて長さ 5mm以上の尾垂れを付ける。( JASS12)

[ No. 38 ]
軽量鉄骨壁下地に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.スタッドの高さが 4.5mの場合、区分記号 90形のスタッドを用いた。

2.ボード2枚張りとする間仕切壁のスタッドの間隔は、450mm とした。

3.振れ止めは、フランジ側を上向きにしてスタッドに引き通し、振れ止めに浮きが生じないようにスペーサーで固定した。

4.上部ランナーが軽量鉄骨天井下地に取り付けられる間仕切壁の出入口開口部の縦の補強材は、上端部をランナーに固定した。

答え

  4
出入口等の開口部の垂直方向の補強材は、上部ランナーが鋼製天井下地材に取り付けられる場合でも、上部は梁下、スラブ下に固定する。(建築工事監理指針)

1 ◯
スタッドには、50形、65形、90形、100形の種類があり、それぞれスタッドの断面によって長さが次の通り制限される。( JASS 26 )
①50形:2,700mm以下
②65形:4,000mm以下
90形:4,000mm超 4,500mm以下
④100形:4,500mm超 5,000mm以下

2 ◯
スタッドの間隔は、下地張りのある場合は450mm程度、仕上げ材料を直張りするか、壁紙または塗装下地の類を直接張り付ける場合は 300mm程度とする。( JASS 26 )

3 ◯
振れ止めは、フランジ側を上向きにしてスタッドに引き通し、振れ止めに浮きが生じないようスペーサーで固定する。設備配管や埋込みボックスなどで振れ止めを切断する場合は、振れ止めを同材またはボルトで補強する。(建築工事監理指針)

[ No. 39 ]
建築用仕上塗材の主材の一般的な塗付け工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.内装厚塗材 C のスタッコ状仕上げは、吹付け工法又はこて塗り工法により行う。

2.内装薄塗材 Wの京壁状じゅらく仕上げは、ローラー塗り工法により行う。

3.可とう形外装薄塗材Eのさざ波状仕上げは、ローラー塗り工法により行う。

4.防水形複層塗材Eのゆず肌状仕上げは、ローラー塗り工法により行う。

答え

  2
内装薄塗材Wの京壁状じゅらく仕上げは、吹付け工法により凹凸のある模様に仕上げる。(公共建築工事標準仕様書)

1 ◯
内装厚塗材Cのスタッコ状仕上げは、吹付け工法またはこて塗り工法により凹凸のある模様に仕上げる。
(公共建築工事標準仕様書)

3 ◯
可とう形外装薄塗材Eのさざ波状仕上げは、ローラー塗り工法で行う。
(公共建築工事標準仕様書)

4 ◯
防水形複層塗材Eの凹凸状仕上げは吹付け工法で行い、ゆず肌状仕上げは、ローラー塗り工法により行う。

[ No. 40 ]
鋼製建具に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.フラッシュ戸の組立てにおいて中骨の間隔は、300 mmとした。

2.ステンレス鋼板製のくつずりは、厚さ 1.5 mm のものを用い、表面仕上げをヘアラインとした。

3.排煙窓の手動開放装置の操作部分を壁に取り付ける高さは、床面から 70 cmとした。

4.通常の鋼製建具枠の取付けは、心墨、陸墨などを基準とし、倒れの取付け精度の許容差を面内、面外とも± 2 mm とした。

答え

  3
排煙窓の手動開放装置を壁に設ける場合、床面から80㎝以上、1.5m以下の高さとする。(建築基準法施行令第126条の3第五号)

1 ◯
フラッシュ戸の組立てにおいて、中骨は間隔300mm以下に配置する。(建築工事監理指針)

2 ◯
ステンレス鋼板製の下枠(くつずり)は、厚さ1.5mm以上とし、表面仕上げはヘアラインとする。

4 ◯
枠及び戸の取り付け精度の許容量は、ねじれ、反り、はらみともそれぞれ 2mm以内とする。
(建築工事監理指針)

[ No. 41 ]
コンクリート素地面の塗装工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.多彩模様塗料塗りにおいて、上塗り塗料は希釈せず、かくはん棒で軽く混ぜてから使用した。

2.常温乾燥形ふっ素樹脂エナメル塗りにおいて、気温が 20 ℃ のため、工程間隔時間を 24 時間とした。

3.アクリル樹脂系非水分散形塗料塗りにおいて、下塗り、中塗り、上塗りは同一材料を使用し、塗付け量はそれぞれ 0.10 kg/m2 とした。

4.合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、水がかり部分に用いるため、塗料の種類を2種とした。

答え

  4
合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、1種は主として建築物の外部や水掛かり部分に用い、2種内部に用いる。(JASS18)

1 ◯
多彩模様塗料の上塗り塗料は、貯蔵中に塗料の粒が集まって層状に分かれることがあるため、開缶後さらにかくはん棒かひしゃくなどで上下層を入れ替えるようにかるく混ぜる。( JASS 18 )

2 ◯
気温 20℃のときの常温乾燥形ふっ素樹脂エナメル塗りのコンクリート面における標準工程間隔時間は、16時間以上 7日以内とする。( JASS 18 )

3 ◯
アクリル樹脂系非水分散形塗料塗りの工程は、下塗り、中塗り、上塗りの順に同じ塗料を用い、塗り付け量はともに 0.10 kg/m2 とする。( JASS 18 )

[ No. 42 ]
壁のせっこうボード張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.せっこう系接着材による直張り工法で、ボード中央部の接着材を塗り付ける間隔は、床上 1,200 mm 以下の部分より床上 1,200 mm を超える部分を小さくする。

2.ボードの下端部は、床面からの水分の吸上げを防ぐため、床面から 10 mm 程度浮かして張り付ける。

3.軽量鉄骨壁下地にボードを直接張り付ける場合、ドリリングタッピンねじの留付け間隔は、 中間部 300 mm 程度、周辺部 200 mm 程度とする。

4.テーパーエッジボードの突付けジョイント部の目地処理における上塗りは、ジョイントコンパウンドを 200~250mm幅程度に塗り広げて平滑にする。

答え

  1
せっこう系接着材直張り工法における張付け用接着材の塗付け間隔は、ボード周辺部150〜200mm床上1.2m以下の部分200〜250mm床上1.2mを超える部分250〜300mmとする。したがって、ボード周辺部の方が塗付け間隔は小さくなる

2 ◯
ボードの圧着の際、床面からの水分の吸上げを防ぐためくさび等を使い、床面から 10mm程度浮かして張り付ける。(建築工事監理指針)

3 ◯
軽量鉄骨壁下地にボードを直接張り付ける場合の留付け用小ねじの間隔は、周辺部で200mm程度、中間部で300mm程度であり、中間部の方が間隔が大きい。( JASS 26 )

4 ◯
テーパーエッジの継目処理工法の目地処理における上塗りはジョイントコンパウンドを 200〜250mm程度に塗り広げて平滑にする。

[ No. 43 ]
鉄筋コンクリート造建物内部の断熱工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.押出法ポリスチレンフォーム打込み工法において、コンクリート打込みの際には、同一箇所で長時間バイブレーターをかけないようにした。

2.押出法ポリスチレンフォーム打込み工法において、セパレーターが断熱材を貫通する部分は、熱橋となり結露が発生しやすいため断熱材を補修した。

3.硬質ウレタンフォーム吹付け工法において、随時吹付け厚さを測定しながら作業し、厚さの許容誤差を–5mm から +10mm として管理した。

4. 硬質ウレタンフォーム吹付け工法において、断熱材には自己接着性があるため、吹き付ける前のコンクリート面の接着剤塗布を不要とした。

答え

  3
作業者は吹付け作業中ワイヤーゲージ等を用いて随時厚みを測定する。吹付け厚さの許容誤差は 0 から +10mmとする。(建築工事監理指針)

1 ◯
押出法ポリスチレンフォーム打込み工法において、コンクリート打込みの際にバイブレーター等は断熱材に触れないように垂直に上下させ、同一箇所に長時間かけてはならない。(建築工事監理指針)

2 ◯
押出法ポリスチレンフォーム打込み工法において、セパレーター、ボルト、インサート、パイプ等の金物類が断熱材を貫通する部分は、熱橋となるので、極力そのかき取りを少なくして補修を容易にする。(建築工事監理指針)

4 ◯
現場発泡の断熱材の場合は、接着性があるので、接着剤が不要である。(建築工事監理指針)

[ No. 44 ]
外壁の押出成形セメント板張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.2次的な漏水対策として、室内側にガスケットを、パネル張り最下部に水抜きパイプを設置した。

2.縦張り工法のパネルは、層間変形に対してロッキングにより追従するため、縦目地は 15 mm、 横目地は 8 mm とした。

3.パネル取付け金物(Z クリップ)は、下地鋼材に 30 mm のかかりしろを確保して取り付けた。

4.横張り工法のパネル取付け金物(Z クリップ)は、パネルがスライドできるようにし、パネル左右の下地鋼材に堅固に取り付けた。

答え

  2
パネル相互の目地幅は、地震時の変形に対応する縦張り工法及び横張り工法の場合も短辺の方が大きな目地幅が必要となる。縦張りの工法の場合は、ロッキングできるように取り付け、縦目地(長辺)で8mm以上横目地(短辺)で15mm以上の目地幅を設ける。(建築工事監理指針)

1 ◯
漏水に対する対策が特に必要な場合は、シーリングによる止水のみではなく、二次的な漏水対策として、室内側にガスケット、パネル張り最下部に水抜きパイプを設ける。(建築工事監理指針)

3 ◯
パネルの取付け金具(Zクリップ)は、下地鋼材 30mm以上のかかり代を確保して取り付ける。

4 ◯
層間変形に対して、縦張り工法の場合はロッキング横張り工法の場合はパネルのスライドにより変位を吸収する。また、横張り工法のパネル取り付け金具( Zクリップ )は、パネル左右の下地鋼材に取り付ける。( JASS 27 )

[ No. 45 ]
内装改修工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.アスベスト含有成形板の除去は、アスベストを含まない内装材及び外部建具の撤去にさきがけて行った。

2.合成樹脂塗床の塗り替えにおいて、既存下地面に油が付着していたので、油潤面用のプライマーを用いた。

3.天井改修において、既存の埋込みインサートを再使用するため、吊りボルトの引抜き試験による強度確認を行った。

4.防火認定の壁紙の張り替えは、既存壁紙の裏打紙の薄層の上に防火認定の壁紙を張り付けた。

答え

  4
壁紙の張替えは、既存の壁紙を残さず撤去し、下地基材面を露出させてから新規の壁紙を張り付けなければ防火材料に認定されない。(建築改修工事監理指針)

1 ◯
アスベスト含有成形板の除去は、原則として、アスベストを含まない内装材料及び外部建具等の撤去に先駆けて行う。(建築改修工事監理指針)

2 ◯
プライマーは、下地コンクリートの湿潤状態、油潤状態により使い分ける必要がある。下地面に油が付着している場合は油潤面用のプライマーを用いる。(建築改修工事監理指針)

3 ◯
既存の埋込みインサートを使用する場合は、吊りボルトの引抜き試験を行い、強度確認のうえ再使用することができる。(建築改修工事監理指針)

1級建築施工管理技士 平成23年 学科 問題4解説

平成23年 1級建築施工管理技士 学科 問題4 解答解説

※ 問題番号[ No.34 ]~[ No.45 ]までの 12 問題のうちから、5 問題を選択し、解答してください。

[ No.34 ]
合成高分子系ルーフィングシート防水に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.加硫ゴム系シート防水において、接着仕様の防水層立上りの末端部の処理は、押え金物で固定し、シール材を用いた。

