1級建築施工管理技士 過去問 平成29年 学科6

問題番号 [ No.51 ] ~ [ No.70 ] までの 20 問題は、全問題を解答してください。

[ No. 51 ]
工事現場における材料の保管に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. プレキャストコンクリートの床部材は平置きとし、上下の台木が鉛直線上に同位置になるように積み重ねて保管した。

2. 高力ボルトは、工事現場受入れ時に包装を開封し、全数を確認してから乾燥した場所に、等級別、サイズ別に整理して保管した。

3. 板ガラスは、車輪付き裸台で搬入し、できるだけ乾燥した場所に裸台に乗せたまま保管した。

4. 断熱用の硬質ウレタンフォーム保温板は、反りぐせを防止するため、平坦な敷台の上に平積みで保管した。

答え

 2

高力ボルトは、工事現場受入時には包装を開封せずに、規格種類、径、長さ、ロット番号ごとに整理して乾燥した場所に保管し、施工直前に包装を解く

[ No. 52 ]
建設業者が作成する建設工事の記録等に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 承認あるいは協議を行わなければならない事項については、それらの経過内容の記録を作成し、元請の建設業者と工事監理者が双方で確認したものを工事監理者に提出する。

2. 試験及び検査については、設計図書に示す条件に対する適合性を証明するに足る資料を添えて記録を作成する。

3. 建設工事の施工において必要に応じて作成した工事内容に関する発注者との打合せ記録は、元請の建設業者がその交付の日から 10年間保存する。

4. 建設工事の施工において必要に応じて作成した完成図は、元請の建設業者が建設工事の目的物の引渡しの日から 10 年間保存する。

答え

 3

建設工事の施工上必要に応じて作成した工事内容に関する発注者との打合せ記録で、請負契約の当事者が相互に交付したものの保存期間は、当該建設工事の目的物を引渡した日から10年間とする。

[ No. 53 ]
建築工事の施工速度とコストとの一般的な関係を表すグラフとして、最も適当なものはどれか。




答え

 3

施工速度とコストの関係は、一般に次のような傾向がある。施工速度が遅いと施工効率が悪く、コストは高くなり、施工速度を速めると施工効率が上昇し、コストは低くなる。ただし、ある限度を超えて施工速度を上げようとすると、機械の大型化や高価な資材の使用が必要となることもあり、コストは高くなる。

[ No. 54 ]
工程計画に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 使用可能な前面道路の幅員及び交通規制に応じて、使用重機及び搬入車両の能力を考慮した工程計画を立てる。

2. 工事用機械が連続して作業を実施し得るように作業手順を定め、工事用機械の不稼働をできるだけ少なくする。

3. 工期が指定され、工事内容が比較的容易で、また施工実績や経験が多い工事の場合は、積上方式(順行型)を用いて工程表を作成する。

4. 工程短縮を図るために行う工区の分割は、各工区の作業数量が同等になるように計画する。

答え

 3

工期が指定され、工事内容が比較的容易で、また施工実績や経験が多い工事の場合に、各工程に所要日数を割り当てる割付方式が多く用いられる。積上方式は、工事内容が複雑であったり、施工実績や経験が少ない工事の場合に多く用いられる。

[ No. 55 ]
高層建築の鉄骨工事において、所要工期算出のための各作業の一般的な能率に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. タワークレーンの揚重ピース数は、1日当たり 40ピースとした。

2. 補助クレーンを併用するため、タワークレーンの鉄骨建方作業のみに占める時間の割合を、30 %とした。

3. 現場溶接は、溶接工1人1日当たりボックス柱で2本、梁で5箇所とした。

4. タワークレーンの1回のクライミングに要する日数は、1.5日とした。

答え

 2

超高層ビルの鉄骨建方において、タワークレーンの鉄骨建方作業占有率(鉄骨建方作業のみに占める時間の割合)は、同時期作業が多く、補助クレーンを用いる場合50~60%とする。