2.加硫ゴム系シート防水の出隅角の処理は、シートの張付け前に非加硫ゴム系シートで増張りを行った。

3.塩化ビニル樹脂系シート防水の出隅角の処理は、シートの張付け後に成形役物を張り付けた。

4.塩化ビニル樹脂系シート防水において、シート相互の接合部は、クロロプレンゴム系の接着剤により接合した。

答え

  4
塩化ビニル樹脂系シート防水において、シート相互の接合部は、テトラヒドロフラン系溶接剤または熱融着により接合する

1.◯
加硫ゴム系シート防水の末端部は、端部にテープ状シール材を貼り付けた後ルーフィングシートを張り付け、押さえ金物を用いて留め付けて、不定形シール材で処理する。

2.◯
加硫ゴム系シート防水の出隅角の処理は、シートの張付けに先立ち、非加硫ゴム系シートを用いて増張りする。(JASS8)

3.◯
塩化ビニル樹脂系シート防水工法の接着仕様の場合、出隅角はシート施工後、成形役物を張り付け、その端部はシール材を用いて処理する。(JASS8)

[ No.35 ]
塗膜防水に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.ウレタンゴム系防水材の塗継ぎの重ね幅を 50mm、補強布の重ね幅は 100mm とした。

2.ウレタンゴム系防水材の平場部の総使用量は、硬化物比重が 1.0 のものを使用し、 3.0 kg/m2 とした。

3.ゴムアスファルト系地下外壁仕様において、出隅及び入隅は、補強布を省略しゴムアスファルト系防水材を用いて、増吹きにより補強塗りを行った。

4.ゴムアスファルト系室内仕様の防水材の総使用量は、固形分 60 % のものを使用し、 4.5 kg/m2 とした。

答え

  1
ウレタンゴム系防水材の塗継ぎの重ね幅は、100mm以上とし、補強布の重ね幅は、50mm以上とする。(公共建築工事標準仕様書)

2.◯
ウレタンゴム系塗膜防水材の平場部の総使用量は、硬化物比重 1.0の材料を使用した場合、3.0kg/m2とする。(建築工事監理指針)

3.◯
ゴムアスファルト系地下外壁仕様において、出隅および入隅部は、補強布を省略することができる。補強布を省略する場合は、増吹きにより補強塗りを行う。(建築工事監理指針)

4.◯
ゴムアスファルト系室内仕様防水材の総使用量は、固形分 60%(質量)を使用した場合、4.5kg/m2とする。(公共建築工事標準仕様書)

[ No.36 ]
乾式工法による外壁の張り石工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.厚さ 30 mm、大きさ 500 mm 角の石材のだぼ穴のはしあき寸法は、60 mm とした。

2.下地面の寸法精度は、±10 mm 以内となるようにした。

3.だぼ穴からはみ出ただぼ穴充填材は、硬化前に除去した。

4.ファスナーは、ステンレス鋼材の SUS 304 を使用した。

答え

  1
外壁乾式工法において、石材のはしあき寸法は、石材の厚みの3倍以上としバランスよく割り振る。石材の厚さが30mmの場合は、はしあき寸法は90mm以上必要である。(JASS9)

2.◯
外壁乾式工法において、下地面の寸法精度は、±10mmを標準値とする。(公共建築工事標準仕様書)

3.◯
だぼ穴から充填材がはみ出すと、変位吸収のためのルーズホールをふさいでしまう。このため、充填材の量に留意すると同時に、不要な充填材は硬化前に除去する。(建築工事監理指針)

4.◯
外壁乾式工法のファスナーは、ステンレス(SUS304)製とし、ダブルファスナー形式とする。(公共建築工事標準仕様書)

[ No.37 ]
金属製折板葺屋根工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.けらば包みの継手位置は、けらば用タイトフレーム間の中央付近とした。

2.屋根の勾配が小さいので、軒先に 15 °の尾垂れを付けた。

3.水上の先端部分には、雨水を止めるために止水面戸を設けた。

4.水上部分と壁との取合い部に設ける雨押えは、壁際立上りを 150 mm とした。

答え

  1
けらば包みの継手位置は、できるだけタイトフレームに近い位置に設け、継手の重ねは 60mm以上とする。(JASS12)

2.◯
折板葺屋根の折板の勾配はほとんどゼロに近いことが多いので、強風雨時に雨水の一部が折板の裏面を伝わって室内に浸入することがある。これを防ぐため、折板の軒先に 15°程度の尾垂れを付ける。(建築工事監理指針)

3.◯
記述の通りである。止水面戸は、折板の水上端部に堅固に取り付ける。止水面戸の周囲は、不定形シーリング材でシールする。(JASS12)

4.◯
水上部分の壁との取合い部に設ける雨押さえは、壁際で150mm以上立ち上げる。(JASS12)

[ No.38 ]
軽量鉄骨壁下地に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.ランナーは、両端部は端部から 50mm 内側で固定し、中間部は 900mm 間隔で固定した。

2.スタッドは、上下ランナーに差し込み、半回転させて取り付けた。

3.スタッドの間隔は、ボード2枚張りの場合は 600mm とし、ボード1枚張りの場合は300mm とした。

4.スタッドの建込み間隔の精度は、±5mm とした。

答え

  3
スタッドの間隔は、下地張りのある場合は450mm程度とし、仕上げ材料を直張りするか、壁紙または塗装下地の場合は、300mm程度とする。(JASS26)

1.◯
ランナーは、端部から50mm程度内側で押さえ、間隔900mmm程度に折込ピン等で、床・梁下・上階スラブに固定する。(建築工事監理指針)

2.◯
スタッドは、上下ランナーに差し込み、半回転させて取り付ける。仕上げボード類はスタッドに直接タッピングねじの類で取り付けられるため、間隔を精度よく建て込む。また、スタッドにねじれや倒れがあると、仕上げボードに目違いが生じるので、建入れ通りに十分注意する。(JASS26)

4.◯
通常の天井高におけるスタッドの建込み間隔の精度は ±5mm以下とする。また、スタッドの垂直の精度は一般的に±2mm以下とする。(建築工事監理指針)

[ No.39 ]
防水形合成樹脂エマルション系複層仕上塗材(防水形複層塗材 E)に関する記述として、 最も不適当なものはどれか。

1.下塗材の所要量は、試し塗りを行い、0.2 kg/m2とした。

2.増塗りは、出隅、入隅、目地部、開口部まわり等に、はけ又はローラーにより行った。

3.主材の基層塗りは2回塗りとし、だれ、ピンホールがないように均一に塗り付けた。

4.凸部処理は、主材の模様塗り後1日経過してから行った。

答え

  4
凸部処理は、こてまたはローラー押さえにより、見本と同様の模様になるように主材の模様塗り後、1時間以内に適当な時間を選んで行う。(JASS23)

1.◯
下地の種類や状態によって下地材の吸込みが異なるので、下塗材の所要量は一般に 0.1~0.3kg/m2とする。適用に当たっては試し塗りを行って、所要量を確認する。(建築工事監理指針)

2.◯
一般の複層塗材と異なり、下地のひび割れ追従性が要求されるので、塗厚が薄くなったり、不均一になったりしてひび割れ追従性が低下しないよう、主材の基層塗り前に出隅、入隅、目地部の周り等をはけやコーナー用ローラー等で増塗りしておく。(JASS23)

3.◯
主材の基層塗りは2回塗りとし、だれ、ピンホール、塗残しのないように下地を覆うように塗りつける。(公共建築工事標準仕様書)

[ No.40 ]
アルミニウム製建具に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.アルミニウム合金がコンクリート、モルタルに接する箇所には、ウレタン樹脂系の塗料を施した。

2.建具枠のアンカーは、枠を確実に固定できる構造とし、間隔は 500 mm 以下とした。

3.外部建具周囲のモルタルを充填する際は、仮止め用のくさびを取り除いた。

4.外部建具周囲の充填モルタルは、NaCl 換算 0.06 %(質量比)以下まで除塩した海砂を使用した。

答え

  4
充填モルタルに使用する砂の塩分含有量は、NaCl換算0.04%(質量比)以下とする。海砂等を用いる場合は除塩する。(建築工事監理指針)

1.◯
アルミニウム材がコンクリート、モルタル等アルカリ性材料に接する箇所には、耐アルカリ塗装を施す。耐アルカリ塗装は、一般には透明のアクリル樹脂系が使用される。(JASS16)

2.◯
アンカーの位置は、枠の隅より 150mm以下を端とし、中間は500mm以下の間隔とする。アンカーと差し筋は最短距離で溶接する。(JASS16)

3.◯
コンクリート外壁に建具枠を取り付ける場合、仮止めに用いるくさびは、モルタルを充填する際、必ず取り除かなければならないので、長いくさびを使用し、くさびを残したままでは、モルタル充填の作業ができないようにする。

[ No.41 ]
コンクリート素地面の塗装工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.2液形ポリウレタンエナメル塗りにおいて、下塗り及び中塗りの工程間隔時間の上限は7日とした。

2.常温乾燥形ふっ素樹脂エナメル塗りにおいて、気温が 20 °Cだったので、塗膜の層間付着性に配慮し、工程間隔時間を 24 時間とした。

3.アクリル樹脂エナメル塗りにおいて、中塗り、上塗りには、同一材料を使用し、塗付け量 は 0.09 kg/m2 ずつとした。

4.合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、流動性を上げるため、有機溶剤で希釈して使用した。

答え

  4
合成樹脂エマルションペイントは、共重合樹脂エマルションやラテックスをベースとして、着色顔料や体質顔料・補助剤・添加剤等を加えた水系塗料で、水による希釈が可能で、加水して塗料に流動性をもたせることができる。(JASS18)

1.◯
下塗りおよび中塗りの工程間隔時間は、16時間以上7日以内とする。(JASS18)

2.◯
気温20℃のとき、標準工程間隔時間は16時間以上7日以内と設定して、塗膜の層間付着性に配慮する。(JASS18)

3.◯
アクリル樹脂エナメル塗りは、下地処理後、塗膜が十分に乾燥していることを確認してから研磨紙を用いて平滑に仕上げる。研磨が終了したのちは、研ぎかすを十分に除去してから次の工程に移る。塗装は、下塗り、中塗り、上塗りに同一材料を使用し、塗り付け量は0.09kg/m2ずつとする。(JASS18)

[ No.42 ]
ビニル床シート張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.熱溶接工法の溶接部の溝は、V 字形とし、深さを床シート厚さの 2/3 とした。

2.湯沸室の床への張付けには、酢酸ビニル樹脂系接着剤を使用した。

3.寒冷期に施工する際、採暖を行い、床シート及び下地とも 5 °C 以下にならないようにした。

4.床シートを立ち上げて幅木としたので、天端処理は、シリコーンシーリング材でシールする方法とした。

答え

  2
湯沸室、洗面所等、特に水を扱う部屋、湿気のある部屋、結露しやすい部屋等には耐水性に優れたエポキシ樹脂系、またはウレタン樹脂系接着剤を用いる。(建築工事監理指針)

1.◯
ビニル床シートの溶接の接合部の溝は、V字形またはU字形とし、均一な幅で床シートの厚さの 2/3程度まで溝切りとする。(公共建築工事標準仕様書)

3.◯
施工時の作業環境温度が 5℃以下になると、床タイルは硬く下地になじみにくくなり、割れ・欠けが生じるものもある。されに接着剤のオープンタイム、張付け可能時間が極端に長くなるので、ジェットヒーターなどで採暖を行い室温を10℃以上に保つようにする。(JASS26)

4.◯
ビニル床シート張りは、ビニル床シートを床面から壁に向かって立ち上げて張り付け、幅木と床を一体に仕上げる工法である。この工法の幅木の天端処理は、小端をシリコーンシーリング材でシールする方法とする。(建築工事監理指針)

[ No.43 ]
断熱工事における硬質ウレタンフォームの吹付け工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.コンクリート面に吹き付ける場合、吹付け面の温度は 20 ~ 30 °C が適当である。

2.吹付け作業は、随時厚みを測定しながら作業し、吹付け厚さの許容誤差は0から+10mm とする。

3.換気の少ない場所では、酸欠状態となりやすいので、強制換気などの対策を行う。

4.冷蔵倉庫など断熱層が特に厚い施工では、1日の最大吹付け厚さは 100 mm とする。

答え

  4
冷蔵倉庫などの断熱材が特に厚い施工では、1日の最大吹付け厚さは80mm以下とする。また、層間でのはく離やフォームのクラック防止のために、メッシュを何層にも入れながら吹き付ける方がよい。(JASS24)
1.◯
下地コンクリート面の温度は、発泡倍率や接着性に大きな影響を及ぼすが、一般的には、温度20〜30℃が最適である。なお、最近では技術の進歩により、原液を調整することによって-5℃でも施工が可能となっている。(JASS24)
2.◯
1回の吹付け厚さは10〜20mmが標準であり、所定の厚みがこれ以上の場合には、多層吹きとする。次の層を吹き付ける時間は、発泡硬化が安定するおよそ1時間以上おいてからとし、必ず所定の厚みの確認をする。作業者は吹付けの作業中ワイヤーゲージ等を用いて随時厚みを測定する。吹付け厚さの許容誤差は0〜+10mmとする。(建築工事監理指針)
3.◯
現場の作業環境を事前にチェックし、換気の少ない場所での施工には、酸欠状態になりやすいので、必ず強制換気を行い、保護マスクを着用し、必要に応じて、送風マスクや自給式マスクを着用する。(建築工事監理指針)

[ No.44 ]
メタルカーテンウォール工事に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。

1.床面に取り付けるファスナーのボルト孔は、躯体の施工誤差を吸収するため、ルーズホールとした。

2.部材の熱伸縮による発音を防止するため、滑動する金物間に摩擦低減材を挟んだ。

3.パネル材は、脱落防止のために3箇所以上仮止めし、本止め後速やかに仮止めボルトを撤去した。

4.組立て方式は、すべての構成部材を工場で組み立てるノックダウン方式とした。

答え

  4
ノックダウン方式とは、製品を部材や半製品の状態で出荷し、現場で組み立てる生産方式である。すべての構成部材を工場で組み立てるのは、ユニット方式である。

1.◯
床面に取り付けるファスナーのボルト孔は、躯体の施工誤差を吸収する大きめの孔(ルーズホール)とし、取付け墨で取付け位置の仮調整を行ってボルト締めを行う。(建築工事監理指針)

2.◯
記述の通りである。滑動する金物間に摩擦低減材を挿入する材料として、テフロン、ステンレス板等が用いられる。(JASS14)

3.◯
カーテンウォール部材は、パネル材では3箇所以上、形材では2箇所以上仮止めし、脱落しないように固定する。取付け位置の調整後、速やかに本止めし、本止め後仮ボルトは速やかに撤去する。(建築工事監理指針)

[ No.45 ]
内装改修工事における既存床仕上げ材の撤去及び下地処理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.ビニル床タイルは、ダイヤモンドカッターで切断し、スクレーパーにより他の仕上げ材に損傷を与えないように撤去した。

2.合成樹脂塗床の塗り替えにおいて、下地面に油が付着していたので、油潤面用のプライ マーを用いた。

3.コンクリート下地の合成樹脂塗床材は、電動ケレン棒を使用し、コンクリート下地表面から 3 mm 程度の深さまで削り取った。

4.磁器質床タイルを電動はつり器具により撤去する際に、張替え部をダイヤモンドカッターで縁切りをした。

答え

  1
ビニル床シート、ビニル床タイル、ゴム床タイル等の除去は、カッター等で切断し、スクレーパー等により他の仕上げ材に損傷を与えないように行う。ダイヤモンドカッターは用いない。(公共建築改修工事標準仕様書)

2.◯
プライマーは、下地、コンクリートの湿潤状態、油潤状態により使い分ける必要がある。下地面に用いる場合は、油潤面用のプライマーを用いる。(建築改修工事監理指針)

3.◯
コンクリート下地の合成樹脂塗床材の撤去は、機械で除去する場合、電動ケレン棒、電動はつり器具等を使用する。下地がモルタル塗りの時はモルタル下地とも、下地がコンクリートの時はコンクリート表面から3mm程度削り取る。(公共建築改修工事標準仕様書)

4.◯
磁器質床タイルは、張替え部をダイヤモンドカッター等で縁切りをして、タイル片を電動ケレン棒、電動はつり器具等を使用し、周囲を損傷しないように削りとる。(公共建築改修工事標準仕様書)

1級建築施工管理技士 平成24年 学科 問題4解説

平成24年 1級建築施工管理技士 学科 問題4 解答解説

※ 問題番号[ No.34 ]~[ No.45 ]までの12問題のうちから、5 問題を選択し、解答してください。

[ No.34 ]
改質アスファルトシート防水工事(トーチ工法)に関する記述として、最も不適なものはどれか。

1.防水下地がプレキャストコンクリート部材の接合目地部には、あらかじめ、部材の両側に100 mmずつ張り掛けられる幅の増張り用シートを用いて絶縁増張りを行った。

2.露出防水用改質アスファルトシートの重ね部は、砂面をあぶり、砂を沈めて重ね合わせた。

3.防水層の下地は、入隅部はR面とし、出隅部は直角とした。

4.改質アスファルトシート相互の重ね幅は、長手、幅方向とも100 mm となるように張り重ねた。

答え

  3
入隅は、アスファルト防水層の場合は通りよく三角形の面取り(丸面も可)とし、それ以外の防水層では直角とする。出隅は面取り(丸面も可)とする。(建築工事監理指針)

1 ◯
プレキャストコンクリート部材の接合目地部は、部材の両側に100mm程度ずつ張り掛けることのできる幅の増張り用シートを用いて絶縁増張りを行う。(建築工事監理指針)

2 ◯
露出防水用改質アスファルトシートの砂面に改質アスファルトを重ね合わせる場合、重ね部の砂面のあぶり砂を沈めるか、または砂をかき取って改質アスファルトを表面に出した上に張り重ねる。

4 ◯
改質アスファルトシート相互の重ね幅は、長手、幅方向とも100 mm 以上とする。(建築工事監理指針)

[ No.35 ]
シーリング工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.シリコーン系シーリング材を充填する場合のボンドブレーカーは、シリコーンテープとした。

2.ワーキングジョイントに装填する丸形のバックアップ材は、目地幅より20%大きい直径のものとした。

3.プライマーの塗布及びシーリング材の充填時に、被着体が5℃ 以下になるおそれが生じたので、作業を中止した。

4.シーリング材の打継ぎ箇所は、目地の交差部及びコーナー部を避け、そぎ継ぎとした。

答え

  1
シリコーン系シーリング材を充填する場合、ポリエチレンテープのボンドブレーカーを用いるのが一般的である。(JASS8)

2 ◯
ワーキングジョイントに装填する丸形ポリエチレン発泡体は、目地幅より20〜30%大きい直径のものを選定する。( JASS8 )

3 ◯
プライマーの塗布及び充填時に被着体が、5℃ 以下または 50℃以上になるおそれのある場合は作業を中止する。やむを得ず作業を行う場合は、仮囲い、シート覆い等による保温または遮熱を行うなどの必要な装置をとる。(公共建築工事標準仕様書)

4 ◯
シーリング打止め位置は打継ぎを考慮し、目地の交差部やコーナー部を避け、接続面を斜めにして接合するそぎ継ぎとなるように斜めに仕上げる。(公共建築工事標準仕様書)

[ No.36 ]
壁のタイル張り工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.改良圧着張りでは、張付けモルタルを下地面側に5 mm 程度、タイル裏面に3mm程度の厚さで塗り、たたき押えを行い張り付けた。

2.マスク張りでは、張付けモルタルを塗り付けたタイルは、塗り付けてから20分を限度に張り付けた。

3.タイル張り面の伸縮調整目地は、縦目地を3m内外、横目地を4 m内外ごとに設けた。

4.モザイクタイル張りのたたき押えは、タイル目地に盛り上がった張付けモルタルの水分で目地部の紙が湿るまで行った。

答え

  2
マスク張りの特徴の1つが、塗り置き時間を短くできることである。タイルへ張付けモルタルを塗り付け後、タイルを壁面に張り付けるまでの時間は5分以内とする。( JASS 19)

1 ◯
改良圧着張りでは、張付けモルタルを下地側とタイル裏面の両方に塗ってタイルを張り付ける工法である。下地側には、軟らかめに練ったモルタルを金ごてを用いて 4 〜6 mm程度こすり付けたのち、張り付けモルタル 3〜4mm をタイル裏面にのせ、下地面に押さえつけ、木づち等でタイルの周辺からモルタルがはみ出すまで、たたき押える。(建築工事監理指針)

3 ◯
タイル張り面の伸縮調整目地を設ける位置は、各階の打継ぎ箇所や柱形・開口部寸法に応じた構造上の要所とし、縦目地を3m内外、横目地を4 m内外ごとに設ける

4 ◯
モザイクタイル張りのたたき押えは、全面にわたって十分に行う必要があるが、その目安は、タイル目地に盛り上がった張付けモルタルの水分で紙張りの目地部分が濡れてくることによって判断する。(建築工事監理指針)

[ No.37 ]
心木なし瓦棒葺に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.軒先と平行に張り付ける下葺きアスファルトルーフィングは、流れ方向の重ね幅を100 mmとし、ステープル釘での仮止め間隔は300 mm 程度とした。

2.通し吊子の鉄骨母屋への取付けは、平座金を付けたドリリングタッピンねじで、下葺、野地板を貫通させ母屋に固定した。

3.キャップは、溝板と通し吊子になじみよくはめ込み、均一かつ十分にはぜ締めを行った。

4.水上部分と壁との取合い部に設ける雨押えは、壁際立上がりを45 mmとした。

答え

  4
水上部分と壁との取合い部に設ける雨押さえは壁部で120mm程度立ち上げてむだ折りを付ける。(JASS12)

1 ◯
長尺金属板葺きの下葺きアスファルトルーフィングは、軒先からこれに平行に張付けを開始し、順次棟の方へ梁進める。ルーフィングの重ね幅はシートの長手方向 200mm以上、流れ方向の重ね幅を100 mmとする

2 ◯
通し吊子のマーキングに合わせて平座金を付けたドリリングタッピンねじで、下葺、野地板を貫通させ母屋に固定する。(JASS12)

3 ◯
キャップは溝板と通し吊子になじみよくはめ込み、均一かつ十分にはぜ締めを行う。(JASS12)

[ No.38 ]
軽量鉄骨天井下地工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.屋内の天井のふところが1,500 mm以上ある吊りボルトは、径が6mmの丸鋼を用いて振れ止め補強を行った。