[ No. 56 ]
次の条件の工事の総所要日数として、正しいものはどれか。 ただし、(  )内は各作業の所要日数である。

条件
イ.作業A(3日)及びB(4日)は、同時に着工できる。
ロ.作業C(6日)は、作業A及びBが完了後、作業を開始できる。
ハ.作業D(5日)及びE(8日)は、作業Bが完了後、
作業を開始できる。
ニ.作業F(4日)は、作業C及びDが完了後、作業を開始できる。
ホ.作業E及びFが完了したとき、全工事は完了する。

1. 11 日
2. 12 日
3. 13 日
4. 14 日

答え

 4

イ~ホの条件を取り入れてネット工程表を作成すると次のよううな工程表になる。
 
つまり、所要工期は、イヴェント⑤の最早開始時刻の14日である。したがって、工事の総所要日数として正しいものは、4 である。

[ No. 57 ]
施工品質管理表(QC 工程表)の作成に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 工種別又は部位別とし、管理項目は作業の重要度に関わらず施工工程に沿って並べる。

2. 工事監理者、施工管理者及び専門工事業者の役割分担を明記する。

3. 管理値を外れた場合の処置をあらかじめ定めておく。

4. 各作業の施工条件及び施工数量を明記する。

答え

 4

各作業の施工条件及び施工数量は、施工計画書の記載内容である。施工品質管理表(QC工程表)には記載しない

[ No. 58 ]
JIS Q 9000(品質マネジメントシステム-基本及び用語)の用語の定義に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. マネジメントシステムとは、方針及び目標、並びにその目標を達成するためのプロセスを確立するための、相互に関連する又は相互に作用する、組織の一連の要素をいう。

2. 是正措置とは、不適合の原因を除去し、再発を防止するための処置をいう。

3. トレーサビリティとは、設定された目標を達成するための対象の適切性、妥当性又は有効性を確定するために行われる活動をいう。

4. 品質マネジメントとは、品質に関して組織を指揮し、管理するための調整された活動をいう。

答え

 3

トレーサビリティとは、考慮の対象となっているものの履歴、適用または所在を追跡できることである。設問の設定された目標を達成するための対象の適切性、妥当性または有効性を確定するために行われる活動は、レヴューである。

[ No. 59 ]
品質管理における精度に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. カーテンウォール工事において、プレキャストコンクリートカーテンウォール部材の取付 け位置の寸法許容差のうち、目地の幅については、±5mm とした。

2. コンクリート工事において、コンクリート部材の設計図書に示された位置に対する各部材 の位置の許容差は、±20mmとした。

3. コンクリート工事において、ビニル床シート下地のコンクリート面の仕上がりの平坦さは、3mにつき 7mm以下とした。

4. 鉄骨工事において、スタッド溶接後の頭付きスタッドの傾きの限界許容差は、10 °以下と した。

答え

 4

鉄骨工事におけるスタッド溶接後のスタッドの傾きの限界許容差は、5°以下とする。

[ No. 60 ]
品質管理図に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. X(エックスバー)管理図は、サンプルの個々の観測値を用いて工程水準を評価するための計量値管理図である。

2. np(エヌピー)管理図は、サンプルサイズが一定の場合に、所与の分類項目に該当する単位の数を評価するための計数値管理図である。

3. R(アール)管理図は、群の範囲を用いて変動を評価するための計量値管理図である。

4. s(エス)管理図は、群の標準偏差を用いて変動を評価するための計量値管理図である。

答え

 1

X(エックスバー)管理図は、群の平均値を用いて群間の違いを評価するための計量値管理図である。

[ No. 61 ]
品質管理における検査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 受入検査は、依頼した原材料、部品、製品などを受け入れる段階で行う検査で、生産工程に一定の品質水準のものを流すことを目的で行う。