2.下り壁による天井の段違い部分は、2,700 mm 程度の間隔で斜め補強を行った。

3.照明器具の開口のために、野縁及び野縁受けを切断したので、それぞれ同材で補強した。

4.野縁受け用のハンガーは、吊りボルトにナット2個を用いて挟み込んで固定した。

答え

  1
天井ふところが 1.5m以上ある場合は、吊りボルトの水平補強、斜め補強を行う。水平補強は縦横方向に間隔 1.8m程度に配置し、振れ止め補強材は相対する斜め材を1組とし、縦横方向に間隔 3.6m程度に配置する。振れ止め補強材は、丸鋼または溝形鋼を吊りボルトに溶接する。(公共建築工事標準仕様書)

2 ◯
下り壁、間仕切り壁等を境として、天井の段違いがある場合は野縁受けと同材または L-30×30×3 (mm) 程度で、間隔 2.7m程度に斜め補強を行う。(公共建築工事標準仕様書)

3 ◯
点検口、照明器具、空調の吹出し口等の開口部のために野縁または野縁受けを切断する場合には、強度の不足を補うとともに、野縁の乱れを防止するため、野縁または野縁受けと同材で補強を行う。(建築工事監理指針)

4 ◯
野縁受け用のハンガーは、吊りボルトにナット2個を用いて挟み込んで固定する。(JASS26)

[ No.39 ]
コンクリート壁の現場調合のセメントモルタル塗りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.下塗りは、吸水調整材を塗布後1時間以上おいた後に、乾燥を確認してから行った。

2.モルタルの収縮によるひび割れを防ぐため、できるだけ粒径の小さい骨材を用いた。

3.中塗り用のモルタルは、セメントと砂の調合(容積比)を1:3とした。

4.総塗り厚が35 mmを超えるので、アンカーピンを打ち込んで金網を取り付け、補修塗りを行った。

答え

  2
粒径の大きいものの方がセメントペーストの量を少なくでき、収縮ひび割れを抑えることができる。こて塗り仕上げに支障のない限り粒径の大きいものを使用する。(JASS 15)

1 ◯
吸水調整材を塗布後、下塗り開始までの間隔は施工時の気象条件によって異なるが、一般的には1時間以上とする。長時間放置するとほこり等が付着し、接着を阻害することがあるので1日程度で下塗りをすることが望ましい。なお、吸水調整材塗りを行った場合、下塗りについては吸水調整材が乾燥した後に行う。(建築工事監理指針)

3 ◯
モルタルのセメントと砂の調合(容積比)は、下塗りを 1:2.5 とし、中塗りを1:3とする。(公共建築工事標準仕様書)

4 ◯
つけ送り厚さが 25mm以下の場合でも、モルタルの総塗り厚さが 35 mmを超える場合は、溶接金網、アンカーピンまたはネット等を取り付けた上で、モルタルを塗り付ける。(JASS15)

[ No.40 ]
自動扉に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.スライディングドアなので、開速度、閉速度とも500mm/s に設定した。

2.取付け及び調整完了後、ドアを手で100N 以下の力で開けられるか確認した。

3.押しボタンスイッチ式のスライディングドアには、安全性を考慮して、補助センサーを設置した。

4.車いす使用者用の押しボタンスイッチは、ドアより90 cm 後退した位置で、床より110 cmの高さに設置した。

答え

  1
スライディングドア用自動ドアの開閉速度は開速度500mm/s以下、閉速度350mm/s以下とする。(建築工事監理指針)

2 ◯
取付け及び調整完了後の確認項目として、「ドアを手で100N 以下の力で開けられるか確認しする」というのがある。(建築工事監理指針)

3 ◯
自動ドア開閉装置のセンサーは、自動検出方式及び人為操作方式(押しボタンスイッチ、タッチスイッチ等)がある。ドア走行部の安全性を考慮して、すべてのセンサーには補助センサーを併用する。(建築工事監理指針)

4 ◯
車いす使用者用の押しボタンスイッチは、ドアより 70〜100 cm 後退した位置で、床より 60〜120 cmの高さに設置する。(建築工事監理指針)

[ No.41 ]
塗装工事の素地ごしらえに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.けい酸カルシウム板の吸込止めとして、反応形合成樹脂ワニスを全面に塗布した。

2.亜鉛めっき鋼面は、付着性を向上させるためエッチングプライマーを塗布した。

3.透明塗料塗りの木部の素地面で、仕上げに支障のおそれがある甚だしい変色は、漂白剤を用いて修正した。

4.鉄鋼面に付着した溶接のスパッタは、りん酸塩溶液により取り除いた。

答え

  4
鉄鋼面の素地ごしらえにおいて、溶接・溶断時のスパッタやスラグの除去は、ディスクグラインダー等の動力工具やスクレーパー、ワイヤブラシ等を用いて行う。りん酸塩溶液やアルカリ性水溶液では除去できない。(JASS 18)

1 ◯
けい酸カルシウム板は表面がぜい弱な板で、塗装においては汚れや付着物を除去したのち、吸込み止め処理として表面補強効果のある反応形合成樹脂ワニスを全面に塗布する。(公共建築工事標準仕様書)

2 ◯
亜鉛めっき鋼面の素地ごしらえには、A、B、Cの3種類が規定されている。A種は工場で行われる化成被膜処理、B種は主として現場塗装でエッチングプライマー塗布、C種は汚れ、付着物の除去と脱脂のみを実施する。(公共建築工事標準仕様書)

3 ◯
透明塗料塗りの素地面で、仕上げ支障をきたすおそれがあるはなはだしい色むら、汚れ、変色等がある場合は、漂白剤を用いて修正する。(公共建築工事標準仕様書)

[ No.42 ]
合成樹脂塗床に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.コンクリート下地表面のぜい弱層は、研磨機などで削り取る。

2.下地調整に用いる樹脂パテは、塗床材と同質の樹脂とセメントなどを混合したものとする。

3.プライマーは、下地の吸込みが激しく塗膜とならない部分には、先に塗ったプライマーの硬化前に再塗布する。

4.エポキシ樹脂モルタル塗床で防滑仕上げに使用する砂は、最終仕上げの一つ前の工程と同時に均一に散布する。

答え

  3
プライマーの吸込みが激しく塗膜を形成しない場合は、全体が硬化したのち、吸込みが止まるまで数回にわたり塗る。(建築工事監理指針)

1 ◯
コンクリート床下地の表層部分はレイタンスやぜい弱層があるため、あらかじめ研磨機、研削気などでコンクリート表層のぜい弱な層を除去し強固な層とする。また、油分などが付着している場合は脱脂処理をする。(建築工事監理指針)

2 ◯
下地調整に用いる樹脂パテは、塗り床材と同質の樹脂に無機質系充填材あるいはセメントなどの水硬性物質またはよう変性付与材等を加えパテ状としたものである。2 mm以下のピンホール、巣穴及び、ひび割れ等の目つぶしあるいは不陸の修正に用いる。(建築工事監理指針)

4 ◯
滑り止めを目的とした仕上げを施す場合、エポキシ樹脂モルタル塗床仕上げは、最終仕上げの一つ前の工程と同時に砂を散布し、余剰の砂を除去してから最終仕上げを行う。(JASS26)

[ No.43 ]
壁のせっこうボード張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.軽量鉄骨下地にボードを直接張り付ける場合、ドリリングタッピンねじは、下地の裏面に10 mm以上の余長の得られる長さのものを用いる。

2.テーパーボードの継目処理で、グラスメッシュのジョイントテープを用いる場合、ジョイントコンパウンドの下塗りを省略できる。

3.せっこう系接着材による直張り工法の接着材の盛上げ高さは、接着するボードの仕上がり面までの高さとする。

4.せっこうボードを曲率の小さな下地に張る場合は、ボードの片面の紙に切れ目を入れて曲面にする。

答え

  3
接着材の盛上げ高さは、ボード仕上がり面の2倍以上の高さに接着材を盛り上げ、ボード裏面との接着面が直径 120〜150mm 得られるように押さえつける。盛上げ高さをボードの仕上がり面までの高さとすると、十分押さえつけられない。(建築工事監理指針)

1 ◯
せっこうボードを軽量鉄骨下地に直接張り付ける場合は、鋼製下地の裏面に10 mm以上の余長が得られる長さのドリリングタッピンねじを用い、頭がボード面より少しへこむように確実に締め込む。(JASS26)

2 ◯
テーパーボードの継目処理で、ジョイントテープにグラスメッシュを用いる場合は、裏面に粘着剤が塗布されるので、ジョイントコンパウンドの下塗りを省略してもよい。(公共建築工事標準仕様書)

4 ◯
せっこうボードの曲面施工は、曲率の大きい場所は損傷することなく曲面下地に取り付けて行うことができる。曲率が小さくなった場合は、片面の紙を 10〜15 cm間隔に切って曲面を形成する。(JASS26)

[ No.44 ]
ALCパネル工事の間仕切壁フットプレート構法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.パネルは、パネル上部の間仕切チャンネルへのかかりしろを 20 mm確保して取り付けた。

2.パネルは、パネル上部と間仕切チャンネルの溝底との間に 20 mmのすき間を設けて取り付けた。

3.出隅・入隅のパネル取合い部には、20 mmの伸縮目地を設けた。

4.耐火性能が要求される伸縮目地には、モルタルを充填した。

答え

  4
耐火性能が要求される間仕切り壁の伸縮目地には耐火目地材を用いる。一般に、耐火目地材は、JIS A9504に定めるロックウール保温板に適合するものとする。(建築工事監理指針)

1 ◯
間仕切り壁用パネルは、パネル面外方向の荷重に対してパネルを支持するために、上部の間仕切チャンネルへのかかりしろを 20 mm程度確保するようにする。(JASS21)

2 ◯
パネル上部を支持する梁やスラブの曲げ変形及びクリープ変形等を吸収する目的で、パネル上部は 20 mm程度のすき間を設けて取り付ける。(JASS21)

3 ◯
出隅部・入隅部の縦目地及び外壁や柱等とパネルとの間には、20 mm程度の伸縮目地を設けてパネルを取り付ける。(JASS21)

[ No.45 ]
鉄筋コンクリート造建物の外壁仕上げの改修工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.タイル張り外壁において、漏水がなく、浮きも見られず、単にタイル表面のひび割れ幅が 0.3 mmだったので、美観上該当タイルをはつって除去し、タイル部分張替え工法で改修した。

2.タイル張り外壁において、1箇所当たりの下地モルタルと下地コンクリートとの浮き面積が 0.2 m2 だったので、アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法で改修した。

3.コンクリート打放し仕上げの外壁において、コンクリート表面に生じた幅が 0.3 mmの挙動のおそれのあるひび割れは、硬質形エポキシ樹脂を用いた樹脂注入工法で改修した。

4.コンクリート打放し仕上げの外壁において、コンクリート表面のはく落が比較的浅い欠損部分は、ポリマーセメントモルタルを充填し、全面を複層仕上塗材塗りで改修した。

答え

  3
樹脂注入工法は、ひび割れ幅が0.2mm以上1.0mm以下に適用される。挙動あるひび割れには軟質形エポキシ樹脂、ほとんど挙動がないひび割れには硬質形エポキシ樹脂を用いる。(建築改修工事監理指針)

1 ◯
漏水がなく、ひび割れ周辺のタイルにも浮きが見られない、単にタイル裏面に 0.2mm以上のひび割れがある場合には、美観上該当タイルをはつり除去し、タイル部分張替え工法で改修するか、そのまま樹脂注入工法で改修する。(建築改修工事監理指針)

2 ◯
アンカーピンニング部分エポキシ樹脂注入工法は、1箇所の浮き面積が 0.25 m2 未満の浮きに対する工法である。1箇所の浮き面積が 0.25 m2 以上の浮きには、アンカーピンニング全面エポキシ樹脂注入工法等が用いられる。(建築改修工事監理指針)

4 ◯
ポリマーセメントモルタル充填工法は、軽微な剥がれや比較的浅い欠損部を美観上の観点からポリマーセメントモルタルを充填して改修する工法である。(建築改修工事監理指針)

1級建築施工管理技士 平成25年 学科 問題4解説

平成25年 1級建築施工管理技士 学科 問題4 解答解説

※ 問題番号[ No.34 ]~[ No.45 ]までの 12 問題のうちから、5 問題を選択し、解答してください。

[ No. 34 ]
合成高分子系ルーフィングシート防水工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.ALC 屋根パネル面に塩化ビニル樹脂系ルーフィングシートを接着工法で施工するので、ALCパネル面にプライマーを塗布した。

2.エポキシ樹脂系接着剤を用いて平場に塩化ビニル樹脂系ルーフィングシートを張り付けるので、下地面のみに接着剤を塗布した。

3.加硫ゴム系ルーフィングシートの接合部は、重ね部を熱融着し、接合端部を液状シール材でシールした。

4.軽歩行が可能となるように、加硫ゴム系ルーフィングシート防水層の上にケイ砂を混入した厚塗り塗料を塗布した。

答え

  3
加硫ゴム系ルーフィングシートの接合部は、接着剤及びテープ状シール材を用いて行う。(建築工事監理指針)

1 ◯
塩化ビニル樹脂系のルーフィングシートを接着工法で、下地のプライマー塗布は下地表面を清掃したのち、その日のうちに塗り付けるルーフィングの範囲にローラーはけまたは毛ばけ等を用いて、規定量をむらなく塗布する

2 ◯
エポキシ樹脂系接着剤を用いた接着剤塗布は、プライマーの乾燥を確認したのち、下地面及びルーフィングの裏面に、ローラーはけまたはくし後手等を用いてむらなく塗布する。また、ルーフィングシートの重ね部分には接着剤を塗布しないように注意する。

4 ◯
仕上塗材には、ケイ砂等を混ぜ、軽度の歩行ができるように耐衝撃性を向上させた厚塗り塗料がある。(JASS8)

[ No. 35 ]
ウレタンゴム系塗膜防水に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.低温時で防水材の粘度が高く施工が困難なため、防水材製造業者の指定する範囲で希釈剤で希釈して使用した。

2.通気緩衝工法において、立上り部の補強布は、平部の通気緩衝シートの上に 100mm 張り掛けて防水材を塗布した。

3.通気緩衝工法において、防水層の下地からの水蒸気を排出するための脱気装置は、200m2に1箇所の割合で設置した。

4.密着工法において、平部に張り付ける補強布は、仮敷きをしたうえで、防水材を塗りながら張り付けた。

答え

  3
通気緩衝工法における脱気装置は、一般に50〜100m2ごとに設置し、屋上の構造、用途、防水下地の乾燥状況等によっては増設する場合がある。

1 ◯
ウレタンゴム系塗膜防水において、気温が著しく低い場合は、粘度が高く施工が困難であるため、製造業者の指定する範囲で希釈剤で希釈して使用する。

2 ◯
通気緩衝工法において、立上り部、ドレーン回り及びパイプ回りなどでは、補強布を通気緩衝シートの上に 100mm 程度張り掛けて防水材を塗布する。(JASS8)

4 ◯
密着工法において、平部に張り付ける補強布(合成繊維またはガラス繊維の織布)は、仮敷きのうえに防水材を塗りながら張り付ける

[ No. 36 ]
外壁のタイル密着張り工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.張付けは、目地割に基づき水糸を引き通し、下部から上部へ順次連続して張り付ける。

2.下地面への張付けモルタルの塗付けは、2度塗りとし、その合計の塗り厚は 5~8 mmとする。

3.小口タイルの張付けは、振動工具による衝撃位置をタイルの両端と中間の3箇所とする。

4.引張接着強度検査の試験体数は、100m2以下ごとに1個以上とし、かつ全面積で3個以上とする。

答え

  1
密着張りによる張付けは、上部より下部へ1段置きに張り、その後、間を埋めるようにして張り付ける

2 ◯
外壁タイルの密着工法は、張付けモルタルの下地面に対する塗付けは、2度塗りとし、その合計の塗厚は 5~8 mmとする。

3 ◯
小口タイルの密着張付けで振動工具(ヴィブラート)を用いて行う場合、振動工具による加振の位置は、タイルの両端と中間の3箇所とする

4 ◯
引張接着強度検査の試験体の数は、100m2以下ごとに1個以上とし、かつ全面積で3個以上とする。

[ No. 37 ]
金属製折板葺屋根工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.タイトフレームの下地への溶接は、タイトフレームの立上り部分の縁から10mm残し、底部両側を隅肉溶接とした。

2.軒先の折板の先端部には亜下底を 15度程度曲げて尾垂れを付けた。

3.けらば包みの継手は、60mm 以上重ね合わせ、間に定形シール材を挟み込んで留めた。

4.重ね形折板の重ね部分の緊結のボルトは、流れ方向の間隔を 900mmとした。

答え

  4
重ね形折板の重ね部の緊結ボルトは、流れ方向の間隔を600mm程度とする

1 ◯
金属製屋根折板葺きのタイトフレームの取付けは、一般に、受梁にアーク溶接接合とする。下地への溶接は、タイトフレームの立上り部分の縁から10 mm残し、底部両側を隅肉溶接とする。溶接サイズはタイトフレームの板厚と同寸法である。(JASS12)

2 ◯
折板葺屋根は勾配が小さいので、軒先に 15度程度曲げて尾垂れを付ける。

3 ◯
折板の取付けでは、けらば包みの継手位置はタイトフレーム等の下地が必要で、タイトフレームにできるだけ近くする。けらば包みの継手の重ねは 60mm以上とし、重ね内部にシーリング材を挟み込む

[ No. 38 ]
軽量鉄骨壁下地に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.ランナーを軽量鉄骨天井下地に取り付ける場合は、タッピンねじの類又は溶接で、間隔 900mm 程度に固定する。

2.スペーサーは、各スタッドの端部を押さえ、間隔 600mm 程度に留め付ける。

3.スタッドは、上部ランナーの上端とスタッド天端のすき間が 20 mm 程度となるように切断する。

4.振止めは、床面から 1,200 mm 程度の間隔でスタッドに引き通し、スペーサーで固定する。

答え

  3
スタッドは、スタッドの天端と上部ランナーの天端のすき間が10mm以下となるように切断する

1 ◯
ランナーは端部から 50mm内側を押さえ、間隔 900mm程度に打ち込みピン等で、床、梁下、スラブ下に固定する。ただし、鉄骨、軽量鉄骨天井下地に取り付ける場合は、タッピンねじの類または溶接で固定する

2 ◯
スペーサーの取付けは、各スタッドの端部を押さえ、間隔 600mm 程度に留め付ける。

4 ◯
振止めは、床面ランナー下端から 1,200 mm ごとに設ける。ただし、上部ランナー上端から 400mm以内に振止めが位置する場合は、その振止めを省略することができる。

[ No. 39 ]
建築用仕上塗材の主材の一般的な塗付け工法に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.複層塗材Eの凹凸状仕上げは、ローラー塗り工法により行う。

2.可とう形外装薄塗材Eのさざ波状仕上げは、ローラー塗り工法により行う。

3.軽量骨材仕上塗材の砂壁状仕上げは、吹付け工法により行う。

4.内装薄塗材Eの平坦状仕上げは、こて塗り工法により行う。

答え

  1
複層塗材Eの凸凹状仕上げは、吹付け工法により行う

2 ◯
可とう形外装薄塗材Eのさざ波状仕上げは、ローラー塗り工法により行う。

3 ◯
軽量骨材仕上塗材の砂壁状仕上げ及び内装薄塗材Wの京壁状じゅらく仕上げは、吹付け工法により行う。

4 ◯
内装薄塗材Eの平坦状仕上げの上壁の仕上げは、こて塗り工法により行う。

[ No. 40 ]
鋼製建具に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.建具枠は、くつずりの裏面に鉄線を付け、あらかじめモルタル詰めを行った後、取り付けた。

2.枠及び戸の取付け精度は、ねじれ、反り、はらみともそれぞれ許容差を 2mm以内とした。

3.フラッシュ戸の表面板と中骨は、構造用接合テープを用いて接合した。

4.外部に面する両面フラッシュ戸の見込み部は、上下を除いた左右2方向のみ、表面板で包んだ。

答え

  4
外部に面する戸は、下部を除き三方の見込み部を表面板で包む。(建築工事監理指針)

1 ◯
建具枠は、くつずり、下枠等あとでモルタル充填が困難な部分では、あらかじめ裏面に鉄線等を取り付けてモルタル詰めを行ったのち取り付ける。

2 ◯
鋼製建具の取付け精度は次の通りとする。
①枠の対角寸法差は 3mm以内
②枠及び戸のねじれ、反り、はらみは 2mm以内
③枠の倒れ(面外、面内とも)は 2mm以内

3 ◯
フラッシュ戸の表面板と中骨は、溶接または構造用接合テープで接合する。 (建築工事監理指針)

[ No. 41 ]
コンクリート素地面の塗装工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.2 液形ポリウレタンエナメル塗りにおいて、塗料は所定の可使時間内に使い終える量を調合して使用した。

2.アクリル樹脂系非水分散形塗料塗りにおいて、気温が20°Cであったため、中塗り後2時間の間隔をあけて次の工程に入った。

3.つや有り合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、塗装場所の気温が 5 °C以下となるおそれがあったので、施工を中止した。

4.常温乾燥形ふっ素樹脂エナメル塗りの下塗りにおいて、塗料を素地に浸透させるため、 ローラーブラシ塗りとした。

答え

  2
アクリル樹脂系非水分散形塗料塗りにおいて、気温が20°Cのときの標準工程間隔は3時間以上とする

1 ◯
主剤と硬化剤を混合した塗料は、塗料製造所が指定する可使時間内に使用する

3 ◯
つや有り合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、気温が 5℃以下、湿度が 85%以上のとき、または換気が十分でないなどの塗料の乾燥が不適切な場合は、塗装作業を行わない

4 ◯
常温乾燥形ふっ素樹脂エナメル塗りの下塗りは、塗料を素地に浸透させるため、 ローラーブラシ塗りとする。

[ No. 42 ]
ビニル床シート張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.張付けに先立ち、仮敷きを行い室温で24時間以上放置して、床シートの巻きぐせをとった。

2.熱溶接工法において、床シートの溶接作業は、床シートを張付け後、直ちに行った。

3.床シートの張付けは、圧着棒を用いて空気を押し出すように行い、その後 45kg ローラーで圧着した。

4.防湿層のない土間コンクリートの床への床シートの張付けには、ウレタン樹脂系の接着剤を使用した。

答え

  2
溶接作業は、床シートを張り付けた後、接着剤の硬化がある程度進んでから行う。接着剤中の溶剤または水が残留している段階で熱風溶接を行うと、溶剤または水が急激に蒸発するため、継目部分が腫れたり、接着不良が発生する。そのため、12時間以上放置し、接着が落ち着いてから行う。(JASS26)

1 ◯
ビニル床シートは、施工に先立って温度20℃以上の室温にて仮敷きし、24時間以上放置して巻きぐせをとる

3 ◯
圧着は、床シートを送り込みながら圧着棒を用いて空気を押し出すように行い、その後 45kg ローラーで圧着する。

4 ◯
防湿層のない土間コンクリートの床への床シートの張付けには、耐水性に優れたエポキシ樹脂系またはウレタン樹脂系接着剤を使用する。(建築工事監理指針)