2. 中間検査は、不良なロットが次工程に渡らないように、事前に取り除くことによって損害を少なくするために行う。

3. 抜取検査は、継続的に不良率が大きく、決められた品質水準に修正しなければならない場合に行う。

4. 検査とは、適切な測定、試験、又はゲージ合せを伴った、観測及び判定による適合性評価をいう。

答え

 3

設問の場合は、全数検査を行う。全数検査は、一般には、工程の状態からみて不良率が大きく、あらかじめ決められた品質水準に達しないときに行う。抜取検査は、製品またはサービスのサンプルを用いる検査をいう。

[ No. 62 ]
鉄筋のガス圧接継手の外観検査の結果、不合格となった圧接部の処置に関する記述とし て、最も不適当なものはどれか。

1. 圧接部のふくらみの直径が規定値に満たない場合は、再加熱し圧力を加えて所定のふくらみに修正する。

2. 圧接部のふくらみが著しいつば形の場合は、圧接部を切り取って再圧接する。

3. 圧接部における相互の鉄筋の偏心量が規定値を超えた場合は、再加熱し圧力を加えて偏心を修正する。

4. 圧接面のずれが規定値を超えた場合は、圧接部を切り取って再圧接する。

答え

 3

圧接部における相互の鉄筋の偏心量が d/5 (dは鉄筋径)を超えた場合は、切り取って再圧接しなければならない

[ No. 63 ]
仕上工事における試験及び検査に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 工場塗装において、鉄鋼面のさび止め塗装の塗膜厚の確認は、硬化乾燥後に電磁微厚計を用いて行った。

2. アスファルト防水工事において、下地コンクリートの乾燥状態の確認は、高周波水分計を用いて行った。

3. タイル張り工事において、タイルの浮きの打音検査は、リバウンドハンマー(シュミットハンマー)を用いて行った。

4. 室内空気中に含まれるホルムアルデヒドの濃度測定は、パッシブ型採取機器を用いて行った。

答え

 3

屋外及び屋内の吹抜け部分等の壁タイル張上げ面は、施工後2週間以上経過した時点で、全面にわたりタイル用テストハンマーを用いて打音検査を行い、浮きの有無を確認する。リバウンドハンマー(シュミットハンマー)はコンクリートの表面を打撃したときの反発度から反縮強度を推定するための機器である。

[ No. 64 ]
労働災害に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 労働損失日数は、一時全労働不能の場合、暦日による休業日数に 300/365を乗じて算出する。

2. 度数率は、災害発生の頻度を表すもので、100万延べ実労働時間当たりの延べ労働損失日数を示す。

3. 年千人率は、労働者 1,000人当たりの1年間の死傷者数を示す。

4. 一般に重大災害とは、一時に3名以上の労働者が死傷又は罹病した災害をいう。

答え

 2

度数率は、100万延労働時間当たりの労働災害による死傷者数で表し、労働災害発生の頻度を示す。
度数率 = 死傷者数 / 延労働時間数 × 1,000,000

[ No. 65 ]
市街地の建築工事における公衆災害防止対策に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 歩行者が多い箇所であったため、歩行者が安全に通行できるよう、車道とは別に幅 1.5 m の歩行者用通路を確保した。

2. 道路の通行を制限する必要があり、制限後の車線が2車線となるので、その車道幅員を5.5 m とした。

3. 建築工事を行う部分の地盤面からの高さが 20m なので、防護棚を2段設置した。

4. 防護棚は、外部足場の外側から水平距離で2m 突き出し、水平面となす角度を 15 度とした。

答え

 4

防護棚は足場の外側から水平距離2m以上突き出させ、水平面となす角度を20度以上とし、風圧、振動、衝撃、雪荷重等で脱落しないように骨組に堅固に取り付ける。

[ No. 66 ]
作業主任者の職務として、「労働安全衛生法」上、定められていないものはどれか。

1. 型枠支保工の組立て等作業主任者は、作業の方法を決定し、作業を直接指揮すること。

2. 木造建築物の組立て等作業主任者は、作業の方法及び順序を決定し、作業を直接指揮すること。

3. 足場の組立て等作業主任者は、作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業の進行状況を監視すること。

4. 建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者は、作業の方法及び順序を作業計画として定めること。