[ No. 43 ]
鉄筋コンクリート造の断熱工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.硬質ウレタンフォーム吹付け工法において、ウレタンフォームが厚く付きすぎて表面仕上げ上支障となるところは、カッターナイフで除去した。

2.硬質ウレタンフォーム吹付け工法において、断熱材の吹付け厚さが 50mmの箇所は、1層吹きとした。

3.押出法ポリスチレンフォーム打込み工法において、断熱材の継目は突付けとし、テープ張りをしてコンクリートの流出を防止した。

4.押出法ポリスチレンフォーム打込み工法において、窓枠回りの防水剤入りモルタル詰めを行った部分には、現場発泡の硬質ウレタンフォームを充填した。

答え

  2
硬質ウレタンフォーム吹付け工法において、断熱材の吹付け厚さが30mm以上の場合には多層吹きとする。(JASS24)

1 ◯
硬質ウレタンフォーム吹付け工法において、厚く付き過ぎて表面仕上げ上支障となる箇所は、ウェーブナイフまたはカッターナイフで表面を除去し、表面仕上げ材の施工が可能な空間を保持するようにする。 (建築工事監理指針)

3 ◯
押出法ポリスチレンフォーム打込み工法の場合には、断熱材の継目は突付けとするが、テープ張り等の処理を講じてコンクリートの流出を防止する。(JASS24)

4 ◯
押出法ポリスチレンフォーム打込み工法において、窓枠回りの防水剤入りモルタル詰めを行った場合は、曲面や窓枠回り等複雑な形状には硬質ウレタンフォームを充填する。

[ No. 44 ]
メタルカーテンウォール工事に関する一般的な記述として、最も不適当なものはどれか。

1.アルミニウム合金形材で長さ 3 mの単一材の長さの寸法許容差は、±3.0 mm とした。

2.ファスナーを緊結する躯体付け金物は、あらかじめ各階の型枠に取り付け、コンクリートを打込み固定した。

3.形材の取付けは、脱落しないよう仮止めボルトで2箇所以上仮止めし、本止め後、仮止めボルトを速やかに撤去した。

4.屋内側の鋼製ファスナーは、12μm以上の厚さの電気亜鉛めっきを施した。

答え

  1
アルミニウム合金押出形材の単一材の長さが1.5mを超え4mまでの場合の寸法許容値は±1.5 mm とする。(JASS24)

2 ◯
躯体付け金物は、必要な強度が得られるよう、あらかじめ各階の型枠に取り付け、躯体付け金物のアンカーと躯体鉄筋の位置がずれないように注意する。(建築工事監理指針)

3 ◯
カーテンウォール部材は、パネルでは3箇所以上、形材では2箇所以上仮止めし、脱落しないよう固定する。取付け位置の調整後は速やかに本止めする。性能上支障のある仮止めボルト等は、本止め後速やかに撤去する。

4 ◯
屋内側の鋼製ファスナーは、内側の発錆防止のため 12μm以上の電気亜鉛めっきを施す。(建築工事監理指針)

[ No. 45 ]
内装改修工事における既存床仕上げ材の撤去及び下地処理に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.新規仕上げが合成樹脂塗床なので、下地のコンクリート面の凹凸部の補修は、エポキシ樹脂モルタルで行った。

2.既存合成樹脂塗床面に同じ塗床材を塗り重ねるので、接着性を高めるため、既存仕上げ材 の表面を目荒しした。

3.ビニル床シート張りの下地モルタルの浮き部分の撤去の際、健全部分と縁を切るために用 いるダイヤモンドカッターの刃の出は、モルタル厚さ以上とした。

4.下地面に残ったビニル床タイルの接着剤は、アスベストを含有していなかったので、 ディスクサンダーを用いて除去した。

答え

  3
ビニル床シート張りの下地モルタルの浮き部分の撤去の際、ダイヤモンドカッターの刃の出は、モルタル厚さ以下とする。(公共建築改修工事標準仕様書)

1 ◯
下地のコンクリート面の凹凸部の補修は、エポキシ樹脂モルタルまたはエポキシ樹脂パテを用いる。(公共建築改修工事標準仕様書)

2 ◯
既存合成樹脂塗床面に同じ塗床材を塗り重ねる場合、既存仕上げ材に表面を目荒らしすることで接着性が高まる。

4 ◯
既存床仕上げ材の撤去に関して、下地面に残ったビニル床タイルの接着剤は、アスベストを含有していない場合、新規仕上げの施工に支障のないように、ディスクグラインダー等により除去する。(建築改修工事監理指針)

1級建築施工管理技士 平成26年 学科 問題4解説

平成26年 1級建築施工管理技士 学科 問題4 解答解説

※   問題番号[ No.34 ]~[ No.45 ]までの 12 問題のうちから、5 問題を選択し、解答してください。

[ No. 34 ]
改質アスファルトシート防水工事(トーチ工法)に関する記述として、最も不適当なもの はどれか。

1.コンクリート下地の入隅の形状は通りよく直角とし、出隅は通りよく 45 度の面取りとした。

2.平場の張付けにおいて、シートの3枚重ね部は、中間の改質アスファルトシート端部を斜めにカットした。

3.シートの張付けに先立ち、立上り部の出入隅角部に 200 mm 角の増張り用シートを張り付けた。

4.露出防水密着工法において、ALC パネルの短辺接合部は、あらかじめ幅 150 mm の増張り用シートを密着張りした。

答え

  4
ALCパネルの短辺接合部は、幅300mm程度の増張り用シートを用いて接合部両端に150mm程度ずつ張り掛け絶縁増張りをする。

1 ◯
コンクリート下地の入隅の形状は通りよく直角とし、出隅は通りよく45度の面取りとする。

2 ◯
改質アスファルトシートの3枚重ね部は、水みちになりやすいので、中間の改質アスファルトシートの端部を斜めにカットするか、焼いた金ごてを用いて角部を滑らかにするなどの処置を行う。

3 ◯
出入隅角部には、幅200mm程度の増張り用シートを100mm程度ずつ張り掛けて増張りをする。(JASS8)

[ No. 35 ]
シーリング工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.外壁 ALC パネル張りに取り付けるアルミニウム製建具の周囲の目地シーリングは、3面接着とした。

2.マスキングテープは、プライマーの塗布前に張り付け、シーリング材の表面仕上げ直後に除去した。

3.先打ちしたポリサルファイド系シーリング材に、変成シリコーン系シーリング材を打ち継いだ。

4.目地深さが所定の寸法より深い箇所は、バックアップ材を用いて、所定の目地深さになるように調整した。

答え

  1
一般に、ALCパネルに取り付けるサッシ回りの目地はワーキングジョイントであり、目地シーリングは2面接着とする。

2 ◯
マスキングテープは、目地周辺の構成材の汚れを防止し、かつシーリング材が通りよく仕上がるように張り付ける。マスキングテープ張りは、プライマー塗布前に所定の位置にその日の工事範囲分を通りよく張り付ける。マスキングテープの除去は、へら仕上げ後直ちに行う。シーリング材の可使時間を超えてから除去すると、目地ぎわがきれいに仕上がらず、また、除去しにくくなる。

3 ◯
ポリサルファイド系シーリング材に後打ちできるシーリング材には、変成シリコーン系、シリコーン系、アクリルウレタン系等がある。(JASS8)

4 ◯
目地の深さがシーリング材の寸法より深い場合は、バックアップ材を装着し、所定の深さが得られるようにする。(公共建築工事標準仕様書)

[ No. 36 ]
壁のタイル張り工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.モザイクタイル張りの張付けモルタルは、2度塗りとし、1度目は薄く下地面にこすりつけるように塗り、次いで張付けモルタルを塗り重ね、総塗厚を3 mm程度とした。

2.マスク張りの張付けモルタルは、ユニットタイル裏面に厚さ4mm のマスク板をあて、金ごてで塗り付けた。

3.改良積上げ張りの張付けモルタルは、下地モルタル面に塗厚 4mm 程度で塗り付けた。

4.改良圧着張りの化粧目地詰めは、タイル張付け後 24 時間経過したのちとした。

答え

  3
改良積上げ張りは、張付けモルタルを塗厚7~10mmとしてタイル裏面に塗り付けた状態で張り付ける。(JASS19)

1 ◯
モザイクタイル張りの張り付けモルタルの塗り付けは、いかに薄くとも2度塗りとし、1度目は薄く下地面にこすりつけるように塗り、下地モルタル面の微妙な凸凹にまで張り付けモルタルが食い込むようにし、ついで張り付けモルタルを塗り重ね、3mm程度の厚さとし定規を用いてむらのないように塗厚を均一にする。(建築工事監理指針)

2 ◯
マスク張りの張り付けモルタル、ユニットタイル裏面にタイルの大きさに見合ったマスク(マスク厚さ4mm程度)を用い、張り付けモルタルを金ごてで下地に均一に塗りつける。(公共建築工事標準仕様書)

4 ◯
化粧目地詰めは、タイル張り付け後、24時間以上経過したのち、張り付けモルタルの硬化を見計らって行う。(公共建築工事標準仕様書)

[ No. 37 ]
金属板葺屋根工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.心木なし瓦棒葺のけらばは、溝板のけらば端部を唐草につかみ込んで納めた。

2.立て平葺の棟部は、溝板のはぜ締め後、はぜを水平に倒して折り上げ、立上げ部分の先端に水返しを付け、棟覆いを取り付けた。

3.平葺の葺板の上はぜと下はぜは、折返し幅を同寸法とし、すき間なく十分に掛け合わせ均一に叩き締めた。

4.横葺の葺板の継手位置は、縦に一直線状とならないよう千鳥に配置した。

答え

  3
平葺きの葺板の周囲四辺には、はぜを付け、上はぜは15mm、下はぜは18mm程度とする。

1 ◯
心木なし瓦棒葺きのけらばは、唐草を軒先同様に仮葺きの前に下地に長さ32mm程度の釘止めとする。溝板の先端部は唐草につかみ込んで納める。溝板の先端部も唐草につかみ込んで納める。(公共建築木造工事標準仕様書)

2 ◯
立て平葺きの棟部は、棟覆いとし、溝板のまぜ締め後、水返しをつける。棟覆いは、屋根の葺板または棟覆い板相互にはぜ掛けとして吊子で留め付ける。(公共建築木造工事標準仕様書)

4 ◯
横葺の葺板の継手位置は、目違い継ぎ、一文字継ぎ、廻し継ぎとし、直線継ぎは行わない

[ No. 38 ]
軽量鉄骨壁下地に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.ランナーは、両端部を端部から 50 mm 内側で固定し、中間部は 900 mm 間隔で固定した。

2.スタッドがコンクリート壁に添え付く場合は、上下ランナーに差し込み、打込みピンで コンクリート壁に固定した。

3.65 形のスタッド材を使用したそで壁端部は、垂直方向の補強材の長さが 4.0 mを超えたので、スタッド材を2本抱き合わせて溶接したもので補強した。

4.振れ止めは、床ランナーの下端から間隔約 1,200 mm ごとに取り付け、上部ランナーの上端から 400 mm以内に位置するものは取付けを省略した。

答え

  3
そで壁端部や開口部の補強材、スタッド、ランナー等の種類はスタッドの高さにより区分がある。65形は、スタッドの高さ区分が4.0m以下で、スタッド65×45×0.8、ランナー67×40×0.8、開口部の補強材は、C-60×30×10×2.3であるので、65形スタッドでは、厚さが薄すぎて補強材とならない。スタッドの高さが4.0mを超え4.5m以下では90形を、4.5mを超え5.0m以下では100形とする。(公共建築工事標準仕様書)

1 ◯
軽量鉄骨下地ランナーの固定位置は、両端部から 50 mm 内側とし、中間部は 間隔 900 mm 程度に打込みピンなどで床梁下・スラブ下に固定する。(建築工事監理指針)

2 ◯
スタッドがコンクリート壁に添え付く場合は、上下ランナーに差し込み、ランナーと同様に、振れ止め上部(間隔 1.2m程度)を打込みピンで固定する。(建築工事監理指針)

4 ◯
振れ止めは、床ランナーの下端より間隔 1,200mmごとに設けるが、上部ランナー上端から400mm以内に振れ止めが位置する場合は、その振れ止めを省略することができる。

[ No. 39 ]
内壁コンクリート下地におけるセメントモルタル塗りに関する記述として、最も不適当なもの はどれか。

1.下塗り用モルタルの調合は、容積比でセメント1対砂 2.5 とした。

2.モルタルの塗厚の合計は、30 mm を標準とした。

3.中塗り・上塗りの塗厚を均一にするため、下塗りの後、むら直しを行った。

4.額縁のちりじゃくりの周囲は、こて1枚の厚さだけ透かして仕上げた。

答え

  2
内壁をモルタル仕上げとする場合、塗厚の標準値を20mmとする。(公共建築工事標準仕様書)

1 ◯
下塗り用モルタルの調合(容積比)は、セメント1:砂 2.5 とし、むら直し・中塗り・上塗りはセメント1:砂 3とする。(公共建築工事標準仕様書)

3 ◯
セメントモルタル塗りの工程は、下塗り → むら直し → 中塗り → 上塗りの順で行う。

4 ◯
柱・鴨居・回縁・額縁・幅木等にちりじゃくりがある場合は、上塗り面をこて1枚の厚さだけすかして、ちりじゃくりの奥まで塗り込む。すかさず塗ると木部がやせたときにちり切れが起こり、しゃくりの効果がなくなる。(JASS15)

[ No. 40 ]
アルミニウム製建具に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.建具の組立てにおいて、隅部の突付け小ねじ締め部分にはシーリング材を充填した。

2.アルミニウム製建具の見え隠れ部で用いる補強材は、亜鉛めっき鋼材を用いた。

3.建具枠のアンカーは、枠を確実に固定できる構造とし、間隔は 500mm 以下とした。

4.水切り、ぜん板は、アルミニウム板を折り曲げ加工するので、厚さを 1.2 mm とした。

答え

  4
アルミニウム板を加工して、枠、框、水切り、ぜん板及び額縁に使用する場合の厚さは1.5mm以上とする。(建築工事監理指針)
1 ◯
アルミニウム製建具の隅部の突き付け部は、小ねじ止めとし、漏水防止のためシーリング材またはシート状の止水材を使用する。(建築工事監理指針)

2 ◯
アルミニウム製建具の見え隠れ部分の補強材、力骨、アンカーなどは、鋼製またはアルミニウム合金製とし、鋼製のものは接触腐食の防止処置として亜鉛めっきを行ったものとする。(JASS18)

3 ◯
アンカーの位置は、枠の隅より 150mm内外を端とし、中間は 500mm内外の間隔とする。アンカーと差し筋は最短距離で溶接する。(JASS18)

[ No. 41 ]
金属系素地面の塗装工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.屋内の鉄鋼面の見え掛り部分のつや有り合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、2回目の錆止め塗装の前に、研磨紙ずりを行い付着物を除去した。

2.屋内のつや有り合成樹脂エマルションペイント塗りにおいて、流動性を向上させるため、溶剤で希釈して使用した。

3.2液形ポリウレタンエナメル塗りにおいて、中塗りの工程間隔時間の上限は7日とした。

4.屋内の鉄鋼面の合成樹脂調合ペイント塗りにおいて、鉛・クロムフリーさび止めペイント1種の錆止め塗料を使用した。

答え

  2
合成樹脂エマルションペイントの希釈には、水が用いられる。(JASS18)

1 ◯
鉄鋼面の錆止め塗料塗りにおいて、見掛かり部分はA種として、その工程は、素地ごしらえ、錆止め塗料塗り、研磨紙ずり、錆止め塗料塗りとする。(建築工事標準仕様書)

3 ◯
下塗り及び中塗りの工程間隔時間は、16時間以上7日以内とする。(JASS18)

4 ◯
鉄鋼面の合成樹脂調合ペイント塗りにおいて、錆止め塗料の種別は1種とし、鉛・クロムフリー錆止めペイントを使用する。(公共建築工事標準仕様書)

[ No. 42 ]
合成樹脂塗り床に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.厚膜型のエポキシ樹脂系塗り床における主剤と硬化剤の1回の練混ぜ量は、2時間で使い切れる量とした。

2.弾性ウレタン樹脂系塗り床において、ウレタン樹脂の1回の塗布量は 2 kg/m2  を超えないようにした。

3.塗り床の施工中、ピンホールを防ぐため、直射日光が当たる部分に仮設の日除け設備を設置した。

4.薬品を使用する実験室の塗り床において、平滑な仕上げとするため、流しのべ工法とした。

答え

  1
樹脂における主剤と硬化剤等の1回の練混ぜ量は、通常30分以内に使い切れる量とする。夏季は硬化速度が早くなるので、これよりも短時間を設定することが望ましい。(JASS26)

2 ◯
ウレタン樹脂は、硬化する時にガスを発生することがあり、1回の塗厚があまり厚いと内部にガスを封じ込めて仕上がり不良となるので、1回の塗付け量は 2 kg/m2(硬化物比重 1.0 の場合で塗付け厚さ 2mm)以下とし、これを超える場合は塗り回数を増す。(建築工事監理指針)

3 ◯
直射日光を受けると下地の温度と気温の差が大きくなり、下地コンクリートなどの表面付近やまだ固まらない塗膜に含まれた空気が膨張して塗膜の外に放出され、ピンホールを生じる。このため、日射を受ける開口部には日除けを設ける

4 ◯
流しのべ工法とは、塗床材あるいは塗床材に骨材を混合することによって、平滑に仕上げるセルフレベリング工法で、実験室、工場等に使用される。(建築工事監理指針)

[ No. 43 ]
壁のせっこうボード張りに関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.軽量鉄骨下地にボードを直接張り付ける際、ボード周辺部を固定するドリリングタッピンねじの位置は、ボードの端部から 5 mm 程度内側とした。

2.外壁の室内面におけるせっこう系接着材による直張り工法では、躯体に打ち込んだポリスチレンフォーム断熱材にプライマー処理をして、ボードを張り付けた。

3.下張りボードに上張りボードを張り付ける際には、接着剤を主体としてステープルを併用して張り付けた。

4.せっこう系接着材による直張り工法において、1回の接着材の塗付けは、張り付けるボード 1枚分とした。

答え

  1
軽量鉄骨下地にボードを直接張り付ける場合、ボード周辺部を固定するドリリングタッピンねじの位置は、ボードの端部から10mm程度内側の位置で留め付ける。(JASS26)

2 ◯
ポリスチレンフォーム下地の場合は、打ち込み工法と現場発泡工法があるが、せっこう系直張り用接着材の製造所が指定するプライマー処理を行う。(建築工事監理指針)

3 ◯
ボード類を下地張りの上に張る場合、接着剤を主とし、小ねじ類やタッカーによるステープルを併用して張り付ける。間隔は縦、横 200〜300mm程度とする。このとき上張りと下張りのジョイントが同位置にならないようにする。

4 ◯
直張り工法において、1回の接着剤の塗付けは、張り付けるボード1枚分とする。

[ No. 44 ]
ALC パネル工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.横壁ボルト止め構法では、パネル積上げ段数5段以内ごとに受け金物を設けた。

2.床パネルの孔あけ加工は、1枚当たり1箇所とし、主筋の位置を避け、パネル短辺幅の 1 /6 の大きさとした。

3.パネルの取扱い時に欠けが生じたが、構造耐力上は支障がなかったので、製造業者が指定する補修モルタルで補修して使用した。

4.床パネルで集中荷重が作用する部分は、その直下にパネル受け梁を設け、パネルは梁上で分割して割り付けされていることを確認した。

答え

  2
屋根及び床パネルの孔あけ加工は、補強鉄筋を切断しない範囲で1枚当たり1箇所、かつ、直径50mm以下とする。設問の記述は、外壁パネル及び間仕切りの記述である。

1 ◯
ALCパネルの横壁ボルト止め構法においては、パネル重量による下段パネルの損傷を避けるため、パネルの積み上げ段数は 5段以内ごとに受け金物を設ける

3 ◯
取扱い時に欠けが生じたパネルは、直接構造耐力上の支障がない場合、製造業者の指定した補修モルタルで補修して使用する。

4 ◯
床パネルに集中荷重が作用する部分では、その直下にパネル受け梁を設ける。その際、パネルが3点支持とならないように、パネルの割付けも受け梁上で分割する必要がある。(JASS21)

[ No. 45 ]
屋根防水改修工事に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1.既存の保護コンクリート層及び防水層を撤去し、アスファルト保護防水絶縁工法を行うので、 撤去後の下地コンクリート面の 2 mm 以上のひび割れ部は、U カットしてポリウレタン系 シーリング材を充填した。

2.既存の保護コンクリート層を撤去し、既存アスファルト防水層の上にアスファルト保護防水密着工法を行うので、ルーフドレン周囲の既存防水層は、ルーフドレン端部から 150 mmまで四角形に撤去した。

3.既存の露出アスファルト防水層の上に、アスファルト露出防水密着工法を行うので、既存の砂付ルーフィングの表面の砂は可能な限り取り除き、清掃後、アスファルト系下地調整材を塗布した。

4.既存の保護コンクリート層の上にアスファルト露出防水絶縁工法を行う際、二重ドレンを設けないので、保護コンクリート層は、ルーフドレン端部から 500 mm 程度まで撤去した。

答え

  2
既存コンクリート保護層を撤去し、防水層を撤去しないでアスファルト保護防水密着工法を行う場合、ルーフドレンの周囲の既存防水層はルーフドレン端部から300mm程度まで四角形に撤去する。(建築改修工事監理指針)

1 ◯
ひび割れ幅が 2mm以上の大きなものについては Uカットしてポリウレタン系シーリング材、ゴムアスファルト系シール材またはシリコーン系シーリング材を充填する。(建築改修工事監理指針)

3 ◯
既存露出アスファルト防水層表面の砂は、既存防水層を損傷しないよう可能な限り取り除き、清掃を行う。清掃後、溶融アスファルトまたはアスファルト系下地調整材を 1.0kg/m2程度塗布する。(公共建築改修工事標準仕様書)

4 ◯
平場の既存保護層等を残してアスファルト露出防水絶縁工法を行う場合に、改修用の二重ドレンを設けない場合は、ルーフドレン端部から 500mm程度まで保護コンクリート等の既存保護層を四角形に撤去してから、ルーフドレン回りの処理を行う。(建築改修工事監理指針)

1級建築施工管理技士 一次検定 過去問題 施工(仕上)

4.施工(仕上げ工事)