答え

 4

事業者は、建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者に、次の事項を行わせなければならない。
(労働安全衛生規則第517条の5)
①作業の方法及び労働者の配置を決定し、作業を直接指揮すること。
②器具、工具、安全帯等及び保護帽の機能を点検し、不良品を取り除くこと。
安全帯等及び保護帽の使用状況を監視すること。
作業の方法及び順序を作業計画として定めるのは事業者であり、建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者の職務ではない
(労働安全衛生規則第517条の6)

[ No. 67 ]
足場に関する記述として、最も不適当なものはどれか。

1. 単管足場の壁つなぎの間隔は、垂直方向 5.5m以下、水平方向 5 m 以下とする。

2. 単管足場の建地間の積載荷重は、400 kg以下とする。

3. 枠組足場の使用高さは、通常使用の場合 45m以下とする。

4. 枠組足場に設ける高さ 8m 以上の階段には、7m以内ごとに踊場を設ける。

答え

 1

単管足場の壁つなぎの間隔は、垂直方向5m以下水平方向5.5m以下とする。
(労働安全衛生規則第570条第1項第五号イ)

[ No. 68 ]
事業者が行わなければならない点検に関する記述として、「労働安全衛生規則」上、誤っているものはどれか。

1. 車両系建設機械を用いて作業を行うときは、その日の作業を開始する前に、ブレーキ及びクラツチの機能について点検を行わなければならない。

2. つり足場における作業を行うときは、その日の作業を開始する前に、脚部の沈下及び滑動の状態について点検を行わなければならない。

3. 高所作業車を用いて作業を行うときは、その日の作業を開始する前に、制動装置、操作装置及び作業装置の機能について点検を行わなければならない。

4. 作業構台における作業を行うときは、その日の作業を開始する前に、作業を行う箇所に設けた手すり等及び中桟等の取り外し及び脱落の有無について点検を行わなければならない。

答え

 2

強風、大雨、大雪等の悪天候若しくは中震以上の地震または足場の組立て、一部解体若しくは変更の後においては、作業開始前の点検事項として定められているが、その日の作業開始前の点検事項としては定められていない
(労働安全衛生規則第568条)

[ No. 69 ]
つり上げ荷重が 0.5 t 以上の移動式クレーンを用いて作業を行う場合に事業者の講ずべ き措置として、「クレーン等安全規則」上、誤っているものはどれか。

1. 移動式クレーンの運転の合図について、合図を行う者を指名し、その者に合図の方法を定めさせた。

2. 移動式クレーンの玉掛け用具として使用するワイヤロープは、安全係数が6以上のものを使用させた。

3. 移動式クレーンの玉掛け用具として使用するワイヤロープは、直径が公称径の 92% だったので使用させなかった。

4. 移動式クレーンの上部旋回体の旋回範囲内に、労働者が立ち入らないようにさせた。

答え

 1

事業者は、移動式クレーンを用いて作業を行うときは、移動式クレーンの運転について一定の合図を定め、原則として、合図を行う者を指名して、その者に合図を行わせなければならない。(クレーン等安全規則第71条第1項)

[ No. 70 ]
有機溶剤作業主任者の職務として、「有機溶剤中毒予防規則」上、定められていないものはどれか。

1. 屋内作業場において有機溶剤業務に労働者を従事させるときは、作業中の労働者が有機溶剤の人体に及ぼす作用を容易に知ることができるよう、見やすい場所に掲示すること。

2. 作業に従事する労働者が有機溶剤により汚染され、又はこれを吸入しないように、作業の方法を決定し、労働者を指揮すること。

3. 局所排気装置、プッシュプル型換気装置又は全体換気装置を1月を超えない期間ごとに点検すること。

4. 保護具の使用状況を監視すること。

答え

 1

作業中の労働者が有機溶剤の人体に及ぼす作用を容易に知ることができるよう、見やすい場所に掲示しなければならないのは事業者である。
(有機溶剤中毒予防規則第24条第1項第一号)