1° 防水工事
1-1 アスファルト防水
1-2 改質アスファルトシート防水
1-3 合成高分子系ルーフィングシート防水
1-4 シーリング工事

2° 屋根工事
2-1 瓦棒葺・瓦葺
2-2 金属製折板葺屋根工事

3° 左官工事
3-1 セメントモルタル塗り

4° 塗装工事・吹付け工事
4-1 塗装工事
4-2 素地調整・素地ごしらえ
4-3 防水形複層塗材E、欠陥

5° 張り石工事・タイル工事
5-1 張り石工事(乾式)
5-2 タイル張り工事

6° 建具工事
6-1 金属製建具
6-2 エンジンドア・シャッター・
カーテンウォール

7° 金属工事
7-1 軽量鉄骨天井下地
7-2 軽量鉄骨壁下地

8° 内装工事
8-1 断熱工事
8-2 ビニル床シート張り
8-3 合成樹脂塗り床
8-4 壁のせっこうボード張り

9° その他の仕上工事
9-1 アスファルト防水改修工事
9-2 内装改修工事
9-3 RC造の外壁仕上 改修工事

 

一次検定 施工(仕上工事)防水 1-1 アスファルト防水

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】
4 施工(仕上工事)
1° 防水工事
1-1 アスファルト防水
下記の正誤を判断せよ。
①コンクリート下地のアスファルトプライマーの使用量は、0.2kg/m2とする。

答え

  ◯

②コンクリートスラブの打継ぎ部は、絶縁用テープを張付けた後、幅300mm程度のストレッチルーフィングを増張りする。

答え

  ◯

③アスファルト防水において、貫通配管回りに増張りした網状アスファルトルーフィングは、アスファルトで十分に目つぶし塗りを行った。

答え

  ◯

④アスファルト防水の密着工法において、平場のアスファルトルーフィング類の重ね幅は、長手、幅方向とも50mmとし、重ね部からあふれ出たアスファルトは、はけを用いて塗り均した。

答え

  ×
解説 ]
平場のアスファルトルーフィング類の重ね幅は、縦横とも100mm程度とし、重ね部からあふれ出たアスファルトは、はけを用いて塗り均す。


出隅・入隅には、幅300mm程度のストレッチルーフィングを、一般平場のルーフィングの張付けに先立ち、最下層に増張りする。

⑤露出防水絶縁工法において、アスファルトプライマー塗りの後、砂付あなあきルーフィングを突き付けて敷き並べた。

答え

  ◯

⑥露出防水絶縁工法において、入隅は、砂付あなあきルーフィングを用いて、平場へ500mm以上張り掛けて増し張りした。

答え

  ×
解説 ]
露出防水絶縁工法に、砂付きあなあきルーフィングを用いる場合の出隅及び入隅では、幅700mm以上のストレッチルーフィング(機械的性質及び耐久性にすぐれている)を用いて平場に500mm以上張り掛け増張りする。

⑦立上がりのアスファルトルーフィング類を張付けた後、平場のルーフィング類を150mm程度張り重ねる。

答え

  ×
解説 ]
平場のアスファルトルーフィング類を張付けた後、その上に立上がりアスファルトルーフィング類を150nn程度重ねて張り付ける。

 

一次検定 施工(仕上工事)防水 1-2 改質アスファルトシート防水

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

4 施工(仕上工事)

1° 防水工事
1-2 改質アスファルトシート防水
下記の正誤を判断せよ。
(改質アスファルトシート防水工事)
①防水層の下地は、入隅部はR面とし、出隅部は直角とした。

答え

  ×
[ 解説 ]
改質アスファルトシート防水層の下地の入隅直角とし、出隅は45° の幅 3〜5mmの面取りとする

②平場の改質アスファルトシートの張付けに先立ち、立ち上がり部の出入隅角部に200mm角の増張り用シートを張付けた。

答え

  ◯

③改質アスファルトシート相互の重ね幅は、長手、幅方向とも100mmとなるように張り重ねた。

答え

  ◯
[ 解説 ]
平場の張付けにおいて、シートの3枚重ね部は、水みちとなりやすいので、中間の改質アスファルトシート端部斜めにカットするか、焼いた金ごてを用いて平滑にする。

④ALCパネルの短辺接合部は、あらかじめ幅150mmの増張り用シートを密着張りした。

答え

  ×
[ 解説 ]
パネルの短辺接合部は、改質アスファルトシートの張付けに先立って、幅300mm程度増張り用シートを用いて、接合部両側に100mm程度ずつ張り掛け絶縁張りとする


防水下地がプレキャストコンクリート部材の接合目地部には、目地の両側に100mm程度ずつ張り掛けることのできる幅の増張り用シートを用いて絶縁増張りを行う。

⑤露出防水用改質アスファルトシートの重ね部は、砂面をあぶり、砂を沈めて重ね合わせた。

答え

  ◯

(合成高分子系ルーフィングシート防水工事)
⑥プライマーは、その日に張り付けるルーフィングの範囲に、ローラーばけを用いて規定量をむらなく塗布した。

答え

  ◯

(加硫ゴム系シート防水)
⑦出隅角の処理は、シートの張付け前に非加硫ゴム系シートで増張りを行った。

答え

  ◯

⑧重ね部は熱融着し、接合端部をひも状シール材でシールした。

答え

  ×
[ 解説 ]
加硫ゴム系ルーフィングシートの相互の張付けは、接着剤テープ状シール材を用いて接合する

⑨接着仕様の防水層立上りの末端部の処理は、押え金物で固定し、シール材を用いた。

答え

  ◯

⑩軽歩行が可能となるように、加硫ゴム系シート防水の上にケイ砂を混入した厚塗り塗料を塗布した。

答え

  ◯

一次検定 施工(仕上工事)防水 1-3 合成高分子系ルーフィングシート防水

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

4 施工(仕上工事)

1° 防水工事
1-3 合成高分子系ルーフィングシート防水
下記の正誤を判断せよ。

(合成高分子系ルーフィングシート防水)
●塩化ビニル樹脂系シート防水
①塩化ビニル樹脂系シート防水において、シート相互の接合部は、クロロプレンゴム系の接着剤により接合した。

答え

  ×

[ 解説 ]
塩化ビニル樹脂系シート防水において、シート相互の接合部は、熱風融着又は溶着材により行う

②塩化ビニル樹脂系シート防水の出入隅角には、水密性を高めるためシートの施工後に成形役物を張り付けた。

答え

  ◯

[ 解説 ]
エポキシ樹脂系接着剤を用いて平場に塩化ビニル樹脂系ルーフィングシートを張付ける場合は、下地面のみに接着剤をむらなく塗布する。

③塩化ビニル樹脂系シート防水の出隅角の処理は、シートの張付け後に成形役物を張り付けた。

答え

  ◯

(塗膜防水)
④ウレタンゴム系防水材の塗継ぎの重ね幅を50mm、補強布の重ね幅100mmとした。

答え

  ×

[ 解説 ]
ウレタンゴム系防水材の塗継ぎの重ね幅を100mm以上とし、補強布の重ね幅は50mm以上とする。立上がり部の補強布は、平部の通気緩衝シートの上に100mm程度張り掛けて防水材を塗布する。

⑤ウレタンゴム系塗膜防水の通気緩衝工法において、防水層の下地からの水蒸気を排出するための脱気装置は、200m2 に1箇所の割合で設置した。

答え

  ×
[ 解説 ]
通気緩衝シートによる下地からの水蒸気の通気を行う脱気装置は、50〜100m程度ごとに設置する

⑥ウレタンゴム系塗膜防水の緩衝工法における通気緩衝シートは、接着剤を塗布し、シート相互を突付け張りとした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
穴あきタイプ通気緩衝シートは、下地に通気緩衝シートを接着剤で張付け後、シートの穴ウレタンゴム系防水材を用いて充填する。

⑦ウレタンゴム系塗膜防水の緩衝工法において、立上がり部のおける補強布は、平場部の通気緩衝シートの上に100mm張り掛け防水材を塗布した。

答え

  ◯

[ 解説 ]
ゴムアスファルト系地下外壁仕様において、出隅及び入隅の下地補強塗りは、補強布を省略しゴムアスファルト系防水材を用いて、増吹きにより補強塗りを行うようにする。

⑧ゴムアスファルト系室内使用の防水材の総使用量は、固形分60%のものを使用し、4.5kg/m2とした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
ウレタンゴム系防水材の平場部の総使用量は、硬化物比重が1.0のものを使用する場合、標準使用量は 3.0kg/m2立上り部では標準使用量は 2.0kg/m2とする。

一次検定 施工(仕上工事)防水 1-4 シーリング工事

1級建築施工管理技士
学科対策 過去問題【 重要ポイント 】

4 施工(仕上工事)

1° 防水工事
1-4 シーリング工事
下記の正誤を判断せよ。
①ALCなどの表面強度が小さい被着体の場合、モジュラスの高いものを使用する。

答え

  ×

[ 解説 ]
ALCパネルは表面強度が小さいため、シーリング材は低モジュラスのものを用いる

モジュラス:弾性をもつ素材に引っ張りや圧縮などのひずみが加わった時、元の形状に戻ろうとする力のこと。
モジュラスが低ければ低いほど、柔らかい材質

②外壁ALCパネルに取り付くアルミニウム製建具の周囲の目地シーリングは、3面接着とした。

答え

  ×

[ 解説 ]
外壁ALCパネルに取り付くアルミニウム製建具の周囲の目地シーリングは、ワーキングジョントとなるので、2面接着とする

③コンクリートの水平打継ぎ目地のシーリングは3面接着とし、2成分形変成シリコーン系シーリングを用いた。

答え

  ◯

[ 解説 ]
目地の変位が全くないか極めてすくないところは、ノンワーキングジョイントを用い、3面接着とする。金属製笠木の笠木間の目地には、2成分形変成シリコーン系シーリングを使用する。

④プライマーの塗布及びシーリング材の充填時に被着体が5℃以下になるおそれが生じたので、作業を中止した。

答え

  ◯

[ 解説 ]
施工環境として気温15~20℃、湿度80%未満の無風状態が望ましい。

⑤マスキングテープはプライマーの塗布前に張り付け、充填したシーリング材の可使時間が過ぎてから除去した。

答え

  ×

[ 解説 ]
マスキングテープは、プライマーの塗布前に張り付け、シーリング材の表面仕上げ後(へら仕上げ後)、直ちに除去する。

⑥シーリング材の充填は目地の交差部から始め、打継ぎ位置も交差部とした。

答え

  ×

[ 解説 ]
シーリングの打始めは、目地の交差部又は角部から行い、打継ぎ位置は目地の交差部角部避けてそぎ継ぎとする。

⑦先打ちしたポリサルファイド系シーリング材に、変成シリコーン系シーリング材を打ち継いだ。

答え

  ◯

[ 解説 ]
被着面にのろが付着していた場合、サンドペーパーなどを用いて完全に除去する。

⑧ワーキングジョイントの目地幅が20mmだったので、目地深さは、12mmとした。

答え

  ◯

[ 解説 ]
ワーキングジョイントに装填する丸形のバックアップ材は、目地幅より20~30%大きいものを選定する。

⑨目地深さが所定の寸法より深い場合、バックアップ材などを用いて、所定の目地深さになるように調整する。

答え

  ◯

[ 解説 ]
バックアップ材は、裏面粘着剤の付いているものは目地幅より1mm程度小さいものを、裏面粘着剤の付いていないものは目地幅より2mm程度大きいものを用いる。

⑩シリコーン系シーリング材を充填する場合のボンドブレーカーは、シリコーンテープをした。

答え

  ×

[ 解説 ]
シリコーン系シーリング材を充填する場合のボンドブレーカーは、ポリエチレンテープとする